北陸本線

登録日:2014/07/16 Wed 20:54:55
更新日:2024/03/18 Mon 19:47:00
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北陸本線(ほくりくほんせん)は、米原駅と敦賀駅を結ぶJR西日本の鉄道路線である。

*1


概要

かつては滋賀県から福井県石川県富山県新潟県と北陸地方を結ぶ日本海側の大動脈路線であったが、北陸新幹線開業に伴い2015年3月に金沢~直江津間、2024年3月16日に敦賀~金沢間が第3セクターに移管され、JR西日本管轄区間は全長45.9キロという短距離の本線となってしまった。

ハピラインふくい線IRいしかわ鉄道線あいの風とやま鉄道線日本海ひすいライン、JR東日本の信越本線羽越本線奥羽本線と共に、大阪から青森までを結ぶ日本海縦貫線の一部を構成している。
また、米原~長浜間は東海道本線の米原~京都間とともに「琵琶湖線」の一部となっている。

日本の鉄道では仙山線に次ぐ交流電化路線で、周波数60Hzかつ長距離路線の交流電化はこれが初めて。本路線の電化ノウハウは1960~70年代の国鉄幹線の電化に生かされた。
JR発足後は京阪神地区・山陽新幹線に次いで大金を投じて直流電化工事、新車両投入、高速化とありとあらゆる手段を講じたことからも、この路線の持つ重要性が窺えると思う。

米原~敦賀までは多くの特急に加え新快速も運行されるため、同区間は京阪神地区と同様に路線記号が設定されており、米原~敦賀間は琵琶湖線のAとラインカラーのブルー、近江塩津~敦賀間には湖西線Bとラインカラーのスカイブルーも設定されている。

☆使用車両

全列車米原~敦賀間で運用される。
  • 681系・683系
特急「サンダーバード」「しらさぎ」で使用。
かつては特急「はくたか」「ダイナスター」「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」でも使用されていた。

  • 221系、223系1000番台・2000番台、225系0番台・100番台
新快速・普通列車用車両。221系は深夜の最終長浜行きのみ使用。

  • 521系
413系・419系・475系置き換え用に導入されたワンマン運転対応車両。
3セク移管区間でも新造・譲渡の同型車が使用されており、糸魚川~直江津間を除いた全区間で見ることが出来る北陸の顔。

  • EF510形
貨物列車で使用。

過去の車両

  • 471・473・475・457系
北陸の顔ともいえる急行形電車で、60ヘルツ対応。急行列車廃止後は快速・普通列車で全区間で見ることが出来たが、富山~直江津間での運用は普通列車でしか見られなかった。
  • 413系
小松~金沢間で使用。北陸地区の都市輸送サービスの改善の為、1986年から455系の車体を更新して導入された2ドアセミクロスシート車。
基本構造は仙台地区に導入された新造車の417系に準じており、当初の導入計画が転じて北陸にも登場する形となった。
1984年に登場した食パン列車。詳細はリンク先を参照。
  • 485系・489系
北陸の顔ともいえる特急電車。同線を走るありとあらゆる特急列車に使用されていたが、2011年のダイヤ改正の「雷鳥」廃止と共に撤退。
  • 583系
寝台急行「きたぐに」や一部の「雷鳥」「しらさぎ」などで使用されていた。
  • EF81形
JR貨物とJR西日本が保有しており、前者は貨物列車、後者は寝台特急の牽引に使用されていた。

◎駅一覧

  • JR-A12 米原
東海道新幹線東海道線琵琶湖線、近江鉄道本線乗り換え。米原市の中心かつ起点駅。
駅近くにJR総研風洞技術センターがあり、新幹線の試作車(WIN350、STAR21、300X)が展示されている。

  • JR-A11 坂田
近江母の郷コミュニティハウスが駅舎として使われている。

  • JR-A10 田村
ここから長浜市の駅。「ICOCA」が使用できるようになってから急に乗客が増えた不思議な駅。
かつて機関車の付け替えが行われたため、構内は広い。

  • JR-A09 長浜
長浜市の代表駅である。因みに初代駅舎は 現存する日本最古の駅舎「旧長浜駅舎」 として長浜鉄道スクエアに移築されてる。
そして長浜城の最寄駅でもある。
半数の普通・新快速列車は当駅で米原方面に折り返す他、近江塩津方面にも一部折り返す。

  • JR-A08 虎姫
阪神タイガースファンの聖地の一つ。

  • JR-A07 河毛
浅井長政の居城である小谷城跡最寄り駅。

  • JR-A06 高月
乗降客数700人ほどのよくある地方のローカル駅だが、大阪府の高槻駅と同音異字駅として知られ、長浜ー敦賀間が直流化したことで、おおよそ1時間に1本、高槻駅と高月駅の両方を停車するという迷列車が誕生した*2
知名度としてはあちらの方が圧倒的と思われるので、ここまでの切符を買うときは注意が必要…かもしれない。

  • JR-A05 木ノ本
北陸本線の連続山越え入り口の駅。北陸本線旧線…もとい柳ヶ瀬線が分岐していた。

  • JR-A04 余呉
余呉湖の最寄駅であると同時に豊臣秀吉柴田勝家が天下をかけて戦った賤ヶ岳古戦場の最寄駅である。

  • JR-A03JR-B10 近江塩津
湖西線乗り換え。長浜市かつ滋賀県最北端の駅。色々ハブられっぷりが凄かった駅。詳しくは湖西線の項目参照。

  • JR-A02JR-B09 新疋田
ここから福井県の駅。上りのみ通過線がある。
駅があった場所がかつて愛発(あらち)村という自治体だったこともあり、地元では愛の出発駅としてアピールしている他、駅名も「愛発」に変えようという要望もある。
ちなみに「新」のない疋田駅はどこにあったかというと旧線(柳ヶ瀬線)上にあった。当駅から1kmほど離れた愛発公民館の付近が疋田駅跡である。

  • JR-A01JR-B08 敦賀
北陸新幹線小浜線ハピラインふくい線乗り換え。福井県有数の港町である敦賀市の中心駅で終着駅。
2006年に長浜駅からこの駅までの直流工事化が行われ、新快速もこの駅まで延伸した。
南側を栃ノ木峠、東側を木ノ芽峠に挟まれており、当駅には入るも出るも山越えを強いられ、北陸本線随一の難所として知られていた。
そのため当駅と隣の新疋田駅は標高差が大きく、米原方面へ向かう列車はループ線を通過して山を一周しながら勾配を上る。
逆に新疋田から来る列車は下り坂を一気に下って来る。
北陸新幹線敦賀延伸によりここが終着駅となり、ハピラインふくい線との境界駅となった。
水曜どうでしょうでは駅前を見て寂しいと表現されていたが、新幹線開業でどう変わるか…。


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最終更新:2024年03月18日 19:47
添付ファイル

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/681.jpg 日時:2016/01/03

*2 両方の駅を通過する列車は昔から存在したが、両方停車するのは直流化以降