ジャイロ・ツェペリ(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2014/06/04 Wed 18:21:48
更新日:2023/06/07 Wed 03:25:52
所要時間:約 6 分で読めます





オレの本当の名は「ユリウス・カエサル・ツェペリ」だ
弟たちでさえ本名は知らない


ジャイロ・ツェペリとは、『ジョジョの奇妙な冒険シリーズ』Part7「スティール・ボール・ラン」に登場する人物。
CVは浜田賢二(VOMIC)、三木眞一郎ASB)。
本名はユリウス・カエサル・ツェペリで、キャラクターのモデルは18世紀に実在したフランスの死刑執行人、シャルル・アンリ・サンソン。


○人物

王国ネアポリスで代々法務官を務める、ツェペリ一族の青年。24歳。
ジョニィ・ジョースターと並ぶ、Part7の2人目の主人公。
本名である「カエサル」は、英語読みにすると「シーザー(Caesar)」であり、Part2に登場するシーザー・A・ツェペリと同姓同名である。

プライドが高く、ジョニィに勝るとも劣らないプレイボーイで、家柄にも恵まれており順風満帆な人生を送っていた。
やがては父、グレゴリオの跡を継いで法務官となる予定だったが、ある一人の少年、マルコの処刑を巡って彼の人生は一変する。
マルコはとある男爵の家で召使いとして働いていたが、この家で国王の暗殺のための密会が行われていたことがバレてしまい、一家は全員処刑。
奉公先のそんな事情をマルコは知る由もなかったが、「家にいたのだから知らないはずがない」という理不尽な理由で関係者扱いされ、マルコにも死刑の判決が下ったのである。
この判断にジャイロは納得することができず、マルコを許してもらうための国王の恩赦を得るため、「スティール・ボール・ラン・レース」に参加することになる。

序盤ではかなり破天荒な性格を垣間見せ、ジョニィに対してもやや高圧的な態度をとっていたが、第2ステージ以降は共に行動するようになる。
物語の過程で「聖なる遺体」を手に入れるために奔走することとなるが、ジャイロにとっての「遺体」とは己を納得させるための「手段」である模様。
「一族の掟」を遵守して生きてきたジャイロのこうした考え方は、「遺体」を得るという「目的」のためには手段を選ばないジョニィ、ディオ大統領ホット・パンツ等と比較され、
「受け身の対応者」「受け継いだもの」と(敵味方問わず)他人に称されることがあり、本人もその葛藤に悩むことがある。

ゼッケン番号はB-636、愛馬はストック・ホースの「ヴァルキリー」。
前歯には「GO!GO!ZEPELLI」と書かれた金歯を挿しており、「ニョホホ」と笑うのが癖。
腰の両脇に付けたホルスターには「鉄球」が1個ずつ収納されており、ツェペリ一族に伝わる「黄金の回転」の技術を駆使した戦闘を行う。
信頼に足ると認識した人物に対しては気さくな態度を取り、珍妙なセンスの歌やギャグを披露するといった一面も持っている。
可愛いもの好きなのか、出発前の荷物整理でハサミ等の代用が利く道具を置いていきつつも小さなクマのぬいぐるみは持って行ったり、
ジョニィの回想シーンでそのぬいぐるみの腕が取れ、凄まじく動揺している姿が描かれたりしている。


○劇中での活躍

当初は単独でレースの制覇を目論んでいたが、第2ステージからはジョニィと共にレースを進んでいくようになる。
さらに「悪魔の手のひら」で偶然にも「聖なる遺体」を手にしたことで、大統領の刺客から命を狙われることとなる。
作中ではジョニィに「回転」の技術を教えつつ、自身もまたジョニィの生き方から何かを学び取るという持ちつ持たれつの関係を築いていた。

レースの途中で遭遇した大統領の刺客の一人、リンゴォ・ロードアゲインとの戦いでは、彼から自身のスタンスを「受け身の対応者」と厳しく批難され、
目的のためなら自分や他人の命すら度外視した手段を実行する、「漆黒の意思」を持つジョニィを戦闘不能に追い込んだリンゴォから「戦う価値もない」と見逃される。
しかし、「戦わずに済むのならジョニィを見捨てて逃げるべき」と訴えかけてくる自分の中の父の言葉に反抗し、このままでは自分は「納得」できないとジャイロは戦うことを決意し、
自ら退路を断ってリンゴォに真正面から挑んで辛くも勝利をおさめ、死にゆくリンゴォから『男の世界』への入門を祝福される。
このリンゴォとの戦いはジャイロのその後の生き方に大きな影響を与え、劇中でも時折リンゴォのことをジャイロが思い出す場面がある。

そして、第7ステージのフィラデルフィアの海岸沿いにて大統領と対決。
死闘の果てに「黄金長方形」を象る馬の走行と「黄金の回転」を合わせた「ボール・ブレイカー」を覚醒させ、大統領の「D4C-ラブトレイン-」を倒す糸口を見つけ出す。
しかし、鉄球は一投目に「ラブトレイン」の隙間を通ったことで楕円形になっており、「真球でない」鉄球を使った二投目は「黄金の回転」の威力を上手く発揮できなかったため、
大統領を倒すことはできず、逆に大統領から致命傷を負わされて敗北。その遺体は海の波にさらわれていった。

鉄球が「楕円球」にされたことにジャイロ自身も気付いていたらしく、二投目を投げる前にジョニィに「LESSON5」を授けており、
自身は敗北し死亡したものの、「LESSON5」とジョニィが持っていた自身の鉄球はジョニィのスタンド」をACT4に押し上げるきっかけを作り、
そうして完成した『完全な黄金の回転』は、見事大統領とそのスタンド「D4C-ラブトレイン-」を討ち果たした。

その後、スタンド能力で何度も次元移動と本体の交代を繰り返して『完全な黄金の回転』の効力を振り払おうとしながら果たせなかった大統領は、
基本世界で待ち構えていたジョニィに完全敗北を告げ、今後ジョニィ達に危害を加えず、別の次元のジャイロを呼んでくる代わりに回転を止めてほしいという取引を持ち掛けるが、
騙し討ちを疑うジョニィにある行動を求められ、大統領がそれを(事実上)拒んだことで交渉は決裂。不意打ちを狙った大統領は返り討ちにされ、基本世界にジャイロが再び立つことはなくなった。
そして、もう二度と親友と会えなくなることを悲しむジョニィの前にジャイロの霊魂が現れ、「そういうことならそれでいい」とジョニィの行動を肯定するような言葉をかけると共に、
「明かした自分の本名を秘密にしておくように」と念押しして、その魂は天へと昇っていくのだった。

全てが終わった後、遺体はルーシーによって回収され、ジョニィにより故郷へと届けられた。
ちなみにジャイロが救おうとしていたマルコは数年後ネアポリスの王政が廃止されたことによって釈放されたものの、最後は風邪が原因で病死してしまったらしい、


○能力

  • 鉄球
ツェペリ一族に伝わる「黄金の回転」の技術を鉄球に伝わらせ、回転する鉄球の振動が生み出す「波紋」により様々な効果を引き起こす「技術」。
自然に存在する「黄金長方形」の中心を結んで行く事により生まれる無限の「黄金の回転」により、絶大なパワーを生み出すことが可能。
回転する鉄球は岩盤を簡単に抉り出し、人間に当てればその肉体の動く方向を変化させ自在に操ることができる。
単なる投擲武器としても凄まじい威力を発揮するが、「黄金の回転」を伴ったものでなくてはさほど威力はない。
また「回転」の技術は様々に応用が利き、例えば皮膚に「回転」の力を伝わらせることで皮膚を硬質化させ、攻撃を防ぐなどできる。

鉄球は最大で2個ホルスターに収まっており、基本的には投擲しても回転の運動により自動的に手元に戻ってくるようになる。
ただし、鉄球が破壊される場合ももちろんあって、その場合は新たに削って作り直し補充しているようである。

このツェペリ一族の技術は罪人や病人を鎮めたりするために創り出された「安らぎを与える」ためのものである。
そのため、厳密には戦闘用の技術ではない。
鉄球の技術自体はツェペリ一族だけでなく、他にも使える一族が存在する。劇中ではウェカピポが王族護衛官向けの戦闘用技術をお披露目した。
また、「黄金の回転」はあくまで「技術」であるためスタンド能力ではないが、「スタンド能力に近づく技術」であると説明がされている。
故にスタンド使いではないジャイロも、作中でのスタンド使いとの戦いでは、その能力を認識することができている。


  • スキャン
フェルディナンド博士との戦いで、「遺体」の右目を取り込んだことにより発現したスタンド能力。
鉄球に右目が搭載され、より正確な投擲が可能となった。
右目が捉える映像はジャイロ自身の視覚と共有していて、相手の肉体の弱点を調べたりするのにも使われた。
ジャイロ自身の能力というわけではなく、遺体の能力を借りている形のため、後にルーシー・スティールに「右目」を託したことで、このスタンド能力は消滅する。

  • ボール・ブレイカー
パラメータ:【破壊力-A/スピード-A/射程距離-D/持続力-B/精密動作性-C/成長性-B】

「黄金長方形」のフォームを象った騎乗スタイルに、「黄金の回転」を加える技術。
スタンドのようなエネルギー体を持つが、極まった技術によって発現したスタンド能力と後に述べられた。

元々は中世において、騎士の鎧やを貫通して攻撃するためにツェペリ一族により編み出された技術で、ジャイロが復刻させるまでは長らく廃れていたもの。
あらゆる装甲を破壊するほどのパワーを誇る「回転」は、やがては次元の壁すらもこじ開けるほどにまで成長する。
この「回転」を肉体が食らえば、食らった周囲の細胞が急激に死滅していくという現象が起き、現に右半身にこの攻撃を受けた大統領は身体の半分だけが老化するというシュールな状態になった。
「ラブトレイン」の壁を破るには(鉄球が楕円球にされたのもあって)僅かに及ばなかったものの、この「無限の回転エネルギー」はジョニィの「牙・ACT4」の能力へと受け継がれる。

名前の由来はAC/DCのアルバム『BallBreaker』。




○名(迷)言

  • 死因のトップは何か知ってるか?蚊が媒介する伝染病が1位で馬に蹴られて死ぬやつがその次だ。おまえさんがその順位を入れかえるつもりか?

  • もらえるものは病気以外ならなんでもイタダくぜ…タイム・ボーナスはとくにな~

  • オレは納得したいだけだッ!父は口にするなといったがオレは国王から命ぜられるこの任務を我が心の「誇り」としたい!有罪か無罪か!「納得」は必要だッ!「納得」は「誇り」なんだ!

  • 「再び」か?再びかァァーッ!!

  • そこちょっと失礼ィィイイイ~ 0(レイ)

  • ピザ・モッツァレラ♪ピザ・モッツァレラ♪レラレラレラレラレラレラレラレラレラレラレラレラ♪ピザ・モッツァレラ♪


  • 俺はこのSBRレースでいつも最短の近道を試みたが、「一番の近道は遠回りだった」。「遠回りこそが俺の最短の道だった」。この大陸を渡ってくる間ずっとそうだった。そして、おまえがいたからその道を渡って来れた。

  • 結局のところネットにはじかれたテニスボールはどっち側に落ちるのか誰にもわからない。そんな時こそ…居て欲しいのが「女神」だ…そうすりゃあボールがどっち側へ落ちたとしても…納得がいくからな






「追記・修正」は全てに優先するぜッ!!
でないとオレは「前」へ進めねえッ!
「どこへ」も!「未来」への道も!探す事は出来ねえッ!!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ジョジョ
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • 7部
  • スティール・ボール・ラン
  • レッド・ツェッペリン
  • シーザー
  • 鉄球
  • 三木眞一郎
  • スケコマシ
  • 処刑人
  • 黄金の回転
  • AC/DC
  • チーズの歌
  • レラレラレラレラレラ
  • 世界のナベアツ
  • バンド組む?
  • ツェペリ
  • ボール・ブレイカー
  • 受け身
  • SBR
  • ニョホ
  • 浜田賢二
  • ジャイロ
  • ジョジョ主人公
  • 主人公
  • 漆黒の意思
  • ジャイロ・ツェペリ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年06月07日 03:25