横浜DeNAベイスターズ

登録日:2014/07/16 (水) 23:35:12
更新日:2024/02/24 Sat 21:04:24
所要時間:約 50 分で読めます





横浜DeNAベイスターズは2012年に横浜ベイスターズが親会社の変更に伴い名前を変えたプロ野球チームである。
ベイスターズ時代同様相変わらずネタを提供してはいるが親会社の努力もあり、
強さに関しては暗黒期のピークと言えた2008年から2012年までのどん底状態は脱出できた。

なお、ファンサービスに関してはこれまでとは雲泥の差の力の入れよう。詳しくは後述。
チームも僅かずつではあるが強くなってきていることもあり
DeNAベイスターズになってからの5年で観客動員数がなんと176%もアップした。
熱いぜ! DeNA!

◎親会社変更までの経緯
2002年開幕前に嫌々ながらも巨人戦の放映権目当てで親会社になったTBS。

しかし、初年度からチームは弱小チームへ変貌、勝てない日々の繰り返しにファンも「観に行ったところで負けるだけだし」という考えから観客動員は激減。
補強も初期に佐々木やら若田部やらコックスやらに大金をつぎ込んだ結果大失敗…

いつしか数十億単位とも言われる赤字を生み出しなにもできなくなったTBSは2010年秋に身売りを決意。
この時は地元生まれの家電製品販売のnojimaが手を上げたり、
鹿島アントラーズのスポンサーを長年務めスポーツ運営に関しては経験豊富なLixilが最右翼となる。
ファンも「長いプロ野球の歴史でTBSが最悪クラスの親会社だしどこが来てもマシ」とポジっていた…

しかし、土壇場になって神奈川県などから大反対の意見が出て身売りは無しに終わる。
翌年も全く変化なく赤字が増す一方となり、再度身売りを決意。
その後、金銭面では余裕だったDeNA及びモバゲーが手を上げたことでソーシャルゲーム会社という不安定な企業に心配はされたか身売り交渉は成立した。
ちなみに、DeNAよりモバゲーの名前が定着しすぎていたため最初は横浜モバゲーベイスターズになるのではと言われていたが、
ナベツネを始めとした各球団のお偉いさん数名から「印象が悪い」「ダサい」など言われ、
ファンからも「それはアカン」と言われる始末だったため『横浜DeNAベイスターズ』となった。
実はベイスターズになってから地元の雰囲気を出すため球団名に企業名は入っておらず、
親会社がTBSになった際も考慮されたことから球団名に企業名か入ったことは少なからず批判があった。
しかし、時代の流れや市民球団の広島を除く他チームも企業名がある*1ため当然と言えば当然であるとも言われた。

球団が変わりチームの変更点は多々ある。

まずは球団のデザインなど
◎ロゴ
前のマスコットから☆型のロゴを下地に球団名が描かれたデザインに。

◎ユニフォーム
継承と維というモットーの下、ホームユニフォームはかつてのストライプ柄が復活。なお、初年度に青から紺に変更されたものの2015年からはまた青に戻っている。

ビジターユニフォームは紺一色のデザインで大洋時代を連想させるカラーだったが、2年目に作られた黄金期のビジターユニフォームに似た青いサードユニフォームの戦績が良かったため2014年からはこちらがビジユニに。そして2016年からは前年のスターナイトユニをモチーフとしたビジユニに変更している。

◎球団歌
熱き星たちよは継続だがサビの『横浜ベイスターズ』が『DeNAベイスターズ』に変更。
メロディも少し変わり監督と選手が歌う形になった(歌唱力に関してはご察しください)。
退団や覚醒/不振により歌う選手は年によって変わっている。
ちなみに、得点時は語呂の悪さや企業名反対の表れなのか未だに「横浜ベイスターズ」というのがルールである。また、後述する駅メロもメロディは旧版のまま。

2013年からは勇者の遺伝子(DNA)なる新たな球団歌が誕生。
曲調は古きよき昭和のプロ野球の曲だが作ったのは森雪之丞と布袋寅泰というエガちゃんのテーマ曲『スリル』のコンビという超豪華仕様…

◎マスコット
初年度のオープン戦途中から現れたメタボ体質のハムスター
最初は酷評だったがあざとさがハマりある程度は人気者に。
しかし、体型を見ての通り派手なアクションは出来ないという欠点を持っていたが後述の2体が穴埋めとなった。

  • DBライダー
初年度のシーズン途中に現れた謎のヒーロー。
基本的には球場内を盛り上げるが見た目に反してアクロバティックなパフォーマンスは少ない…ハムスター2匹の存在もあり影は薄い。
現在はハマスタの守護神として、バックスクリーン上からスタジアムを見守っている。

  • DBキララ
スターマンが動けないためテコ入れとして昨季から現れた雌のハムスター。
見ての通りスリムでありdianaのメンバーとして一緒にダンスもやるアクロバティック担当。
設定はスターマンの夢に現れて一目惚れした後に現実世界で現れた山手地区産まれの女の子。キララはスターマンのことは眼中にない…
ちなみに、昨年週刊プレイボーイの12球団♀マスコット特集にて体重を聞かれた際「普通女の子にそんなこと聞く」と答えていた…

  • バート&チャピー
とある森から横浜にやってきて、野球が気に入って住み着いたモンスター。
ベイスターズの地域振興プロジェクト「I☆YOKOHAMA(アイラブヨコハマ)」のマスコットとして登場。白いのがバート、黄色いのがチャピー。


親会社がDeNAになって特に変わったことが球場近隣をよりベイスターズ色を強くしたこととファンサービスの改善が挙げられるだろう。

TBSは反省しろ

まずはファンサービスについて。

TBS時代はお金が無いうえにフロントのやる気が無くなっていたことでとにかくファンサービスは宜しくなかった…
人気も実力もないのにファンサービスも12球団ワーストを争うとも言われていた。
主な改善点としては
○ファンクラブ特典の充実
○半額チケットの追加
○来場者へのスペシャルユニフォームプレゼント
○ビアガーデンの設立
○様々なキャラクターのコラボ
○ニコニコ生放送での主催試合中継
等々。

以下主な変更点
■ファンクラブ特典
現在は観戦を楽しむためにグローブのプレゼントや来場ごとに非売品の選手カードがプレゼントされている企画。全てDeNAになってから始まった企画。
TBS時代はファンクラブへのプレゼントがとにかく少なかった。

■各種チケットサービス
平日ナイターの試合開始から1時間半で値引きチケットという堅実なサービスから
思いつきでやったとしか思えない特別チケットまで様々なチケットサービスを行っている。
例:全額返金チケット…客の要望があれば返金するというチケット(試合結果により金額は変わる)。
           企画が実施された試合は12対1で大勝した試合もあったが、その試合でも半数以上が返金を求めた事に中畑監督が「いい試合をしても金返せじゃ選手のモチベーションが落ちる」と激怒。一度きりの企画となり、その賛否も大きく分かれる結果となった。
  100万円チケット…1グループ(最大5人まで)限定の、名前の通り1,000,000円のチケット。
           横浜市内のヘリ遊覧飛行や監督同席の豪華ディナーなど、様々なサービスがついてくる。

■限定ユニフォームプレゼント
巨人の橙魂やソフトバンクの鷹の祭典など今となっては当たり前のサービスだが2013年からやっと同じサービスを開始。
8月のナイター3連戦を「YOKOHAMA STAR NIGHT」と称し、レプリカユニフォームプレゼントや様々なショーなどのイベントが行われる。
初開催の2013年は3連敗という憂き目にあったが、2014年にはついに勝利を収める事ができた。

■ビアガーデンの設立
ナイター・デイゲーム問わず時々行われるイベント。
球場の外に大型ビジョンと屋台を設置しチケットが無くても大画面+酒+グルメを楽しめるというサービス。土日なんかはほぼ満席。

■様々なキャラクターとのコラボ
これも頻繁にやるチームがチラホラ。
横浜時代も何個かあったが少ない方だったがDeNAになってからコラボが増加。
他チーム同様モンハンもあればスパイダーマンみたいなメジャー作品は愚かエヴァンゲリオンとのコラボもあった。
(レイアスカがホームのユニフォームを着用したイラストのTシャツなど)
昨季終盤は登場人物がDeNAの選手のフォームを参考にしていることからダイヤのAとコラボどころか、
櫻井孝宏浅沼晋太郎島﨑信長花江夏樹というキャスト四人を招いた腐女子ホイホイイベントまで開催。
無論TBS時代では考えられないイベントである。

■ニコニコ生放送での主催試合中継
ニコニコ生放送で主催試合を中継している。
中継自体は他の球団も行っているが、他と異なりこちらは専用の実況アナウンサーを据えての放送という力の入れっぷり。(他球団はテレビ中継をそのまま放送)
実況アナが画面に流れるコメントを拾ったりする独自の手法が人気を博し、ファンの裾野を広げるのに一役買っている。
2014シーズン総来場者数が900万人を超えた。再入場者などがあるため数字だけで語る事はできないが、コンテンツとしての勢いは相当なものである。
2017年からはNPBでは広島と共にDAZNで中継を開始し、AbemaTVでも試合中継を開始したが、Abemaでの実況アナはなんとGAORA日ハム中継での「イッツゴーンヌ!」のフレーズでおなじみ近藤祐司氏だったりする。
なお2015年からはニコニコ生放送の他にSHOWROOMというDeNA運営サイトでも主催試合の中継をしていたがabemaTVとDAZNの追加やAKB・坂道グループ以外関連需要が皆無だったため2018年撤退


またこれらの他に、球団スタッフが試合前・試合中・試合後、ミーティングや監督による二軍降格通達などあらゆるシーンを撮影し
ドキュメント映画としてまとめたDVD「ダグアウトの向こう」を販売している。


次に挙げられるのが施設及び近隣の改築
まずは球場内部
  • ひっそりと佇んでいた内野チケット売り場が駅前の交差点から見える距離に移動。スペースも拡大しある程度はスムーズになった。

  • グッズショップの移転
横浜時代地味に問題点だったのがこれ。
球団公認ショップが何故か球場に無く地下鉄とJRの駅の間にあるデパートにあったため不便だったが球場に移転することで解決。
ちなみに前の公認ショップから歩いて3分ほどの場所には阪神のグッズショップがある。

  • 球場内の選手プロデュース料理の増加
他球団ではよくあるサービスだが横浜は皆無に等しいチームだった。
現在はお値段高めだが内野席のレストランにて販売。
高崎のメニューの販売停止は残当。
また球団独自でビールを開発。なんと4億円もの売上を叩き出しており、球場内でのシェアは貫禄の1位である。

DeNA社長である南場氏が真っ先に指示したのがこれ。「女性はトイレに敏感」と改修を行った。
残念ながらスペースは変えられなかったが解りやすいレイアウトにして迷子の解消へ。見違えるくらい綺麗になった。
ちなみに、買収直後にDeNAの関係者が視察した際ここ十数年手付かずだったことに衝撃を受けたとか…

  • 球場外の公園の敷地改善
以前は道路に面した1階部分が砂だったため雨が降ると悲惨なことになっていたが改善され雨でも歩きやすくなった。
また、外の公衆便所も典型的なボロいトイレからリニューアルされ移動した。

  • 電光掲示板リニューアル
大幅改善され、オーダー表は縦から横書きへ。
投球数が表示されるようになり、現在打席or投球中のベイスターズの選手はプロフィールが表示されるようになった。
また外野フェンス上段も電光掲示板になり、選手名などが表示されるようになった。

  • 各種シート設立
東京ドームを皮切りに増加したエキサイトシートや
グループで座れるテーブル付きのパーティースカイデッキなど、観戦を楽しめる新シートを設立。

  • 近隣駅のベイスターズ関連強化
解りやすいところではJR関内駅はキヨシ監督のフィギュアが設置され球団のマークなどが外観に加えられ、発車ベルが球団歌に変更された。
市営地下鉄関内駅は大型ポスターの設置、発車ベルが球団(ry。
またみなとみらい線の日本大通り駅もベイスターズ一色に。勿論発車ベ(ry。
勝利時はキヨシの感謝のコメントが流れる。
更に京浜東北・根岸線では南行電車の桜木町到着前に選手および監督によるメッセージの車内放送まで流れることに。
当たり前のような光景だが横浜ベイスターズ時代は全て無かった…どんだけやる気無いんだよTBS…

ちなみに、「YOKOHAMA STAR NIGHT」開催時は近隣の商店や銀行、路線バスの運転手や関内駅の職員に至るまでレプリカユニフォームを着る。
無論こんな光景もかつては無かった…

また、直接的なファンサービスではないものの2012年以降の新入団選手は禁煙を義務付けている。
既にそこかしこが禁煙が当たり前となったが、今なお喫煙者が多い野球界ではかなり画期的な施策となった。

このような地道な努力もあり観客動員数は年々増加中。
久しく忘れていた順位争いの楽しみも増え、ファンクラブ会員も数倍になった。
またお膝元の神奈川県内での支持球団1位にもなった。(それまでは巨人だった)

そして、色々と問題があるハマスタをDeNAが遂に買収を発表。天然芝導入や観客席の増加を既に計画している。


■これまでの戦い










現在の主な選手






横浜の優勝を夢見る方は追記修正よろしくお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 横浜DeNAベイスターズ
  • プロ野球
  • 野球チーム
  • プロ野球チーム
  • チーム
  • 球団
  • ベイス☆ボール
  • 監督が1番目立つ
  • モバゲー
  • 横浜ベイスターズ
  • 神奈川県
  • 横浜市
  • セ・リーグ
  • 杜野まこ
  • 所要時間30分以上の項目
  • NPB

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月24日 21:04

*1 広島の球団名に入っている『東洋』も、直接経営には関わっていないが筆頭株主であるマツダの旧社名に由来している。

*2 山本祐大との受賞。

*3 当時。現在の名称は滋賀GOブラックスで、2023年現在体制変更により所属リーグは未決定。

*4 ちなみに、彼の次にそれを放ったもう一人の打者は、今やメジャーを代表する強打者として君臨するアーロン・ジャッジである。