フレイザード

登録日:2011/11/24 Thu 05:15:41
更新日:2024/04/09 Tue 15:00:27
所要時間:約 10 分で読めます


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俺は戦うのが好きなんじゃねえんだ…。勝つのが好きなんだよォォッ!!


フレイザードとは、ドラゴンクエスト ダイの大冒険に登場するキャラクター。
CV.山口健(1991年版)/奈良徹(2020年版)

【もくじ】

【概要】

魔王軍の幹部である六大団長の一人。
「フレイム」や「ブリザード」、「ばくだんいわ」といった炎・氷属性を主体とする物質系のモンスターから構成される氷炎魔団の軍団長で氷炎将軍とも呼ばれている。
魔軍司令ハドラーが禁呪法で生み出した禁呪生命体という魔物であり、氷炎将軍という名の示すとおり体の左側が炎を伴った炎の石、右側が氷の岩で出来ている。
左半身はひとたび怒れば石を蒸発させる程の熱量(後述の柳田氏によれば2200℃以上)、右半身はあらゆるものを凍てつかせる極低温を持つ。
体の中心部分に核があり、これが破壊されてしまうと相反する属性の体を繋ぎ止める事が出来なくなり最悪消滅してしまう。

【人格】

「魔王軍の切り込み隊長」の異名を持ち、その名に違わず残虐非道で好戦的な荒々しい性格の戦闘狂。
しかし同時に、冷徹に敵の戦力を分析し確実に勝利できる手段を選択できる狡猾さ、冷徹さ、用意周到さも併せ持つ。
人間を心底見下してはいるがクロコダインを倒したダイの底力を侮らず素直に受け入れ、「底知れぬ強者」としてその実力を冷静に評価する一面もあった。
ザボエラ曰く「炎のような凶暴さと氷のような冷徹さを併せ持った男」
刹那的な一面を持ち、勝つためならば命を削るような危険な禁呪法さえも躊躇なく使用でき、栄光を勝ち取るためなら命を危険に晒す事も厭わず、寿命を削ることにも何ら躊躇いのないその功名心は最早狂気の域。
その精神性もあってかフットワークは軽く、積極的に前線に出て手柄を立てようとし、ザボエラのように人道に反する卑劣な策謀さえも平然と扱える。
先にダイ達が戦ったクロコダインヒュンケルが潔い武人だったからか、フレイザードは卑劣漢として描かれており、
  • 休火山を噴火させヒュンケル共々ダイ一行を窮地に追いやる
  • ダイ一行が逃げないようにレオナを氷漬けにする
等、割と悪どい事をやってのけている。
上記の台詞のように、フレイザードは「戦う事」ではなく「勝つ事」にこそ喜びを感じる為になりふり構わない手段に出る。
しかし、そんなフレイザードが異様なまでに栄光と勝利に固執し追い求める根底には、造られてから一年しか経っておらず勝ち続ける事でしか己を証明する手段がないからという焦りと苛立ちがあり、その為なら保身を捨てて命を懸けることも厭わない。
ここが自分の手を汚さぬよう裏方として振る舞う傾向の強いザボエラとは決定的に異なる点と言えよう。
年齢は生まれたばかりの1歳…赤子のように可愛らしいものではないが。また自分より遥かに年上であるはずのダイやヒュンケルを「ガキ」「青二才」呼ばわりしているが、これはそもそも人間と同じ年の取り方をしない岩石生命体であり、また二人を苦々しく思うハドラーの内面を反映していた為と思われる。
なおマトリフが後に語るには、そのまま成長を許していればあの呪文に到達していた危険性があったとのこと。

以上の事から、他には武人か卑怯者かの両極端しかいない軍団長の中では一番「将軍」気質と言える非常に厄介な性格の持ち主と言える。
女性の顔を焼いたことを咎められた時は、「戦場に男も女もない。傷つくのが嫌なら最初から出てくるな」というごもっともすぎる答えを返している。*1
尚、創造主のハドラーに関しては、一応は敬意を払っているが、自身も嫌っているヒュンケルにやられたハドラーを嘲笑う発言もした。
禁呪法で作られた生命体は創造主に似た性格になる。彼を作った当時のハドラーは功名心が高く残忍で粗暴な性格だった為、禁呪法で作られたフレイザードも、同じ出自のバルトス親衛騎団が見たら眉を顰めそうな性格になっている。
まぁ、そもそもハドラーはバルトスの裏切りに激怒して「次の魔王軍にはお前のようなヤツは作らん」と言っているので、
フレイザードが騎士道もへったくれもなく、何より勝利に拘り、ヒュンケルを毛嫌いしているのは、バルトスのような部下は作らないという心境が反映されたものとも言える。
しかし、この頃のハドラーは保身を優先としたフレイザードとは真逆の立ち回りをしており、目的の為なら身命を賭す覚悟を秘めているフレイザードは、ハドラーの深層に秘められた本質を体現した存在でもあった。
ハドラーを差し置いてバルジ島編のボスとして強いインパクトを残し、散っていったフレイザード。
設定的にも尺的にも軍団長の中で最も短命であったが、彼もまた閃光のように命を燃やし尽くした戦士だったのかもしれない。


【戦闘能力】


皆殺しだぁッ!!行くぜぇッ!!

戦闘においては外見通り熱や冷気の魔法やブレス攻撃を使用。その他巨大な氷柱を槍のように構築し武器に用いる。
炎や氷の呪文を対応した同属性の半身に当てることで逆に敵の攻撃を吸収することも出来、両腕を交差するだけで弱点を突く戦法すら無効化してしまう。
力押し一辺倒ではなく、炎と氷の温度差を利用して硬い物体を破壊するなどの小技もあり、意外と機転も効く。
最初はダイのことを舐めていたが、クロコダインの傷を見て即座に評価を改めて警戒心を高めるなど、自分の能力への自負はあれど過信は決してせず、この手のキャラにありがちな慢心も薄い。
後述のように「入念に準備して必勝の局面を整えてから全力で叩き潰す」ことを好み、一見脳筋っぽいが実際には基本的な頭の巡りは良好な部類。
まさに「氷のように冷徹に準備し、炎のように全力で焼き尽くす」タイプ。
加えて、まだ誕生してから日が浅い為にレベルが低かったらしいが炎と氷の力をあわせ持つことから、あのまま成長していればいずれは極大消滅呪文たるメドローアを習得出来た可能性があったらしく、そうなっていたらまず勝てなかっただろうと語られている。
ただ、炎と氷の能力こそ驚異的だが、純粋な身体能力・直接戦闘能力で言えば、クロコダインやヒュンケルよりもやや見劣りするような描写が多く、氷炎結界呪法で能力を1/5にしてなお当時のダイに片腕を切り落とされるなど、近接戦闘では目立った戦果を上げていない。
使用技も魔法やブレス攻撃が中心であり、どちらかといえば距離を取っての戦いを得意とするタイプなのだろう。
ただし、近接戦となれば「ばくだんいわ」の能力から継承された自爆技が飛ぶことを考えると、仮に量産されていれば結界やメドローアなしでも極めて厄介なモンスターだったのは間違いない。
実際に痛覚こそあれど腕や体の一部を斬り落されても平然と再生が可能であり、後にマトリフからも中々手強かったろ?とその実力について言及されている。

使用呪文

バルジ島での初戦で使用。
ダイの身体を凍らせたが、メラの魔法剣で防がれてしまった。
  • 五指爆炎弾(フィンガーフレア・ボムズ)
指先1本1本からメラゾーマを合計5発同時に放つ禁呪法に限りなく近い呪文。
フレイザードの最強技であると同時に代名詞的技。
「メ…ラ… ゾー…マ…!」と呟きながら、指先に順番に火を灯していく前振りはインパクト大。
範囲攻撃としては後述の弾岩爆花散が最強だが、単体ではメラゾーマ5発分を繰り出すこの技が最強である。受ければ「カケラひとつ残らん」とのこと。
アポロのフバーハを一瞬で破壊したが、ダイとの戦いでは直前のダメージもあり左手が崩壊して使うことができなかった。
同じ相手に放つ、分散させて複数の相手に放つと言った使い分けも可能で威力も優れているが、後にザムザ戦においてポップが使用した場合は3発が限界だった*2
マトリフ曰く「並の人間が使うと寿命を縮める」とのこと。
  • 凍結の禁呪法(正式名称不明)
フレイザードがレオナに対して使用した呪法。
対象を凍り付かせて巨大な氷塊の中に封じ、徐々に生命力を奪う。
この呪法で生み出された氷は、術者が生きている限り力で砕くことも呪文などの熱で解かすこともできず、術者の生命を絶つ以外に解除法は存在し無い。
さらに、術者が死亡したからといってすぐに完全に解除されるわけではないらしく、犠牲者に生命力が残っていなければ解除されない模様。
その場合は外部から氷をなんらかの方法で解凍しなければならないが、それも並みの呪文などではほとんど効果が無く、ポップのメラ系呪文ですら溶かせないほどだった。
結果的にギラが詰まったマァムの魔弾銃の弾丸にダイのベギラマを詰めて発射する事で、なんとか氷を解かすことには成功したが、無理な使い方をした魔弾銃は破損し修復不能となった。
  • 氷炎結界呪法
フレイザードが「氷炎魔団の不敗を 支える究極の戦法」と豪語する氷炎魔団の切り札。
オーザム王国の騎士団は本来、世界最強とも謳われるカール王国に並ぶ程とされていた。
フレイザードの口ぶりからして、そのオーザム騎士団を氷炎魔団がこともなげに蹂躙出来たのは、この呪法あってこそらしい。

着実にレベルを上げているダイに危機感を抱いたフレイザードが、氷炎爆花散を合図とし発動させた禁呪法である。
戦いの舞台となったバルジ島の南北に炎の塔・炎魔塔と氷の塔・氷魔塔を建て、二つの塔を結んだ円の内側に入るフレイザード以外の者の魔法を封じると共に身体能力(Lv)を下げるというチート級の呪法。
具体的な下げ幅は力が1/5になるとのことで、まともに戦ってダメージを与えるのは難しくなる。
どうやらフレイザード単体のみで作るのは不可能なようで、部下であるフレイムとブリザードが炎魔塔と氷魔塔の周囲に発生して完成と言っているため彼らの協力が不可欠なようである。
マァムの持っている魔法を打ち出す銃・魔弾銃の機能も封じダイ達を撤退に追い込んだ。

余りにも強力なのでこの能力だけでも終盤まで通用し得るかとも思えるが、上には上が居るもので、そう上手く行くかはかなり怪しい。
まず原作漫画においては、魔法を完璧に封じきれたのは、魔法の使い手としてはまだ未熟なダイとポップのもののみ。
パプニカ三賢者たるエイミが発動したホイミは効力を著しく弱められながらも作用してはいたので、彼らより遥か高みにいる魔法使いをこの呪法で完全に無力化するのは難しいと思われる。
そしてダイ達は、最終ダンジョンの攻略を本格的に始めた頃にはレベル50前後になるだけでなく、ダイに至ってはステータスを倍化かそれ以上に増幅する常軌を逸した実力を発揮するようになる。
レベル20程度の紋章無しのダイに苦戦するフレイザードでは、この呪法だけで勇者一行に対抗するのは極めて困難だろう。
また作中にて炎魔塔、氷魔塔どちらも破壊された後、再発動する素振りも見せなかったため、発動にはある程度下準備が必要で連続使用も難しいと思われる。

しかしこれは、終盤に至ったダイ達と序盤のままのフレイザードという無意味な比較ではある。フレイザードの成長性の危険度は作中でも言及されている通り。交戦時期が後ろにズレ込めば戦闘能力だけでなく禁呪の強化、あるいは発展版を編み出す可能性すらあっただろう。


使用技

  • 炎のブレス
口から炎を吐く。
フレイザードにとっては基本的にザコ用の技なのか、ダイ達が手強いと見てからは使用していない。
  • 氷のブレス
口から吹雪を吐く。
上述の炎のブレスとの連携で炎と氷の温度差を利用して攻撃力を高めた。
  • 氷炎爆花散(ひょうえんばっかざん)
自身の体の氷片や炎、岩石を全方向に一斉発射して、広範囲の相手に攻撃を加える技。
フレイザードは全体攻撃技としてのみならず部下達に上述の「氷炎結界呪法」を発動させるための合図としても使用している。
発動前にフレイザードの体が膨れ上がっていく光景はなかなかの恐怖感がある。
  • 弾岩爆花散(だんがんばっかざん)
氷炎爆花散から派生するフレイザードの最後の技。
自爆するかのように自身の体を砕いた後、体の岩の全てを発射して操り、相手を攻撃する。
この岩石一つ一つがフレイザードの意思を持っており、空中で自由自在に方向を変え、全方位から石の礫による攻撃が襲ってくる。
おまけに砕けば砕くほど礫の数が増える為、フレイザードが有利になる。
また岩石を一点に集結させれば尖った巨岩としてぶつけることもできるが、この時は元のフレイザードの肉体より遥かに巨大になっているため体積の総量も増大していると思われる。
しかし、この攻撃はフレイザードの生命も削るため、よっぽど追い込まれない限りは使用しない文字通りの奥の手。
フレイザードの刹那的な思考を体現した技。
  • 爆炎(フレア)パンチ
鎧武装フレイザードとなった後に使用。魔炎気の炎を纏ったパンチ攻撃。

装備

  • 暴魔のメダル
フレイザードが胸につけているメダル。
六大軍団長が初めて集結した際に大魔王バーンが記念に贈ったメダル。業火の中に浮いており、「先に手に取った者に与える」と宣言された。誰もが躊躇した中、フレイザードがいち早く業火の中に手を入れ氷の半身を溶かしながらも掴んだ。
フレイザードの誇りにして栄光の証とも言えるアイテムだったが、弾岩爆花散を発動させる際に投げ捨てた。
この時、彼がメダルを手にした経緯を知るクロコダインとヒュンケルはかなり驚いていた。

もう過去の栄光はいらねえ…新たな勝利をつかむために…オレは生命をかけるのだあッ!

フレイザードの最後に同情したポップは墓ぐらい作ってやろうとしたが、ヒュンケルは「あのメダルが奴の墓標」と告げた。
フレイザードが最初に手にした誇りと栄光の証が彼の墓標になるとは、因果なものである。
後にバルジ島にピラァ・オブ・バーンが投下。
描写から判断するに墓碑となったメダルは消し飛んだものと思われる。


鎧武装(アーマード)フレイザード


このパワーで!この強度で!これで負けたら…バカだぜ~~ッ!

炎の体のみとなったフレイザードがミストバーンの力で炎の暗黒闘気・魔炎気へと変貌し、彼の用意した魔影軍団最強の鎧「デッド・アーマー」に乗り移った姿。
魔炎気は常に灼熱の炎が噴き出す特殊な闘気で、例え鎧が無くともベギラマ等の呪文すら弾いてしまう。文字通り己の身を削り燃料としてくべる覚悟をもってこそ扱える、とりわけハイリスクハイリターンな暗黒闘気である。
炎のみの状態だからか氷の半身を備えていた頃と打って変わってハイテンションになっている。

クロコダイン以上の力とヒュンケルの魔剣の鎧同様の魔法耐性を備えた強力な鎧を得てフレイザードは大いに歓喜したが、ダイの完成したアバンストラッシュに破壊された。
ちなみに、このデッド・アーマーは後に量産されるが、ヒュンケルに一蹴された。どんだけかませなんだ…。

とは言え、この状態のフレイザードのレベルは、設定上40とされている。
レベルで実力の全てを測れる訳ではないのだが、デルムリン島でハドラーと戦った時のアバンのレベルが36、この直後に登場した竜騎将バランのレベルが45と設定されているのを考慮すると、この段階では調子に乗りたくなるだけの強さであったことは確かであろう。
そもそも大した戦闘シーンもなく一蹴されたとはいえ、フレイザードほどの執念は無論、恐らくは碌な自我もない量産型がフレイザードより弱かった可能性も十分あり得る*3

無惨な戦績に加えて元の肉体でならメドローアを習得した可能性を念頭に置くと残念な形態に見えるが、魔炎気を使いこなした後の例を考慮すると、魔炎気の塊であるこの形態の潜在能力もまた軽視出来ない。
ダイに敗北したのも、鎧自体の防御力を過信して慢心して無防備のまま突っ込んでアバンストラッシュをモロに浴びたからであって、魔炎気を活用した攻守をしっかり考えて立ち回っていれば、少なくともあっけない惨敗は避けられたであろう。

その意味では、半身の氷が担っていた情勢を見極めるクレバーさが欠けてしまっていることが、この形態の最大の弱点と言える。



【作中の活躍】

魔王軍による地上征服作戦ではオーザム王国を担当。
オーザムを征服し、そこに人間が存在していたという痕跡を文字通り「根絶やし」にしていた
戦後処理の最中にハドラーから鬼岩城に呼び出され、幹部会議に参加するが、バーンの勅命がヒュンケルに下った事が彼の逆鱗に触れ、独断でヒュンケルの抹殺を画策。
ヒュンケルがダイに敗北した所で出現し、地底魔城周辺の死火山を噴火させ、ダイ諸共マグマの海に飲み込ませようとした。
『不死騎団』の壊滅により、ヒュンケルが担当していたパプニカ王国の侵攻を引き継ぎ、バルジ島の中央塔に潜伏中だったレオナたちを襲撃。
パプニカの残存戦力を壊滅させようとするも、最中にアバンの使徒が到着したことでバルジの塔内でダイ達と戦闘を繰り広げる。
ダイの実力を目の当たりにし、彼の力を厄介と見たフレイザードは、禁呪法の一種である『氷炎結界呪法』を使用し、自分に有利な戦闘フィールドを作り出しダイ達を圧倒。
氷炎結界呪法の影響下から撤退しようとしたアバンの使徒を挑発するように、気絶していたレオナを氷漬けにする。
その後、撤退に成功したダイ達は、マトリフの助力を得て再起。
魔王軍総がかりでの勇者襲撃が失敗に終わり、ハドラーが敗れたのを知ると、これで勇者討伐を果たせば自身の大手柄になると苦しい戦況にむしろ笑みを浮かべていた。
魔王軍から寝返ったクロコダインとヒュンケルの協力を得て、結界の支柱となっている「氷魔塔」「炎魔塔」の破壊に成功したダイ一行は再びバルジ中央塔へと到着。
連携攻撃で氷炎魔団を退けるも、地中に潜伏していたフレイザードの奇襲によりマァムが窮地に陥る。
クロコダインの機転によりマァムが救われると、そこへヒュンケルも到着。
無傷での勝利は不可能と見たフレイザードは、「過去の栄光」であった暴魔のメダルを捨て、命を賭けた博打に打って出る。
切り札「弾岩爆花散」で一方的な展開を見せるが、この窮地にフレイザードの特性を見切ったヒュンケルはかつてアバンに教わった「空の技」を思い出し、ダイにその目ではなく心で敵を察知して空裂斬でフレイザードの本体となる核を貫くことを進言。
一発目は不発に終わったが、危機感を抱いたことで自身の最強の技である五指爆炎弾(フィンガーフレア・ボムズ)の準備を始めるも、弾岩爆花散の負担と技が決まりかけていた影響で放つ寸前に左手が崩壊。
空裂斬成功の希望を見出したダイによって形勢逆転され、ついには核を切り裂かれたことで肉体の維持ができなくなってしまう。
慌てて分離するも無防備となったところを狙われ、氷の半身をポップに燃やされ消滅。
絶体絶命の窮地に立たされたフレイザードの前に現れたミストバーンにより、「魔影軍団最強の鎧」を与えられ再び戦いを挑むが、ダイの相手にはならず、空裂斬の会得により完成したアバンストラッシュにより鎧を破壊されてしまう。
もう一度チャンスを請うフレイザードだったが、無情にもミストバーンに煙草のように踏み潰されて彼の命は尽きた。
勝利に執着し、短い命を燃やした男の余りにあっけなさすぎる最期だった。
非道極まりない下衆な敵ではあったが捨て駒にされた哀れな末路を見かねたのか、「墓くらい立ててやるか?」とフレイザードに同情の意を見せるポップだったが、ヒュンケルは捨てられた暴魔のメダルを指し、「あれがヤツの墓標だ」と言い、墓が立てられる事は無かった。

【他作品への出演】

  • クロスブレイド
アーケードカードバトルゲームで、原作漫画の連載開始以来31年目にして初のゲーム。
フレイザードの登場は2021年1月7日に強敵ボスとして実装されたのが最初で、第3弾稼働時からはカードでも実装。

同弾のドラゴンレアに通常のフレイザードが登場。
必殺技はフィンガーフレアボムズ。同弾に同じくドラゴンレアで登場した生みの親であるハドラーよりもHP、こうげき、まりょくで勝る。
スキルは2、3R目の相手ターンに敵全体の【結界】へのダメージを小ダウンさせる「灼熱と極寒」、1~3R目の相手ターンに味方全体が受ける呪文ダメージを小軽減する「禁呪法の号令」。
その後、スーパーレアで第4弾、ドラゴンレアで第5弾などに登場している。

鎧武装のものは第3弾に登場。必殺技は暴走魔炎撃。
スキルは結界を壊した時に味方全体のこうげきを小アップする「魔炎気へ変貌」、受ける通常攻撃ダメージを小軽減する「軍団最強の鎧」。

  • ドラゴンクエストウォーク
2020年11月から2021年1月まで実施されたダイの大冒険コラボの最後に登場。
イベントストーリーでは最後の6章に少し登場するのみだが、年末の2020年12月28日よりレイドバトルに相当するメガモンスターとして登場。
従来のドラクエのルールに沿ってフレイザードと戦えるのはこれが初。HPは15万程度で、イベント終了後は12万程度に低下する。
コラボイベントは年をまたいだ2021年1月15日で終了したが、彼はその後も1月29日まで居座り続けた。

激しい炎とこごえる吹雪を吐き分け、メラゾーマやマヒャドを唱えるなど、メラ系とヒャド系の高威力の攻撃を使い分ける。
3ターン目を終えると「面白れぇ手品を見せてやるぜ…」というセリフを挟み、次のターンでフィンガーフレアボムズを使用する。
約230ダメージをランダムに5回与える攻撃で、3回分以上が集中するとほぼ即死の破壊力になる。
呪文なので、そのターンで全員ミラーシールドを使えば反射可能。相手へのダメージは無いがこれで凌ぐことができる。なければ防御を。
更にそこから2ターン後になると全体にメラ・ヒャド系を併せ持った2回の物理攻撃の氷炎爆花散を使用する。
これには斬撃・体技耐性又は呪文耐性を1段階下げる効果もあり、以降の他の攻撃でのダメージが更に上がってしまう。
なお、この2つの攻撃を使うターンは1回しか行動しない。

以降は「2回攻撃→フィンガーフレアボムズ→2回攻撃→氷炎爆花散」のローテーションで行動する。
「面白れぇ手品を~」の予告は最初の1度しかしないので、対処を誤らないようにしたい。

ちなみにこのフレイザード、見た目通りメラ系とヒャド系は無効化するが、ギラ系の攻撃はなぜか特に耐性もなく普通に通る
原作でギラ入りの魔弾銃の暴発が効いたためだろうか?

こころは紫色でコストは99。
HPとMPがかなり高く、紫のこころとしてはきようさも高め。
高グレードの特殊効果はメラ、ヒャド系呪文の強化とメラ、ヒャド系耐性の強化がある。

  • 魂の絆
ダイの大冒険のソーシャルゲームに2022年5月24日のイベントから実装された。
原作で死亡したはずのフレイザードがミラドシア(今作の舞台)へ転生。
未知の世界で戸惑いつつも、ハドラーの助言を受けつつこの世界で何をすべきかを考えていく…。
褒められると弱いタイプらしい。承認欲求の強さからキャラを膨らませたのだろうか。

能力は炎属性と氷属性スキルの両方を扱う魔法使いタイプ。
奥義はお馴染みのフィンガー・フレア・ボムズの他、ありそうでなかったヒャド版のフィンガー・アイス・バレッツも実装された。


【余談】

作者が背表紙に出すタイミングを逃しかなり後の巻の背表紙に描かれていた。死んだ後も不遇なフレイザードだった。

ちなみに、マァムを宙ぶらりんにしパンモロさせた張本人。しかし2020年版アニメでは朝アニメの宿命か宙ぶらりんにされるもスカートはめくれない。

また、最近柳田理科雄「風呂に入ったらどうなるのか」をネタにされていた。

2020年秋からの再アニメ化では、女性の顔を焼いて男女平等を唱えるシーンが改変され、
「女に何ということを」  →「男も女も関係ねえ」 というセリフが、
「マリンに何という真似を」→「誰であろうと関係ねえ」 というやり取りに変更された。
現在やったら、色々な立場からクレームが来そうな描写ゆえ致し方なしかもしれないが、彼の情け容赦のなさがよく表れた台詞なだけに、この改変を惜しむオールドファンは多かった。
そして、原作の台詞を差し替えて、今のアニメではこうした描写ができないことを擁護するコラがさっそく作られた。
インタビューによると奈良徹氏はこの台詞でもフレイザードの残虐性を出せるように頑張ったとの事。

2016年発売の『ドラゴンクエストビルダーズ』の第3章のボスとして、『ようがんまじん』と『ひょうがまじん』が合体した『がったいまじん』が登場するのだが、その姿が炎と氷の左右非対称のため、フレイザードにしか見えないと話題となった。右半身が炎で左半身が氷と逆になっているのが惜しいが。

前日譚である『勇者アバンと獄炎の魔王』においては時系列の都合上六大団長の中で登場がないことを惜しまれ、『グランナード』という地底魔城の花崗岩から作られた魔生物が登場。
自身の部下たちで勇者アバンの進撃を止められないハドラーが焦って作り出したため後のフレイザードと同じように品性下劣で残虐であり、地獄の騎士バルトスがハドラーに対し疑心を抱くきっかけになっている。
こちらは僧侶レイラと一騎打ちを行うが、アバンの教えを愚直に守ったレイラにより核を破壊され敗北。最期はフレイザードと同じようにレイラに踏み潰されて死亡した。
アバンとレイラの前に姿を現した場面が上記のパンモロの場面のオマージュである等、フレイザードを意識した描写が随所に見られる。
本編の回想でバルトスに対し「お前のような失敗作は絶対に作らん!」と言っていたハドラーだったが、フレイザードがアバンの教えを受けた弟子に敗れていることから結局は二の徹を踏んだというような描写になっている。



追記・修正ってのはな・・やるといい目みるからおもしれぇんだよ!!


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最終更新:2024年04月09日 15:00

*1 ただし、この時の戦いは、既に勝敗が決した後での敗残兵狩りであり、隠れ潜んでいる相手を追い立てながら言える台詞ではない。そもそも魔王軍は最初から人間を滅ぼすつもりである。

*2 鬼岩城襲撃時に本家と同じく5発発射に成功した

*3 一応は魔影軍団最強の鎧と量産型に対しても呼称しているため、ミストバーンが魔影軍団長としてフレイザードに用意できる最強の手段だったことに偽りは無い