東急目黒線

登録日:2014/07/29 (火曜日) 09:33:30
更新日:2024/03/27 Wed 11:11:31
所要時間:約 4 分で読めます




東急目黒線とは、東京都の目黒駅から神奈川県の日吉駅まで結ぶ東急電鉄の路線である。
ただし、田園調布~日吉間は東横線との複々線となっており、正式な区間は目黒~田園調布間となる。
路線記号はMG

(出典:日本の旅・鉄道見聞録)

【概要】

元々は東急多摩川線の多摩川~蒲田間と合わせ、目黒~蒲田を結ぶ「目蒲線」を名乗っていた。しかし、東横線の複々線工事に伴い混雑の激しい東横線のバイパス線として運転系統が変更され、2000年8月6日より目黒~武蔵小杉間の「目黒線」として生まれ変わった。

目黒から東京メトロ南北線都営地下鉄三田線との直通運転を行っており、南北線直通列車は赤羽岩淵で接続する埼玉高速鉄道線にも直通運転を行っている。
2008年には日吉まで延長され、2023年からは日吉から東急新横浜線に直通し、相鉄線との直通運転を開始した。

地下鉄との直通運転を行っている路線は数多くあるが、「定期列車で東京メトロと都営地下鉄の車両が同じ線路を走る」のは南北線と都営三田線が共用している目黒~白金高輪間を除くと、この路線と東急新横浜線だけである。
全線でワンマン運転を行っているがATOによる自動運転は行っておらず、加速については運転士、停止はTASC(定位置停止装置)による自動操作となる。

東横線と並行する複々線区間(田園調布~日吉間)では内側2線を走る。ただし、武蔵小杉~元住吉間には元住吉検車区への出入り口がある関係で東横線の高架の真下にある地平を走る。同検車区への入出庫の関係上、この区間のみ東横線の車両も走る。

目蒲線時代は池上線と並ぶローカルな雰囲気の路線で、「目蒲線ものがたり」なんてあまりにあんまりな歌詞のコミックソングまで出来た程だったが、従来区間である目黒~田園調布間の大半は地下区間に変更されてしまっている。


【運行形態】

急行と各停の2種類が運転されている。
基本的にはほとんどの列車が地下鉄直通となるが、一部目黒~日吉間の線内のみ運転、朝や夜にも奥沢や武蔵小杉発着の列車がある。
急行については、早朝夜間の一部を除くほぼ全ての列車が東急新横浜線に直通する。
また、大半の列車が武蔵小山で急行各停の接続を行う。
過去には東横線・みなとみらい線まで直通する「みなとみらい号」が臨時で運転されていたことがある。


【車両】

現在は20m級4ドア車での運転となっているが、目蒲線時代は18m級3ドア車での運転だった。
そのため、使用車両も池上線東急多摩川線と同様の車両が使用されていた。
なお、相鉄直通は当面相鉄車と東急車のみで運用され、それ以外の事業者の車両は新横浜止まりとなる。
この直通および混雑緩和策として列車の8両化が2022年4月より開始され、東急車は全形式が、都営・メトロ車も新造または増結で一部形式が8両化された(埼玉高速については具体的な発表はない)。

本項で8両編成は太字で示す。

自社車両

  • 3000系
目黒線開業時からの車両。
9000系以来となる新設計車両で、東急初となるビードなしのステンレス車体を導入した。
それまで切妻が一般的だった先頭形状は、通過運転時の風圧軽減のために流線型となっているのも特徴。
第1編成のみ一時的に東横線で8両編成での運転が行われていた。
落成当初から全編成が8両までの増結に対応しており、2021年から増結用の中間車が登場した。
ちなみにこの中間車は外装が5000系、内装が2020系に準じており雰囲気が大きく異なる。

  • 5080系
田園都市線の5000系、東横線の5050系の兄弟車。ただし、デビューは5050系より先。
上部ラインカラーは紺色となっている。
5000系同様、製造時期により種別:幕式・行先:3色LEDの編成と、フルカラーLEDの編成がある。
こちらも2022年から中間車を組み込んで8両化が実施された。
編成によっては、中間車に大井町線の「Q SEAT」導入の玉突きで6000系から編入された車両がある。

  • 3020系
田園都市線の2020系、大井町線の6020系の兄弟車。
上部ラインカラーは水色となっている。
最初から8両編成で製造されているが、当初は中間車2両を抜いた6両で運用、2022年3月から晴れて8両化の先陣を切った。
相鉄線への乗り入れは開業から半年後の9月から開始している。

乗り入れ車両

  • 東京メトロ9000系
東京メトロ南北線の車両。
製造時期によってマイナーチェンジが行われており、最終増備の5次車は大幅に外観が異なる。
また、リニューアル車は側面帯の配置がかなり独特なものとなっている。
初期車にはクロスシートが設置されている車両があったが、リニューアルに伴い全てロングシートに変更された。
2023年12月から8両編成が運用を開始しており、当面は6両・8両が混在する予定。

  • 東京都交通局6300形
都営地下鉄三田線の車両。
青いラインカラーと赤い細帯が入っている。
こちらも製造時期によりクロスシートが設置されている。

  • 東京都交通局6500形
都営地下鉄三田線の車両。
特徴的な前面形状とカラーリングから「キングジム」と呼ばれることに。
そのキングジムとはコラボまでやっている。

  • 埼玉高速鉄道2000系
埼玉高速鉄道の車両。
車体構造はメトロ車とほぼ同じだが、中央部の窓のみセンターピラーが無い。

  • 相鉄21000系
相模鉄道の車両。
ネイビーブルー一色で塗装されているのが特徴。

【駅一覧】

●…停車
┃…通過

駅番号 駅名

乗換路線
東京メトロ南北線都営三田線直通運転
MG01 目黒 JR山手線
MG02 不動前
MG03 武蔵小山
MG04 西小山
MG05 洗足
MG06 大岡山 大井町線
MG07 奥沢
MG08 田園調布 東横線(渋谷方面)
MG09 多摩川 東急多摩川線
MG10 新丸子
MG11 武蔵小杉 JR南武線横須賀線湘南新宿ライン相鉄線直通
MG12 元住吉
MG13 日吉 東横線(横浜方面)、横浜市営地下鉄グリーンライン
東急新横浜線直通運転

主要駅解説


  • 目黒(MG01)
起点駅。JR山手線乗り換え。
駅管理は東急が行っている。

  • 武蔵小山(MG03)
駅前に武蔵小山商店街がある。
当駅で急行と各停の待ち合わせを行うため、2面4線のホーム構造となっている。

  • 洗足(MG05)
「せんぞく」と読む。目黒線で目黒区内にある駅は実はここだけ。

  • 大岡山(MG06)
大井町線とは対面乗り換えが可能。
東京工業大学大岡山キャンパス最寄駅。

  • 奥沢(MG07)
世田谷区にある唯一の駅。
車両基地である元住吉検車区奥沢車庫に隣接している。
乗換駅ではないが東横線・大井町線の自由が丘駅に同駅から歩いて10分程度で行ける。

  • 田園調布(MG08)
東横線(渋谷方面)乗り換え。
線路上の終着駅だが折り返し列車は設定されておらず、全ての列車が少なくとも武蔵小杉まで直通する。



追記・修正はホームドアから離れてお願いします。



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最終更新:2024年03月27日 11:11
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