函館本線

登録日:2014/07/16 (水曜日) 13:04:20
更新日:2024/03/22 Fri 09:48:23
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函館本線(はこだてほんせん)とは、函館駅から札幌駅を経て旭川駅まで結ぶJR北海道の鉄道路線(幹線)である。


概要

423.1㎞の本線と35.1㎞の支線を合わせた総営業よりは458.2㎞となり、北海道最長の路線となっている。
ただし、支線を含めない距離では根室本線の443.8㎞が最長となる。

北海道の玄関口とも言える函館駅を通じて道内各地と本州を結ぶ重要な路線で、昔から優等列車や貨物列車が多く運転されている。
また、北海道新幹線との連絡路線として函館~新函館北斗間、道内最大規模の都市部を含む小樽~札幌~旭川間は交流電化されている。
複線区間も多く、函館~七飯間、森~長万部間(一部除く)、小樽~旭川間(一部複々線)となっている。
函館~長万部間は室蘭本線と同じ道南ルート、札幌~旭川間は道北ルートとして高速化工事するなどの輸送力の強化をしているが、長万部~小樽間は「本当に幹線なのか?」といいたくなるぐらいのローカル線と化している。

ちなみにこんな路線でも赤字だとか…。
札幌通勤圏ですら黒字を出せないとは…。


運行形態

特急列車

定期列車は以下の通り。かつて運行されていた全線を走破する特急は現在は臨時列車として運転されている。

函館~札幌

北斗(函館~札幌)

ただし、すべて室蘭本線・千歳線経由となる為、運転区間は函館~長万部~(室蘭本線)~苫小牧~(千歳線)~白石~札幌となる。
また、1994年3月1日から2020年3月13日の間は使用車両により「スーパー北斗」と「北斗」に分けられていた。。
過去には北斗星やカシオペア*1、トワイライトエクスプレス*2、「はまなす」などの夜行列車も運転されていた。

札幌~旭川

カムイ・ライラック(札幌~旭川)
宗谷(札幌~稚内)
オホーツク(札幌~網走)

上りの宗谷とオホーツク1本が美唄・砂川を通過するがそれ以外はすべて途中岩見沢・美唄・砂川・滝川・深川停車に統一されている。
また、カムイとライラックは判を押したかのように所要時間も統一されており、上りの3本を除き全ての列車が札旭間を1時間25分で走破している。


その他(函館本線内の走行距離が短い列車)

おおぞら(札幌~釧路)
とかち(札幌~帯広)
すずらん(札幌~室蘭)

臨時列車も設定があり、函館~大沼公園間では「SL函館大沼号」、ニセコ~札幌間では「SLニセコ号」が走る(しばらく休止)。
また、2012年からは小樽経由の優等列車である「ヌプリ」「ワッカ」「ニセコ」が夏から秋にかけて土休日を中心に1日1往復運行されている。
手稲~札幌間ではホームライナーも運転されている。

かつて運行していた特急・急行列車

北斗星・カシオペア(いずれも上野~札幌)
トワイライトエクスプレス(大阪〜札幌)
急行はまなす(青森~札幌)
スーパー白鳥・白鳥(函館~新青森)

普通列車

大まかには函館~長万部、長万部~小樽、小樽~札幌~岩見沢、岩見沢~旭川という系統に分けられる。
小樽駅や岩見沢駅を跨いで運転される列車の他、千歳線学園都市線留萌本線からの列車もある。

沿線の特徴

函館~長万部

この区間を全走破する普通列車の他、七飯、新函館北斗、大沼、大沼公園、森始発/終着の区間列車がある。
特に函館~五稜郭間は道南いさりび鉄道線の列車も乗り入れる為、他の区間よりも本数が多い。
五稜郭~新函館北斗間は「はこだてライナー」を合わせて1時間に1本の普通列車が確保されており、2024年春にようやくkitacaが使えるようになるが、その他の区間は普通列車の本数が非常に少なく、特急の方が多く運転されているほどである。

また、七飯~大沼~森間は本線と2つの支線(藤城線・砂原線)に分かれていて、地図上では8の字を描くような形となっている。

本線:七飯~新函館北斗~大沼~駒ヶ岳~森
藤城線:七飯~(駅なし)~大沼
砂原線:大沼~渡島砂原~森

これは本線区間の勾配が厳しい為、急勾配を避ける為に建設された。
藤城線以外には途中駅がある為、普通列車は上下線でそれぞれ運転されているが、特急・貨物列車は

下り(長万部方面):七飯→藤城線→大沼→本線→森
上り(函館方面):森→砂原線→大沼→本線→七飯

というように運転されていた。
しかし、砂原線はかなりの大回りで時間的なロスが大きく、昔に比べて車両の性能が格段に上がった現在は貨物列車のみが上記の様に運転されている。
因みに廃止された寝台特急「トワイライトエクスプレス」や急行「はまなす」も上記の通りの運転だった。
寝台特急「北斗星・カシオペア」については七飯~大沼間は上記通りだが、大沼~森間は上下線とも本線経由となっていた。
特急「スーパー北斗・北斗」も寝台特急「北斗星・カシオペア」と同じ運転方法であったが、北海道新幹線開業後は全列車が接続駅である新函館北斗駅に停車する様になった為、再び全列車が本線経由となった。
その為、藤城線は貨物専用線に…と思われがちだが、実は一部の普通列車が今でも経由している。
また、藤城線は下り列車通過専用線となってはいるが、仁山回りの本線が不通になった場合は上下単線として使用する事もできる(1996年の貨物列車脱線事故で実績がある)。

なお、この区間は2030年の北海道新幹線の札幌延伸後に並行在来線として経営分離される予定。
ただし、特急停車駅以外の各駅の利用者は僅少で、新函館北斗~長万部間では旅客輸送の廃止も取り沙汰されている。貨物輸送の大動脈なので線路自体は残りそうだが、予断を許さない状況である。

長万部~小樽

通称「山線」と呼ばれる区間で、全区間単線の勾配が厳しい実質ローカル線区間である。
その為、昔から優等列車は殆ど「海線」と呼ばれる室蘭本線回りとなっている。
この区間を通る定期優等列車は特急「北海」廃止後は運転されておらず、「ニセコ」「ヌプリ」「ワッカ」などの特急列車が臨時運行されているのみ。
列車は小樽に近づくほど本数が増え、全区間通し列車の他に蘭越、倶知安、然別、余市折り返しの区間列車がある。
長万部~蘭越間が一番本数が少なく、4.5往復のみ。
ただし、朝夕には札幌まで直通する快速「ニセコライナー」と苫小牧まで直通する普通列車(ただし車両は札幌まで、苫小牧まで行くのは小樽で併結した車両の方)が運転されている。
こんなローカルな区間だが役目は重要。なぜかと言うと室蘭本線沿線には有珠山があり、噴火活動が始まると運休となってしまう。
その場合は函館~札幌間の都市間輸送が完全に止まってしまう為、この「山線」経由で特急列車や貨物列車が運転される。
2000年に有珠山が噴火した際にもスーパー北斗や北斗星が運行されている。
この区間も2030年度の北海道新幹線の札幌延伸後に並行在来線として経営分離される予定…だったが、全区間廃止・バス転換が決定。更に新幹線開業前に…という話も出てきている。
余市~小樽はそれなりに利用者がおり、余市町が存続を希望していたが奮闘実らず…。

小樽~札幌~岩見沢

札幌を中心とした都市圏で、多数の列車が運転されている。ただし、札幌駅始発・終着の快速・普通列車は少なめで、札幌駅を跨いだ運転が多い。
普通列車は札幌より西側では小樽またはほしみ、手稲で折り返し。東側も江別または岩見沢折り返しがほとんどだが、前述の山線区間直通列車、滝川までの直通列車や1往復だけ旭川まで直通列車も存在する。
特急列車は小樽~札幌間では運転されていないが、車両としては平日朝のホームライナー運用の他、手稲駅近くの札幌運転所への入出庫の回送列車で見る事はできる。
千歳線学園都市線の全列車が札幌を発着する為、桑園~札幌間は複単線(複線:当路線、単線:学園都市線)、札幌~白石間は方向別複々線(外側:当路線、内側:千歳線)となっている。
また、ICカード「Kitaka」導入区間でもある。

岩見沢~旭川

全線複線電化されてはいるものの普通列車の本数は一気に少なくなり、岩見沢~滝川は1時間に1本程度、滝川~旭川は3時間以上列車が来ない事もある。
それに対し特急列車は札幌~旭川間を結ぶ列車の他、宗谷本線石北本線直通の特急も含めると1時間に1~2本は走る特急街道となっている。
線内完結の列車は基本的に電車だが、留萌本線直通などの一部の普通列車や上記の直通特急は気動車が使用されている。

なんと、2024年春からkitacaが導入されることが決定した。

使用車両

特急列車

789系0番台(ライラック):北海道新幹線開業前は特急「スーパー白鳥」で使用されていた。6両固定編成でグリーン車連結。一部の列車は旭川で宗谷本線の特急「サロベツ」や石北本線の特急「大雪」と連絡する。

789系1000番台(カムイ・すずらん):過去には快速「エアポート」でも使用されていた。5両固定編成で0番台と異なり、グリーン車が連結されていないが代わりにグレードアップした指定席「uシート」が連結されている。

785系(すずらん):過去には特急「スーパーカムイ(現カムイ)」や快速「エアポート」でも使用されていた。5両固定編成でグリーン車なしで「uシート」が連結されているのは789系と同じ。

キハ281系(北斗):振り子式特急型気動車。2020年3月13日までは「スーパー北斗」。2022年9月30日で定期運用終了。同年10月23日のラストラン運転を最後に完全引退した。

キハ283系:キハ281系に続く振り子式特急型気動車。2020年3月13日までは「スーパーおおぞら」。キハ281系と連結が可能で、「スーパー北斗」として使用されていたこともある。
2022年3月ダイヤ改正以降はおおぞら運用から離脱し、代走運用などに就いている。2023年3月18日からはキハ183系の代わりにオホーツク、大雪として運行されている。

キハ261系(0番台:宗谷、1000番台:北斗・おおぞら・とかち・ホームライナー):車体傾斜装置が搭載された*3特急型気動車。1000番台はJR北海道の特急型標準車として増備中。

キハ183系(オホーツク):過去には道内ほぼ全域で使用されていた。2023年3月18日に定期運用を終了。複数回のラストラン運転を行い、同年4月30日にノースレインボーエクスプレス編成の運転を最後に全列車が引退した。

普通列車

721系・731系・733系(0番台・3000番台)・735系(小樽~岩見沢~滝川~旭川):6両固定編成以外は千歳線学園都市線と共通運用。
滝川~旭川間は721系のみ運転。
快速「エアポート」用の6両固定編成には指定席である「uシート」が連結されている。

733系1000番台(函館~新函館北斗):「はこだてライナー」専用車両。3両編成で基本性能は道央圏の733系と同じだが、帯色や内装は異なる。

キハ40形(函館~長万部、札幌~旭川の一部):函館~長万部間の非電化区間は全てこの車両を使用。かつては江差線と共通運用だった。
札幌にも来るのは苗穂運転所の入出庫の関係。

キハ54形(深川~旭川):留萌本線直通列車と間合い運用のみ。

キハ150形(岩見沢~滝川):2020年3月13日まで長万部~小樽~札幌間で使用されていたが、H100形により置き換えられて当路線での定期列車はなくなった。
…と思った矢先、今度は新たに岩見沢~滝川で1往復だけ走るようになった。室蘭本線用のキハ40形の間合い運用にこの車両が共通運用として加わったためで、毎日ではないものの高確率で使用。
また、富良野線用の車両が深川~旭川でキハ54形の代走として使用される事もある。

キハ201系(蘭越~江別):快速「ニセコライナー」はこの車両で運転。731系と併結することができる。

H100形(長万部~小樽~札幌):「DECMO」の愛称を持つJR北海道初の電気式気動車。JR東日本のGV-E400系と同設計の極寒地向けの車両。長万部~札幌間で運用されているが、小樽~札幌間は早朝の上り列車1本のみ。

貨物列車

DF200形ディーゼル機関車

いずれも五稜郭~長万部間、札幌貨物ターミナル~旭川間。五稜郭以北での電気機関車による運行はない。

過去に使用されていた主な車両

711系…小樽~旭川間で2014年度末まで運行していた。国鉄・JR在来線用で初の交流専用の電車であった。

781系…特急「ライラック」・「すずらん」・快速「エアポート」で使用されていた交流専用特急型電車。2007年に引退。

485系3000番台…特急「白鳥」で使用されていたJR東日本の車両。

14系客車…はまなすで使用。

24系25形客車…北斗星・はまなすで使用。

E26系客車…カシオペアで使用。

DD51形ディーゼル機関車…客車牽引・貨物列車用。北斗星・カシオペア・トワイライトエクスプレスでは重連で使用されていた。
*4

駅一覧

函館…函館市電本線・大森線(函館駅前停留所)乗り換え。
渡島総合振興局(旧渡島支庁)所在地でもあり、道内第3位の人口を持つ道南の中心都市・観光都市函館市の中心駅で、当路線と道南いさりび鉄道線は全てここが始発。
昔から北海道の玄関口となっており、青函トンネル完成前は青森から青函連絡船を経て、ここから特急列車や急行列車に乗って道内各地へ向かっていた。

五稜郭…道南いさりび鉄道線との分岐駅で全列車停車駅。
貨物列車(とかつての寝台特急「トワイライトエクスプレス」)は函館駅まで行かず、当駅で機関車付け替えを行う。
また、札幌方面の特急列車の一部は当駅で接続となる。
戊辰戦争で有名な五稜郭公園は遠いので、函館駅から市電を使う方が行きやすい。駅前から五稜郭公園まで行く市電が走っていたが、1978年に廃止された。
かつてはここから非電化区間となっていたが、新函館北斗まで電化工事が行われて架線が張られている。

桔梗…函館市郊外の駅でみどりの窓口あり。駅前には高速バスの停留所もある。一部の台湾人にとっての聖地らしい。

大中山…早速無人駅。

七飯…七飯町の代表駅。函館からの複線区間はここまで。藤城線が分岐する。
かつては函館~七飯間の列車が多く設定されていたが、その多くははこだてライナーに置き換えられた。

新函館北斗…北海道新幹線乗り換え。
かつては「渡島大野」というローカルな駅だったが、北海道新幹線開業に合わせて函館へのアクセス駅かつ北斗市の駅のアピールのため現駅名へ改称した。また、それに併せてここまで電化された。
ここまで函館Kitacaエリア。

仁山…牛山氏の全国秘境駅ランキング123位。
戦前から信号場として存在し、旅客扱いもされていたにも関わらず、正式に駅に昇格したのは国鉄民営化後というちょっと不憫な駅。

大沼…函館本線支線砂原線乗り換え。藤城線との合流駅。
「8」の字の真ん中地点に当たる駅。一部普通列車は当駅始発/終着。

以下、本線→砂原支線の順に列記していく。

(本線)

大沼公園…ホーム1面と側線1線しかないが特急停車駅。当駅折り返しの普通列車もある。
大沼国定公園の最寄り駅で、SLもここまで来る。
過去には大沼電鉄と接続していたが、戦時中の1945年に廃線となっている。

赤井川…牛山氏の全国秘境駅ランキング119位。

駒ヶ岳…その名の通り駒ヶ岳登山道の最寄駅。だが利用者は1日10人未満と少ない。

森…大沼駅で分かれた砂原線との合流駅。
森町の代表駅で特急停車駅。普通列車はこの先ぐっと減る。当駅から再び複線区間に。
各地の物産展や駅弁大会で販売される駅弁「いかめし」はこの駅での販売。
過去には渡島海岸鉄道と接続していたが、砂原線建設の為に買収されて廃線に…。

(砂原支線)

鹿部…鹿部町唯一の駅。中心市街へは少し遠い。

渡島沼尻…牛山氏の全国秘境駅ランキング51位。

渡島砂原…砂原線の名称元で、旧砂原町の中心地。
国指定の史跡である南部藩砂原陣屋跡なんてのがあったりする。

掛澗…10^36倍される…というわけではない。

尾白内…有蓋車(ワム80000形)を改造した待合室が特徴。

東森…地面まで届くような三角屋根の駅舎が特徴的。

〜以上、砂原支線終了。〜
石倉…間の3駅が廃止された結果、森駅の隣となった。

落部…八雲町落部地区の中心駅。簡易委託駅で周辺の駅と比べると利用者は多め。

野田生…落部と並んで大きめの集落の最寄駅で、ここも利用客はそこそこ多い。

山越…関所をモチーフとした待合室が特徴

八雲…八雲町の代表駅で特急停車駅。鷲ノ巣駅の廃止により、北海道最西端の駅となった。
なお、北海道新幹線の駅は別の位置に新八雲駅(仮称)として設置される予定。

鷲ノ巣信号場…森から続いた複線区間はここまで。以降、長万部まで断続的に複線区間になる。

山崎…JR京都線にも同名の駅がある。原野の向こうに太平洋が広がる。

黒岩…駅前の公園のトイレの方が建物が立派だったり。

国縫…昔は瀬棚線の接続駅として賑わっていた。だがその瀬棚線は1987年に廃止…。利用客も10人未満になり、今ではさみしい駅に。


長万部…長万部町の代表駅で室蘭本線乗り換え。北海道新幹線の駅が設置される予定。
特急は室蘭本線に直通、普通列車は函館方面・倶知安方面・室蘭本線方面全ての運行系統が分断されている。
駅弁「かにめし」が有名。また周辺に日帰り温泉施設が数軒あるので立ち寄ってみるのもありかもしれない。
2つ隣の国縫駅から分岐する瀬棚線の列車も乗り入れていたが、民営化前の1987年3月に廃線に…。

二股…二股らぢうむ温泉の最寄駅…だがかなり離れている上に送迎バスは長万部駅とを結んでいるので注意。

黒松内…黒松内町の中心駅。
寿都鉄道が接続していたが、1972年に廃線に…。

熱郛…「ねっぷ」と読む。熱郛ホールと名付けられた待合室を持つ。かつては当駅発長万部行きの普通列車が運行されていた。

目名…ログハウス風の駅舎が特徴。かつては1面1線だったが有珠山噴火の代替輸送時に側線が復活した。

蘭越…蘭越町の代表駅。当駅始発の札幌行きニセコライナーが運行されている。

昆布…周辺に温泉がいくつかあるからか、蘭越駅を差し置いて臨時特急は当駅に停車することが多い。
周辺は昆布の名産地…というわけではない。

ニセコ…ニセコ町の中心駅で、国鉄・JRで初めてカタカナのみの駅名となった駅。
由来はニセコ連峰の「ニセコアンヌプリ」より。
スキーシーズンには臨時列車も運行される。

比羅夫…牛山氏の全国秘境駅ランキング105位。
因みに日本で唯一駅舎が民宿として利用でき、ホームでバーベキューが出来る駅である。
グランヒラフスキー場に最も近い駅であるが歩くのは厳しい距離な上、送迎バスは倶知安駅発着なので注意。

倶知安…後志総合振興局の所在地、倶知安町の中心駅で、「蝦夷富士」とも呼ばれる羊蹄山が見える。
ただし町としては小樽の方が発展している。
今はローカルな地位に甘んじているが、今後は北海道新幹線の駅ができる予定。
胆振線と接続していたが、1986年に廃線…。

小沢…共和町中心部や岩内町を結ぶ岩内線に接続していたが、1985年に廃線…。
それにより、共和町唯一の鉄道駅となってしまった。

銀山…牛山氏の全国秘境駅ランキング106位。日本一を目指すウマ娘の地元の駅はここがモチーフ。

然別…当駅で折り返す列車が一部存在する。

仁木…仁木町の代表駅。

余市…ニッカウヰスキーの聖地、余市蒸留所の最寄駅。
あと、積丹半島への最寄駅でもある。
普通列車はここからは1時間に1本程度に増える。
ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝とその妻リタをモデルにしたNHKの朝ドラ「マッサン」のヒットで以前よりも観光客が倍増した。

蘭島…NANAの聖地の一つ。

塩谷…かつての貨物用のホームと線路が残る。

小樽…後志地方一・道内人口7位で札幌都市圏のベッドタウンでもあり、運河や金融街の建物群など観光地が有名な小樽市の代表駅。
ここから複線電化区間と札幌Kitacaエリアなり、運転本数も一気に増える。
ちなみに小樽駅としては2代目(初代は現在の南小樽駅)。
2030年の経営分離後は3つ目の始発駅になる(予定)。
だって、それまでJR北海道があるかどうか分からないし…

南小樽…初代小樽駅。北海道新幹線の新小樽駅(仮)が出来ると最寄駅になる。
かつては北海道の最初の鉄道線の一部である手宮線が分岐していたが、1985年に廃線。現在も構内にその遺構が残り、線路跡は観光地として整備されている。

小樽築港…小樽郊外の寂れた駅……と思いきや、かつては巨大な貨物ヤードと大規模な機関区を備えた函館本線有数の拠点駅だった。
その後貨物ヤードや機関区の跡地は大規模商業施設に再開発され、かなりの賑わいを見せている。ちなみにかつては石原裕次郎記念館の最寄駅だったりした。

朝里…IC改札が壁に向いて設置されている。壁を抜けられたらこの世界に行ける…かもしれない。

銭函…ほしみ発着の列車は当駅の中線で折り返す。ほしみより利用客の多い駅なので何とか乗せてあげられないものだろうか。

ほしみ…ここから札幌市(手稲区)。無人駅だが銭函駅の中線にホームが設置できない関係で当駅発着の列車が存在する。

星置…駅前に高層マンションが立ち並び、周辺にはニュータウンが広がっているため、割と利用の多い駅。

稲穂…札幌運転所最寄の無人駅。

手稲…手稲区の中心地で、快速やホームライナーが全て停車。JR北海道で三番目に利用の多い駅。
札幌運転所と繋がっており、回送で来る特急列車を見る事ができる。
副駅名として「北海道科学大学 最寄駅」が付与されている。

稲積公園…手稲稲積公園の最寄り駅。

発寒…このポケモンと読みが同じ。周辺にはイオンモールなどがあり、買い物に便利。

発寒中央…中央とつくが、駅周辺は住宅街。

琴似…西区の中心駅だがホームライナーは通過。新札幌駅に次いでJR北海道では利用の多い駅。地下鉄琴似駅とは少し離れているが、両駅の間は商業地として賑わっているので徒歩連絡も意外と苦にならない。

桑園…JR北海道本社最寄駅。ここで学園都市線(札沼線)が合流する。
札幌競馬場の最寄り駅で副駅名にもなっている。かつてはここから北海道大学構内や札幌中央卸売市場に向かって暖房用石炭や鮮魚の運搬用の専用貨物線が伸びていた。また、2024年3月のダイヤ改正において快速列車が全て停車するようになり利便性が大きく向上した。

札幌…千歳線学園都市線、札幌市営地下鉄南北線・東豊線乗り換え。
地下鉄は厳密に言うと「さっぽろ」駅。
北海道最大かつ全国第4位の人口を持つ日本最北の政令指定都市札幌市の中心駅。
5面10線の高架駅で大きな駅ビルの中にある。現在進行形で発展中。
北海道新幹線も伸びてくる予定で、ホームの位置を巡りJR北海道と札幌市が揉めていたが、現駅の東側の創成川通りを跨ぐ位置にできることになった。
それに伴い、北海道一の高さを誇る駅ビルも建設予定。
ここから千歳線との方向別複々線となる。

苗穂…苗穂工場と苗穂運転所が近くにあり、普段は札幌近郊を走らない車両を見ることもできる。
札幌駅折り返し列車の待機場所でもある。
千歳線は元々ここから分岐していたが、線路付け替えが行われ現在の経路になる。
2018年に少し西に移転し、自由通路が設けられた。

白石…千歳線との分岐駅だが、線路は隣の平和駅を過ぎるまで並走している。
過去には定山渓鉄道と接続していたが、1969年に廃線…。

札幌貨物ターミナル…貨物取扱量はなんと東京貨物ターミナルに次いで2位を誇る北の一大物流拠点。

厚別…厚別区の中心駅は新札幌駅の方。そちらへは徒歩で行けなくはない距離にある。

森林公園…野幌森林公園の最寄駅。当駅まで札幌市内。

大麻…「たいま」ではなく「おおあさ」。
駅周辺に学校が多く、道立図書館の最寄り駅でもある為か乗降客数はかなり多い。

野幌…札幌市のベッドタウンとなる江別市の中心駅。
かつて「うちより人口の少ない岩見沢市に特急が停まるのが悔しい(意訳)」という理由で特急停車を要望したが却下された。
理由を駅前再開発などに変えて2020年より再度要望しているが難しいと思われる。

高砂…江別市役所は当駅が最寄。

江別…江別市の中心駅だったが完全に野幌、大麻に負けている。
市も野幌を中心市街とみなして開発しようとしてるしね…。
一部の普通列車が折り返す。廃止された区間快速いしかりライナーはこの先全て各駅に止まっていた。

豊幌…駅舎よりも煉瓦造りの公衆電話に目が行きがち。

幌向…ここから岩見沢市。駅周辺はニュータウンの出来損ない。
2面3線で、ごく少数の普通列車が特急から退避するが、年代によってはこの駅を退避に使わないダイヤになる事もある。それ以外の使い道はごく稀に試運転列車が折り返す程度。

上幌向…鉄道の無い新篠津村への玄関駅であるため、岩見沢市内だが同村の村営駐車場があり、同村への路線バスも通る。

岩見沢…長万部で分かれた室蘭本線との合流駅。特急含む全列車が停車する。
空知総合振興局(旧空知支庁)の所在地である岩見沢市の中心駅。
幌内線、万字線(室蘭本線から直通乗り入れ)も乗り換えができたが、どちらも今は廃線…。
ここから普通列車の本数がほぼ半減。

峰延…美唄市内の駅だが、すぐそばまで三笠市が迫っている。ただ、同市へ行く路線バスはここではなく隣の岩見沢駅から出ているのでアクセス駅とは言い難い。

光珠内…直線道路日本一のモニュメント最寄り駅。

美唄…美唄市の代表駅。特急停車(一部通過)駅。かつては南美唄支線という貨物線が分岐していた。

茶志内…一応貨物駅だが、その面影は全く残っていない。

奈井江…奈井江町唯一の駅で利用客もそこそこ。浦臼方面のバスも発着。

豊沼…周辺には三井化学系列の工場があるが、それが利用客に影響しているかというと…

砂川…砂川市の代表駅・特急停車(一部通過)駅。かつては上砂川支線・歌志内線が分岐していた。

滝川…根室本線乗り換え。特急含む全列車が停車。普通列車はここで更に減る。
中空知地方で一番人口が多い滝川市の代表駅で、石勝線開業前は帯広・釧路方面特急は当駅を経由していた。また日本一長い普通列車の発着駅でもあった。
廃止された札沼線新十津川駅とは、石狩川を挟んで3㎞程度しか離れていなかった。

江部乙…比較的大きめな滝川市江部乙地区の最寄駅であり、一時期、滝川始発当駅止まりという誰得?列車が運行されていたことがあった。

妹背牛…「もせうし」と読む妹背牛町唯一の駅。

深川…留萌本線乗り換え。深川市の代表駅
営業係数がヤバかった深名線とも接続していたが、1995年に廃線となっている。
そして留萌本線も2026年3月で廃線が決定…。

納内…駅舎が市役所の支所を兼ねている。

近文…周辺は旭川の市街地。免許試験場が至近にあることから、旭川始発の当駅止まりの列車が運行されていたこともあった。

旭川…宗谷本線石北本線富良野線乗り換え。
函館本線の終点、上川総合振興局(旧上川支庁)所在地・上川地方の中心かつ道内第2位の人口を持つ旭川市の代表駅で、日本最北の有人高架駅でもある。
駅北側はイオンや平和通買物公園に面していて正に旭川の中心地だが南側は忠別川の河原とギャップがすごい。
旭山動物園などの観光施設も多いが、その旭山動物園は結構遠くバス移動となる。
現時点では交通系ICカード日本最東端の駅。

◎かつてあった駅

東山…廃駅前は牛山氏の全国秘境駅ランキング23位だった。
2017年3月4日のダイヤ改正に伴い廃駅になった。

姫川…廃駅前は牛山氏の全国秘境駅ランキング24位だった。
なんと秘境駅順位と駅順が一致する稀有な駅だった。
要はこの辺は日本一の秘境地帯…。
2017年3月4日のダイヤ改正に伴い廃駅になった。

池田園…棒線駅だが、かつての名残で駅舎とホームの行き来に跨線橋を使わないといけない。
駅の先に北海道一短い鉄道トンネルがある。
2022年春廃止。

流山温泉…牛山氏の全国秘境駅ランキング102位。
JR北海道の開発した流山温泉の最寄り駅として開業。
しかし同施設は2015年に営業終了。
東北上越新幹線で使用されていた200系が静態保存されていたが、2013年6月に解体・撤去されてしまった。
2022年春廃止。

銚子口…戦後の一時期だけ大沼電鉄線と接続していた。2022年春廃止。

桂川…漁村にある駅。少し高いところにあるため海が良く見えるという景色のいい駅である。
近くに榎本武揚上陸の地があるらしい。
2017年3月4日のダイヤ改正に伴い廃駅になった。

石谷…駅舎がホームからだと少し見えにくいからか、柱に琺瑯看板が多めに貼られている。
2022年春廃止。

本石倉…地上駅だが函館方面は国道5号から階段でホームに上がる。
2022年春廃止。

鷲ノ巣(八雲~山崎)…廃駅前は牛山氏の全国秘境駅ランキング35位だった。
江差線木古内~江差間の廃止から廃駅までは北海道最西端の駅だった。
名前は似ているが決して気持ち悪い顔芸をしながら終わらない麻雀をやってる人はいません。
2016年3月廃止。

北豊津…廃駅前は牛山氏の全国秘境駅ランキング26位だった。
2017年3月4日のダイヤ改正に伴い廃駅になった。

中ノ沢…支線を除くと函館から最初の貨車駅舎だった。2024年3月16日廃止。

蕨岱…廃駅前は牛山氏の全国秘境駅ランキング85位だった。「50音順で最後」のJRの駅として一部で有名だった。
2017年3月4日のダイヤ改正に伴い廃駅になった。

張碓(朝里~銭函)…廃駅前は牛山氏の全国秘境駅ランキングで2位、サイト開設当初はなんと1位だったこともある、まさに伝説の秘境駅。
現在1位の小幌駅より上に立ったことがあるのはこの駅くらい。
現在の朝里~銭函駅に位置していたはものの、1990年からは最寄りの海水浴場利用の為の夏季限定の臨時駅。
そして98年から通年休止となり全車通過となったため、駅なのに電車での到達が事実上不可能という状況に。
かといって、徒歩でたどり着こうにも舗装されてもいない山道を下って行かなれけばならず、冬に雪なんて積もろうものなら到着など一層に困難に。

そしてようやく駅に到着して一安心…というわけにもいかない。むしろここからが本番。
ホーム間を行き来するには線路を横断しなければならず、しかも下り列車はトンネルが出てすぐにこの駅を通過することとなるため見通しは最悪。
勿論踏切なんて無く、また道内屈指の幹線で快速エアポート等が息つく間もなく通過していく小樽~札幌間でもあったため、昔から利用客が列車にはねられる事故が多発。
その後秘境駅としてこの駅が有名になるにつれ一部の鉄オタの訪問が増えたものの、やはりとも言うべきか死亡事故が発生。
たどり着くのもたどり着いても命懸けというこの駅の恐ろしさを知らしめた。

そうした問題を受け、撤去するの('A`)メンドクセと放置していたJR北海道が重い腰を上げ、2006年限りで惜しまれつつ廃止され駅舎も解体された。
秘境駅として少し有名になってしまったばかりに駅としての寿命を縮めてしまった、悲しい最期であった(まあ有名にならなくてもそのうち廃止されてたとは思うが…)。

伊納(納内~近文)…長い神居トンネルを抜けた先にある、なんてことはない旭川郊外の駅かつ高校の最寄駅…だったのだが、その高校が2011年3月に閉校。
それ以後、駅周辺に人家もほとんどないこの駅は利用者数が激減、2021年3月13日のダイヤ改正でとうとう廃止に。カワイソス。
ちなみに高校のさらに奥へ行くと、最寄駅とするには微妙だが住宅地がある。もう少し開発が進んで住宅地が駅前まで繋がっていれば存続してた可能性も微レ存…?

神居古潭駅(納内~伊能)…前述の伊納駅から納内駅まで至る神居トンネルが掘削される前の旧線上にあった駅。
旧線は石狩川上流の渓谷に沿って線路が敷かれた風光明媚な路線であったが、それ故に急カーブが連続していて輸送上のネックとなっており、更には岩盤崩落による機関車の谷底への転落事故などもあったことから函館本線の滝川~旭川間電化の際に山をぶち抜く神居トンネルが作られ、旧線は神居古潭駅ごと廃止された。
現在は旧線の一部がサイクリングロードに転用され、駅舎も観光地としてSL3両とともに保存されている。

【接続路線について】

主な駅の項目でも一部は記載されているが、実はかなりの数が廃線になっている。
先に記載した旧国鉄・JRの旅客線以外にも貨物専用線が多数廃止。
旧国鉄・JR以外の路線では

黒松内駅:寿都鉄道(1972年)
余市駅:余市臨港軌道(1940年)
野幌駅:夕張鉄道(1975年)
美唄駅:美唄鉄道(1972年)
この他、札幌市内や旭川市内の路面電車など多数

上記の路線は炭鉱から産出した石炭を運搬する炭鉱鉄道だったり、明治から昭和初期のニシン豊漁で栄えた街を結ぶ路線が多い。
それ故往時に鉄道を敷設させたほどのその街の重要性をうかがえ、そしてその没落の様と、かつての北海道経済がニシン漁と炭鉱にどれほど依存していたかを窺い知ることが出来たりする。

【余談】

北海道新幹線開業に伴い、並行在来線となる江差線が第三セクター「道南いさりび鉄道」に移行された。
札幌までの延伸開業に伴い函館~小樽間も経営分離が確定しているが、そのうち山線の一部区間、もしくは全区間を廃線してバス転換するという報道が出た。
無論、地元住民、自治体が反発…と言いたいところだが余市町を除いて地元自治体は廃止を実質容認している模様。
有珠山噴火による室蘭本線の運休に対応(山線に迂回運転)できないが、かといって何十年に1回かの災害のために高い維持費で存続させられるかと言われると…。
また、貨物列車の動脈となっている新函館北斗~長万部間の旅客輸送存続にも黄色信号が灯っている。
今後の展開が気になるところ。


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最終更新:2024年03月22日 09:48
添付ファイル

*1 上野~札幌間での運転。函館駅で機関車を付け替えるため、五稜郭駅を2回通っていた。

*2 大阪~札幌間での運転。五稜郭駅で機関車付け替えを行う為、函館駅は経由しない。

*3 2015年度以降の製造車は非搭載。

*4 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/loco/dd51b.jpg 日時:2016/01/03