女ザコ

登録日:2014/05/23 Fri 20:00:00
更新日:2024/03/29 Fri 11:16:18
所要時間:約 10 分で読めます




女ザコとは、RPGや小説、漫画などに登場する敵キャラクターにおいての女性型をしたモブ敵のことである。


モブ敵である。

大事なことなので二度言いました。


モブなので、同じグラフィックのキャラを大量に出しても大丈夫。ゲーム機が処理落ちを起こすくらい出したって問題ない。
モブなので、酷いやられ方をしても大丈夫。斬首、串刺し、撲殺、爆破、首折り、蜂の巣、なんでもあり。でも原型くらいは残してあげなよ。
モブなので、どう見ても人間でも「匹」「体」で数えます。人権? そんな台詞は固有名詞を貰ってから言いたまえ。
モブなので、大した設定はいらない。たとえ全裸に近い恰好でも『そういう民族だから』の一言で説明がついてしまう。勿論、人間である必要もない。

十把一絡げな扱いを受けることの多い彼女たちだが、そこに名状しがたい魅力を感じる変態人々も多く、
あろうことか「女ザコ・敵女・悪女情報wiki」なんてものまで存在する。
彼らからしてみれば

「吉川かば夫版の『クイーンズブレイド 流浪の戦士』3巻でイルマに3ページで秒殺された女戦士たまんねぇよなあ!!」
「あっけなさが『AKABOSHI -異聞水滸伝-』の宿星軍の女並みだもんな!最初に見た時は『サスケ忍伝』の瑪瑙二門結界ばりの瞬殺劇に腹抱えて笑っちまったわwwあのムチムチっぷりは『ハイスクールD×D』のカラワーナ様もかくやってトコだな」
「カラワーナさんのファンマジ少ねーよな、FF4のレディガーダーのファンくらい見たことねーやw」
「レディガーダーっつーか月の女神系は結構いい女だよな! 描写されてないけどきっと『ピグマリオ』のキメラ城女衛兵みたいなクールな感じなんだろうなあ」
「キメラ兵かー、クールでありつつも女性らしい人間臭いキャラっていいよなー! 『インフィニティ―ブレード外伝』のエルフ兵みたいによ!」
「それ出してくるかwwクールっていうか台詞が出る前に死んだだけじゃねーか、『セイバーマリオネットJ』のクリーガァみたくさぁ。しかしあれゴーカイにスパーンってなったシーンはすげーよな! 『アフロサムライ』のポールキャットも顔負けだぜww」
「いよっ人間CTスキャーン!! まったく洋ゲーは『シャドウオブローマ』といい『ウォッチメン』といい最高だぜ!!ところでよー、AKABOSHIといやぁ同じ作者の『ステルス交境曲』に出てきたウェイビス社長もやべーよな! すっげーデカパイでさ!」
「最後の腕折られるシーンで何回抜いたかわかんねーわww掲載紙が違ってたら『ギルティギアXTRA』のジーナたんみたいに乳ポロしてたんだろーな!」


などという、まともなオタクにはまず理解できない会話を行うことも大して珍しくない。
作品名すらわからない? それでいい。それでいいんだ。むしろわかるな。そのままの君でいろ。

ごく稀に『ストリートファイターZERO』や『剣客異聞録 蘇りし蒼紅の刃』などのように、女ザコ視点のシナリオがある作品もある。
また『セイバーマリオネットJ』や『天空のアセリア』、『ガンスリンガーガール』などのように、種族が女ザコに当たるキャラの中でも
最強クラスのヤツ、もしくはリーダー格が主要人物として登場する作品も少なくない。
著名な作品だと『銀魂』の月詠(百華二代目当主)、『ストリートファイターⅡ』のキャミィ(シャドルー親衛隊隊長)などがこれに該当する。
言うなれば仮面ライダーやデビルマンのようなものである。
最近の作品では『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』というヨゴレアニメで、主人公がいきなり女ザコに格下げにされるという画期的な話になっていたのが真新しい。

この女ザコに強い影響を受けてか、モンスター娘という新たなジャンルが生まれたが、それは別項目で。



※ここまで読んだ方は大体わかったと思いますが、ここから先は暴力的な描写を含みます。



漫画、アニメ、ドラマなどにおける女ザコにおいて……

殺し屋や怪人など、基本的にその話限りの登場が多い。
『キューティーハニー』『セーラームーン』『宇宙海賊キャプテンハーロック』などのように、そういう奴しか出てこない作品もある。
お色気などで主人公サイドを惑わせ、読者にサービスを堪能させた後、主人公に殺…もとい倒されるまでが一通りの流れである。
ファンタジー系(後述)やコブラシティーハンターのような近未来を舞台にした作品に多い…気がする。

とはいえ、『ゴッドマジンガー』のシャーマン部隊、『AIKa』のデルモゲニイ*1、『クイーンズブレイド リベリオン』の女王軍兵士や
銀魂』吉原炎上編の百華衆などのようにそのエピソードに画面を埋め尽くすほど登場し、
毎回ぶちのめされてもへこたれずに登場するような娘たちもいる。

こういった粗製乱造型とは逆に「女性だけで構成された精鋭部隊」も登場することもたまにある。
いわゆる女性しかいない部隊であり、ネネカ隊ヴァルキリエ隊シャドルー親衛隊アニエス銃士隊那須隊なんかが有名だろう。
まあ後ろの三組は優秀なんで別にいいんだけど、前者二つは出撃して2分も持たずに壊滅したがな!

このようなキャラが基本的に生存するのは稀。
殆ど欠員が出なかったデルモや赤ジューシャブラッディエンジェルス兵なんて例外中の例外である。

また、『セイバーマリオネット』シリーズ(敵も女ザコだらけだが)や『花右京メイド隊』、『とある科学の超電磁砲』などのように、
味方側に女ザコが所属していることもある。

このように(一部の)ファンからは高い人気を持つジャンルなため、『女戦闘員ボレロ』だの『女戦闘員物語バンドブレ』だのといった、
スーパーヒーローがひたすら女戦闘員軍団をぶちのめすだけのAVが発売されたこともある。

最近では大量登場するキャラを「女ザコ」単体の噛ませ犬を「ザコ女」と呼称することもあるらしい。
男性キャラで例えると前者が木偶狩り隊や帝都兵、後者がジード様やでかいババアとかに当たると思えばよい。


ゲームにおける女ザコについて……

女ザコにおけるジャンルの先駆けは、『ファイナルファイト』に登場するポイズン(とロキシー)だろう。
アーミーハットにタンクトップ、トップパンツという露出の多い服装に身を包んだ彼女は、雑魚敵でありながらプレイヤーから高い支持を得る。
しかし、女を殴るのはどうなんだという苦情を受け、スタッフが慌ててオカマ設定を付け加えてしまった。
(以後、カプコン公式内でも女かオカマかはコロコロ変わる)

ベルトスクロールアクションにはこのほかにも画面がムサくなりすぎるのを防ぐために度々女性型の悪役が登場する。
NAMCO×CAPCOM』に出張出演した『キャプテンコマンドー』のキャロル&ブレンダあたりが有名だろうか。
しかし扱いは野郎と変わることなく、『ルナーク』や『天地を喰らうⅡ 赤壁の戦い』などの作品では女ザコに対しても出血などのゴア描写がある。
最近のゲームではフルボイスが基本なので、主人公の無双シーンじゃそりゃもう乱交してるかのように悲鳴が飛び交う。
「ああクソ! せっかくいい所なのに男出てくるんじゃねえ! 黙って死ね!」と思ったユーザーも多いはずだ。
『美食戦隊薔薇野郎』ではピコピコさんというビキニスーツに巨大な鉤爪を付けたような雑魚が登場し、
攻撃を受けるとへたり込んで泣き出すという演出がある。
これをうまく利用すれば、起き上がった瞬間に殴り倒してへたり込ませてまた起き上がったところを殴るという外道戦法が行えるぞ!
また、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶシネマランドガチンコガチンコ大活劇』では子供向けゲームにもかかわらず作中に出る女ザコを
カエルのコスプレをして舐める事が出来たり、カンチョーしたり出来る。
こうなると某アイドルグループエロの鉄板のような女性声優が登場する『歌うケツだけ爆弾』が未参戦なのが悔しいね。
オンラインゲーム『アラド戦記』に至っては敵の肌も露わな女ザコ(マッドネス女団員、カルテル諜報員など)たちが
絶命の度に大爆発し、肉塊が飛散する始末(さすがに内臓や血は描かれていないが)である。
同じくSFCの『ザ・スーパー忍』ではくノ一は普通に爆殺できるが、チャイナ娘(滅茶苦茶強い上にウジャウジャ出てくる最強のザコ)は
なぜか気絶するだけに留まっている。服はビリビリになるが。

アクションゲームだけではなく、リアル志向が強いFPSなどでも女性兵がたくさん登場するゲームはある。
例えば『ゴーストスカッド』ではオマケステージで水着姿の美女軍団と水鉄砲で撃ち合いをすることが可能である。
とはいえ敵は普通に実弾銃で撃ってくるし、こちらの水鉄砲もエアガン並の威力なわけで、ヒットした際の悲鳴のエロさは筆舌にしがたい。
また、日本一有名な同人STG『東方Project』シリーズでは少女の姿をした妖精をガンガン射殺していくステージがあることで有名。
なあに、どうせ妖精なんかすぐに生き返るから問題ない。

3Dアクションでは『三國無双』シリーズや『戦国BASARA4』、『お姉チャンバラVortex』などにおける、
敵が全部女性兵しかいないステージが有名。
群がる女兵士たちを当たるを幸い薙ぎ倒すのは実に爽快である。ヒャッハー! さすがにここまで来ると少し可哀想だが。
原作有りきのゲームでも、『一騎当千XROSS IMPACT』やら『コブラ ジ・アーケード』、『NARUTO うずまき忍伝』などのように、
原作に女性戦闘員が登場する場合にはむさくるしい画面を華やかにするために登板することが多い。
PS2『NARUTO 木の葉スピリッツ!』では、ステージの全敵キャラが美女くノ一(前述の「うずまき忍伝」から続投)という
夢のようなミッションが存在する。当たるを幸いくノ一たちを上空彼方まで殴り飛ばしていく爽快感はまさに無双! …もうこれ忍者ゲーでもなんでもないな。
同じくPS2『鋼の錬金術師 翔べない天使』ではわらわらと向かってくる女騎士たちを大剣で薙ぎ倒したり、
ガトリングガンで撃ちまくったり、地面から生やす棘で突き刺したりと錬金術を生かした多彩ないじめ方で弄ぶことが可能だ。
ちなみにこういういろんないぢめ方を試せることを、この界隈では「マルチやられ」と呼ぶらしい。

オリジナル作品としては、『AKIBA'S TRIP』シリーズでは群がる美少女(型の吸血鬼)を片っ端からひん剥き
太陽のもとに晒して焼き殺すという画期的すぎるコンセプトのバトルが楽しめることで一躍名を轟かせた。
『シャドウ・オブ・ローマ』では肌も露わな女性剣闘士がオシッコを漏らしながら命乞いをし、隙をついて襲ってくるという
凄まじいシーンがあり、海外版ではモータルコンバットもかくやというような残酷な殺害方法が可能になっている。
『アフロサムライ』に至っては、なんと切断後の断面図まで確認できる。
これを使ってリアルCTスキャンごっこを楽しんだユーザーも少なくは…少ないに決まってんだろバーロー!

これらの様な大雑把なプレイもいいが、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『天誅』、『忍道 戒』などのように、
影からこっそり忍び寄って倒すゲームもある。
一触即発のスリルと、女性を背後から攻撃する(いやん♪)背徳感が同時に楽しめるわけだ。
『忍道 戒』のオマケ『忍道 匠』では、倒した敵キャラで自分の作ったマップを冒険するエピソードがあるため、
CV:沢城みゆきのミニスカくノ一「喪巣忍者」でプレイしわざとトラップを踏ませまくったユーザーも数知れないことであろう。
同様に、『MGS4』のヘイブン・トルーパー(通称カエル兵)をホールドアップした挙句
執拗にボディチェックし続けた人も決して少なくはあるまい。

また、敵に突っ込んでいくのではなく、蜘蛛やアリジゴクのように敵をおびき寄せるアクションゲームもある。
『刻命館』『影牢』『蒼魔灯』シリーズでは、さまざまな敵をトラップだらけの館におびき寄せ、
拷問しまくって倒すというリアルそーごきゅんゆうかりんなユーザーしか買わないであろう
システムが搭載されているが、勿論バンバン女ザコを殺りまくれる。ここまで来ると、もはやギャグである。
しかも絶命時の台詞が単なる大絶叫ではなく、彼女たちの人生を振り返るかのような切ないセリフであることもポイント。


以上、人間の形をした女ザコを紹介してきたが、勿論これで終わりではない。
神話には美女の姿で敵を惑わすという設定を持つ悪魔や魔物が数多く存在するためか、ファンタジー世界が舞台のゲームでは
上半身だけは美女といった女ザコは多い。
有名なものはサキュバススキュレー、ハーピー、マーメイド、ナーガ、アルケニー、ケンタウロスなどがある。
まあいわゆるオタク向けコンテンツでは、無難に擬人化しただけのモンスター娘が出ることも多いがな!
エロゲーでは『カオスエンジェルズ』をさきがけに、『ドラゴンナイトII』『闘神都市』『雷の戦士ライディ』などなど。
一般向けだと『スパイラルカオス』シリーズが有名。こちらではぶちのめす部位まで指定でき、アラレも無い姿にすることが出来る。

また、どういうわけかドット絵時代のFFシリーズには露出の高い女雑魚が多い。
プレイヤー視点からは肝心な部分が見えないが、主人公視点からしたら色々とモロ見えなポーズをとっている当たり、
ドッターの本気具合がうかがえる。
欧米版などでは露出が控えめになるように修正されており、それが切っ掛けで抗議活動が起きたんだとか……
FF7』でもジェミニスミー、スノウ、ポーランサリタ(ハイレグの美女にしか見えないモンスター)といった
セクシーな雑魚キャラは居たが、3Dになってから苦情が来たのか、それ以降のシリーズではセクシーさを売りとする女ザコは見かけなくなった。
まあ、それでも『FF9』のアレクサンドリア兵とか『FF10-2』のルブラン一味の女戦闘員、
ダージュオブケルベロス』のDC女性兵や『FF13』の聖府親衛コマンドみたいな露出度低めの女ザコはいる。
ちなみに、FF9の女兵士は色気誘惑などは使用しないものの、お尻をむき出しにしたレオタ見せ衣装*2のため発売当初はかなり話題になった。
(彼女たちの上司であるベアトリクス将軍の意匠をアレンジしたものと思われる)
スタイナー脱走時にわざと何十回もエンカウントして来る兵士来る兵士次々狩り続け、レベル上げまくった人も多かろう。

その他、サガシリーズやテイルズオブシリーズにも数多くの女ザコが登場する。
こちらはFFとは異なり、魔物娘の他に盗賊や魔女、神官や拳法家、兵隊などの人間の女ザコとフィールド上で戦うこともある。
モンスター図鑑にもはっきり『人間』と明記されてるしな! 
勢い余って殺っちゃった? いいんだ、どうせエンカウントしてきたのはむこうなんだから正当防衛さ!
サガシリーズではもはや死にたいとしか思えない衣装で戦闘してくる「リリス(ロマサガ3)」などが有名。
テイルズでは4作目の『デスティニー2』以降、女性キャラがとんでもなく揺れるようになったため、エロ度、リョナ度は一気にインフレした。
ただし『リバース』以降は1作ごとに登場する女ザコのバリエーションが少なくなり、1つのモーションを色違いや衣装違いによって
水増ししていることが多くなっている(『ゼスティリア』など、結構多く出てくる作品もあるっちゃ有る)。
また、最近の作品では髪や帽子などで顔がほとんど見えないようになっているのもやや残念な点である。
こういったキャラの場合は(女性型に限った話ではなく)作品ごとに外見が大きく異なるので注意が必要。
(例:『デスティニー2』の「バンデット」はワイルドな巨乳美女だが、『デスティニー』『エターニア』ではオッサンの敵キャラに同様の名がついている)

ちなみにFFと双璧をなすDQシリーズでも女ザコは登場するが、DQ3での「まじょ」や「まほうおばば」、
DQ5での「エンプーサ」や「デビルダンサー」などという色気もへったくれもないような敵ばかりだった。
もっともその分倒すのに抵抗がなくて良いのは確かではある。
以降、この項目的な意味での女ザコの登場はDQ8まで待つことになる。

RPGでは伝説のク…バカゲーと名高い『摩訶摩訶』も忘れてはならない。
おそらく全世界で初めて「女ザコ」の単語を使用したキャラ(単なる蟻人間で萌えも減ったくれもないモンスターだが)が登場するほか、
ニプレスにミニスカートの爆乳金髪女「ダイナマイツ」、巨乳OLの「いけいけギャル」、
なぜか攻撃の度にスカートがめくれる「しんれい女」など、可愛いザコキャラについても定評がある(姉妹作の『イデアの日』も同様)。


また、敵、ボス、味方含めて女性しかいないゲームも大小含めて数多く存在する。(PCゲームに特に多い)
有名なものとして『閃乱カグラ』『雷の戦士ライディ』鋼の鬼~機動歩兵VS女忍者軍団〜などが挙げられる。


追記、修正は画面を埋め尽くす大量の女ザコを倒してからお願いします。

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最終更新:2024年03月29日 11:16

*1 略してデルモなので『モデル』の逆さ言葉と勘違いされやすいが、言葉の意味としては小魚の一種を指す。ようは雑魚。軽くひねりの効いた命名である

*2 意図的にレオタードの下半身部分を露出させた衣装