グルンガスト

登録日:2014/06/25(水) 14:53:36
更新日:2024/04/03 Wed 00:29:26
所要時間:約 7 分で読めます





グルンガストとは、スーパーロボット大戦シリーズに登場する巨大ロボット
パーソナルトルーパーの亜種、「特機」の一つ。

スペック

分類:試作特機型人型兵器(グルンガストシリーズ)
型式番号:SRG-01-1/2/3
全高:48.7m、48.0 m(2号機)
重量:357.0t、356.2t(2号機)
動力:ブラックホールエンジン(旧シリーズ)、プラズマ・リアクター(OGシリーズ)
装甲材質:VG合金
補助MMI:脳波制御装置、音声入力式武器選択装置
開発:テスラ・ライヒ研究所
メカニックデザイン:宮武一貴


概要

初出は『第4次スーパーロボット大戦』。
テスラ・ライヒ研究所が開発した、グルンガストシリーズのスーパーロボット。
「超闘士」の異名で呼ばれており、グルンガストシリーズの中で最も高い総合力を誇る名機の中の名機。
全ての戦況に対応するため、戦闘機形態「ウィングガスト」
重戦車形態「ガストランダー」変形する機構を有している。

また、絶大な戦闘力と重装甲からくる高い防御力持ち、汎用性にも優れ、「超闘士」の名に恥じない性能を持っている。
ある意味、異星人との戦争における「スーパーロボットの重要性」を決定づけた機体のひとつといえよう。

装甲はVG合金(Variable Geometric Alloys)を採用しており、
この装甲材は極めて強固なうえに、「変形の信号を送ることで金属粒子をスライドさせられる」という特性がある。
グルンガストがブロックを積んだような構造のボディにもかかわらず着ぐるみを着た人間のような柔軟な動作ができたり、
立体化は不可能といえるほどの無茶な変形をすることが可能なのはこの性質によるもの。

また、グルンガスト系列機の関節部にはTGCジョイントと呼ばれる技術が用いられている。
これはテスラ・ドライブ開発過程で前進した重力制御理論を応用し、慣性質量を制御することで、数百tもの大重量がかかる関節部の負荷を軽減させており、関節部分の駆動にも効果を発揮している。
TGCジョイントの登場によって、巨躯を持ちながら実戦に耐えうる特機の開発が現実的なものとなった。

しかし、これらの技術の採用に伴い変形機構も複雑になるという欠点も生まれてしまい、整備性は悪くなっている。
また、巨体からくる重量のために小回りが利かず運動性は低いという弱点もある。


名前の由来は「グルンと回ってガスッと変形」から。実にスーパーだぜ!!!

……というのはガセであり、1996年6/15の「別冊ゲーメスト・ワールドvol.15」にて、語呂合わせで名づけられたことが判明している。


旧シリーズのグルンガスト

旧シリーズでは、ゲシュペンストMk-Ⅱのデータとダイターン3の変形機構を参考にして開発されたスーパーロボットであり、
スーパー系主人公の後継機として登場(そのためダイターンの『太陽』に対して『星』の意匠が組み込まれている)。
元々は旧シリーズ開始前にアメリカ政府が日本のスーパーロボットに対抗して設計していたのだが、開発が頓挫したところを波嵐財閥の援助を受けて完成を見た。
テスラ・ライヒ研究所の所長を務める父親が主人公に誕生日プレゼントとして与えており、動力源はヒュッケバインに使用されているブラックホールエンジンを搭載している。
ゆえにグルンガストが開発された場合、ヒュッケバインは開発されなかったという創通が満足しそうな歴史に。
またαシリーズ及びOGシリーズでは、試作だの派生だのゴチャゴチャとバリエーションが増やされているが、ここではあくまでオンリーワンのスーパーロボットである。

アメリカが日本に対抗して作ったロボットって、テキサスマックと同じじゃねーかというツッコミは当時の攻略本からアンソロジーまで言われていた事なので見ないふりをしてあげよう。

この時はグルンガストの形態でも飛行可能であった。
なお、第4次および第4次Sでは16パターンの中から好きな色を1つ選ぶことができる。
ある男が学生時代に『魔を断つ剣』と名付けた黒きグルンガストこそが後の…



OGシリーズのグルンガスト

グルンガスト零式の機体データとゲシュペンストMk-Ⅱ・タイプSのプラズマ・ジェネレーターのデータを参考に開発されたスーパーロボットとして登場。
動力源は発展型であるプラズマ・リアクターを搭載しているほか、2号機と3号機の存在や異なる形状を持った頭部ユニットの存在が明らかになっている。
また、零式の登場にともなって「壱式」の異名も与えられている。
(つまり自軍に参加しているのは壱式1号機ということに。紛らわしい!)。

開発者はSRX計画のエンジニアであるロバート・H・オオミヤとテスラ・ライヒ研究所の所長ジョナサン・カザハラの2人である。

頭部の形状は星型獅子型龍型虎型鷹型の5つであり、
1号機と3号機に星型、2号機に獅子型を採用。
龍型と虎型については不明だが、鷹型はグルンガスト弐式の頭部の設計に活かされている。

1号機はジョナサンが息子であるイルムガルト・カザハラのために誕生日プレゼントとして運んできたものである。
OG1の序盤からOG外伝まで主力として登場するが、旧シリーズと違ってグルンガストのままで飛べなくなっている。
第2次OGで大幅に改修されてラウンデル・ウィングを取り付けられ、グルンガスト改として生まれ変わる。
なお、旧シリーズでは脳波登録で主人公しか動かせない設定だったが、OGではスペシャルとはいえ系列的には特機にすぎないので、
パイロットの乗り換えはかなりフリーであり、各人の個性的な台詞が楽しめる(一応脳波制御装置が不調でマニュアル操縦に切り替えてあるという理由付けはされている)。

2号機はT-LINKシステムを搭載した念動力者専用の赤い機体であり、念動フィールドを展開することが可能。
アニメ「スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ」でデビューを果たしており、登場しなかったヒュッケバインMk-Ⅱの代わりとしてブルックリン・ラックフィールドがこの機体を使用していた。

後にOGsにも登場しており、リン・マオヴィレッタ・バディムが使用しているが、
OG外伝からは登場しなくなっており、アニメ「スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター」には最初から登場していない。

3号機はGBA版OG1にのみ登場する。終盤にヴィレッタ・バディムが合流する際に乗っている機体。



αシリーズのグルンガスト

名前のみの登場で機体そのものは登場していないが2機製造されている。
そのうちの1機がロバートによって改造され、グルンガスト改として登場している。パイロットはイルム。
このグルンガスト改は外見は『黒と紫を基調にした弐式』であり、武器も弐式のそれと演出は一緒でまるで元祖の名残はなく、第2次OGの同名の機体とも完全に別物である。

ヒュッケバインMk-Ⅱのように、αの主人公機は当初スーパー・リアルともにブラックカラーで統一する予定があったが、
弐式でそれを試してみたところ予想以上に悪役風になってしまい、結局元祖と同じを基調にした、ヒロイック(玩具っぽいともいうが)なカラーリングが決定稿になった経緯がある。
その黒い弐式のグラフィックが流用されたのがライバルメカの改型とのこと。

また、後に黒い悪玉グルンガストをコンセプトに元祖を逆算する形でデザインされたのがグルンガスト零式である。


Vのグルンガスト

ニコラ・ヴィルヘルム研究所アメリカ支部で開発されたスーパーロボット。旧・α・OGシリーズとは設定的な繋がりはない。
今作では変形が廃止されたものの、デフォルトで飛行可能になっており、変形を利用した乱舞技「Gコンビネーション」の追加により扱い易いスーパー系となっている。また、久しぶりにオメガレーザーが採用された。


30のグルンガスト

2022年4月の無料アップデートで追加参戦。パイロットは第4次及びF設定のイルムガルト・カザハラ。


武装・必殺技

オメガレーザー

目から発射するレーザー砲。
ガンダムが頭にバルカン装備してるのと一緒で、威力はカスでもとりあえず目からビーム出すのがスーパーロボットなんだよ(力説)!!
…しかしOGシリーズには登場していない。


ブレイククロス

十字手裏剣型の投擲武器。
手裏剣ブーメランはスーパーロボットのたしなみなんだよ(力説)!
…しかしOGシリーズには登場していない。


ブーストナックル

腕を飛ばして離れた敵を攻撃する技。所謂一つのロケットパンチ。壱式がグーで飛ばす。
公式で「ダンガイオーの同名の武器が元ネタ」と明かされている(人は乗ってないけど)。
大地の魔装機神ザムジードにも同名の武装があるが関連性はない。


ファイナルビーム

胸から発射される強力なビーム。発射時には胸部パーツを展開し、重力場により仮想の砲身を構築する。
(ただし、この砲身展開は壱式だけであり、試作機の零式や後発の弐式と参式はそのままの放射型である。)
第4次及び第4次Sでは「グルンガスト(これは機体名により変化。セクハラめいた名前をつけて杉田みたいな遊びもできる)ビーム」という名前だったが、声付きのスパロボに移行すると自由に変えられる機体名が武器名に付く都合上、現在の名称に変更されている。
また、エフェクトは全身からビームを発する後のエクサランス・Eのファイナル・グランドクロスっぽい感じだった。


計都羅睺剣

グルンガストの肩に収納されている必殺剣。握りも刀身も金色で、二等辺三角形を引き伸ばしたような刀身が特徴。
旧シリーズでは派手な光を放って召喚される形で登場しているが、OGでは肩から抜き出して使用している。
名前の由来はインド神話やインド占星術に登場する九曜における吉凶の星「計都」「羅睺」から。


計都羅睺剣・暗剣殺

グルンガストを象徴する最大の必殺技。旧シリーズおよびGBA版OG1では一文字斬りで締めていたが、OGsからは十文字斬りに変更されている。
Vでは昔なつかしの一文字斬りのパターンになっている。
「暗剣殺」とは『闇の中から急に剣が飛んでくる』といった意味合いの言葉で、九星気学における大凶の方位のこと。
よく「暗殺剣」と間違われ、OGでは乗り換えによってはそれに言及した台詞を口にするパイロットもいる。

今ではさして珍しくもなくなったが、背景に技名の漢字が浮かぶ系の演出を初めてスパロボで搭載した武装でもある。


ウィングガストとガストランダーの武装


ビッグ・ミサイル

ウィングガストとガストランダー共通のミサイル。脚部に収納されている。

ダブルオメガレーザー

オメガレーザーを2門同時に発射するウィングガスト形態の武装。
ちなみにウイングガストの機首はまんまグルンガストの顔面が真正面を向いて平べったくなったもの(いわば人面戦闘機)であり、
オメガレーザーも目から発射する点では一緒である。

スパイラル・アタック

機体をドリルのように回転させてエネルギーフィールドを発生させ、敵に体当りするウィングガスト形態の必殺技。
ぶっちゃけバレルロールしながらの特攻という荒業なのだが、それを可能にしてしまうあたりが実にスーパー。

オメガ・キャノン

2門装備された主砲。砲身はウィングガストの垂直翼と兼用なのでガストランダー形態で使用する。

ドリル・アタック

ドリルのように回転するエネルギーフィールドを発生させて敵に体当りするガストランダー形態の必殺技。
こっちは機体そのものは回らない。

実はOG1においては、
気力不要で消費EN10、移動後攻撃可能で射程4、命中・クリティカル補正+45%、低い空・宇宙適応も強化パーツで容易に補正可能
と、驚異的な使い勝手の良さと威力を兼ね備えた隠れたチート武装だった。
ガストランダーに変形すると射程も長く装甲も上がるため、
移動用のウィングガスト・ボス戦のグルンガストに対し雑魚の掃討に割り当てるとかなりはかどる。
さすがに強すぎたと判断されてかOG2では気力110、道後攻撃可能で射程3、消費EN30と使い勝手が悪くなっている。
……これくらいのナーフなら普段使いには十分じゃね?と言われると、その通りである。


起動!超闘士グルンガスト

『スーパーロボット大戦F』の初回特典として配布されたCDドラマ。
グルンガストの知られざる初陣を描いている。
出演者は神谷明矢尾一樹という、スパロボプレーヤーにはおなじみの声優である。


追記・修正はグルンと回ってガスっと変形してからお願いします。

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最終更新:2024年04月03日 00:29