サブロー/ハカイダー(人造人間キカイダーThe Novel)

登録日:2014/06/01 (日) 03:04:18
更新日:2018/07/26 Thu 15:26:07
所要時間:約 15 分で読めます




サブロー/ハカイダーは『人造人間キカイダーThe Novel』の登場人物。
『The Novel』の各種設定は基本的にTV版に準拠しているので、ハカイダーの人間態の名もサブロではなくサブロである。


概要

ロボット工学の権威・光明寺信彦博士が『ダーク・マジェスティック・エンジニアリング』社の下で設計した
軍事・戦闘用アンドロイド。ジロー/キカイダーの右半身を構成する機体『フュージティヴ・フロム・ヘル』
改良強化量産型に当たり、同機のオプショナルデータとして並行設計されていた。
元来の名称は『フュージティヴ・フロム・ヘル改良強化量産型第1試作モデル』だが
長い上に元の機体との区別もつきにくいという理由から博士が秘密裡に開発を進めるべくつけた
ハカイダーというコードネームが当面の名称として採用された。

ダークの野望を暴くため博士を始めとした開発陣の技術者たちが集団脱走した後、
研究棟に残されたデータ(消去できない仕様)を元に機体そのものは製作されたものの
その仕上げは光明寺博士以外には不可能という画竜点睛を欠く状態であり
(将来的なハカイダーのバージョンアップに関しても同様の事が言え、博士の頭脳の確保はダークの戦略においては最優先事項である)、
起動実験の際にはターゲットのアンドロイドマンそっちのけで延々と工場のプレス機に攻撃を繰り返し
外部操作で強制シャットダウンされるという始末であった。

その後実子・ミツコとマサルを人質にして光明寺に協力を強制することで
ついに究極の殺人兵器にしてダーク最強の戦闘ロボットとして完成した。

純粋な歩兵としての運用のみならず、ゆくゆくは戦車や戦闘機の操縦すらハカイダーが行うことで
世界中の戦場をダークの支配下に置く目玉商品となる予定。
また、量産機ではあるものの第1試作モデル=サブローは量産機の中のアーキタイプにあたる存在であり、
試作機=強力の男の浪漫な法則にのっとり後に続く同型機とは外見はほぼ同じでも別格の強さを誇る。

製造に用いるプレス機の金型をフュージティヴ・フロム・ヘルと一部共有しているため、頭部に強化ガラス製の透明な外殻を戴く。
これは本来なら太陽光発電用のソーラーパネルを組み込むための仕様だが、
キカイダー同様動力源の問題をクリアし、なおかつハカイダーは標的を追い詰め殺戮することのみを使命とするゆえに
電子知能も小型化されたのち胴体内部に収納されている。この電子知能は特殊な機能を組み込まれたキカイダーの『良心回路』に対し、
逆に不要なものをオミットする形で単純な殺戮への欲求しか持たされていないというところから光明寺博士には
『悪魔回路』という皮肉めいたコードをつけられている。
結果的に頭部はがらんどうとなり、この空きスペースには従事する作戦ごとに異なる武器やシステムを適宜オプション装備として追加可能。
作中ではプレジデント・ギルの発案により光明寺博士の開発したフルオートメーション手術システムによって
摘出した人間の脳髄を搭載するという極めて猟奇的な機能が組み込まれた。



頭脳

『人造人間キカイダーThe Novel』は映画『キカイダー REBOOT』とは別モノなのでハカイダーの脳にまつわる各種設定にも大きな違いがある。
最大の差異は頭部に格納された脳髄がREBOOTでは機体を自分の意思で自在に『操縦』できるのに対し、
THE NOVELでは生命維持機能こそあるものの、機械と人間の意思の直結や記憶のフィードバックは
脳の活動の複雑さゆえ実現性皆無という結論を出しており、ハカイダーの人格も搭載した頭脳の影響を受けることは一切無い。

わかりやすく説明すると、プロフェッサー凌馬の脳髄を格納したのがREBOOTハカイダーなら
戦極ハカイダー(*`▽´)<確かに、体はアンドロイドだ。しかし、私はここにいるとなるが、
The Novelハカイダーなら
サブロー/ハカイダー(▼ー▼)<俺は俺だ。無意味な脳め、こんなもの引きちぎってやる《(;´Д`)》。o0(えっ、なにそれ!?湊君助けて!)

…となるわけである。

この脳髄保管機能は戦場で指揮官が瀕死となった場合、その脳髄をハカイダーに『移植』することによって
兵士たちにハカイダーを指揮官と信じこませ、士気を落とすことなく命令に従わせるための機能であり、
いわば『欺瞞を前提としたオプション装備』にすぎない。

しかも脳の機能維持には新鮮な動脈血が常時送り込まれている状態を保つ必要があり、
ハカイダーの機体内部には人体のような血液を浄化・循環するシステムが無いために
定期的に血液交換をせねばならず、なおかつ光明寺の脳を死なせないために
血液交換の時間が近付くと強制的にハカイダーの機能は制御され、帰還を余儀なくされる。

この仕掛けはひとえにギルの卑劣さと臆病さの産物であり、
光明寺の脳を人質にキカイダーを無力化する『保険』にして
同時に命令に対する従順さに欠けたハカイダーを呪縛する『枷』でもある。
サブロー本人はもちろんのこと、ギルの側近であるマリすら内心ではこの仕掛けを浅知恵と蔑んでいた。

作中で搭載されたのは光明寺博士の脳のみだが、これは博士の発明したフルオートメーション手術システムが、
データ取りの実験台となった博士自身にしか対応していなかったため。
しかし、今は単にロボットの中に生きた脳を保存するだけの『虚』であろうと、
それを機械と人間の融合という『真実』に変えていくのがダークの開発方針であり、ギルの狂気の野望でもある。




光明寺ミツコだな?
俺はサブロー。今夜はおまえと一緒にいることにする


サブロー

ハカイダーの擬態時の姿。ジロー同様、ボディ表面を覆う有機ELの投影する立体映像と重力子放射によって
外見は完全に人間そのものである。とんがった肩パットが隠せないと思うが・・・
外見年齢は20代後半程度。ウルフスタイルの黒髪に黒いつなぎ、色の濃いサングラスがトレードマーク。
鷲鼻にがっしりした顎、頑固そうに引き結んだ口など、近頃あまり見ないアクの強い顔立ち。
ジローが耽美なイケメンならサブローはワイルドな男前である。攻略あるいはカップリングするなりしてお楽しみください。
モデルとなった人間が誰なのか(そもそもそんな人間が実在するのか)は不明。

一応製作順に従えば、マリやジローの老け顔の弟にあたるはずだが、
当人は後に創られたロボットの方が高性能=自分の方が格上と威張っている。

性格は傲岸不遜かつ無頼。
ダークという組織に属するロボットでありながら、
その頂点に立つプレジデント・ギルにすら対等以上の口を利き、
キカイダーを倒す邪魔をするなら相手が誰であろうと排除すると言ってのける『異端者』である。
実際には他のダークロボット同様、ギルへ危害を加えられないようハードウェアに設定されているが、
それでもなおギルに恐怖と屈辱を味わわせるだけの凄味を持つ。
もっとも、それが原因で小心かつ神経質なギルにより幾度となくシャットダウンと記憶のリセットを施されており、
サブローとしての自我を確立できた時間はごく短いものだった。

この気性は彼の思考を司る『悪魔回路』がターゲットへの殺戮欲求のみを抱くよう創られたからとされ、
当初は純粋かつ好戦的なキリングマシーン然とした態度でジロー/キカイダーに襲い掛かり、
傷ついたキカイダーを守るためにしがみついてきたミツコに腹パン→放り投げての追い撃ちブローで瀕死の重傷を負わせるなど
情け容赦のない残虐性を発揮した。

しかし、思考はできても思索はできないため、想像の幅が狭く応用が利かない。
言ってみればケンカに勝つことしか興味の無い脳筋である(迷いがなく決断的ともいうが)。
ただ、最強の戦闘ロボットという自身の存在意義には強い執着とプライドがあり、
常に対等の立場で純粋な地力を比べあう正々堂々の勝負を好む傾向がある。

光明寺の脳髄を搭載し、最初は『造物主』としての知識を得たことでキカイダーの生殺与奪を握る強さを得たと喜ぶが、
やがてそれは勘違いであり、むしろキカイダーとの納得いく決着を妨げるギルの姑息な小細工でしかないことを知り激昂。
その事実を自分に教えたマリに光明寺の脳を元に戻し、思索が可能な通常の電子頭脳の搭載を願い出る。



あなたがキカイダーを倒すためにも、脳を内蔵しておくべき。プレジデント・ギルはそう考えてるんだけど

この脳があったのでは、キカイダーは全力で俺と戦えん。奴に勝ったとしても、俺の力ではない
正々堂々と勝負し、奴を倒してこそ意義がある

男はすぐそれね
なら脳を取り出すだけでいいのに。光明寺に脳を戻す必要があるの?
プレジデント・ギルやダークのその後にいっさい興味がないくせに

・・・・・・

その時、彼の思考回路によぎったものは……

電子頭脳搭載後は、悪魔回路の生得的破壊衝動に従う部分に変わりはないが、
思考に幅ができた分、自分の思索を表明したり闘いを前にジローと対話したりと
仮想生命体としての自我を以前以上に確立しているのが見て取れる。





仮想生命を授かったこの地に眠るがいい、ジロー
コンバート・アンドロイドモード

― ミッションコード=ハカイダー ―



ハカイダー

サブローの戦闘形態にしてアンドロイドとしての本来の姿。
ジロー同様、スマートフォン型の専用デバイスの画面をタッチし、『コンバート・アンドロイドモード』の音声入力で
ミッションコード=ハカイダーが発動。サブローとしての擬態が解除される。

黒ずくめのスーツに稲妻のような黄いろのジグザグが走ったボディと、
頭部全体を覆う強化ガラス製のドーム状外殻が特徴の邪悪で禍々しいデザインをしている。
光明寺博士の最終調整を経たことでその威圧感は大気を別の成分に染め上げてしまうと見る者に感じさせる程増大している。
受ける雰囲気は真逆だが、ジロー/キカイダーとは設計の規格が共用されているので
実際の体格や背丈は両者共にほぼ同じ。パンチやキックといった各種攻撃のリーチも同等である。
地の文でも『痩身』であることが記されており、スーアクは次郎さんマッシブボディではない。

その戦闘能力はダークでも最高水準であり、すなわち世界最強の戦闘ロボットということでもある。
ロボットの視覚センサーにすら捕捉できない速さのステップで瞬間移動するかのように相手の攻撃を回避し、
踏み込みのスピードはカタパルトから発進する戦闘機さながらで移動するだけで衝撃波が発生する。
重量級のロボットの突進やキカイダーの投げ技すら微動だにせず押しとどめるほどの絶大なパワーに加え、
『月面飛行蹴り』『ギロチン落とし』等の高度な闘技を華麗に操り
対象を破壊する。

調整後のデモンストレーションで破壊部隊の『ブルーバッファロー』『ブルスコング』『アオタガメ』
の3体を同時に相手取り、わずか12.6秒で全機を破壊してのけた。
???「今日は青いやつの厄日だねェ…」

さらにサブローの姿でミツコに接触、ジロー/キカイダーをおびき出し、猛攻の末完全破壊寸前まで追い詰める。
この時はアッパーで上空に吹き飛ばしたキカイダーをエアークラフトによる飛行で追撃し、エリアルコンボで痛めつけた後に
原作における『地獄五段返し』とおぼしき空中での連続五段投げ(慣性に逆らって強烈なGがかかるため、地面に落とす以上の威力)を見舞っている。

血液交換のタイムリミットが迫ったことで勝負は水入りになるも、
修理を受け、ダーク本社に襲撃をかけてきたキカイダーとの再戦時にはマリに摘出してもらった光明寺の脳に代わって
頭部格納スペースに通常の電子頭脳を搭載。悪魔回路に記録されたキカイダーとの交戦データのみならず、
過去キカイダーに敗れ去ったダーク破壊部隊の全戦術と、ダークが実行に移してきた全戦略を吸収した
最終決戦仕様となり、キカイダーに与えられた人間性が戦うための力となり得るかどうかを確かめるための闘いに臨んだ。

両腕を鎌に見立てたグリーンマンティスの蟷螂拳、
手首から先をドリルのように旋回させてのグレイサイキングのフェンシング刺突攻撃、
イエロージャガーの鉤爪を模した斬撃と、多彩な攻撃でキカイダーと死闘を繰り広げる。
しかし、闘いの最中光明寺博士の妻と長男・タローの死の真相をキカイダーに語り、
彼の守ろうとする有機生命体=人間の命を無価値な仇花と蔑んだことでキカイダーの闘志に火を点けてしまう。
結果的にこれが命取りとなり、キカイダーの猛反撃から間髪入れずのデンジエンドを受けて撃破された。


貴様はいつか、全身を青く染めるかもしれんな……貴様がそう信じるのなら
― キカイダー、貴様と戦えてよかった ―




ハカイダーショット

ハカイダーの専用装備として設計開発された新式銃。
普段は彼の左腰に吊るされたホルスター内に収納されている(これは彼が左利きだから)。
銃身8インチ。外観はコルトパイソン・リボルバーに似せられている。
発射するのは濃縮された液体酸素とエタノールを推進剤にジェット噴射で飛ぶ追尾機能付きの特殊弾で、
ロックオンしてトリガーを引くだけで標的の位置や銃口の向きに関係なく必中・炸裂する恐るべき特性を持つ。
無論破壊力も拳銃のそれではなく、200tの衝撃にも耐えるタフネスを誇るダーク破壊部隊の『ブルーバッファロー』
たった一発で爆発四散させ地上から消滅させた。
※同じ東映ヒーローだと単純計算で仮面ライダーOOOプトティラコンボ『ストレインドゥーム』と同等以上の威力である。すげー!!

ただし、ハカイダー自身は純粋なロボットとしての性能を競う正々堂々の勝負を美学としているため、
作中では問答無用でいきなり銃を抜いたり乱射するようなことはなく、
あくまで戦闘続行が不可能な相手に対する介錯としての最低限の使用に留めている。




ホワイトクロウ

ハカイダー専用に設計開発された戦闘用大型バイク。
作中ではもっぱらサブローの状態で乗り回している。無論無免許運転ノーヘル。悪の戦士だからな!
外見はカワサキの750バイクに似ており、 『白いカラス』を意味するその名のごとく
車体のあらゆるパーツがメッキ処理され、シートに至るまでシルバーメタリックに塗装されている。
キカイダーのサイドマシーン同様に水素燃料電池による推進システムを有し、
パワー・スピード共にアンドロイドであるハカイダーにしか御せないレベルのモンスターマシンである。
サブローはこの巨体を軽々とウイリーで転がし、行く手を塞いだアンドロイドマン3体をまとめて撥ね飛ばし粉砕した。
ハカイダーが血液交換のために単身で離脱し、その場に放置されたにも関わらず
再登場時は普通に乗って現れたので自動操縦機能も搭載されているようである。



余談

☆旧作の要素を意欲的に盛り込んでいるThe Novel版サブロー/ハカイダーだが、例の口笛を吹きながら現れたことはない。


胸の回路に指令が走る~♪ということで
彼は基本的に胴体に搭載された『悪魔回路』の思考に基づき行動するのだが、
頭はからっぽで頭脳は胴体という設定はサイボーグ009スカールにも似通っている。


☆…ハカイダーの量産はキカイダーのダーク本社急襲に先んじて
社内の工場区画でのカラーリングを施された
同一モデル4体を1セットとする形で開始されている。
工場区画内にあった分は発見したキカイダーの手で工場もろともに予備パーツを含めすべて未起動のまま破壊されたが、
その内1セットのみが、キカイダーとすれ違いになる形で専用輸送トラックに収められ『出荷』されていた。
これはもしや……




ようやく記事の編集を覚えたか。そうでなくては面白くない
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