ジーク・ロイド(遊戯王DM)

登録日:2014/06/03 (曜日) 23:05:05
更新日:2024/03/23 Sat 22:09:09
所要時間:約 6分で読めます





ジーク・ロイドとは遊戯王デュエルモンスターズに登場したキャラクター。
アニメオリジナル展開「KCグランプリ編」にて登場したアニメオリジナルキャラである。
担当声優は津田英佑氏、少年期の声は薛宏美氏。
KCグランプリ編におけるボス的な存在。


【概要】

「ヨーロッパ無敗の貴公子・皇帝」の異名を持つデュエリスト。
その通り名の如く貴公子然とした出で立ちであり、服装も(目に優しくない)蛍光ピンクと赤で統一されたスーツを着こなす。
一見、女性的とも取れる腰まで届きそうな長髪を称えた美男子でもある。

その性格は中世の貴族の様に傲慢かつ尊大、しゃべり方も芝居がかっていて仰々しい。
(ジーク・ロイドが一方的にライバル視している)海馬とは別ベクトルに「ライバルらしい」キャラクター。
しかしかなり嫉妬深く思い込みも激しい一面もある。
後述の自身のデッキの影響からか、テーマBGMは「ワルキューレの騎行」である。

使用デッキはアニメオリジナルの【ワルキューレ】。
モンスターの能力はわりと普通なのだが、永続魔法の能力が高い。
モンスターを徹底的に封じる戦術でインセクター羽蛾ダイナソー竜崎コンビや城之内克也を下し、海馬瀬人をも追い詰めた。

そんな彼の正体は総合アミューズメント企業「シュレイダー社」の実質的な代表(社長は父だが、実質的に引退している)であり、本名はジークフリード・フォン・シュレイダー。
海馬のライバル企業の代表であり、謀略を駆使し「会社の存続」と言うポイントから海馬コーポレーションを追い込んだ策士でもある。

汚い手段を取る事に躊躇いはなく、
アニメオリジナルカードシュトロームベルクの金の城という公式大会で使用できないプロモカードのデータを、
リ・コントラクト・ユニバース(物理)により無理矢理使用可能に改造。
このカードかなり強力な効果を持っているのだが、それに飽き足らず勝手に破壊耐性を付加させたり、
自分が払う大きな維持コストを相手が払うようにしたりとやりたい放題なテキスト改竄まで行っている。
後者は相手に自壊させる方法を与えてしまったことにより仇になった。

そしてこの改竄したカードを弟に使わせる事により海馬コーポレーションにウイルスと言う「正真正銘のダイレクトアタック」を仕掛けさせた。
正にリアリストの鏡の様な悪人である。
物理的な手段でカードテキストの改竄を行ったのは今のところ彼だけである。

しかし、経営者としてはやり手らしく、
ペガサス・J・クロフォードとの契約を結ぶシーンがアニメのラストで描かれており、
5D'sでは関連会社と思われる「株式会社 シュレイダー・トイズ・ジャパン」の名前が確認されておりこの時代まで生き残っている。
余談だがGXでは使用カードが登場しているものの、本人の名前が出る事はなかった。

ちなみに北欧神話モチーフのデッキや中世的な顔立ちやナルシストな仰々しい芝居がかった雰囲気は、
後の5D'sのキャラクターチームラグナロクのハラルドを彷彿とさせる。
肝心な時にモンスターを引けなかったり、圧倒的に有利な条件で戦っているのにプレイがヘタれてて負ける辺りも似ている。



………と、ここで終わっていたら普通の遊戯王キャラクターなのだが。
彼の事を語るにはあまりにも身勝手な海馬への逆恨みについて解説する必要がある。


【海馬への逆恨み・ジークのヘタレ伝説】


海馬瀬人の義実家である海馬家、そして海馬が経営するその海馬コーポレーション
海馬コーポレーションの経営方針の特異さ、成長性の高さ、会社の規模は遊戯王シリーズの視聴者には言わずもがなだろう。
一方、シュレイダー家及びシュレイダー社は当初兵器産業に傾倒しており、その点において海馬コーポレーションのフォロワー・二番手と言う立ち回りを強いられていた。
シュレイダー社とは違って家柄や歴史と言う積み重ねが無い、所謂「成金」的な海馬コーポレーションの成長。
更にジーク個人としても自身より遥かに優秀な剛三郎と優れた実力を持つ瀬人の親子の能力と言う点において、劣等感と焦燥感や嫉妬を抱いていた。

ジークは後継者として海馬を超えるための英才教育を施されていた(実家が元々名家らしく、かつての栄光を取り戻すという母の期待も背負っていた)が、父である社長がKCに拘るあまり業績を悪化させ、心労が祟り引退したことを受け、あくまで次期社長でありながら若くして実質的に会社の舵取りを担わされるハメになった。
KCを越えようと兵器産業に拘った父の経営方針を撤回し、アミューズメントへ舵を取ったシュレイダー社だが、折悪く同じタイミングで瀬人がKCを掌握、同じくアミューズメントへ方針転換。
KCのフォロワーという立ち位置を抜け出せなかった。*1

それでも本来は単なるライバル会社、目の上のたん瘤で産業転換後も競い合うライバル程度の扱いで済んだのだろうが、ある出来事が海馬への恨みを爆発させてしまう。

それはシュレイダー社が海馬コーポレーションを含む他社と差別化すべく開発した「バーチャルシステム(要はソリッドビジョン)」の開発である。
これの開発に成功したシュレイダー社は直ぐに発表しようとする。

しかし、コンペにおいて、ペガサスの会社との提携と言う形による海馬コーポレーションのバーチャルシステムに先を越され、発表が遅れてしまう。
この「後一歩出遅れた敗北感」は耐え難い屈辱の記憶となり、海馬への恨みとなった。

そしてジークは様々な妨害工作でKCの信頼を落とし、世界中に中継されたデュエルで海馬を倒して見せることにより海馬コーポレーションの失墜及びペガサス・J・クロフォードに見限らせ、シュレイダー社との契約を取り付ける算段であった。

ちなみにデュエル中この告白を聞かされた社長の台詞は要約すると

海馬「この俺には全く関係のないことだ!」「貴様の吐く空虚な言葉など、俺の胸にいささかも届かぬ!」
…バッサリであった。
まぁ、この件に関しては圧倒的にジークに非があるし実際社長からすれば「KCの名誉挽回のため大会を開催したら、なんかライバル会社の社長が勝手に恨んで、不正手段で大会出場してウィルステロやら恨みつらみをぶつけてきた」という感じで関係無いので社長からしてみればいい迷惑である。
そもそも、バーチャルシステム自体その原型は海馬が中学生の時に開発したシミュレーター、つまり発表の直前どころか何年も前に既に理論が完成してたので、ジークの主張は筋違いの思い込みで根本的な部分から間違ってる。

というかこいつ、社長関係やデュエル関連の全体的な行動や言動が酷い。

  • 上記のトラブルをよく調べや調査もせずに勝手に海馬コーポレーションに後一歩のところで負けたと勘違いして恨んでる→海馬が中学生の時にもう完成してるので後一歩どころか完全に惨敗してます
  • 海馬「貴様の名前の詐称は許しがたい!株価の操作やハッキングについてはスルー出来ても参加資格の剥奪に充分な理由だ」→ジーク「海馬コーポレーションの社長ともあろう人がなんと了見の狭い」(自分の数々の不正は棚に上げながら)
  • ジーク「海馬、運命の序曲は静寂から始まるとは限らない…」→海馬(&観客&視聴者)「いいからさっさとデュエルを進めろ!」
  • 何かワルキューレモンスターを出す度に「ワルキューレの騎行」が流れてテンポが悪い。
  • 事あるごとに海馬をやたら煽る割には軽く流され、逆に「なにを青ざめている。破滅の運命が見えたか。」「どうだ?運命のささやきはもう聞こえまい? 」と煽り返されると威勢を失う。
  • そして使用モンスターも魔法も美少女ばかりな通称「オタクデッキ」「エロゲデッキ」*2等残念な呼び名で視聴者から言われてる。
  • 自身の使った敵のドロー加速が仇になり、混沌帝龍-終焉の使者-による全体除去→魂の解放で墓地除外→次元融合からの大量帰還ワンショットと言う(当時の)ガチコンボを食らう。
  • また、自身の使った魔力の布施を相手に利用され次元融合を発動するためのライフコストを稼がせてしまった。
  • 次元融合を発動された時点で負け確となっていたが気づいておらず、ヴリュンヒルデが海馬のドラゴンの攻撃力を上回っていたことで威勢を張っており、その後にドラゴンの連続攻撃によって負ける。
  • これだけインチキをやっていながら社長に勝てない実力&モンスターを引けば勝ち確の場面で引けない半端な運命力
  • 自身がデュエルに負けても悪あがきとして弟を騙して、発動すると海馬コーポレーションのコンピューターにウイルスが発生するカードを使えと指示した→弟の正々堂々としたデュエル方針をぶち壊した挙げ句負けたら見捨てるという外道っぷりを披露。
  • 敗北が決定しても、やられる直前まで理解できず高笑い。
  • ジーク「どんな敵のカードの影響も無い最強のカード、しかもコストは敵が払うおまけ付き! これで弟に使わせウイルスをばらまいてやる!」→闇遊戯「コスト払えないと自壊するだろソレ」と痛いところを突かれる。

特に最後二つが酷い気がする。
単純にデュエルをするために参加したのに、騒動に巻き込まれ憧れの遊戯とのエキシビジョンマッチをぶち壊しにされた弟のレオンは結構な被害者である。
実はレオンも名前と経歴を詐称していたりするのだが、兄と違いそれ以外はこれといって悪い事はしていないせいか見過ごされている。
レオン自体は金の城が不正なカードと判明した時に自ら破壊しに行こうとした(しかしカードの効果が改変されていたため失敗した)真面目な少年である。

全体的な総評として、ジーク関連に関して言えば社長に何の罪もないのに逆恨みで海馬コーポレーションに迷惑をかけた事。
結果的に弟を舌先三寸で利用しようとした事。
不正手段で使用不可カードを使用可能&チートレベルの強さに仕立てておきながら欠点に気が付かなかった事。
そして、ぶっ壊れ効果を持つカードをこれでもかと盛り込み、強力なパワーカード頼りの一辺倒なデュエルでありながら、
OCG化もされており、自分が有利になる小細工をしてカードパワーでは圧倒的に不利な海馬に負けたデュエリストとしてのお粗末な能力。

この回のデュエルがアニメDMにおける海馬のラストデュエルであり(バクラ戦は中断)、
壊れアニメオリカデッキを殆どOCGのカードの範囲内でコンボなどを駆使して捻じ伏せた海馬のデュエルは評価が高い。
まあ命削りの宝札や混沌帝龍はジークのオリカに負けてないぐらい滅茶苦茶だったが。
これらのヘタレ要素と下記の海馬のトドメ台詞から「没落貴族」と言う身も蓋もないアダ名で視聴者に親しまれている。
また入浴しながらノートPCでKCのサイトを閲覧しつつわざわざ別窓で表示している社長のポートレイトに薔薇を叩きつけたり、幼少期に一緒にとった社長との記念写真を勉強机に飾っていたり(しかもそれをキレながら払いのける)等ネタキャラで親しまれている。

最後のブルーアイズよ!
哀れな没落貴族にレクイエムを聴かせてやれ!!
滅びのバーストストリーム!!


ただ、使用デッキには一定の人気はあるのか「エロゲデッキワルキューレモンスター使ってみたいからOCG化して」なんて声もあった(その結果は後述)。


ちなみに余談だがジーク対海馬のデュエルは全体的な作画が例によって酷い。
何か稲荷寿司が乗ってそうな髪形になってる城之内とかバーストストリーム吐く際の妙にもっさりしたブルーアイズが顕著か。

【デュエリストとして】

常に自信に溢れた態度や言動を見せているが、総合するとデュエリストとしてはかなりお粗末と言わざるをえない。
使用しているカードは強力であり、プレイングもまあまあ鍛えられている。また、大会優勝の経験もあることから素人では決してないのだが、強者かと言われれば疑問符がつく。
上記の海馬戦において描写されたように運命力の半端さや戦況を見通す観察力の不足が目立ち、言ってしまえばギリギリ中堅の域を抜けている程度か。
シュトロームベルクの金の城を改造したこと、レオンを騙して使わせたことからも、デュエリストとしてのプライドについてはないも同然の模様。*3

さらに言えば城之内戦ではカードパワーの差から圧勝するかと思いきや、城之内のしぶとさの前に攻めあぐねた(ちなみに「Walkuren Ritt」の発動後、生贄なしで召喚できるモンスターを全く引けていない)挙句残りライフ100まで追い込まれている。


【使用カード】

9期ごろからアニメの未OCG化のカードを積極的にOCG化する動きが見られていたが、
同じアニメオリジナルのドーマ編と違いKCグランプリ編のカードは中々OCG化されない状況が続いた。

しかし2018年に「COLLECTORS PACK 2018」にてレオンの使用カードがOCG化され、
「Shadows over Valhalla」にてジークのカードがTCGにて一足早くカード化されることが決定している。
そして2019年9月14日に発売されたパック「EXTRA PACK 2019」で来日し、OCGオリジナル含めてジークのカードが収録されるようになった。
「ワルキューレ」というカテゴリで括られたテーマ扱いとなり、当時の性能を再現しつつも色々と強化されている。

ワルキューレの名を持つ天使族のうち、ユニオンでない9枚は全て光属性+レベルが1~9まで揃っているため、トランスターンやダウンビートに対応している。ただし一部のワルキューレはワルキューレの効果で呼ばないと真価を発揮してくれないのに注意。またサポートカードの一部はワルキューレ以外のモンスターがいると使えないため、カテゴリ外の汎用モンスターを併用しづらいという結構重めの弱点もある。

  • ワルキューレ・セクスト
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「ワルキューレ・セクスト」以外の「ワルキューレ」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):自分メインフェイズに発動できる。相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。
セクストは「6」。
特殊召喚をトリガーとする姉妹たちのリクルート効果を持つ。レベル1、光属性、天使、攻撃力0と展開方法に恵まれており、【ワルキューレ】のエンジンとなる。また「コート・オブ・ジャスティス」のトリガーになるのは独自の強み。
一方でデッキ破壊効果は枚数が少なすぎる。スクルドの効果で面倒なカードがあったら使う程度で良いだろう。

  • ワルキューレ・フュンフト
効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 800/守1200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターの攻撃力は、除外されている相手モンスターの数×200アップする。
(2):自分フィールドに「ワルキューレ・フュンフト」以外の「ワルキューレ」モンスターが存在する場合に発動できる。
デッキから魔法・罠カード1枚を墓地へ送る。
フュンフトは「5」。
ワルキューレへの全体強化と、姉妹の存在を条件とした「おろかな副葬」を内蔵している。
ドリッドと同様の条件で強化できるが、こちらはワルキューレ全体に効果が及ぶ。仮に3体並べば相手の除外モンスター×600の全体強化が発生する。

  • ワルキューレ・フィアット
効果モンスター
星3/光属性/天使族/攻1400/守1400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
このカード以外の自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターの数だけ自分のデッキの上からカードをめくる。
その中に通常魔法・通常罠カードがあった場合、その内の1枚を選んで手札に加え、残りのカードは全て墓地へ送る。
無かった場合、めくったカードを全てデッキに戻す。
(2):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから「ワルキューレ」モンスター1体を特殊召喚する。
フィアットは「4」。OCGオリジナルのワルキューレの一つ。
魔法・罠のサーチ&墓地肥やし効果を持つが、他のワルキューレが必要なので、事実上「Walkuren Ritt」とのコンボ用。
往年の属性リクルーター同様の戦闘破壊をトリガーとしたリクルート効果を持つが、連中と違い上級を呼べるためかターン1制限つき。
ちなみにワルキューレたちはTCGからの逆輸入でOCGにやって来たのだが、その関係かコイツは露出度がアップした。

  • ワルキューレ・ドリッド
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1000/守1600
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「ワルキューレ・ドリット」以外の「ワルキューレ」カード1枚を手札に加える。
(2):このカードの攻撃力は、除外されている相手モンスターの数×200アップする。
ドリッドは「3」。アニメに登場したワルキューレでは唯一の下級モンスター。
除外戦術にハメれば2000打点くらいは余裕で到達できる。
OCG化に当たりワルキューレのサーチ効果を追加されているが、こっちはセクストと異なり通常召喚でも機能する。
展開の要となる「Walkuren Ritt」を引っ張って来られるのは大きい。

  • ワルキューレ・ツヴァイト
効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻1600/守1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した場合、
相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
(2):このカードが戦闘を行ったダメージ計算後に、自分の墓地の永続魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
ツヴァイトは「2」」。
召喚をトリガーとした単体除去、戦闘後に永続魔法をサルベージする効果を持つ。このカード自体が倒されてもサルベージはできるので、自爆特攻もたまには有効。
また、光属性のレベル4天使に「トランスターン」を使えば引っ張れる上、カテゴリ・種族・属性関連の効果を全く持たない汎用カードであるため、天使族や他のデッキへ出張することも考えられる。

  • ワルキューレ・アルテスト
効果モンスター
星6/光属性/天使族/攻1600/守1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法カードの効果で手札から特殊召喚に成功した場合、
自分の墓地の「時の女神の悪戯」1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(2):自分フィールドに「ワルキューレ・アルテスト」以外の「ワルキューレ」モンスターが存在する場合に発動できる。
相手の墓地からモンスター1体を選んで除外する。
その後、このカードの攻撃力はターン終了時まで、除外したモンスターの元々の攻撃力と同じになる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
アルテストは「1」。
姉妹の存在が条件だが、フリチェで墓地を荒らしつつモンスターの攻撃力をコピーできる。上手くエクストラのモンスターを狙い撃てれば御の字。
魔法カードの効果で手札から特殊召喚するという重めの条件があるが、墓地から「時の女神の悪戯」をサルベージできるため詰めの一手に有効……なのだが、たいていの場合こいつの展開に使われる「Walkuren Ritt」にあちらのサーチ効果があるので、無理に頼る必要は薄い。
実は回想シーンを見る限り、アニメ世界ではデュエルモンスターズでもかなりの古参カードの模様(王国編よりは前からあることが確認できる)。

  • ワルキューレ・ヴリュンヒルデ
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻1800/守2000
(1):このカードの攻撃力は、相手フィールドのモンスターの数×500アップする。
(2):このカードは相手の魔法カードの効果を受けない。
(3):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
このカードの守備力を1000ダウンし、
このターン、自分の「ワルキューレ」モンスターは戦闘では破壊されない。
北欧神話やヴォルスング・サガ出身の戦乙女。最上級モンスターにもかかわらず攻撃力が低すぎるのが痛い。
相手の魔法の効果を受けないという独特の耐性を持つが、モンスター偏重の現在ではちょいと不安が残る。
アニメでは「相手のドラゴン1体につき300ポイント攻撃力アップ」「自身の戦闘破壊の際、代わりに守備力を1000ダウンする」という破壊耐性を持っていたが、OCG化に当たり自己強化は相手のモンスター全体で係数は300から500に、破壊耐性の対象はワルキューレ全体、持続するのはターンいっぱい、と大幅に強化された。

  • ワルキューレ・エルダ
効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻2000/守2200
(1):「ワルキューレ・エルダ」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):「ワルキューレ」カードの効果で特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
戦闘・効果で破壊され相手の墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
「ニーベルンゲンの指輪」出身のワルキューレで、ヴリュンヒルデの母親。
ワルキューレの効果で呼ばれていれば相手モンスターを全体弱体化し、破壊された相手のカードを除外する永続効果を持つ。
戦線維持の要となるカードであり、セクストの効果で引っ張り出すのがもっとも簡単。
除外効果は各種ウイルスカードとの相性が良く、特に「魔のデッキ破壊ウイルス」「悪のデッキ破壊ウイルス」とは好相性。ワルキューレは光属性しかいないためコストは別途に用意する必要があるが、その場合昔懐かしの「No.85 クレイジー・ボックス」を使うのも手。

  • ワルキューレ・シグルーン
効果モンスター
星9/光属性/天使族/攻2200/守2400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、
自分フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分の手札・墓地からレベル8以下の「ワルキューレ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
輪廻転生を司る戦乙女。表側表示の魔法・罠を墓地に送っての自己SS、召喚トリガーの手札・墓地からのワルキューレの展開効果を持つ。
フィールド魔法や下記のフォーチュンチャリオットがコストの候補だが、セクストの効果でこいつを引っ張り、こっちの効果でエルダを出せばワルキューレが一気に3体並ぶ。

  • 運命の戦車(フォーチュンチャリオット)
ユニオン・効果モンスター
星6/風属性/天使族/攻1000/守2000
このカード名はルール上「ワルキューレ」カードとしても扱う。
(1):1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの天使族モンスター1体を対象とし、
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。
●装備されているこのカードを特殊召喚する。
(2):装備モンスターは直接攻撃できる。
その直接攻撃で相手に与える戦闘ダメージは半分になる。
ワルキューレ専用のユニオン。
上級だらけ+打点の低いワルキューレ達にとってダイレクトアタックは大きいが、こいつ自体が上級モンスターなので並べにくい。
OCG化にあたりワルキューレカードとして扱う効果外テキストが追加され、セクスト、フィアット、シグルーンの展開効果に対応するようになった。

  • 戦乙女の戦車(ワルキューレ・チャリオット)
ユニオン・効果モンスター
星3/風属性/天使族/攻 500/守1000
(1):1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの天使族モンスター1体を対象とし、
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。
●装備されているこのカードを特殊召喚する。
(2):装備モンスターの攻撃宣言時に発動できる。装備モンスターの攻撃力は500アップする。

  • Walkuren Ritt
通常魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札から「ワルキューレ」モンスターを任意の数だけ特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
この効果で3体以上のモンスターを特殊召喚した場合、
次のターンの終了時まで自分が受ける戦闘ダメージは0になる。
このカードを発動したターンのエンドフェイズに、自分フィールドのモンスターは全て持ち主のデッキに戻る。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「時の女神の悪戯」1枚を手札に加える。
ワルキューレ展開の要。OCG化に当たり、3体以上を展開した場合の戦闘ダメージカット、墓地で発動する「時の女神の悪戯」のサーチ効果が追加され大幅にパワーアップした。
また、ルビとして「ワルキューレン・リット」と振られているため、カテゴリに対応している。

  • 女神ウルドの裁断
永続魔法
(1):自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):1ターンに1度、カード名を1つ宣言し、
相手フィールドにセットされたカード1枚を対象として発動できる。
そのセットされたカードをお互いに確認し、宣言したカードだった場合、そのカードを除外する。
違った場合、自分フィールドのカード1枚を選んで除外する。

  • 女神ヴェルダンディの導き
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
自分フィールドのモンスターが「ワルキューレ」モンスターのみの場合には、
デッキから「女神ウルドの裁断」1枚を手札に加える事ができる。
(2):1ターンに1度、カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
相手のデッキの一番上のカードをお互いに確認し、
宣言した種類のカードだった場合、相手はそのカードを自身のフィールドにセットする。
違った場合、またはセットできない場合、相手はそのカードを手札に加える。

  • 女神スクルドの託宣
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
自分フィールドのモンスターが「ワルキューレ」モンスターのみの場合には、
デッキから「女神ヴェルダンディの導き」1枚を手札に加える事ができる。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
相手のデッキの上からカードを3枚確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は天使族モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
3枚でコンボになる永続魔法。
スクルドでピーピングし、ヴェルダンディで引きずり出し、ウルドで除外する。
ただ3枚使ってやっていることは「相手のカードを1枚除外」であるため、手間の割にリターンが乏しい。
これはさすがにないと思われたか、OCG化にあたりスクルドがヴェルデンディ、ヴェルダンディがウルドのサーチ効果を備えており、スクルド1枚からコンボが始動できるようになった。
相変わらずリターンは乏しいが手札消費1枚から永続魔法が3枚並ぶので、手間は減った。
なおウルドにはワルキューレへの効果耐性付与が追加されているので、これを目当てにするのも手。


  • 時の女神の悪戯
速攻魔法
このカードはチェーン発動できず、このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(1):自分フィールドのモンスターが「ワルキューレ」モンスターのみの場合、自分バトルフェイズ終了時に発動できる。
このカードを墓地へ送る。
次の自分ターンのバトルフェイズ開始時までターンをスキップする。
そのターンの終了時まで自分は「時の女神の悪戯」を発動できない。
ある意味ジーク最大の問題カードの一つ。OCG化前は条件なしというぶっ壊れであり、GXでは実際0ターンキルに使われた(結果は失敗)。
場に「ワルキューレ」モンスターのみ存在しており、バトルフェイズ終了時に発動する、チェーン2以降では発動できないという制約はあるが、ターンスキップ効果は再現された(バトルフェイズ終了時に発動するので、先攻では使用できないため先攻1キルはできない)。
WalkurenRittやアルテストの効果でのサーチ・サルベージに対応しているため、発動そのものは楽な部類。

  • ワルキューレの抱擁
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分は「ワルキューレ」モンスターしか特殊召喚できない。
(1):自分フィールドのモンスターが「ワルキューレ」モンスターのみの場合、
自分フィールドの攻撃表示の「ワルキューレ」モンスター1体と
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターを守備表示にし、その相手モンスターを除外する。

  • 天馬の翼
通常魔法
(1):自分の墓地にユニオンモンスターが存在する場合、
自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターを任意の数だけ対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは直接攻撃できる。
その直接攻撃で相手に与える戦闘ダメージは半分になる。

  • 終幕の光
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):1000の倍数のLPを払い、
払ったLP1000につき1体、自分の墓地の「ワルキューレ」モンスターを対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、この効果で特殊召喚したモンスターの数まで、
相手は自身の墓地から攻撃力2000以下のモンスターを選んで特殊召喚できる。
ワルキューレ用「ソウル・チャージ」。ライフが減るのはコストであり、相手もモンスターを蘇生できるという欠点があるが、ヴリュンヒルデの強化には貢献できる。
また相手側の蘇生は任意なので、先んじて墓地のモンスターを除外しておけばリスクを低減できる。

  • ローゲの炎
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、自分フィールドに「ワルキューレ」モンスターが存在する限り、
攻撃力2000以下の相手モンスターは攻撃できない。
(2):このカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
手札・デッキからレベル5以上の「ワルキューレ」モンスター1体を特殊召喚する。

  • フライアのリンゴ
通常罠
(1):自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターの数まで相手の墓地のカードを対象として発動できる。
そのカードを除外する。
(2):セットされているこのカードが相手の効果でフィールドから離れ、墓地へ送られた場合または除外された場合に発動できる。
自分は自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターの数+1枚をデッキからドローする。
地雷カードの一つ。
ワルキューレの数に応じた墓地除外、相手による除去を受けた際のドロー効果を持つ。


以下は2020年現在、まだOCG化されていない。

  • 地の女神 エルダの導き
通常魔法
手札の魔法カード1枚を捨てて発動する。
自分の墓地に存在する罠カードを1枚選択してフィールド上にセットする。
「トラップトリック」の変形とも言えるカード。ただ通常魔法なので即効性はあるものの、伏せるカードがバレバレになる。

  • ニーベルングの財宝
通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
自分のデッキから「ニーベルングの指輪」1枚を選択したモンスターに装備する。
その後、自分のデッキからカードを5枚ドローする。

  • ニーベルングの指輪
装備魔法
装備モンスターは魔法・罠・効果モンスターの効果を受けず、
攻撃宣言、表示形式の変更を行う事ができない。
装備モンスターのコントローラーはドローフェイズ時にカードをもう1枚ドローする。
ドローしたカードをお互いに確認し、その中にモンスターカードがある場合、
そのうち1枚を墓地に捨てる。
ワルキューレの手札消費の荒さを補うカード…で済ませていいレベルじゃない。
上記2枚についてはニーベルング(遊戯王DM)を参照。

  • ヴォーダンの裁き
カウンター罠
相手モンスター攻撃宣言時に発動する事ができる。
自分のデッキからカードを1枚ドローし、手札の魔法カード1枚をデッキに戻す。
その後、相手モンスターの攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。
手札交換効果を持った「攻撃の無力化」。

  • フリッカの仲裁
通常罠
自分の墓地に存在する「ヴォーダンの裁き」をゲームから除外する事で発動する事ができる。
このターン自分が受ける全ての戦闘ダメージは0になる。

  • 魔力の布施
永続魔法
このカードの発動時の処理として、自分のライフを1000ポイント回復する。
お互いのスタンバイフェイズ時にお互いのプレイヤーは魔法カードの使用枚数を宣言する。
宣言したプレイヤーはその枚数1枚につき500ポイントのライフを回復する。
宣言枚数に足りない場合は1000ポイントのダメージを受ける。
地味に強力な回復カード。デメリットが1000ダメージで固定されている上、使用する魔法カードの数の宣言に上限がないので、青天井のライフを得ることができる。ただし相手も同数回復するため、彼我のライフ差と出せる打点を考えないと大変なことになる。

  • 白鳥の乙女
通常魔法
自分の手札から「ワルキューレ」と名のついたモンスター1体を
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。
ワルキューレ専用の超力の聖刻印。

  • 霊剣-ノートゥング
装備魔法
装備モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。
このカードが装備された時、相手フィールド上に存在するドラゴン族モンスターを全て破壊し、
ゲームから除外する。
装備モンスターがドラゴン族モンスターと戦闘を行う場合、
ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。
ドラゴンメタの装備カード。種族変更と合わせれば全体除去として機能する。

  • 英雄の架け橋-ビヴロスト
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する「ワルキューレ」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの攻撃力は、発動ターンのエンドフェイズまで
ゲームから除外されている相手モンスターの数×500ポイントアップする。


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最終更新:2024年03月23日 22:09

*1 これに関しては本当に偶然である。

*2 当時「霊使い」や「蟲惑魔」のような女性型モンスターで統一されたカテゴリは少なく、また異性のモンスターで纏めたデッキを使うキャラは全体的に珍しいのも、ジークのデッキの異端さを後押ししている上、一部は本当にエロゲの絵柄と言われても可笑しくないくらい雰囲気が似ているカードもあった。

*3 闇遊戯からも「デュエリストの魂を汚した」と指摘を受け、それに対して「デュエルと言っても所詮はゲームに過ぎん」と、ゲーム会社の代表としてはかなりの失言をかました。