西宮結絃(聲の形)

登録日:2014/07/17 (木) 22:09:48
更新日:2024/03/17 Sun 13:37:58
所要時間:約 6 分で読めます





西宮結絃は『聲の形』の登場人物。


CV:悠木碧

ヒロインである西宮硝子の妹。ゆじゅう。男にしか見えないが女の子である。
将也の立場からは分からない硝子のプライベートや過去、硝子サイドから見た将也を読者に見せるための視点と言う役目があり、
準主人公的な存在となっている。
硝子の内面が殆ど掘り下げられない分、結絃の内面はかなり掘り下げられて描かれる。


【性格】
女の子なのだが、振る舞いは男っぽく粗暴で食いしん坊。石田母が将也と結絃のために用意した饅頭2個を1人で食べる、食事をガツガツ食べる、
デートに行く将也と硝子を見送りながらおにぎりを食べるなどあまり行儀も良くはない。

服装はジャージにハーフパンツの少年のような格好で、よく首から一眼レフカメラを下げている。
更に一人称はなんと「オレ」で、小柄で髪も短く胸もまな板なのでぱっと見で男にしか見えない。
よく食べる割には発育が悪い。姉は巨乳なのに…。
姉、佐原と共に女3人でプールに行ったときも水着姿になることはなく、ジャージを着ていた。
、姉、将也と4人で行った花火大会でも母と姉が浴衣姿だったのに対して、結絃は普段通りの服装であった。

初見で女の子だと見抜いた人物は今のところゼロ。強いて言うなれば事前に結絃について話を詳しく聞いていた佐原のみ。
祖母が死んだときに制服姿で泣いているのを見て、始めて女の子らしい要素を感じ取った人も多いのではなかろうか。

姉妹仲は割と良好で、時々硝子が結絃を抱きしめると言う微笑ましい場面もある。
ただし硝子の考えに対しては、硝子が自分の考えを曖昧にすることもあってほぼ無理解。
取り敢えず母よりは大分マシといったところか。

本人曰く、家出はよくやっているが、親は心配していないとの事。
実際、姉の硝子が就寝するような時間帯でも普通に外出することがあり、かなり好き放題やっている様子がうかがえる。
中学校にも通わず日中も好き勝手にしているため、もう親は諦めて放置プレイしているのではないだろうか…。

家族内で唯一の理解者は祖母で、仲の悪い親子の間を取り持つ役割を果たしていた。


【来歴】
彼女が生まれる前に両親は離婚。父親の顔は見たことがないと思われる。
障害も何もないごく普通の子供として生まれたが、姉の硝子が聴覚障害でからかわれるため、妹である結絃も巻き添えを受けてきた。
結絃は姉を守るべく、石を投げる悪ガキに対して石を投げ返し、姉をからかう者を許さなかった。
硝子が怒らず愛想笑いばかり浮かべるため、この頃から既に頑張って姉を守ろうとしている様子がうかがえる。
ただし当初は勝ち気な以外見た目も振る舞いも普通の女の子で、髪もかなり長かった。

しかし母親が硝子を無理矢理ボーイッシュな髪型にしようとしたとき、それに反発して自ら断髪。事実上の身代わりとなった。
このとき母親は結絃の行為を見て青ざめており、どういう風に感じ取ったのかは不明だが、硝子の断髪を断念している。

小学校時代は普通に学校へ通っていたようだが、現在では中学3年生と言う大事な時期にもかかわらず学校に通っていない。

表面的な部分は男っぽいが、中身は姉が大好きな普通の女の子である。
とにかく姉を守ろうと意志が強く、硝子が普通に笑える日が来るためにと日々力を尽くしていた。
将也は結絃の正体を知ったとき、“男っぽい行動は彼女が昔から姉を見ているが故に起こったものであり、結絃は姉思いの良い奴なんだろう”と推察しているが、まさにその通りである。

ただし硝子は結絃へ依存しておらず、結絃の行動は全て頼まれずにやっている自発的なものである。
硝子自身は例え色々と不自由であっても姉であるため、妹である結絃には迷惑を掛けたくないし、むしろ気を遣おうとしており、
考え方にすれ違いを生じている部分がある。
更に結絃は姉のために行動することを目的にしてしまっている部分があり、自分が1人の人間としてどうありたいかはあまり真剣に考えていないらしい。


【将也との和解】
結絃によると、いじめを受けていた頃の硝子は表向き平然としていたが、精神的には相当きつかったらしい。
そんな姉をいじめた将也が今更のように過去を詫びに来たときは、それを気に入らず、バカッター騒ぎを引き起こして彼を停学に追い込む。
硝子のために川へ飛び込んだ姿を撮影し、悪ふざけで飛び込みましたと世間に誤解させる卑劣っぷり。
しかしそれは仇となり、今まで怒られたことのなかった硝子から本気でキツく怒られ、耐えられなくなって家出をしてしまう。

その後は公園で倒れていたところを将也に発見され、ウソの記事の事を自白した。
このとき将也は「お前でよかったわ」と言い、元々は自分が悪いから仕方ないと全く文句を言わなかった。
そして将也に連れられ、将也の家で食事・宿泊した事や硝子探しがキッカケで多少将也の事を許し、後に完全に和解する。

将也がいじめの主犯であったことを忘れてはならないと言う思いはあるようだが、それをネタに過去を蒸し返すことは辞めたらしい。


永束と接触した際は外見や言動のせいで少年と認識され、銭湯で男湯に入れられかけた。
それ以降は永束とも親しくなっており、いつの間にかアドレスまで交換していた。
和解して以降結構な頻度で石田家に遊びに来るようになり、ときにはちゃっかり晩飯を食わせてもらうなど、自身の居場所にもなっている。
姉と違って不登校で付き合いも少なく暇なので、彼女にとって自分を受け入れてくれる石田家はありがたい存在だろう。
将也を気にする姉よりも頻繁に会っているが、そのお陰で結絃が2人の架け橋となることもある。

映画では男湯のシーンがカットされた代わりに、しゃがんだ結絃の上着の裾を将也に捲られたとき、スカートを捲られた女子の反応を見せた。
将也は結絃が素足かどうか確かめて靴を履かせることが目的で、結絃も上着だけ捲られて困ることはないのだが、これでも女の子なので条件反射だったのだろう。


【趣味】
写真を撮るのが趣味でいつも一眼レフカメラを持っている。カメラは祖母に買い与えられたもので、ムービー機能もあるため、色々な場面で活用されている。
被写体は主に昆虫や動物の死骸で、撮影して現像しては家中に貼っている。見るも無残なものばかりを好んでおり、 綺麗過ぎる死骸はダメだと言う。

その理由は小学生の頃、姉の硝子がいじめを苦に「死にたい」と言い出したことがきっかけ。
普通の人の感覚であれば不快になるような写真を撮影しては現像して家のあちこちに貼り、死ぬことへの不快感を煽ったり、
死ぬことの惨めさを伝え、自殺したくなくなるように仕向けようとしていた。
しかし言葉で直接伝えなかったこともあり、硝子は高校3年の夏に自殺未遂を引き起こすに至ってしまう。
結絃は死骸写真が意味をなさなかったことを悟り、母の手も借りつつ全ての写真を家の壁から剥がし、廃棄処分した。

全て硝子のためにやっていたことなので、結絃の感性がぶっ壊れていたわけではない。
やり方が捻くれている部分はあるものの、姉を思う結絃の性格の現れである。


【自殺未遂事件の後】
姉のために行動するという大義名分を失って以降は目立ったことをしていないが、永束が監督を務める映画で妖精役を演じる。
また、硝子が結絃の写真を選んで応募したコンテストで入選を果たし、それをキッカケに不登校を脱することになる。
学校に通いだした当初は極めて悲惨な成績だったが、将也に勉強を教えてもらうことで成績は向上。
硝子を心配させまいと将也を頼ったわけだが、最初毛嫌いしていたのが嘘のような関係である。
石田家への出入りは母親公認で、将也は進学校の生徒なので姉を差し置いて頼るのは賢明な選択だろう。

さらにその後、佐原親衛隊(佐原の後輩)に気に入られたことが縁で太陽女子学園への進学を果たした。
太陽女子学園は普通科進学校でなく専門学科を設置している学校なので、一定の学力があれば入試に合格できたのだろう。
不登校で交友関係が少なかったため、自分を受け入れてくれる先輩がいることはまたとない幸運であった。




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最終更新:2024年03月17日 13:37