ジャガッタ・シャーマン

登録日:2014/08/01 (金) 21:25:45
更新日:2023/10/04 Wed 05:57:07
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『素手の殴り合いなら我々の歴史がものを言う!!』
『素手のムエタイ「ムエカッチュアー」』
ジャガッタ・シャーマン!!!

ジャガッタ・シャーマンは漫画「グラップラー刃牙」の登場人物。

【概要】

初登場は最大トーナメント編。
素手のムエタイ、ムエカッチュアーを使う格闘家。
一回戦をバランスのいい山本選手こと山本稔と戦う予定。
若い頃のシルベスター・スタローン氏を彷彿させる傷だらけの顔が、いかにも歴戦の闘士である事を匂わせ、当時の読者からもベストバウトを期待されていた。

…のだったが…

自分の推薦として天内悠をトーナメントに送り込むための空きを作るためだけ範馬勇次郎に因縁をつけられ、
肩を掴まれてそのまま足の骨、背骨をブチ折られながらペシャンコにされてしまった
ペシャンコとは比喩でもなんでもなく、そのままの意味である。
この暴挙には、推薦を受けた天内も、「なんて事を!」勇次郎にビンタしてマジギレしている。
芝居かがった言動の多い彼ではあるが、この時の反応とジャガッタへの哀悼の涙は本物だったと信じたい。

最大トーナメント終了後に、優勝者の刃牙を選手一同が出迎える場面でも姿が確認されておらず、安否が気遣われる。ていうか、ぶっちゃけ死…

【ジャガった】

ムエタイ使いの扱いの悪さに定評のあるバキシリーズではあるが、他のムエタイ使いは少なくとも、戦ったうえで噛ませ犬にされているのに対し、
このジャガッタだけは戦うことすらさせてもらえなかったという、あまりにもなムエタイ使いなのである。*1
五十歩百歩だが
かませにすらさせてもらえなかったことや、インパクトのあるやられっぷりから、板垣漫画のファンの間では押しつぶされるようにして敗北することを、ジャガる、ジャガったと表現するようになったのは有名な話である。

ジャガッタの名誉のために付け加えておけば、本来の対戦相手であった山本稔は刃牙や勇次郎でさえ知っている有名格闘家であり、
その山本と(おそらく)無名であるジャガッタの試合が組まれたのは、伏兵ジャガッタの強さをアピールするためだった…のかもしれない。



ジャガられた方々


  • 刃牙に絡んだ不良
母親に拒絶されたことで沈んでいた刃牙に絡んできた不良の一人。ジャガったのは花山薫
沈んでいたせいで無抵抗だった刃牙を散々に弄っていたが、突如現れた花山にグッシャーッとジャガられてしまった。
ちなみに、正確にはジャガられたのはこの不良が元祖である。


大擂台祭に出場していた海王の一人。ジャガったのはビスケット・オリバ
五体を打たせ続けることにより、肉体をダイアモンドと称するほどの硬さに鍛え上げる金剛拳の使い手であり、自身の頑強さに絶対の自信を持ち、
オリバに対し「存分に叩き尽くし給えッッッ」と言ってのけるも、オリバの規格外の腕力を舐めきっていた事が災いし、上からベッシアァァとジャガられた。
いくら横からの打撃には無敵でも、上からの圧力には耐えられなかったのである。滝浴びの最終訓練とは何だったのか…


  • サムワン海王
上と同じく海王の一人。ジャガられてこそいないが、ジャガッタの後継者とも言うべきムエタイと中国拳法のハイブリッド拳法使い。
「気」と言った非科学的な話を信じず、スピードとパワーと体格の乗算こそ全てと言う、拳法家と言うよりボクサー的な思考を持つ、細身で筋肉質な25歳の青年。
大会荒しでもあり、数々の大会で高い成績を修め、タイ人でありながら海王を襲名した強豪…なのだが、歴代最強クラスの郭海皇とオーガが相手だったのが運の尽き。
金的&ワンパンで二話連続で瞬殺されると言う快挙を成し遂げる。
バキシリーズでも屈指のかませキャラとして印象的な人物であり、敗北直後に行われた人気投票では並み居るキャラを押しのけて9位にランクインした。


  • 毛海王
これまた海王の一人。サムワンと同じくジャガられたわけではないがあんまりな扱いを受けた人。
太ったガイアのような外見。
一回戦から中国人負け続けの結果に例のおじいちゃんが中国軍を結成した際、自分は範海王と試合をする予定なのにどうするのかと尋ねたところ、人中に顎コンで気絶させられてしまった。
リザーバーでもないのに試合に出ることすら許されなかったのはジャガッタと彼くらい。
なぜ範ではなく毛がやられたのか、どちらでも良かったのか、範のほうが強いとみなされたのか、なぜせめてもう一回戦待ってあげられなかったのか、それを知る者はいない。

【余談・ムエカッチュアーとは】

本編においては全く見せ場なく終わってしまったジャガッタであったが、本来のムエカッチュアー(古式ムエタイ)は別名を「ラウェイ」といい、ミャンマーでの神事も兼ねた伝統ある厳格な格闘技である。
その反面、
  • グローブ非着用(バンテージのみ)
  • 基本技は殴る・蹴る・肘・膝だけでなく、ムエタイでは反則の頭突き・投げ・関節技など、寝技以外ならなんでもOK
  • 勝敗は判定なしのギブアップかKOのみ
…という、非常にえげつない格闘技でもある。
それでいて選手には伝統と紳士的な態度・礼節を重んじ、相手や周りを侮辱したり、審判の忠告の無視、故意の金的・噛みつき等の行為を禁じている。

基本は神事を兼ねた試合なので、ランキング・チャンピオン制もない為、マイナーな格闘技の感は否めないが、2000年代以降から日本でも試合のテレビ中継が放送され、
総合格闘技団体『パンクラテス』代表の尾崎允実氏は「地上で最も過激な格闘技」「地球上で最も危険な格闘技」と評している。

決してムエカッチュアーが「弱い格闘技」、「ムエタイもどき」という訳では決 し て な いので、そこは誤解なきよう。
ぶっちゃけバキシリーズの題材として取り入れてもいいぐらいなのに…
+ 実情としては
『最大トーナメント編』が連載していた90年代当時は、上記の通りムエカッチュアーはめちゃくちゃマイナーな格闘技であった為、現在のようにインターネットで調べることも難しい時代であった。
(と言うか、追記者もネットで調べてそのえげつなさにビビりました。)
その為、ジャガッタの早期退場も当時はやむを得なかったのかもしれない。


追記・修正はムエタイを習ってからお願いします。

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最終更新:2023年10月04日 05:57

*1 板垣先生曰く「ムエタイは強いから」だとか。