ウルトラマンタロウ(作品)

登録日:2012/02/07(火) 23:30:36
更新日:2018/10/27 Sat 20:25:43
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タローウ!ウルトラマンNo.6!!



『ウルトラマンタロウ』は1973年4月6日1974年4月5日に放送された円谷プロのウルトラシリーズの第6作である。全53話。

【物語】

外国から帰国した風来坊の東光太郎は、超獣オイルドリンカーを撃退したことでZATにスカウトされる。

しかし、宇宙大怪獣アストロモンスとの戦いで命を落としてしまう。
だが、光太郎を見ていたウルトラの母によってウルトラの命が与えられた。そしてウルトラマンタロウとなりアストロモンスを倒す。
こうして東光太郎=ウルトラマンタロウとZATの戦いの日々が始まった。


【概要】

円谷プロの創立10周年記念作品として製作された作品である。
初期は名前の案がジャックであり宇宙を意識した作品になるはずだったが、ハイジャック等の影響で没になった。

最終的にはジャックが西洋の昔話の主人公の名前だったことから、日本の昔話の主人公によくある太郎からタロウとなったらしい。
そこから現代のおとぎ話を志向した内容になったとのことである。

作品としては、ZATに代表されるように全体的に陽性なテイストに仕上がっており、明るい作風になっている。
反面、人間達に子どもを喰われた怪獣が復讐の為に次々と人間を殺していく4話、捨て子という重いテーマを扱った11話、
ウルトラマンと怪獣との戦いに巻き込まれて両親を失った少女が登場する38話、
凶悪な宇宙人によって怪獣に改造されてしまった女性と北島隊員との悲恋を描く45話などシリアスな話も存在しており、話の幅の広い作品になっている。

また、前作でウルトラの父が登場したのに引き続きウルトラの母が登場、ウルトラ兄弟から更に発展してウルトラファミリーともいうべき展開になった。

話の構成としては光太郎とゲストの子供の交流を軸にした話が多いのが特徴である。
またテーマとしては親子の繋がりや、自分の力で戦うことの重要性を説く話が多い。

イベント編が多いのも特徴で、ウルトラファミリーの客演だけでなく怪獣や宇宙人の再登場といったイベントも組まれた。前後編の数はシリーズでも多い方。

また、本作は一般人が異常に強いという特徴がある(もちろん上述したように一般人の被害者も多いのだが)。
どれくらい強いかと言うと、怪獣に生身で挑んでダメージを与えられるレベル。
次回作にも出ていたら、さぞ頼りになっていたことであろう。

すでに特撮ヒーローのブームは峠を過ぎていた中では安定した視聴率と人気を獲得、他の第二期シリーズの作品では唯一大きいテコ入れもなく放送を終了した。


【スタッフ・キャストについて】

スタッフ面ではメインライターに田口成光氏、サブに石堂淑朗氏や阿井文瓶氏を配し子供向けながらバラエティに富んだ話を作り上げた。
また、音楽ではウルトラシリーズには本作のみの参加となった日暮氏が従来とはひと味違った音楽で盛り上げた。

キャストではすでに若手俳優として活躍してた篠田三郎氏を主演に抜擢した他、ベテランの名古屋章氏や東野孝彦氏を起用している。
また、ウルトラの母の人間体に歌手のペギー葉山を使ったりもしている。

ゲストでは、江戸屋猫八といった芸人や新人時代の大和田漠(前述の怪獣にダメージを与えた役である)といった意外な人物がいる。


【主題歌】

作詞は阿久悠、作曲は川口真。本作より積極的に主題歌が戦闘シーンにかかるようになり、以降お約束の一つになった。
またOPでは戦闘機の出撃場面が使われており、これも以降お約束になった。
なお、歌の冒頭に入る「タローウ!! ウルトラマンナンバーシックス!!」という台詞だが、タイトルにもまったく同じ台詞が入るため、
続けて見た場合同じ台詞を2連続で聞く事になる。大事な事なので(ry


【登場人物】

東光太郎
本作の主人公。詳しくは項目を参照。

ZAT
本作の防衛隊。隊員含めて詳しくは項目参照。

◆白鳥家
光太郎が作中で居候している一家。

◆白鳥船長
光太郎が帰国した際の船の船長。光太郎を見込んでおり船員にスカウトした他、
下宿先に自宅を紹介した。出番は1話のみだが色々な意味で光太郎にとって重要な存在となった。
しかし、最終回で……

◆さおり
長女で大学生。母親のいない白鳥家の母親代わりである。
光太郎に思いを寄せているが、イマイチ届かない。

作中で役者が変更している。


◆健一
長男で小学生。光太郎にとっては友人で弟分。交友関係は広く、ゲストの子供の半分以上は健一の知り合いである。
子役が声変わりの時期だったため、最初と最後でかなり声が違う。


【怪獣・宇宙人について】

時期によってある程度登場する怪獣や宇宙人の傾向が決まっているのも特徴である。
ここでは大まかに3つに区切って解説する。

◆前期

超獣を超えた大怪獣というコンセプトが最初期にはあり、超獣を食ったアストロモンスや液体化するコスモリキッドみたいな一芸に秀でた怪獣が登場した。
また、トータス親子に始まりジレンマやアリンドウ、キングゼミラ等実在の生物をモチーフにした怪獣も多い。
さらに笑い声と再生能力のライブキングや、そのものずばりな見た目のエンマーゴといったインパクト抜群な怪獣も存在する。

◆中期

メフィラス星人を皮切りに宇宙人も登場するようになった。
また本来は敵意の無い怪獣も現れ殺さないで終了する回も増えていく。

宇宙人に濃いキャラクターが多く、テンペラー星人やカタン星人、テロリスト星人等が登場した。

◆後期

フリーダム。
あまりにも強烈なキャラクターのモチロンやモットクレロン、歌が大好きオルフィや酒が大好きベロン、
ボール大好きガラキングといった他の作品には出ないような怪獣が大量に登場した。

またシリアスな話でもメモールやエレジア、ピッコロといったシナリオに密接した濃い怪獣が登場した。


【余談】

本作で怪獣がやたらフリーダムになったのは、
商業展開が怪獣中心からウルトラマンと戦闘機中心になったためデザインの縛りがなくなったためとされる。

小学館の子供向け雑誌で積極的に特集やコミカライズもされていた。低年齢向きにはよくある特集が、やや年齢層が上になるとメイキングも掲載された。
コミカライズは内山まもる版を筆頭に豊富だが、あの石川賢の手掛けた狂気の産物も存在する。

又、香港や東南アジアでも放送された。

怪獣による殺人の描写は他のシリーズに比べると多めでリアルな咀嚼音や人間の死体のシーンなどトラウマになりやすい要素は意外と多い作品でもある。
またタロウにパンチで腹をぶち抜かれドロドロに溶けて死ぬメフィラス星人などスプラッター描写も多い。

1984年に劇場公開された『ウルトラマン物語』はタロウが地球に来るまでのストーリーだが、
タロウより後のウルトラマンレオウルトラマン80が既に地球に来ている事になっているため、正史とは矛盾が生じる事からパラレルの出来事としてファンからは扱われている。
なお、『ウルトラマンギンガ』シリーズ以降の描写によれば本作の一部の展開は正史でも起こっていた可能性もある。




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