紅天蛾(シドニアの騎士)

登録日:2014/06/05 (木) 00:07:36
更新日:2021/11/20 Sat 23:43:01
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「ホシジロ、イッキゲキハ... フフフ」



◎概要
紅天蛾(ベニスズメ)とは、作中に登場する敵性宇宙人「奇居子(ガウナ)」の一個体(ガ490)である。
衛人(星白機)を取り込んだ後にその情報を模倣した衛人型の一体であり、外見は名前の通り紅色に染まっている。
右肩に星白機のナンバー(702)が書かれており、搭乗者も胞衣(エナ)で等身大のものが再現されている。
外見は戦闘の都度に変化し、能力もその度強化されシドニアを何度も苦しめてきた。



  • 第一形態

外見は名前の通り紅色に染まった一八式衛人そのもの。通信機能も模倣されている為、胞衣で再現された操縦士の言葉が衛人ならびにシドニアの指令室にも伝わっている。攻撃を受けた際には「イタイ!イタイ!」と叫んでいた。
衛人に擬態する以前はシドニアの進路上のガス惑星内に潜んでいた連結型ガウナだった。衛人型は当初似た形のガウナが三体いたがそのうち二体(ガ489、ガ491)は、ガ490から情報をコピーした劣化版であるのか、突出した戦闘力は持たない。(ガ489は目立った動きを見せず、ガ491は衛人一機を中破させたのみ)
ただし、あくまで"ガ490と比較して"なので逃がしていた場合はガ490同様に脅威になり得た可能性はある。
ガ490はより詳細に星白の記憶からシドニアの対奇居子用戦術を引き出したのか、まるで衛人の動きを知っているかのような動きで今田斑を全滅させ、仄烽を殺害。そのまま仄煉も仕留めにかかったところへ谷風が割って入り、そのまま撤退した(アニメ版では谷風の言葉に反応して撤退したようにも見える)。
後にこの個体を「紅天蛾」と呼ぶようになる。この時にガ491から採取された胞衣標本(エナ星白)から融合個体"つむぎ"が生まれる事になる。

●武装

頭部ヘイグス粒子砲
一八式衛人と同様のもの。威力は高いが直線にしか撃てない。

鋭針炸裂弾
右腕部に搭載されていた武器を模倣したもの。鋭い棒状の胞衣を射出するものになっており、炸裂する機構は無い。

パンチ
腕部の甲殻は鋭い形状で、力任せに殴るだけで一八式の胸部を大きく抉る威力がある。


  • 第二形態

同じ姿のガウナ47体を連れて現れた際の姿。
第一形態とほとんど変わっていないが頭部のヘイグス粒子砲が強化され、胞衣の変装によって騙し討ちを行うなどより知能的な行動を取るようになった。
上記の変装と胞衣で作ったダミーを使いこなすことでシドニアに侵入する一歩手前まで侵攻したが谷風の攻撃によって阻止され、ヘイグス粒子砲を相殺した際の干渉爆発に紛れて逃げた。
イザナの右腕と左足を奪ったのもこの時。

アニメ版ではシドニア侵攻が省かれたため、連結型ガウナとの戦いで登場した。以前よりも能力は高まっており、特に機動力の面では新型のエンジンを搭載した継衛を終始圧倒し続けた。全身にヘイグス粒子を纏わせてから放射する、いわば指向性のアサルトアーマーの様な能力も体得している。
終始谷風を圧倒し続けた事から慢心とも言える言動が見られ、最終的に谷風が仄煉から託された人工カビ弾をロケットパンチの要領で放った攻撃を避けられず本体に直撃し、胞状分解した事から決着がついた。・・・・と思われるが、オペレーターが撃破と言っていない上に分解していく姿が遠目で判別が難しくなっている。
また、これに呼応するかの如く捕獲していたエナ星白も姿を消している。


●武装

頭部ヘイグス粒子砲
直線だけでなく拡散して放射できるため、対ヘイグスビームコーティングが全身に施されている継衛でしか対応できない。
また、明らかに威力が上がっている(複数の衛人を一撃で吹き飛ばす程)。

鋭針炸裂弾
第一形態と同じ。

カッター
一八式や継衛と異なり、上記の鋭針炸裂弾を発射口に固定、爪のように使っている。



  • 第三形態
シドニアに向けて飛来した小惑星の推進源となっていた連結型ガウナから分離して出現した際の姿。
細かい装飾が増えており、背面のスラスターがより鋭角的なものに変化している。左腕に巨大なヘイグス粒子砲のような器官をもち、戦闘力は以前とは比べ物にならないほどに向上している。また放熱板代わりなのか複数本の巨大な触手が生えているのも特徴。
出現してすぐ、一八型衛人48機からなる第二部隊を(かなり消耗していたとはいえ)一瞬で葬り去った。
その後小惑星表面を飛行する第一部隊と交戦、またしても立ち塞がった継衛を大破一歩手前にまで追い込んだが、人工カビ弾をロケットパンチで撃ち出す奇策によって本体が露出して一時行動不能に。
今度は継衛が弾切れで撤退し、決着はつけられなかった。


●武装

頭部ヘイグス粒子砲
未使用。おそらく第二形態と同じ。

鋭針炸裂弾
未使用。おそらく第一形態と同じ。

胸部機関砲
左胸にある無数の穴から弾丸(おそらくエナ)を連射する。
継衛の装甲を凹ます程度の威力があり、牽制に使用した。

巨大ヘイグス粒子砲
左腕に装備された巨大なヘイグス粒子砲。威力は頭部のものよりも高く、更に広範囲に拡散できるようになった。
ビーム砲というよりは、電撃のような粒子の稲妻を全方位に発射する。
対ヘイグスビームコーティング装甲であればある程度は耐えられる。



  • 第三・五形態
バラバラになった体を修復した姿。よりトゲトゲしい姿になり、つむぎに似たスカートが形成されている。この状態では戦闘していない。
繭状の胞衣に包まれた状態で惑星"セブン"に潜伏しており、入植者を乗せた降下艇を破壊。
その後大衆合船に戻る際、繭を破って姿を現した。(正確にはこのガウナが紅天蛾であるとは明記されていない)


  • 第四形態
偵察部隊を助けるため惑星ナインに降下した谷風とつむぎの前に現れた際の姿。
これまでと異なり骨格だけの姿になり、星白を模した女性的な姿をしている。頭部の長い角は変形する事で防御壁にもなる。
かなり進化を重ねているが、性能面では融合個体・白羽衣つむぎに劣る。
つむぎとの戦いでほとんどの胞衣を失い追いつめられるが、わずかな隙を突いてつむぎの体内に圧縮貯蔵されていたヘイグス粒子を強奪。一気に再生し、逆に粒子を奪われて弱ったつむぎを圧倒し、無数の杭で磔にした。
この時、外観から骨っぽさが減り、より人間に近い姿に変化した。
救援に来た谷風の高コスト実験機とも戦うが、破壊不能の外装やフレームではなく頭部のヘイグス粒子砲の射出口を狙って粒子砲を撃ち込み破壊、頭部経由でコックピット内部に侵入し谷風を直接攻撃することで優位に立つも、イザナが頭部を切除したため谷風が復活。本体を人工カビで貫かれて完全に泡状分解し、長きに渡る戦いに決着がつく。

●武装

頭部ヘイグス粒子砲
こちらは右眼から撃ちだす。

鋭針炸裂弾
第一形態と同じく腕から撃ちだすが、同時に多数の棒状胞衣を生成、連射が可能となった。

腕部ブレード
それまでパイルバンカーのように使っていた鋭針炸裂弾とは別に、腕に大きく鋭い胞衣が形成されている。
主に近接攻撃に使うが、丸ごと発射することもできる。


余談
  • 衛人型奇居子
紅天蛾の出現以降、小シュガフ船「オカリナ」との戦いで確認されるようになった奇居子。
武装は一八式衛人の頭部ヘイグス粒子砲と鋭針炸裂弾をコピーしているが、「702」のマーキングはなくなっている。
やはり忠実に再現されているのか戦い方は奇居子よりも衛人に近い。
人間のパイロットが乗っていないためか、機動性は衛人を凌駕するものがある。
単純に性能だけを見た場合、衛人はかなり分が悪い。(自己修復が可能なうえ、撃破にはカビザシかカビ弾が必須のため)
当初は同時に3体が確認されたが、二度目に現れた時は48体に増え、掌位を組んでいた。
一方で奇居子の持つ擬態・変形能力は損なわれており、環境に即座に適応・変化する習性のために有効な戦術を立てにくい奇居子としては珍しく目立った弱点がある。(ヘイグス粒子砲で頭部を狙うことでヘイグス干渉爆発を起こし、簡単に本体が露出する)
有効な戦術を確立されてからは、全く出現しなくなった。



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最終更新:2021年11月20日 23:43