ライトナンバーズ

登録日:2014/07/29 (火) 12:30:53
更新日:2024/04/16 Tue 08:45:35
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概要

『ライトナンバーズ』とは、ロックマンシリーズに登場するDr.ライト製のロボット達の通称である。

Dr.ワイリーが世界征服を目的に製作したワイリーナンバーズと違い、
ライトナンバーズは基本的に家庭用・工業用など、『人間社会に役立つロボット』を第一目的に製作されている。
しかしワイリーによって戦闘用に魔改造され、都市や施設の占拠・破壊活動を行ってしまった者も多い。

そして何故か、ワイリーナンバーズと合わせて共通の通し番号でカウントされているため途中でナンバリングが急に飛ぶ。
(一応『ワイリーの世界征服計画で使われたロボットのファイリング順』という名目ではある)。
ロックマン3のエンディングでエレキマン~ブルースまでのナンバーが繋がる9体が「Dr.ライトナンバーズ ロボットデータファイル」として紹介されているので、
正しくは「ライト博士のデータベースに登録された順」といったところか。
そして同じライトロボ同士という事でプログラムにもロックマンとの互換性があり、勝利するとそのボスの持つ武器能力を特殊武器として得られる。

シリーズでいうと1作目のロックマン1、及びロックマン9の8ボスであり、総勢14体+αである。
ちなみに分類上はワイリーナンバーズとして扱われるが、ロックマン3のボスロボット達はライトとワイリーの共同製作という事になっている。

ライトナンバーズのロボ

レギュラー

ライト博士初の“心”を持った人型ロボットのプロトタイプ
動力炉に欠陥があり、その改修手術を行おうとした際「人格を変えられてしまう」と思い込んで行方をくらます。
そして機能停止直前にワイリーに発見・改造され、動力炉を太陽エネルギーから原子力エネルギーへと改造された。
特徴的なサングラスも正体を隠すため、この時から装備している。また試作機故に防御力が低く、それを補うために盾を装備している。
孤独を愛し、口笛を吹きながら時折ふらっとやってきて、時にロックマンとも共闘する。型式番号から分かるようにロックの兄にあたるが、その事実をロックは知らない。

元は家庭用お手伝いロボ「ロック」だったが、ワイリーによる第一次世界征服計画の際、暴走する兄弟ロボを止めるために自ら志願して戦闘用ロボットへの改造を受け、“ロックマン”として生まれ変わった。
とは言え改造後もロックへは不可逆ではなく、任意で通常形態(ロック)と戦闘形態(ロックマン)へ変身可能。
持ち前の優しさ故に戦闘行為はあまり好まず、相手を戦闘不能にした時点でとどめを刺さなかったり助け船を出す事もままある。
日常生活ではライト博士のお手伝いをしている。サッカーが得意で、リメイク版ではこれを活かした「ロックキック」で戦う。
R.S.動力炉(ライトソーラーパワーパイル)を搭載し、太陽エネルギーで動く。ボディはライト・セラミカルチタン合金製。
太陽エネルギー弾を発射する『ロックバスター』が武器だが、他のロボットのチップを取得して武器を生成する武器可変システムを持つ。

ロックの妹にあたる家庭用お手伝いロボ。家事全般が得意。
どういう訳か、戦闘用への改造もされてないのにバリバリ戦えたりする。
武器は箒とバケツとロールバスター。詳しくは項目参照。

『ロックマン』に登場するナンバーズ

  • DRN.003 カットマン
    • リメイク版CV:高木礼子
森林伐採用ロボ。ブーメランのように投擲しても使えるセラミカルチタン製鋏型武器「ローリングカッター」を使う。
ナンバー上ボスの中ではロックマンに最も近い事もあり、首から下はロックマンとほぼ一緒だが、一層身軽で雨風にも強い。ジャンケンは苦手。
ファミコン版ではコンクリート風の基地だったが、ロクロクでは伐採用という設定を活かし、木材加工場のようなステージになっている。
弱点はスーパーアームで投げられたブロック。軽量化のせいか衝撃には弱かった。地味にロックの弟的存在。
リメイク版である『ロックマンロックマン』ではその辺を掘り下げられたのか、弟分気質が強くなった。
一人称は「オイラ」、語尾に「~ッス」とつけて喋り、驚いた時には「ホヘ?」と言う癖がある。*2
ロールを「ねえさん」、ガッツマンを「ダンナ」、ロックマン達を「アニキ」と呼ぶが、アイスマンだけには「舎弟」と呼んで兄貴面する。

  • DRN.004 ガッツマン
    • リメイク版CV:乃村健次
土木作業用ロボ。アゴ。リメイク版では一人称が「ワシ」、ライト博士を「おやっさん」と呼ぶ。
武器は持ち前の怪力を発揮する「スーパーアーム」でを投げつけて攻撃する。
特殊合金によってライトナンバーズ中でもトップクラスに頑丈に造られている。
ワイリーのお気に入りで、後の作品でも何度も改造されて再登場する。(多分彼を元にしたワイリーオリジナル)
性格は短気で職人気質、理屈っぽいことが嫌いでストーンマンとはオイル飲み仲間。ガッツじゃーい!
弱点はハイパーボム(リメイク版ではタイムスロー)。
リメイク版である『ロックマンロックマン』では親方気質が強く出ており、いつも現場仕事の事を考えている。
また精神的にライトナンバーズでもっとも大人な性格で、他の仲間を窘める場面も。

  • DRN.005 アイスマン
    • リメイク版CV:神田朱未
寒冷地作業用ロボ。元々は南極大陸探査用であり、探査終了後は冷凍倉庫内での荷物運搬などで勤務している。
口から吐くマイナス200℃の冷凍弾「アイススラッシャー」は、燃え盛る火柱をも一瞬で凍らせる。
着込んでいる特殊コートによって極低温下でも活動可能だが、その反面暑いのは苦手。じゃあ脱げよとか言っちゃダメであります。
弱点はサンダービーム。低温下でも活動できるような設計で電気を拾いやすいのが仇になっているようだ。
リメイク版だとハイパーボム。また一人称は「わたくし」だが女の子ではなく礼儀正しい男の子。
語尾に「~であります」とつけて喋り、ライト博士を「博士様」と呼んでいる。なぜかロールの事を恐れている。

  • DRN.006 ボンバーマン
    • リメイク版CV:うすいたかやす
岩盤破壊用ロボ。ハドソンの某主人公とは関係ない。ガッツマンと組んで土木作業で活躍する事も多かった。赤いモヒカンがトレードマーク。
硬い岩山を崩したり、建造物を解体して更地にするための大型爆弾ハイパーボム」は、そのまま戦闘用としても充分に転用可能。ハイパーボッ!!
なおハイパーボムは次々どこからともなく取り出されるが、そのプロセスは不明(有賀ヒトシ氏の漫画「ロックマンメガミックス」では背中のシャッターから取り出す設定になっている)。
弱点はファイヤーストーム。爆発物には火気厳禁。
リメイク版ではローリングカッター。身軽に飛び回って直撃しやすいのか、はたまた爆弾の導火線を切って起爆させないというネタなのか。
一人称は「おらっち」で性格も口調も江戸っ子気質、喧嘩と花火は江戸の華。イナセな兄ちゃんと色っぺえ姉ちゃんが好き。

  • DRN.007 ファイヤーマン
    • リメイク版CV:泉尚摯(現:いずみ尚)
廃棄物処理用ロボ。両腕が火炎放射器で頭部では炎が激しく燃えている。
7千度~8千度の高熱を操り、燃焼時にダイオキシンを発生させる事なく可燃ゴミを焼却する。
キャンプファイヤーが好きで雨が嫌い。「ファイヤーストーム」は壁状の炎を撃ち出す攻防一体の武器。
怒りっぽい性格でアイスマンとは仲が悪い。でも『ロックマンロックマン』ではアイスマン萌え。
弱点はアイススラッシャー。火柱をも凍らせるだけはある。
リメイク版での一人称は「オレ」、燃える熱血ヒーロー気質でやや暑苦しい性格。どんな困難な状況でも自分を燃え上がらせて乗り切る。
可愛い子には性別不問で萌える性癖があり、ロールやアイスマンのこととなると目の色が変わる。

  • DRN.008 エレキマン
    • リメイク版CV:小林康介
発電用原子炉制御用ロボ。自身も両手から高出力の電気エネルギーを撃ち出す「サンダービーム」が使える。
原発の制御という重要な仕事を行えるだけの的確な判断力、および素早さを兼ね備えており、当時のライト博士としては最も優秀なロボット。
絶縁体のゴム製品が嫌い。弱点はローリングカッター。配線を切断すれば電流も断ち切れるとかそんな感じ?
リメイク版ではオイルスライダー。ただしそのまま当てるだけではダメージは小さく、滑って体当たりすることで初めてダウンさせられる。
その素早さのせいですっごいすべってダメージ受けるよ!というノリがうかがえる。
またリメイク版での一人称は「私」で、芸術家気取りのナルシスト。ただし美的センスは世間一般のそれとはかなりズレている。
あらゆるものに美を求め、醜さは罪だと思っており、ボンバーマンなどを馬鹿にしたりしている。

  • DRN.009?*3 タイムマン
    • CV:成田紗矢香
ロックマン1のリメイク版であるロックマンロックマンのみ登場。一人称は「ボク」。
型式番号はないが、便宜上エレキマンの次にナンバリングされている。
時間旅行を実現させるために製作された実験用ロボ。そのためか時間に厳しく、また不完全である事にコンプレックスを抱いている。
そのせいか完全完璧にこだわってやや高圧的な態度をとり、優秀と名高いエレキマンに嫉妬しているような節も見せる。
針型エネルギー弾での攻撃と、「タイムスロー」で時間の流れを遅くする能力を持つ。
弱点はサンダービーム。雷光って早いよな。

リメイク版のロックマンロックマンのみ登場。
こちらもやはり型式番号はないが、便宜上タイムマンの次にナンバリングされている。
高性能メンテナンス用ロボ。どんな機械にも対応するオイルを体内で精製し、腕から発射できる。
見た目は水滴のような黒い頭にタラコ唇、一人称は「オレっち」で独特の喋り方をするイロモノキャラ。
いつもへらへらして面白く無いシャレを言うのが趣味で、ボンバーマンとは仲良し。
オイルに乗って無敵状態で突撃する「オイルスライダー」は2段ジャンプ代わりや水上移動にも使える。
弱点はファイヤーストーム。燃料源に炎の玉を当てるとかどうなるかはお察し。

『ロックマン9』に登場するナンバーズ

  • DRN.065 コンクリートマン
ダム建設用ロボ。ガッツマンと同系統の土木従事用であり、真面目で仕事に厳しい職人気質。
その巨体通りのパワーと、巨体に見合わぬ軽快さで動き回る。
速乾コンクリート弾の「コンクリートショット」はあっという間にロボット一体をも丸々固めてしまい、それ単独で撃ち込むだけでも即席の足場にもなる。

  • DRN.066 トルネードマン
気象操作用ロボ。人工竜巻を発生させる「トルネードブロー」で上陸前の竜巻を相殺して被害を未然に防ぐのが仕事。
局地的突風を吹き上げて攻撃する他、能力の応用で風を纏って空を飛べる。
見た目や能力と言い、仕事内容と言い、そしてロックマン9の開発元と言い、賢将ハルピュイアを彷彿としなくもない。

  • DRN.067 スプラッシュウーマン
海難救助用ロボ。人魚型であり、ナンバーズボスとしてはシリーズ初の女性型ボスである。
海中を自在に泳ぎ回り、手にした三又槍から「レーザートライデント」を射出する他、魚型ロボを呼び出して攻撃させる。
これまた妖将レヴィアタンを彷彿としなくもない。セイレーンよろしく美声の持ち主で、趣味はカラオケ。虫が嫌い。

  • DRN.068 プラグマン
ライン監視ロボ。テレビ工場で勤務しており、まんまコンセントに差すプラグの姿をしている。
趣味は電気に行く事で、マニアックな友達と会うのを楽しみにしている。お前ら乙
地形に沿って進む電撃「プラグボール」は部屋の凹凸も相まって回避困難。

  • DRN.069 ジュエルマン
ダイヤモンド研磨用ロボ。ダイヤ鉱山で働いていた。手先が器用で目立ちたがり。
宝石を回転させて身を守る「ジュエルサテライト」は弾く・消えない・飛ばせると三拍子揃って、歴代バリア系最強武器と名高い。
ちなみにエンディングで彼がロールに宝石を見せるシーンは、所持アイテムによってはロールの服装が変わる。

  • DRN.070 ホーネットマン
フラワーテーマパーク管理ロボ。植物に詳しく、趣味はガーデニング。
胸の「ホーネットチェイサー」から3機同時に射出される蜂型ロボ・チビィは目標を自動追尾するのみならず、アイテムまで回収してくれる優れ物。
ちなみにチビィは元々ロックマン3に登場したザコキャラ。

  • DRN.071 マグママン
地熱発電所管理ロボ。仕事柄詳しい事もあってか温泉巡りが趣味で、効能まで説明できる。
3方向に飛び出す火炎弾「マグマバズーカ」はすり鉢状の地形もさる事ながら、ジャンプしてくるマグママン自身の体格の大きさが災いして回避困難。
こいつも闘将ファーブニルを彷彿と…いやそうでもないか?

  • DRN.072 ギャラクシーマン
宇宙研究所の助手ロボ。高い演算能力を持つ。
見た目はアダムスキー型UFOに手足が付いたような印象で、更に手足を収納した飛行形態に変形するともろUFO。
遠隔誘導式ブラックホール生成弾である「ブラックホールボム」は吸えない物などあんまりない。弱点でないボスの技などでもガンガン吸い込める優秀な武器。

サポートロボット

ロックマン3から登場のサポートロボ
ロックマン2のアイテム1~3号を発展させた初のサポートロボットとして誕生した。
作品毎に多種多様な変形機能で、時には合体してロックマンを助けるが、その一方で実は改造されるのが嫌い。
詳細は項目参照。

  • エディー
ロックマン4から登場のアイテム運搬用サポートロボ。
開発途中で出撃したため、アイテム選択機能が備わっていない…いやずっと放置してないでどっかのタイミングで付けろよ。
ひたすら画面を切り替えてアイテムシャッフルするのは誰もが通る道。それでも延々武器エネルギーしか出さなかったとしても炊飯器*5呼ばわりしないであげよう。
作品によってはアイテム召喚で好きなときに呼べてアイテムも5個貰える。『8』のシューティング面では爆弾を投下する。

  • ビート
ロックマン5から登場の鳥型サポートロボ。コサック博士が開発した。
作品によって効果は異なり、ある時は体当たりで敵を自動攻撃したり、またある時は穴に落ちた時に救出してくれる。
ロックマン&フォルテでは攻撃を無効化するバリアを運んでくる。

  • タンゴ
ロックマンワールド5で登場の型サポートロボ。
体を丸めて体当たり攻撃する。ただビートと違って攻撃精度は今ひとつだが、ぬこは気まぐれなので仕方ない。
その後長らく日の目を見なかったが(一応バンダイ発注の『ロックマン&フォルテ 未来からの挑戦者』には登場したが)、
ロックマン10で店番として再登場。ブルースで研究所に戻ると拝める。

  • ライトット
ロックマン7から登場。ライト博士の研究をサポートするお手伝いロボ。
自称ライト博士の一番弟子で腕も確かだが、実は開発者不明な上にロック達との出会いの経緯も謎だったりする(博士が拾ってきたのだろうか?)。ライト博士と声が同じなので多分ライト製かと思われるが
ネジとアイテムを交換してくれる他に、『8』のシューティング面では強力なバズーカを携えてサポートキャラになる。
語尾に「~ダス」と付けるのが特徴。
こんななりだが『11』ではダブルギアシステムに対応出来るだけの耐久性とパワーを持ち合わせている。

ラストナンバー

ライト博士が“『悩む』能力を持った、限りなく人間に近いロボット”として開発しながら、その無限の可能性と同時に秘めているであろう危険性を最後まで確認できず、存命中に完成しなかった最後のライトナンバーズ。
イレギュラーハンターX』では、カプセルへ封印する直前のエックスと老齢のライト博士の会話ムービーが見られる。
明確にロックマンの後継機として造られており、これまでのロボットとは一線を画し、また機械でありながら気を練る事もできる。詳細は項目参照。

おまけ

  • ボンドマン
ロックマン1に登場予定だったボス。
元々1の時点でボスは8体になる予定だったが、容量の都合により6体に減らされてしまい、まだ名前すら決まっていなかったもう1体のボス共々お蔵入りになった。
特殊武器は接着剤を飛ばして敵の動きを止めるというもので、この設定はアイスマンのアイススラッシャーに受け継がれた。
その辺の経緯の詳細については、有賀ヒトシ氏の漫画「ロックマンを作った男たち ロックマン誕生伝説」で詳しく記されている。



追記・修正はライトナンバーズとワイリーナンバーズのロボを見分けられるようになってからお願いします。

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最終更新:2024年04月16日 08:45

*1 ただし様々なシリーズがあるので、あくまで初代リメイクの「ロックマンロックマン」での声優。

*2 馬鹿正直で騙されやすく流されやすいので、仲間からは「頭のキレは悪い」と言われている。

*3 アメコミでは「DLN(DRN).00A」と表記されている

*4 アメコミでは「DLN(DRN).00B」と表記されている

*5 その形状から連想したのか、有賀版ではライト博士用の炊飯器としても活躍している。