劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士ケルディオ

登録日:2014/06/15 (日) 22:57:11
更新日:2024/01/26 Fri 19:54:07
所要時間:約 6 分で読めます





最強の竜と神秘の剣、

全てを超えたバトルがはじまる!




■概要


『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士ケルディオ』は、劇場版ポケットモンスターの第15作目。
公開日は2012年7月14日。
ED主題歌はゲストキャラのマリンも担当しているローラの『Memories』。

15周年ということで、『おどるポケモンひみつ基地』以来9年ぶりとなる短編『メロエッタのキラキラリサイタル』が同時上映された。
前売り配布はケルディオ、劇場配布はメロエッタと、両方とも新規の幻のポケモンという豪華さ。
(さらに直後にゲノセクトが配信されたことにより、2012年中だけで幻のポケモン3匹が揃い踏みとなった)
本作の興収は36.1億円で、『蒼海の王子』以来6年ぶりの40億円割れとなっている。*1
同時上映と違いシーズン2開始前の設定だったのか、ピカチュウを除くイッシュ地方以外のポケモンは登場しない。

短編が復活したことで上映時間が70分と圧縮され、非常に無駄のない展開。
その一方で、映画特有の「幻のポケモンの織り成す壮大なトラブルに巻き込まれ大奮闘」というスケール感はなく、
「ケルディオの成長」一点に焦点を絞ったミニマルっぷりに「テレビスペシャルでよくね?」と言われやすい。
人間のゲストキャラの出番も非常に少なく、『水の都の護神』からの恒例となっていた取材旅行もないのが、余計スケール感を小さくしている。
サトシもここでは完全に通りすがりのポケモントレーナーな立場

他には、「聖剣士とキュレムの関連性がわかりにくい」、「街が襲われても逃げ惑う人やポケモンが全くいないのに違和感」、
「乗り物を勝手に持ち出していいのか?それに、何でアイリスもデントも一丁前に操縦できるのか?」といった点がよく指摘されている。

しかし、「人間とポケモン」ではなく、「ポケモン同士」の事情を描きこんだ作品というのはわりと貴重。
サトシ達みんなでケルディオの成長を助けることに徹しているのも、改めて人間とポケモンは対等なものだということを教えてくれるだろう。


なお劇中BGMについて、聖剣士に関するテーマBGMが後の『最強メガシンカAct』『XY』以降の「メガシンカ」テーマとして用いられている。
特に顕著なのが、サントラの「修業 コバルオン」「聖剣士の誓い」。
更に『光輪の超魔神フーパ』では、「伝説VS伝説~砂塵の大決闘~」のイントロでメガシンカシーンと共に聖剣士のテーマがやはり流れている。
加えて『ボルケニオンと機巧のマギアナ』では、劇中曲「メガシンカとは」で堂々と聖剣士のテーマが用いられており、今では完全に「メガシンカ用のBGM」として扱われている。


■あらすじ


サトシ一行は次の街ローシャンを目指す途中、列車の上で傷ついたポケモンを見つける。
そのポケモンの名はケルディオ。しかし、サトシ達が助けようとした時、突然叫ぶ。
「キュレムが来る!」

ケルディオは〝聖剣士〟と呼ばれる3匹のポケモンの後継者で、共に修行の旅を続けていたのだが、
まだ未熟なのにもかかわらず、自らを聖剣士と偽って地上最強のドラゴンポケモン・キュレムに挑んだのだという。
その結果あまりの強さに圧倒され、角を折られてしまった。
助けに来た聖剣士たちも氷漬けにされ、ケルディオは逃走。そのためにキュレムに追われていたのであった。


■登場人物


サトシ:松本梨香
ご存じ主人公。
しかし今回はあまり目立った活躍は無く、もっぱらケルディオを支える立場。
ガントルが活躍する。

ピカチュウ:大谷育江
ご存知サトシの相棒。

アイリス:悠木碧
子供ねぇ~の人。
キュレムのことはおババさまから聞かされていた。
博物館から勝手に飛行船を拝借する場面は本作屈指のツッコミ所。

デント:宮野真守
ご存知ソムリエ。
アイリスと同じく、追手のフリージオへの囮役を買って出る。

ロケット団
ムサシ:林原めぐみ
コジロウ:三木眞一郎
ニャース:犬山イヌコ
とうとうモブ化。セリフすらなし。
同時上映ではニャースのみ主要人物となり、林原氏と三木氏はそれぞれポケモンの役で出演しているが。

マリン:ローラ
ダルマッカ弁当の売り子で本作では唯一の人間のゲストキャラ。
「儲かりまっか~、ダルマッカ~♪」


■聖剣士関連


聖剣士とは、世界とポケモン達を守るために旅を続けているポケモン達のこと。
ゲーム内での「せいなるつるぎ」の解説は「ながい つので きりつけて こうげきする。」と地味すぎたせいか、
本作では額から伸びるビームサーベルとなっている。
また、ゲームでは「ポケモンを守るために人と戦った」設定になっており、人間と対立関係にあったが、本作では特にそのような描写は無し。
地上最強のドラゴンポケモン、キュレムと戦い認められること、〝剣〟を使えることが聖剣士になるための条件である。

ケルディオ:中川翔子
「僕は……聖剣士になるんだぁー!!」
聖剣士たちの弟子。聖剣士になる為の試練であるキュレムへの挑戦をなかなか許可してもらえなかった焦りから、勝手に挑んでしまう。
敗走後、キュレムに圧倒されたことによる恐怖心と、逃げ出したことによる罪悪感を抱えこんでいたが、
サトシ達の無私の友情や励ましもあって立ち直り、「かくごのすがた」となってリターンマッチに臨む。
成長物語の王道を行く話だけあって、サトシを差し置いて完全に主人公している。

コバルオン:山寺宏一
「バトルは負けてもいいんだ。その負けから何を学ぶかが真の修行だ」
聖剣士たちのリーダー格で本作の山ちゃん枠。
向う見ずなケルディオに、学ぶことの大切さを説く。その言葉は少々難解な時も。
ケルディオ曰く、「いつもみんなを引っ張ってくれる」

テラキオン:安元洋貴
「相手から目を離すな。最後の最後まで集中するんだ」
一番のパワーを持つ聖剣士で、よき兄貴分。
集中力の大切さを説いた直後にバスラオに水をぶっかけられるというお茶目さも。
ケルディオ曰く、「とっても面白くて、優しいんだよ」

ビリジオン:本田貴子
「一番の敵は、恐怖心。自分の中から恐れを追い出すのです」
一番の素早さと正義の心を持つ聖剣士。
落ちついた性格で、常に敬語で話す。
ケルディオ曰く、「クールでいつも落ち着いていて、かっこいい」
中の人は過去にDP編でハンターJを担当していた。

キュレム高橋克実
「……お前に、私と戦う資格はあるのか?」
廃坑の中に住まう、最強の遺伝子を持ったドラゴンポケモン。
彼の作った〝氷竜門〟をくぐると、挑戦者として見なされる。
ゲームではフォルムチェンジに「いでんしのくさび」とレシラム(orゼクロム)が必要だが、本作ではこの2体の遺伝子を内に秘めているため、任意でフォルムチェンジしている。
好戦的で、ケルディオをフリージオと共に追い回すなど一見悪役に見えるが、よく見るとほとんど凍らせるだけで、破壊行為は極力避けている。
さらにケルディオの嘘を見抜いており、快く再戦を引き受けた。
これらのこともあって、実は武人的かつ、非常に紳士的なポケモンであることがわかる。









一人よりも二人

二人よりも三人

三人よりも四人

仲間の力が一つになる時


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最終更新:2024年01月26日 19:54

*1 後述のとおり本作の評価が芳しくなかった影響もあるのか、その後の劇場版の成績は新シリーズになっても上向かず、久々に興収30億を突破した『キミにきめた!』まで右肩下がりが続いた