クライン/壷井遼太郎

登録日:2014/06/30 (月) 11:14:04
更新日:2024/04/11 Thu 04:03:57
所要時間:約 3 分で読めます






お前ェは…お前ェは生きろよ…もしお前ェ以外の全員が死んでも、お前ェは最後まで生きろよぉ…



ライトノベル『ソードアート・オンライン』の登場人物。デスゲームに巻き込まれたプレイヤーのひとり。
CV 平田広明


◆概要

キリトが正式サービス開始後のSAOで最初に出会った人物。SAO末期の時点で24歳。
酒飲みで女好き。ギャグ担当でコメディリリーフな描写が目立つが、漢気を見せることも多い。

趣味の悪いバンダナをまいた野武士風の風貌だが気さくな好青年で、コミュ障気味だったキリトとも軽口が叩き合える仲となる。
キリトの事は別れた後もその身を案じていた。

ネットゲーマーとしての実力は高いがフルダイブはSAOが初めてであり、キリトに戦闘のレクチャーを受けていた。
しかしその後実力をつけていき、攻略組に名を連ねるまでに至った。

キリトとは1層で別れた後もダンジョン攻略などでたびたび協力しており、アスナたちとも交流は深い。
キリトは、クラインの事を「他者との関わりを捨てることなく最前線に追いついてきた」人物として認めており、エギルと並ぶ「立派に出来あがった大人の見本」である。心底それを認めているのに本人に面と向かって言えないのが、キリトの未熟である。


◆戦闘能力

使用する武器は曲刀だったが、後に《カタナ》スキルを得た事で主武装を刀に持ち替える。
当初はフルダイブに慣れていないのもあってスライムレベルのモンスターにも苦戦していた。

しかしその後友人たちとギルド《風林火山》を結成して戦闘を重ねていき、攻略組として最前線で戦うまでになった。

ギルメンを一人も失うことなくトッププレイヤーとして75層までたどり着いたことはキリトを始め多くのプレイヤーから称賛されている。
そんな彼も知人を亡くさなかったというわけではなく、「友達」がモンスターによって戦死したことが赤鼻のトナカイにて語られている。
この「友達」と「ギルドメンバー」の混同でしばしば設定を誤解されがちなキャラクターでもある。
(ギルメンがリアルの友人たちで構成されている分尚更)

攻略組トップクラスの聖竜連合と対等に渡り合うなど、その実力は主要人物の中でも非常に高く、また長年パーティーの指揮官という位置にいただけあって、その統率力はかなりのモノ。フロアボス相手に1パーティーで渡り合う描写もある。

ALOでの種族はサラマンダー。「侍たるもの、魔の一文字ついたスキルは取れねえ」という本人のこだわりから、魔法のスキルは全くあげていない文字通りの「脳筋」。
このことについてはリズベットから「元々RPGの侍は戦士+黒魔法のビルドである」と突っ込まれており、アニメでは加えて得意の《ソードスキル》に魔法属性が付いた事を持ち出されより煽られていた。

紛れもない実力者で、大半の敵を蹴散らすカタナスキルの使い手。
キリトを最後の戦場に送り出す仕事が多いので目立たないが、彼を正面から斬り合って倒した剣士も実はいなかったりする。
旧SAOアインクラッドの実績からすると、むしろ後方から全体を指揮する小隊指揮官(プラトーンコマンダー)をやらせた方がいいかもしれない。

◆本編での活躍

第1巻から登場。上記のようにキリトが正式サービス開始後のSAOで最初に出会った人物。何気に作中でキリトに次いで2番目に登場したキャラクターでもある。

SAO以前からの友人と共にログインしてデスゲームに巻き込まれた。
SAOがデスゲームであることが発覚した直後キリトに共に2番目の村に行くよう誘われるが、友人たちを見捨てることはできずにそれを断り、キリトと別れた。
後にこの友人たちとギルド《風林火山》を結成、結局ゲームクリアまで一人も欠ける事無く生還する。

その後もキリトとの交流は続いていたようで、《月夜の黒猫団》の事件を知った際にはキリトのことを心から心配していた。
また、この時アルゴからキリトがクリスマスのイベントボスのことを調べていたこと、自殺行為ともいえる無謀なレベル上げをしていることを知り、キリトが何をするつもりなのかを知る。

その後キリトのイベントボスに単身挑むという無謀な挑戦を止めに行くが、そこで聖竜連合に遭遇。キリトがボスと戦う時間を稼ぐための時間を稼ぐために聖竜連合と交戦し、これを退けることに成功する。
しかしその結果得られたアイテムがキリトの望むものではないと知ると、涙を流しながら「お前は最後まで生きろよ」と告げた。

その後は74層のボス攻略にてキリトをアシストし、75層決戦を生き延びて無事生還を果たした。

生還後は勤めていた輸入商社に復職。社長の悪口を言いつつもSAO事件で長期休職していたにもかかわらず復職させてくれたことには恩義を感じており、まじめに働いている。
また、夕食をおごるのと引き換えに会社の仕事をキリトにたびたび手伝わせている。それでいいのか、社会人。クラインらしいと言えばらしいが。

キリト、アスナと共に《ラフコフ》討伐戦にも参加しており、ファントム・バレット編では死銃がラフコフの生き残りであることに真っ先に気付いた。

≪キャリバー≫では他のみんなが罠であることを疑う中、「女性を見捨てることは信条に反する!」と自分の武士道を曲げずに金髪美女のNPCフレイヤを助ける。
クラインさんかっけぇ! 
…………あほや。

しかしその後、衝撃の真実がクラインを襲うこととなる…



あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

「きれいなお姉さんを助けてフラグを立てたと思ったらオッサンだった」

な…何を言っているのかわからねーと思うが 
おれも何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった… 
フラグクラッシュだとかNTRだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


真実を知ったクラインはキリトと共にポカーンとしてた。
その後ヤケクソになっていた。まあ仕方ない
なおその後もNPCの女神スクルドに連絡先を聞いていた辺り、治らなかった模様(でも連絡先らしきアイテムは貰えた)。

《アリシゼーション》でも終盤に満を持して参戦。キリトをつけ狙う下劣漢PoHに対し漢を見せる。
アニメでは作画の恩恵を受けてかアンダーワールド登場シーンが滅茶滅茶カッコいい。

劇場版にも《風林火山》の仲間たちと登場。キリトを《オーディナル・スケール》のイベントバトルに誘う。

《ユナイタル・リング》でもエギルと共に参戦した…が、実はキャリバー編の後スクルドからの贈り物からスクルド追っかけクエストが発生
彼女を捕捉するため《追跡》スキルをカンストまで鍛えた結果、《ユナイタル・リング》への引継ぎスキルが《追跡》になってしまうという微妙な事になった。そのお陰で手早く合流できたけど。


◆余談
彼の本名は「壷井 遼太郎」であるのだが、実のところ電撃文庫版本編ではUW編まで本名は明かされておらず、原作の原作であるWeb版とゲーム版で先に明かされていた。
その為Web版を知らない原作組からも「あれ、コイツの本名ってなんだっけ…?」となる事態が暫し発生していた。
書籍化に伴い違う名前に変更される可能性もあったが、18巻のキャラ紹介にて同名が記載されている。

ちなみに、SAOのあらすじを言うと、「それは『クラインの壷』*1で俺達が先に通った道だ」と答えられることがある。
つまり当時はこれがここまで流行るとは思っておらず、彼は先輩から名前をもらったキャラといえる。

また、彼は作中見ていてもコミュニケーション力も高く割と紳士かつ若くして輸入商社のサラリーマンなわけで、
もっとモテて彼女が出来てもおかしくないとよく読者から言われるが、実際のところ彼が彼女が出来ない理由はエギル曰く「ガッツきすぎ」が理由と一刀両断されていたりする。

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最終更新:2024年04月11日 04:03

*1 岡嶋二人が1989年に発表した小説。VRゲームを題材に現実感の崩壊を描いている。