高山我夢

登録日:2011/12/22 Thu 02:27:29
更新日:2023/08/07 Mon 08:59:35
所要時間:約 5 分で読めます






「負けない! 僕は、ウルトラマンなんだ!」



テレビ特撮ドラマ『ウルトラマンガイア』の主人公。(演:吉岡毅志)
二十歳。因みに名前の読みは「がむ」。

本郷猛の母校として有名で、ウルトラマンレオのブラックドームが襲撃した城南大学に通う大学生。
天才科学者集団アルケミースターズに所属しており、17歳で量子物理学の博士号を取得。
超小型陽電子浮遊システム『リパルサーリフト』を生み出した。

リパルサーリフト開発後は城南大学の量子物理研究室で研究を行っていたが、量子加速領域にダイブする実験中に光り輝く「赤い巨人」と遭遇する。

その後、宇宙戦闘獣コッヴが襲来。
かねてより危惧されていた『根源的破滅招来体』の襲来がついに現実のものになったことを悟る。

しかし、対抗策として考案したシステムを積んだ最新機はコッヴに敵わず撤退。
間に合わなかったのか、と絶叫した直後、我夢は突然異世界に送り込まれる。

そこは量子加速領域実験でたどり着いた、「赤い巨人」のいる世界。我夢は巨人に、地球を守るために力を貸してくれと頼む。
それに応えた巨人の光を受け取った我夢は現実世界に戻るが、その身体は「赤い巨人」になっていた。地球を守る力を手にしたのである。

苦闘の末、我夢は巨人の力をなんとか引き出すことに成功し、コッヴを撃破する。
そして我夢は、巨人としてだけでなく高山我夢としても根源的破滅招来体と戦うために、XIGへ志願。
アナライザーとしてXIGの一員となり、怪獣や周辺現場を分析して作戦立案を補助したり、分析した情報を元に現場へ指示を出す役目を担う。
ウルトラシリーズの主人公としては珍しく指揮官寄りの立ち位置にある。

優しく温和な性格であるが、平和を乱し人々を苦しめる存在には怒り、敢然と立ち向かう正義感を持つ。
だが、子どもっぽいところがあり序盤は興味本意な発言や余計なことを言って反感を買うこともあった。
XIG入隊前の1話ではエリアルベースのコマンドルームに勝手に通信を繋いで「ファイターの操縦が間違っている」と文句を言ったほどである。(作戦遂行中の軍事機関の司令室に直電を送って文句をぶちまける行為は明らかに子供じみた非常識な行為である。ただし我夢はファイターの基幹システム「リパルサーリフト」の開発者でもあるため、使い方の誤りを指摘するという考え方自体はあながち間違いでもない)
また、「ウルトラマンガイア」や「フォトンエッジ」などの名称を考えたのも我夢である。

当初はその子供っぽい性格からチームライトニングの梶尾リーダーとは確執があったが、だんだんと仲が良くなり、軽口を言い合える戦友となった。
他方で、脳筋と学者という相性が見るからによろしくないチームハーキュリーズとは何故か初めから仲が良く、メンバー全員から弟分のように可愛がられていた。

アルケミースターズに選ばれ数々の発明を生むほどの優れた頭脳を持つが、その反面運動は苦手。
ひ弱さを心配したチームハーキュリーズの面々によく強制的に鍛えられている。
その甲斐あってか、中盤以降は等身大の敵との格闘戦も積極的にこなせるようになった。

また、幼少期はその頭の良さからイジメにあっていた模様。
XIG入隊後も、専門用語を連発し過ぎて要点だけを言うように注意されたことも。


千葉県の海岸沿いの街の生まれで、村役場のケースワーカーの父と専業主婦の母を持つ。
親子関係は良好で、XIGに入るため大学を辞めた我夢のことを理解している。

もう一人の巨人「ウルトラマンアグル」こと藤宮 博也とはその価値観の違いから時には共闘し、時にはぶつかり合った。
また藤宮との関係から石室コマンダーからXIGのライセンスを一時的に剥奪され、エリアルベースから降りることもあった。

だが藤宮との全力での決闘の末、藤宮の出した結論が根源的破滅招来体によって歪められた答えであったことが発覚。
もはや闘う意志を失った藤宮からアグルの力を託された。
同時に藤宮との関係についての誤解も解けたことから石室コマンダーの許しを得て*1エリアルベースに復帰した。


藤宮が再びウルトラマンの力を手にしてからは共に闘う仲間となった。


ゾグとの最終決戦後は再び大学に復学して、研究に勤しんでいる。


◆他作品での活躍

ウルトラマンが存在しないパラレルワールドの住人として登場。元々は藤宮とともに活躍していた天才科学者だったが、天才という重圧を重荷に感じ学界を去り、横浜のみなと博物館で学芸員をしていた。

しかし、幼なじみのダイゴウルトラマンティガに変身して戦う姿を見たことで別世界の自分がウルトラマンとして戦っていた記憶が流れ込む。
同じく別世界の記憶を見たアスカことウルトラマンダイナと共に変身し、ダイゴのピンチに駆けつけた。

超時空の大決戦、ガイア総集編の各回でナビゲートを担当。
総集編では藤宮とのダブル変身を久々に披露した。

我夢自身は登場していないが、ガイアの声の担当は吉岡毅志氏が演じておりほぼ本人ととって間違いないと思われる。
封印から解放された後はティガ、ダイナとともにファイブキングに挑む。

地球に芽吹いてしまった命の樹の声を聞き、時空を超えて駆け付ける。
科学者らしく命の樹を分析したり、ジャグラーの事で悩むガイを励ます良き先輩としても活躍している。
ダイナ、アグル、コスモス、オーブと共にサイキやクイーンベゼルブに立ち向かう。
全戦士超ファイルによるとガイア本編とは別人らしい。


◆主な発明品

  • リパルサーリフト
超小型陽電子浮遊システム。XIGの本部「エリアルベース」や戦闘機「XIGファイター」に搭載されている。
XIGファイターの特異な形状や多数の武装化、アクロバティックな機動も全てこれのおかげ。

  • エスプレンダー
ウルトラシリーズ初となる自作変身アイテム。
ウルトラマンの力の本体である「地球の光」を格納している。
詳しい原理は不明だがこの「地球の光」が持つ力を解放することでウルトラマンへと変身させる模様。
「セメントを塗るやつ」ではない。

2話ではたまたま持っていた光電子管(『ULTRA REPLICA』エスプレンダ― 25th Anniversary ver.では「エスプレンダー(初期型)」という名義で商品化した)に「地球の光」を収めて変身に使用しており、3話でエスプレンダーを自作して格納した。
形状がシンプルなので演者の吉岡毅志氏は地味だと感じ、地味さをフォローする方法として考えられたのが変身時の「ガイアァァァッ!!」という叫びである。

  • XIGファイターEX(エキサイター)
本来は我夢の発明品ではなくXIGの備品。
元々は堤チーフ用の指揮官機として作られたが、もっぱら堤チーフはエリアルベースかピースキャリーで指揮するため、
倉庫の肥やしとなっていた物を我夢が「技術研究」の名の下に魔改造。以後我夢専用機となってしまった。

我夢がガイアに変身しても墜落しないように自動飛行用AI「PAL(パル)」を搭載しており、民間人や子どもが乗っても飛行出来る。
第50話で我夢がゾグにやられた際には、敵討ちと言わんばかりに勝手に出撃するもあえなく撃墜される。
だが、バックアップがあったようで最終回では我夢のパソコンに入っていた。

  • アドベンチャー
劇場版『超時空の大決戦』のみに登場した時空移動メカでバトルモードへの変形機能を持つ。
劇中では我夢が再び勉の住む世界に向かうために搭乗し最終始動テストを強行した。

後に『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』にて、
別の宇宙への移動は光の国の戦士市民問わず全ウルトラマンのエネルギーを集めて、
やっと一人送り込める程度ということが明らかになった。
つまり我夢の頭脳と技術力は光の国の科学力を軽く上回っているのである。
他の宇宙人は割とホイホイ移動してるし光の国の異世界渡航技術が遅れてるだけかもしれないけど

後にマルチバースにはレベル差があり、『超時空の大決戦』の移動より『ベリアル銀河帝国』の移動の方が難易度が高いことが判明したのだが、
何にせよ己の頭脳ひとつで時空移動メカを作り上げてしまった(しかもこれといった不具合もなしに一発成功)ことに変わりはない……

◆余談

演者の吉岡氏は日体大を目指してトレーニングを積んでおり、受験は不合格となったものの役柄と裏腹に運動は割と得意な方。後期OPではバク転を披露している。
文化系の役なのに運動能力の高い吉岡氏が主役になった理由のひとつは、『ガイア』からオーディション項目に体力測定が加わったためである。
前作『ダイナ』主演のつるの剛士氏が運動を得意とせずスタッフが苦労したため*2、オーディション項目に加えられたとのこと。
一方で本人曰く日体大に落ちたのは筆記試験の結果であるらしく、学業にはあまり自信がなくその意味でも我夢とは真逆。
自分とは違うタイプである天才少年役のイメージ元として通っていた高校の生徒会長などを参考にしたという。

また、吉岡氏は当時新人で役者としての経験が非常に浅かったが、肉体派俳優である渡辺裕之氏*3を筆頭とする先輩俳優が色々と指導したらしい。


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最終更新:2023年08月07日 08:59

*1 石室コマンダー自体は最初から我夢をあまり疑ってはおらず、千葉参謀の疑念と職務規定の関係上、事務的な対応として処分を下したに過ぎない。復帰の際には石室コマンダーが千葉参謀に働き掛ける形で復帰を決定している。

*2 『ティガ』主演の長野氏は踊りもあるジャニーズ所属であるためか特に問題はなかった様子。

*3 かつてはリポビタンDのCMに主演していたほど。ちなみに、「ファイトー!いっぱーつ!!」の相手の俳優は、日向恭太郎こと野村宏伸氏、仮面ライダーBLACKこと倉田てつを氏、イエローライオンこと西村和彦氏と、全員特撮経験出演者。