加藤久嵩

登録日:2014/05/17 19:39:00
更新日:2021/03/29 Mon 21:25:44
所要時間:約 9 分で読めます





「現時刻を以て我々は『世界征服』をさせて頂く」
「生き続けたいなら想像しろ」
「未來を予測し今、自分達が何をすべきなのかを」


鉄のラインバレル』の登場人物。
加藤機関と言う秘密組織のトップであり、マキナシャングリラのファクターである。



【プロフィール】

声優:福山潤
誕生日:?年2月1日
身長:187cm
体重:63kg
出身地:京都府
血液型:A型
所属:加藤機関
役職:加藤機関総司令
好きな食べ物:米
嫌いな食べ物:パン
趣味:テレビゲーム
主な搭乗機:シャングリラ、ツクヨミ


【概要】


『鉄のラインバレル』と言う作品内でおける序盤~中盤辺りまでにおけるJUDAのライバル組織、
それこそが『世界征服』を掲げる「加藤機関」であり、その総帥が加藤久嵩である。

このあまりにもシンプルな機関名や目的に反して掲げるスローガンは非常に抽象的。
「想像しろ」と言う、一見どうとでも取れるスローガンは非常に意味深かつ理解が難しい。
この想像と言うフレーズは彼の口癖でもあり、機関の目的その物なのだがこちらは後述としよう。

そんな抽象的なスローガンの下に集まる部下も非常に個性的かつ武闘派揃いである。
なんと言うか加藤の言う「想像」と部下の言う「想像」がかなり食い違っている事も多く、基本的に彼の理念を心から理解出来ている人間はあまり居ない。
しかし、そんな部下も加藤のカリスマに引かれていたり義理から付いてきたりと言う面が強いので、部下の人望はそれなりに高いと言える。

加藤個人の戦闘力もそれなりに高く、普段はシャングリラ艦内から離れないが、原作版では覚醒したラインバレル相手に善戦していたり石神と共にネイキッドを制圧したりしている。


さてさて、では加藤自身の性格やパーソナリティーについて。

基本的には無感情かつ冷徹なボスらしい性格。
常に落ち着いた態度で泰然と立ち向かい、敵対組織にも平気で立ち入ったりしている。
胆力の強さは特にアニメ版で顕著であり、浩一達に「カレー味のカステラ」なる珍妙な菓子を振る舞ったりホタテを網焼きしていたりと奇行レベルにまでなっている。
(ある意味「共犯者」なので当然とも言えるが)石神達JUDAに敗北しても、常に余裕の態度で次なる一手を打つ策士と言う面も有り、
原作では浩一に「想像」した選択を迫るべく敢えて作戦を明かした上で作戦阻止を強要すると言う、一見不可解な自体も起こした事も有る。

とは言え本来は決断力の高さこそ生来のモノだが、優しく感情豊かな生粋の善人。
感情を圧し殺して偽悪的・反社会的に振る舞わざるを得ない為にこんな独特なキャラクターとなっている。
アニメ版では最期まで超然としたキャラクターだったが、原作版では城崎や石神に振り回され素の性格をさらけ出して絶叫したり一人号泣した事も。

また、アニメ・原作どちらの媒体でも城崎天児を(加藤の意思ではなく)殺害しており、結果的に城崎絵美にトラウマを与えてしまった過去を持つ。

ファクターアイは珍しい金色。


【原作・アニメでの相違点】


基本的にはアニメでも原作でも違いは少ないキャラクター。
どちらかと言えば「加藤機関」としての目的が違うのでこちらがメイン。

◆アニメ版

「セントラル」と言うマキナ人間と言う機械人間に支配された異世界「高蓋然性世界」の出身者。

スフィアなる謎の球体の設置をしたりと「セントラル」の尖兵として暗躍していた。
「世界征服」とはつまり「セントラルによる統一意思の支配」であった…と言う事を隠れ蓑にした対セントラルへの対抗策としての踏み台役。
実はマキナ人間による支配から対抗した城崎天児の実子であり本名は「城崎久嵩」。
セントラルの侵略へ対抗・反撃する為に敢えてセントラル側から行動し地球を守る為行動していた。

石神とは事実上の共犯者その物であり、結果的に加藤と石神の計画のせいで森次に汚名と罪を着せてしまう事になる。
最期は石神と共にシャングリラでセントラルの防御を崩すべく特攻、妹にエールを送りその命を散らせた。


◆原作版

過去世界編においての重要人物。

元は科学者の卵で温和な若者。
身寄りの無い施設育ちだったが、科学者になる夢をあきらめられず努力を重ね、それの才能を認めた城崎天児の助手をしていた。
私生活でも城崎家に居候し家族の一員として扱われ、まだ幼い絵美にとっては歳の離れた兄のような存在だった。

しかし、天児が発明したナノマシンが人類を不老不死化させたことによる想像力(この場合「繁栄・生きようとする意思」)の消滅により、人は絶滅の道を辿る。
それを引き起こす「自滅スイッチ」と説明された自殺衝動から城崎天児を救うべく射殺する事でラインバレルのファクターにした。
更にその後自身にも自滅スイッチが入ってしまい、最後の希望である絵美だけでも守るため起動寸前で放置されていたシャングリラのファクターになる。
しかし、ファクターになった際気を失い、次に目覚めたとき彼とシャングリラは宇宙に出てしまっていた。

その後なんとか地球に戻った加藤は「想像力」を得たマキナによる人類再生計画を察知し、その脅威から再生された人類を遠ざけるべく「マキナ狩り」をしながら加藤機関の活動を開始。
自分達「加藤機関」を死の象徴とし君臨する事でマキナから世界を守り、かつ想像力を失わない様に行動していた。
また、マキナの危険性からアルマを好んで自軍に使用している。

しかし、石神の裏切りの真意や城崎天児の遺言を聞き、最終的にJUDAに荷担。
新たな対ヒトマキナ(「『想像力』を手に入れた無人のマキナ」)組織として活躍することとなる。

最終章でも依然加藤機関の総司令としてヒトマキナとの戦いを繰り広げており、戻って来た浩一たちと共にデウスエクスマキナとの決戦に臨む。




【搭乗機】

◆シャングリラ(SHANGRI-LA)

全長:1,011m
全幅:502.4m
全高:390.2m(通常時)
満載排水量:3,771,000t

加藤がファクターとなった超大型戦艦級マキナ。意匠は「蛇の目」。
全長1kmを超える戦艦型マキナであり、地上に現存マキナの中では群を抜いた巨体を誇る規格外の機体。
加藤機関の移動要塞であり、母艦。

中央にある本艦とその右に接続された壱番艦、左に接続された弐番艦から構成される。
本艦上部に伸びた司令塔には顔があり、そこに全体の制御を行える第一艦橋が配置されているが、普段艦の制御はシャングリラが自動で行っているため、余程のことが無い限り第一艦橋は使われず、基本的に司令塔下部にある第二艦橋を発令所として使用する。
本艦下部には第三艦橋もあるがあまり使われない。
攻撃母艦として左右の壱番・弐番艦にはそれぞれ数百機のアルマを搭載しており、船体側面から展開するカタパルトや各部の垂直射出システムを用いて出撃させる。
壱番・弐番艦を分離して独立運用することも可能で、緊急時の脱出艇としも使える。

また、艦としての航行能力自体も凄まじく、空中飛行や海上航行は当たり前。水中潜航や単独での大気圏離脱入、月と地球を単独で往復することが可能であるなど、正に万能。
更にはマキナであるため、加藤が呼べば転送で即座に召喚することも出来る。


原作では起動寸前で人類絶滅が起こったたため放置されており、その存在を知っていた加藤が見つけ絵美を守る力とするべく起動。
艦橋で自殺するという無茶な方法をとった加藤をファクターとするが、彼が目を覚ます前にヒトマキナの行動から彼を守るべく勝手に宇宙へ脱出してしまった。
その後再生された地球で加藤機関本陣となった軍艦島に秘匿され、機関の本格始動に伴い表舞台にその姿を現した。


アニメでは壱番、弐番艦と別に「フラッグ」という小型艦を持っており、石神が機関を抜ける際にマキナと一緒に持ち逃げされている。


◆ツクヨミ


加藤専用のアルマ。原作版のみに登場。
鯰尾兜を被ったような縦長の頭部と腰布状の装飾が特徴。
巨大すぎて最前線に出られないシャングリラの代わりに用意されたもので、マキナ狩りの際好んで使用された。
アルマとしては先発のハイエンド機で、建造から実に50年以上が経過しているもののアルマとしての基本は既に完成し、なおかつ維持整備も行き届いているためその性能は現行のアルマと比べても遜色無い。
武装は二振りの手斧のみであるが、加藤の腕前もあってラインバレル相手に優勢に戦えるほどの強さを誇る(流石にオーバーライドを使われると敵わなかったが)。

最終章では浩一の代わりに戦うことを望んだ絵美に譲られ、彼女の乗機として多数のヒトマキナと交戦する。
なお、元々細身で装飾の多い機体であるため、絵美が乗っても然程違和感は無い。



【人間関係】


因縁深いラインバレルを受け継いだ少年。彼の事を「正義の味方」であるよう望む一人となる。
アニメでは「妹のことをよろしく」と、絵美のことを託す。

  • 城崎絵美
原作では兄妹のような存在。
かつては彼女を守るために死をも厭わぬ行動をとり、本編でも立場は違えど度々気にかけその力になろうとしている。
アニメでは実の妹となり、最期の瞬間だけ兄としての言葉を口にした。

  • 石神邦生
元加藤機関一番隊隊長であり、加藤の一番の敵にて忠臣。

原作では一番隊隊長以上の深い信頼を寄せる。
しかしアニメでは倒すべき真の敵に。

  • 王政陸
一番「想像」を理解出来なかった八番隊の隊長。原作では見限って沢渡に粛清させる。

加藤機関四番隊の隊長。戦友と呼べた間柄だったが、原作では離反される事に…。

  • ユリアンヌ・フェイスフル
加藤機関七番隊の隊長、原作では一時期JUDAのスパイと言う理由から離反される。

原作では敵ながらその器量を認め、彼からの申し出を受け密会したり、仲間となってからも頼りにしている。
アニメでは戦友であり原作の過去編における石神の役割を担う。

原作では大恩ある師であり、父親のような存在。現在は「天児」とやや他人行儀な呼び方をしているが、原作では咄嗟の時に昔と同じく「先生」と呼んでしまうことも。
原作では再会を願いつつも、ついに再会する事はなかったが、『スーパーロボット大戦UX』では対話の革新者の放ったクアンタムバーストにより再会を果たし、浩一同様に「仮初の未来を壊す正義の味方であれ」と願いを託される。
アニメでは本当に父親。

  • その他JUDA関係者
最終的に加藤機関と合流する。


【余談】


  • キャラクターとしては「カッコイイ悪役の集大成」にして浩一の越えるべき壁で父親と言うイメージ、らしい。
  • わりと弄りやすいと言うか真面目さをギャグにしやすいのか、ピクチャードラマでは淡々とキャラ崩壊レベルのツッコミ不在の漫才を菅原マサキと繰り広げていた。
  • 原作ではマサキの親代わりの一人でアニメではマサキとは敵対者、逆に原作では途中まで中島宗美とは敵対者でアニメでは上司部下となっている。
  • 声優(トーンもかなり低め)、「妹(加藤の場合妹代わりと言うべきだが)想い」「優しさを悪意の仮面で隠す」、「計算高いが最終的に崩されやすい」、「カリスマで人を惹き付けるが離反も多い」、「秘密組織の長」とルルーシュ・ランペルージとは良く比較される。彼の台詞で有名な「違うな、間違っているぞ」は実は久嵩が先に使っている。



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最終更新:2021年03月29日 21:25