コンマイ語(遊戯王)

登録日:2012/03/07(水) 09:32:14
更新日:2024/04/10 Wed 13:27:33
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コンマイ語とは、『遊戯王オフィシャルカードゲーム』(以下OCG)の不明瞭なテキスト・ルールの複雑さ・それに対する事務局の説明の珍妙さを揶揄した言葉である。

「コンマイ(KON MA I)」とは元々は「コナミ(KON AM I)」の誤植*1を指し、ウィキペディアでも誤植の項目に一例として載っている。また『現代用語2008』にも「コンマイクオリティ」*2として掲載された。
ちなみにコナミ自体はコンマイという単語を嫌っている*3
音ゲーが発祥の言葉であり、そこから転じて、同じ会社が手掛ける遊戯王OCGでも使われるようになった訳である。

長らくプレイヤーに問題視されていたのだが、以前に比べればかなりの改善が図られているのも事実である(後述)。


【概要】

遊戯王OCGにおいて使われるようになったのは、ルールの不備や分かりにくさ、基本的なルールが周知のものとしてテキストに記されていないことなどが根底にある。*4

それに加えて事務局の対応の悪さが原因であった。
元々効果処理が解りにくく、裁定が頻繁に変わるカードも多い遊戯王OCGであるが、
社内にもルールを把握している人間が少ないのか、説明をコナミに求めても「調整中」を始めまともな返答が返ってこないことが多かった。

時には対応者によって裁定が変わるという大問題まで起こり、決闘者の間で静かな怒りとともにネタとして浸透していった。

遂には、誰が言い出したか遊戯王OCGのテキストは日本語ではなくコンマイ語で書かれているというネタが生み出されたのである。

※注意:調整中(遊戯王OCG)の項目にもあるが、事務局が実際に調整中と返答するわけではない。
ただし、「調整を行っています」とかはある。


【改善に向けた動き】

流石にコナミも問題だと感じたのか、段階を踏んでカードテキストの書き方が整理されていき、2014年3月21日から「マスタールール3」が適用され、カードテキストの書き方がより分かりやすく一新された
  • カードの効果テキストに通し番号が付き、どこからどこまでが1つの効果なのかが分かりやすくなった。
  • 召喚条件や効果外テキストには番号が付いておらず、効果として扱われる部分との判別がしやすくなった*5
  • 発動条件と効果処理が別々の文章で書かれるようになり、コストや対象をとる効果かどうかの判別がしやすくなった*6
他にもダメージステップのタイミングや同一チェーン上で発動可能か否かが明確になるなど、コンマイ語問題を解消するための企業努力がはっきりと見られるようになった

また、不明確だったテキストのカードが再録の度にエラッタ・裁定が出されるなど、紆余曲折を経ながらも少しずつ改善されている
再録されていないカードに関してもゲームに収録される際に多くがエラッタされるようになった。

2017年3月25日から適用された「新マスタールール」からは大幅なルール変更に伴い、
モンスターゾーンに関係するカードの大半が「読み替え」なる事実上のエラッタを受けた。
再録でテキスト不備を直されたばかりの《ヨコシマウマ》はその代表例だろう。
それ以外のカードでも「攻撃表示のまま裏側にする」カード《闇の訪れ》が読み替えによって裏側守備表示に変更された。
これは守備表示にならないリンクモンスターに影響する事を懸念しての変更ではあるが、同時に裏側攻撃表示が消滅している。

未だにまとめサイトやSNSなどでセンセーショナルに取りざたされる事もあるのだが、
改善された事を知らない「叩きたいだけのエアプレイヤーや元プレイヤー」が炙り出されてしまう現象も度々起こっている
また、現在では現役プレイヤーを中心に「コンマイ語をしつこくネタにする行為」を嫌う者も多い。
裁定やルールが更新されていたり、そもそもソースが曖昧な物もあるため、話題にする際は注意が必要といえる。


【事例】

主に話題となったものを取り上げる。いずれも「ルールが定まっていない」と思っていただければ概ね間違いない。
なお、ここで挙げられている事例の中には、真偽が不明な物や既に改善された物も含まれるため注意。

調整中

カードの効果について「そもそもどういう時に発動できるのか」「他のカードと組み合わせた時にどうなるのか」などという諸々のルールが決められていない時の常套句。

詳しくは当該項目参照。恐らくもっとも多いパターンである。

+ 一例
こんな例が挙げられる。
運命の火時計
カード1枚のターンカウントを1ターン進める。

2012年4月になって、《運命の火時計》についての説明で、

A:そもそもどのカードに対して発動できるのか、その他全てにおいて調整中

という進化した説明を見せた。

現在では
「適用されている『ターンをカウント』するカードの効果を一つ選び、そのカウントを1ターン進める」効果であり、対象をとらない(下記参照)
と、ちゃんと解説されている。



『海外版カードとの非互換』

まず前提として、日本語版カードと海外版カードは言語こそ異なるが基本的に同一の内容であり、公式の商品であれば混ぜて遊ぶことが可能となっている(ルールブックにも記載がある)。

しかし、この原則に反する裁定が下されたことがある。

+ 詳細は以下
英語版の《Assault Mode Activate》(日本語名:バスター・モード)を発動して日本語版の「/バスターモンスター」を出せるか、という質問に対しての回答が話題になった。

A:いいえ、カードが違いますので特殊召喚できません。

日本語版は「○○/バスター」、英語版は「Assault Mode ○○」という表記。
確かに名称が全く違うので、仕方ない……のか……?

現在は修正され、
日本版「/バスター」も海外版《Assault Mode Activate》で出せる裁定になった。

未だに海外版カードと互換性のないカードとしては《ウィジャ盤》と「死のメッセージ」がある。
こちらは呼び出される文字が、日本語版は「DEATH」、海外版は「FINAL」であり、やむを得ない面もある。*7

かつては、公認大会で海外版カードが使用できた為、これらの要素も重要な意味があったが、
現在は公認大会で海外版が使えなくなっている為、非公認大会やカジュアルプレイ以外では意味を持たない裁定になっている

また、海外と裁定の異なるカード・リミットレギュレーション・カードプールの違い・大会運営や販売方針の違いがやり玉にあげられる事もある。
結果として、海外版と日本語版は別のTCGと捉えている人も少なくなく、「遊戯王LotD」発売時にはこれが要因の一つで炎上が起きた。*8



『テキストの不備』

かつては、テキストから読み取れない処理、ほぼ同一のテキストにもかかわらずカードによって処理が異なるという現象が見られていた。

+ 詳細は以下
メンタルマスター
800ライフポイントを払い、自分フィールド上のサイキック族モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからレベル4以下のサイキック族モンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚する。
※エラッタ前(THE DUELIST GENESIS収録)

イレカエル
自分フィールド上に存在するモンスター1体を生け贄に捧げる。自分のデッキから「ガエル」と名のついたモンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。
※一部抜粋

この二枚を比べてみてほしい。
どちらも自分フィールドのモンスターをリリースして(生贄に捧げて)効果を発動する効果だが、
前者は自身をリリースできないが、後者はできる

しかし、そのような裁定にも関わらず当初のテキストではそこから読み取る事ができなかった

なお、現在はメンマスはエラッタされ、メンマス自身はリリースできないと明確に表記された
厳密にはエラッタではなく他の事例もあるテキストミスの修正の発表だった可能性も高い。

余談だが、このテキストの不備について、一時期こんな画像が出回っており、見たことがある人も多いだろう。
Q:《メンタルマスター》と《イレカエル》の相違点はどこですか?
A:カードが違います。

Q:カードが違うとはどういうことですか?
A:カードが違うということです。

上記のメンマスの裁定は悪い意味で有名だが実際にKONAMIから出されたかどうかは定かではない
そもそもこのカードのエラッタ(さらに裁定自体は当初から変わっているわけではない)は発売からかなり早期に発表されており
ちなみにこの画像、KONAMIの回答日時とされている日付が上記のエラッタ発表の日よりも後になっているらしい

遊戯王wikiのスクリーンショット画像を見たことあるよって人もいるだろうが、
当の遊戯王wikiで過去の編集記録(バックアップ)を見ても、上記のやり取りが記載されていたことは確認が取れていない。
つまり、上記の画像はコラ画像であり、遊戯王Wikiにおいても信用しない方がいいと一蹴されている
こうしたコラ画像が本物と思われていたことこそ、当時のKONAMIがインターネットの次くらいに信用されていないことの証左でもあるのだが。




『説明の放棄』

「調整中」と並んで数が多かった
結局のところルールが明確に定まっていないということであり、表記が違うだけで意味は「調整中」と変わらない。
「ものは言い様」を体現しており、珍妙な言い回しがいくつも伝えられている。

+ 詳細は以下
以下に例を挙げる。

Q:《一時休戦》と《ホーリーライフバリアー》の違いはなんですか?

A:非公開です。(現在は解決済み)

Q:《スター・ブラスト》と《打ち出の小槌》の組み合わせで手札確認が不可能になりますが、どうすればいいですか?

A:このカードの性質上、やむを得ないことです。

また、効果の似た《侵略の浸食感染》と《フェザー・ウィンド・アタック》の違いについての質問には、

A:カードそれぞれの効果によって処理方法が異なるため、カード個別のコストに関する違いにつきましては、お客様へご案内差し上げておりません。

と、公式が回答を拒否した。
後に裁定変更で解決したものの、ここまで来るとそれで済む話ではなく、不信感を露わにする決闘者も少なくなかった。



『回答不可能』

かつては、「資料が無い」「把握できていない」など、回答を放棄するかのような対応もあった。
日本語の表現力を生かして、表現を変えながら何件も報告されている。

+ 詳細は以下
有名なところでは、《電池メン-単二型》の効果の重複について説明された時の回答。

A:このカードのみ重複しない特殊な処理となります。何故このような処理になるのかについてはこちらでも資料がなく、回答を差し上げることができません。

どういうことなの……。
後に裁定が出されたが、明らかに計算が間違っていたりと、解決したとは言い難い。
この説明から、「コナミは本当にテストプレイをしていないのだろう」という認識が決闘者間で生まれた。

他にも、

《D・バリア》の裁定では、

Q:このカードで同じ対象を取らない《ライトニング・ボルテックス》は無効化できるのに、《地砕き》・《地割れ》を無効化できないのはなぜですか?

A:事務局でも把握できていませんが、現在の解答としては前者は無効化でき、後者は無効化できない裁定となります。

と、自分達でもどうしようもないことを告白。

極め付けが《エクスチェンジ》の裁定であり、「スリーブの違いから交換したカードが判明してしまう」という質問に対し、

A:本ゲームではスリーブを使用しない遊び方を想定しています。

と、解決方法もないため、ついに公式対応を放棄した。

ちなみに、コナミ公式が遊戯王のスリーブを販売している(しかも複数の柄が用意されている)上でこの発言である。
さらに言うと公式大会ではスリーブの着用は事実上必須なのだが…*9
この後、紙質が問題になった炎王ストラクで「スリーブに入れないと伏せカードの判別が付くけど、どうすればいいの?」と反撃を受ける羽目になった。



現在ではこうなっているので、とりあえず安心してほしい。

《D・バリア》(カウンター罠)
テキスト:自分フィールド上のD(ディフォーマー)モンスターを破壊する魔法・罠の発動を無効にして破壊する。

このカードは発動時にディフォーマーモンスターが破壊される状況にある魔法・罠に対して発動出来る(例として、地割れの場合は発動された際に自分フィールドで攻撃力が一番低いモンスターがディフォーマーであればチェ―ンしてこのカードを発動出来る)。
以前は対象を取らない魔法・罠に対する裁定が統一されていなかったが、これで安心して使えるようになった。


《エクスチェンジ》
Q:手札を選ぶ効果でこのカードによって交換したカードを選ぶ際にはどのように処理しますか?
また異なるスリーブを使用している場合裏側でも判別可能になってしまいますがどうすればよいですか?

A:お互いに使用しているスリーブが異なる場合でも、特別な処理を行う事はありません。
基本的には対戦者同士で相談の上、通常通りの効果処理を行います。
無作為にカードを選ぶ場合はサイコロで判定する等、通常通りとなるように処理して下さい。



【ルールのややこしさによるコンマイ語】

上記のコンマイ語はルールの不備を揶揄した言葉だが、コンマイ語は他にも種類がある。

そもそも遊戯王OCGは初心者が躓きやすいルールが多い。
そしてかつて多く見られた不明瞭なテキストの表記によって一層難解なものにさせてしまった。

依然としてルールの難しさ自体は残っているが、第9期以降はテキスト表記の改善、ルールブックの発売など、これについても明確な改善の動きが見られている

以下の項目をルールを理解する助けにしていただければ幸いである。


『攻撃力・守備力の倍化or半減』

遊戯王OCGにはステータスを変化させる効果を持つカードは昔から数多く存在する。だが、攻撃力/守備力を2倍にする/半分にするについてのルールはややこしいものになっている。

+ 詳細は以下
例えばモンスター1体の攻撃力・守備力を半分にする起動効果を持つ《BF-疾風のゲイル》。

攻撃力3000の《青眼の白龍》に効果を使うと攻撃力1500になると考えれば分かりやすい。

だが、問題は他の効果も適用中の場合。

《突進》などの効果で攻守が増減していたら?
装備魔法を装備していたら?
それらの効果が切れたらどうなるのか?
攻撃力が固定化されるはずの《紅蓮魔獣ダ・イーザ》の攻守を半減したらどうなるのか?
トラゴエディア》の攻守を半減し、その後手札の枚数が変化したらどうなるのか?

など、デュエル中に想定される様々な場合についてテキストに詳細が書いておらず、多くのプレイヤーが混乱を来たすことになった。

このような発動した効果による「{攻撃力/守備力を2倍にする/半分にする」については、今現在の数値をそのまま倍化・半減し、以後その値で固定するというのが原則である。

つまり、何らかの効果で攻守が変化していた場合、その数値をそのまま半分にする。
効果が切れたり、装備魔法が外れたりしても、半分にする効果が有効な間は半減されたままであり、再計算されない。

《トラゴエディア》や《紅蓮魔獣ダ・イーザ》など、常に特定の情報を参照して攻守が決定されるモンスターについても、半分にする効果が適用された時点で数値が固定され、再計算されない。

このような処理は基本的なルールの1つという扱いであり、第9期以降のテキストでもカード自体には書かれていない。
だが、ルール自体は明確に定められており、ルールブックにも詳細が記載されている。

初見殺しな点ではあるが、一度覚えてしまえばデュエル中に揉めることは減るだろう。

その他、詳しくは「BF-疾風のゲイル」の項を参照されたし。



次は《ブラック・ガーデン》と《邪神ドレッド・ルート》について見ていこう。

《ブラック・ガーデン》
(1):「ブラック・ガーデン」の効果以外でモンスターが表側表示で召喚・特殊召喚される度に発動する。そのモンスターの攻撃力を半分にする
その後、そのコントローラーは、相手のフィールドに「ローズ・トークン」(植物族・闇・星2・攻/守800)1体を攻撃表示で特殊召喚する。

ここで問題となるのは(1)の効果の一部。
要するに「どちらかのプレイヤーがモンスターを出すと、そのモンスターの攻撃力が半分になる」と覚えてほしい。

そして《邪神ドレッド・ルート》というモンスターがおり、このモンスターは「自身以外のすべてのモンスターの攻撃力・守備力を半分にする」という永続効果を持っている。

《邪神ドレッド・ルート》
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。

この2枚が同時にフィールドに存在する場合、多くのプレイヤーは「《ブラック・ガーデン》で半分、《邪神ドレッド・ルート》で半分だから、他のモンスターの攻撃力は1/4になるはずだ!」と思うだろう。


……ところが、そうはならないのである。


Q:《邪神ドレッド・ルート》が存在する場合、攻撃力半減効果は重複しますか?

A:召喚・特殊召喚したモンスターは先に《邪神ドレッド・ルート》の永続効果で攻撃力が半分になり、その攻撃力が半分になった状態からこのカードの効果で攻撃力がさらに半分になり、またその半分になったモンスターの攻撃力が《邪神ドレッド・ルート》の永続効果で半分になり、結果、元々のモンスターの攻撃力の8分の1の攻撃力になります

(例:攻撃力1000のモンスターを召喚し《邪神ドレッド・ルート》の永続効果で攻撃力500にこのカードの効果でさらに半分の攻撃力が250、ここでまた《邪神ドレッド・ルート》の永続効果が適用され半分の125になります。)(08/09/17)

なお、途中で端数が出た場合はその時点で四捨五入を行い、次の半減処理に移ります。(10/03/12)

つまり、1/4ではなく1/8になるのが正しい答えである


解釈としては
  • 「ブラック・ガーデンの効果が適用される前にドレッド・ルートの効果で攻撃力が半分になる」
  • →「ブラック・ガーデンの効果が適用されモンスターの攻撃力は合わせて4分の1になる」
  • →「ドレッド・ルートの効果は常に最後に適用されるのでまた半分になる。つまり、最終的に8分の1になる」である
と思われる。


あの、コナミさんちょっと何言ってるかよくわかんないです。

《邪神ドレッド・ルート》の効果は常に最後に適用されるともあるが、
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。
この効果テキストからそれを読み取れる訳が無い。てか書いて無い

なぜこんなことになっているかというと、《邪神ドレッド・ルート》は原作である遊戯王Rにおいて特別視された邪神と呼ばれるカードであり、せめてもの特別感を出そうとした名残である。

現にこの「あらゆる効果の後に適用」というルールは他に同じ邪神である《邪神アバター》しか持っていない。

他にもいろいろあるが、間違いなくこんな235文字程度のテキストで表せる効果じゃない。これも一種のコンマイ語である。

処理の詳細については「邪神ドレッド・ルート」の項を参照していただきたい。



このように基本的なルールがテキストでは説明されていないことがしばしば見られる。遊戯王OCGではカードのテキストを読んでも全貌が理解できないカードが非常に多い。

『特殊召喚を無効にする』

顕著な例としては《昇天の黒角笛》もそうだろう。

《昇天の黒角笛》
カウンター罠
相手モンスター1体の特殊召喚を無効にし破壊する。

一読すると、1体だけならあらゆる特殊召喚を無効に出来るように見えるが違う
無効にできるのはチェーンに乗らない特殊召喚“だけ”なのである。

+ 詳細は以下
「チェーンブロックを作らない特殊召喚」は主に以下が挙げられる。
シンクロ召喚エクシーズ召喚リンク召喚、モンスター1体のみのペンデュラム召喚は無効化できる。

これらは特定の効果の発動を伴わず、ルール上の処理としての特殊召喚である。

死者蘇生》などの特殊召喚、融合召喚・儀式召喚などの『カードの効果による特殊召喚』は無効にできない。

なぜかというと「召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にする」という効果のカードは、そのモンスターがフィールドに着地する直前という特殊なタイミングで発動されるためである。*10

何らかの効果によって召喚・特殊召喚が行われる場合、効果の処理中に別の効果は発動できないという原則に基づき、召喚を無効にする効果はタイミングを失って発動できなくなるのである。

例として《死者蘇生》は墓地のモンスター1体をフィールドに着地させるというのが1つの効果であるため、その最中に別の効果は発動できない。

詳しくは《昇天の角笛》の項を参照されたし。

このカードを初めて見た人は、ほぼ確実に勘違いするだろうが、当たり前である。
そんなことテキストのどこにも書いてないのだから。}



なお比較対象にこのカードも提示しておく。

神の警告
カウンター罠(制限カード)
(1):2000LPを払って以下の効果を発動できる。
モンスターを特殊召喚する効果を含む、
モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる

その発動を無効にし破壊する。
●自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。

こちらは、特殊召喚を無効にする効果と、特殊召喚を行う効果を含む効果を無効にする効果の2つを兼ね備えている。
よって、チェーンブロックを作る特殊召喚とチェーンブロックを作らない特殊召喚、それぞれに対応できる。

つまり、昇天の黒角笛のテキストの「特殊召喚」はチェーンに乗らない特殊召喚のみを指している。
チェーンブロックを作る特殊召喚を指す場合は、神の警告のように「特殊召喚する効果を含むカードの効果」というテキストになる。

比較すれば、わからないことはないだろう。

ようは『カードの効果』による特殊召喚を無効にできるカード側に別途で説明が書かれているということで、
感覚的に納得し辛い点がかもしれないが、区別できるだけまだ普通……かもしれない。

ちなみになぜこうなるかというと、これはルールブックに書いてあるのだが「カウンター罠は直前の行動にしか介入できない」からである。

例えば《死者蘇生》でモンスターを特殊召喚した場合、
ここでいう直前の行動は、「モンスターを特殊召喚」ではなく「(モンスターを特殊召喚)する効果を持った魔法カードの発動」ということになる。
つまり、正確に言えば、説明はルール上でされている。

「相手側にモンスターがいてもプレイヤーを直接攻撃できるカード」には「このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。」と書かれているが、
「普通のモンスター」には「このカードは相手プレイヤーがモンスターをコントロールしていない場合相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。」とわざわざ書かれていないのと同じ理由である。
…だからといって全てのプレイヤーがルールを100%把握できるわけもないのだから勘違いする人は上記の通り決して少なくなく、MtGみたくテキストの短いカードなら効果の詳細を表記する、ぐらいの事はしてほしいものである……。
現在は、カードによっては効果の詳細が記述されている場合もある。




コンマイ語解読講座

さらには、基本的なルールにもよく考えると解りづらいものが結構ある。
これを読み違えてしまうと、同じような効果なのに「何も起こらずにそのカードを消費して終了」「そもそも使えない」どころか
「意味がないのにコストだけ払わされる」「狙う気のない味方や他の相手カードに効果が及ぶ」等、使い手にも想定外の処理が起きて一気に不利になることに繋がるのだから恐ろしい。

『タイミングを逃す』

ご存じ、遊戯王OCGのややこしいルールの代表格ともいえる概念である。

一連の効果処理の最中に発動条件を満たした効果は、そのテキストによっては後から解決できず不発になることもある、というもの。

+ 詳細は以下
例えば《E・HERO エアーマン》というモンスターがいる。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した、以下の効果から1つを選択して発動できる
●このカード以外の自分フィールドの「HERO」モンスターの数まで、フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。
●デッキから「HERO」モンスター1体を手札に加える。

《E・HERO エアーマン》は任意発動の誘発効果を持つが、この類の効果は特定の状況になるとタイミングを逃して不発になることがある

相手が《ハーピィの羽根帚》を発動した時、自分はセットしてあった《戦線復帰》を発動し《E・HERO エアーマン》を蘇生したとする。《E・HERO エアーマン》は特殊召喚された時に魔法・罠を破壊するか「HERO」モンスターをサーチする効果を発動できるが、この場面だとタイミングを逃すことになり、《E・HERO エアーマン》の効果は不発になってしまう。

チェーンが発生した時は逆順処理の原則に基づき、以下のように処理される。

1:誰も新たに効果の発動を宣言しなくなった時点で解決を開始。
2:チェーン2で発動された《戦線復帰》を解決。対象にとった《E・HERO エアーマン》を蘇生。
3:本来はこのタイミングで《E・HERO エアーマン》の効果が発動するが、チェーンの解決中は新たな効果の発動は宣言できないため、一旦待機される。
4:チェーン1で発動された《ハーピィの羽根帚》を解決。相手の魔法・罠がすべて破壊される。
5:チェーンの処理が終了。《E・HERO エアーマン》の効果を解決する段階に移るが、《E・HERO エアーマン》の効果は発動タイミングを逃したため発動できず、不発となる



《E・HERO エアーマン》が特殊召喚され、効果を発動する条件は満たされたのだが、チェーンの処理の都合上《ハーピィの羽根帚》の解決が挟まったことで《E・HERO エアーマン》の効果は発動タイミングを失ってしまうのである。

タイミングを逃すのは《E・HERO エアーマン》だけではなく、同じように任意発動の誘発効果を持つ《終末の騎士》なども同じ状況でタイミングを逃してしまう。
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。

任意発動の誘発効果は他の処理が優先して行われると不発になるということなのだが、ややこしいことに上と同じ状況でも発動できる効果もある

上の状況の場合、特殊召喚されたモンスターが《E・HERO シャドー・ミスト》であったならば、特殊召喚に成功した場合に発動できる誘発効果を発動でき、「チェンジ」速攻魔法をサーチできる。つまり、タイミングを逃さない

《E・HERO シャドー・ミスト》
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「チェンジ」速攻魔法カード1枚を手札に加える。

《E・HERO エアーマン》
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した、以下の効果から1つを選択して発動できる
●このカード以外の自分フィールドの「HERO」モンスターの数まで、フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。
●デッキから「HERO」モンスター1体を手札に加える。

この2枚のテキストの違い、それは「」と「場合」である。
発動条件が「~した時、発動できる」と書かれた効果はタイミングを逃す。一方「~した場合、できる」と書かれた効果ならば一連の処理の後からでも発動できる。
*11



タイミングを逃さない効果としては強制発動の誘発効果がある。

《グラナドラ》
このモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分は1000ライフポイント回復する。

例えばこの《グラナドラ》の効果は「~した時、~する」という書き方になっており、必ず処理することになっている。一連の処理の途中で条件を満たした時は後からでも強制的に発動し、解決する。



そもそもこれは《暗黒魔族ギルファー・デーモン》と《リーフ・フェアリー》による無限ループコンボが発端となって生まれたもの。
と、言われているがこれは誤解であり、この一件を機に大幅に認知度が増した、とするのが正しい。同様のルール自体はそれより以前から存在していた
これにより任意効果と強制効果、「~時」と「~場合」の違いの重要性が増した。

これに関しては事情が事情なので誕生理由は仕方ないし、むしろゲームの幅を広げたと言えるので存在自体は問題ない。

ただ、
  • 「ルール誕生当初は『任意効果はすべてタイミングを逃す』ものだった」
  • 「古いテキストだとややこしい」
という二つの問題、特に前者のとくに厄介な問題が残ることになる。


現行ルールの基準でまとめるとだいたいこんな感じ。
  • 1.~場合、~できる。
「場合」なのでタイミングを逃さず、「できる」なので効果を発動するかどうか選べる。
(後述する《墓守の長》は例外的にこのテキストと見做す)

  • 2.~場合、~する。
「場合」なのでタイミングを逃さないが、「する」なので効果は発動しなければならない。

  • 3.~時、~する。
「する」のせいで必ず発動しなければならないので、タイミングは逃さない。
ただし、基本的に2と同じく強制発動。

  • 4.~時、~できる。
タイミングを逃すテキスト。

例外として《墓守の長》は「場合」のテキストだがタイミングを逃す。
これは「任意効果は全てタイミングを逃す」とされていた時代に作られ、まだエラッタが行われていないカードだから。
ゲームの方ではすでに変更されている(物議を醸した《インスタント・ネオスペース》に関しては裁定変更がなされた)。

また《凡骨の意地》などのテキストも紛らわしく「ドローフェイズにドローしたカードが◯◯だった場合」という文章だが、
実はこれは『ドロー後、他の処理を挟むとタイミングを逃す。』こちらもエラッタが望まれる。

そして『タイミングを逃す』カードの書式は「~時、~できる」であると覚えてテキストを確認すればいいだけなのだが*12
逆にタイミングを逃させるカードの方は非常に解りにくい

主なタイミングを逃すタイミングは以下のパターン。
  • 1.発動できる条件を満たしたのがチェーン2以降の時
  • 2.コストやリリース、シンクロ素材として墓地へ送られた時
  • 3.一連の効果の途中で発動条件を満たした時

1と2はそれなりに解りやすいが、厄介なのは3。

一連の処理については《ゴブリンドバーグ》の項目を参照していただくと解るだろうが、
問題はこのカードゲーム、非常に一連の処理と同時処理の区別がつきにくいのである。

例えば、自分が1枚ドローした後に相手に1000LPを回復させる《成金ゴブリン》というカードがある。

通常魔法
(1):自分はデッキから1枚ドローする。その後、相手は1000LP回復する。

この効果で《インフェルニティ・デーモン》をドローしても、特殊召喚する効果を発動できない。

それはLPの回復の処理が入ることによって、ドローしたというタイミングを逃すからである。

同じように《くず鉄のかかし》で《ダブル・アップ・チャンス》を発動しようとしても、タイミングを逃すのでできない。

通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃を無効にする。
発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。

《くず鉄のかかし》は攻撃を無効にした後に自身をセットする効果を持つからである。

これはどちらも条件を満たした後に別の処理が挟まるため不可能なのである。*13

ものによっては《CNo.101 S・H・Dark Knight》と《CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス》のように、
「アニメのシーンの再現がOCG側の都合のせいで不可能になった」という例までも存在する。*14

こればかりは個々のカードの裁定を見て、使う側が覚えておく以外ない。

上の三つの問題の存在により、今でも『タイミングを逃す』というルールを毛嫌いする人もいる。

当初はコナミ側の対処も問題だったのだが、このような、ある2つの処理が同時か別かについても、第9期以降で明確に書き分けられるようになった。

例えば「メタルフォーゼ」の共通効果は以下。
(1):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、デッキから「メタルフォーゼ」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする

カードの破壊、特定のカードのセットという別の処理が同じ文にまとめられており、これらは同時に行うという扱いである。

よって、《歯車街》や「竜星」のリクルート効果など、「破壊された、〇〇できる」という効果でもタイミングを逃すことなく発動できる。

一方、2つの処理が同時ではない場合は、上の《成金ゴブリン》や《くず鉄のかかし》のように別の文になっており、見分けることができる。

依然として初心者にはとっつきづらいが、改善されてきているのは間違いない。



『対象をとる・とらない』

ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》《ヴァレルロード・ドラゴン》など、「このカードは〇〇の対象にならない」といったテキストや、他の効果をチェーンする状況で重要になる概念。

過去にはテキストからほとんど把握できないという大問題があり、かなり嫌われていた。
徐々にテキストが整備されてきたが、第9期に入るまではややこしい状況が続いていた。

+ 詳細は以下
以下に例を挙げる。

フィールドのモンスター1体を破壊する《死者への手向け》は対象をとる
(1):手札を1枚捨て、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

相手のモンスターをすべて破壊する《サンダー・ボルト》は対象をとらない
(1):相手フィールドのモンスターを全て破壊する。

相手の守備力が1番高いモンスターを破壊する《地砕き》は対象をとらない
(1):相手フィールドの守備力が一番高いモンスター1体を破壊する。

これだけを見ると「プレイヤーの意思で目標が選べるかどうか」と思われがちだが、実は違う

攻撃してきたモンスター1体を破壊する罠である《炸裂装甲》は、対象をとる効果である。
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃モンスターを破壊する。

より正確なルールはこうである。
  • 効果の発動を宣言した時点で目標を決定するのが『対象をとる』
  • 効果を処理する段階で目標を決める、つまり効果を発動した時点では目標が決定されないのが『対象をとらない』

つまり、発動した側が目標を選べるとしても、それが効果解決時に目標を選ぶのならば「対象をとらない」のである。

『対象をとる』効果の発動にチェーンして、例えば《強制脱出装置》で対象のモンスターをバウンスしていなくなった場合は『対象をとる』効果は不発(発動されるが効果がないまま終了)になる。
『対象をとらない』効果の発動に同じことをした場合は、バウンスされた後の残ったカードに対して『対象をとらない』効果を使用する(使う相手が全くいない場合は不発)。味方しかいなくなれば味方に使うことになる。

ちなみにOCGでは、対象をとる・とらないに関わらず、使う相手が全くない状況では発動自体ができない。
つまり、わざと不発させるためにカードを発動する(通称:空撃ち)ということはできない
例えばモンスターがいない状況で《サンダー・ボルト》や、素材や特殊召喚先が存在しないまま《融合》や儀式魔法だけ発動しようとするなど。
わざと自分にカウンターして後から対象をどかし、結果的に不発にするということならできるが。
また、サーチ先が既に出払っていたり、そもそも入れていないと知りながら専用のサーチやリクルートを使うのは空撃ち扱いだが、デッキから裏側で除外されていた等で『使った本人にも分からない』状況で効果を発動するとそれは空撃ちではないが不発になる。
紛らわしい時はジャッジに仰ぐルールとなっているが、あんまり繰り返すと反則負けになっても文句が言えないので気をつけよう。

例1 《氷結界の龍 トリシューラ

有名な例はやはり《氷結界の龍 トリシューラ》。

このカードがシンクロ召喚に成功した時、相手の手札・フィールド上・墓地のカードをそれぞれ1枚までゲームから除外する事ができる。

上のテキストだけ読んでも全然ピンと来ないが、この効果は対象を取らない
「手札・フィールド・墓地のカードを同時に除外する」
「非公開情報である手札は効果解決時に裏向きのままランダムに選ぶ=対象を取らない」
だから対象を取らない……という理屈らしい(実際は微妙に違うが)。

類例が手札からもカードを出すことができる《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》や甲虫装機の装備効果。
これらは公開領域である墓地だけでなく、非公開領域である手札からもカードを選べるため、効果解決時に対象を選ぶ「対象を取らない」効果である。

例2 《クイーンマドルチェ・ティアラミス

次の代表例は《クイーンマドルチェ・ティアラミス》。

自分の墓地の「マドルチェ」と名のついたカードを2枚まで選択して発動できる
選択したカードをデッキに戻し、戻したカードの数まで相手フィールド上のカードを選んで持ち主のデッキに戻す。

とあるが、相手のカードをバウンスするのは対象を取らない扱いである。

効果を発動する時に墓地のマドルチェを対象に取ってデッキに戻すのがメインで、そのおまけで効果を処理する時相手フィールド上のカードを選ぶからだそうだが、あの女王様、何を言っておられるのかさっぱりです。

一応見分け方があり「~~~して発動する。」までが発動条件及びその時に行う事(上記のティアラミス効果の1行目)。ここで対象を選択している場合、その目標に対しては対象を取る効果になる。
この文章の後に書かれている事が効果処理時に行う事ここで対象を選んでいる場合は、その目標に対しては対象を取らない扱いになる(上記のティアラミス効果の2行目)。

ティアラミスはこの例に倣っておりコンマイ語の教材としては優秀である
カードテキストの統一とルール整備をされた第9期からは全てのカードがこの例に完全に倣っているのでいくらか法則を覚えておけば対象を取るか取らないかがわかりやすくなっている。
発動条件などまでが句読点で区切られてることが多い。
むしろ「ルールを一度理解」し「カードのテキストをきちんと統一すれば」、一応判別が可能な範囲には収まっている分マシな事例の一つである。
…だが第8期まではカードごとにテキストの書き方が滅茶苦茶になっており必ずしもこの例には当てはまっていない。

例3 《間炎星-コウカンショウ》

ティアラミスの逆パターンが《間炎星-コウカンショウ》。

このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。
自分のフィールド上・墓地の「炎星」または「炎舞」と名のついたカード合計2枚と、
相手の墓地または相手フィールド上に表側表示で存在するカード合計2枚を選択して持ち主のデッキに戻す。

これ「発動できる。」の後に対象を「選ぶような書き方」をしているのに対象を取る効果である。クイーンマドルチェと同じ構成文なのに。
よって発動宣言時にコスト支払いと同時に墓地とフィールドの効果対象となるカードを選択しないといけない。

例4 《アーティファクト-モラルタ

《アーティファクト-モラルタ》というカード、先の例と同様にこっちも目標をプレイヤーが選べるが、対象を取らない。

相手ターン中にこのカードが特殊召喚に成功した場合、相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選んで破壊できる。

こんなテキストなのに、対象を取らない。


発動までの手順が句読点で区切られている訳でもなく、特殊召喚に成功した直後破壊対象を選ぶ対象を取る効果にしか見えない。
しかしルール上は
  • 選択して発動する』のが対象を取る効果
  • 選んで発動する』のが対象を取らない効果
として扱われている。

……いや、だから何言ってるかわかんないです。

そしてモラルタは「選んで」なので対象を取らない効果なのである。何言ってんだお前。

この効果の対象を取るか取らないかは選択して」か「選んで」でしか見分ける方法が無く
コンマイ語が分かっていることが前提なので初心者殺しにも程がある。
そもそも「選択して」と「選んで」の日本語として正確な意味の違いが分かる人はいったいどれ程いるのか……*15



第9期以降のテキスト

コナミもこの分かりにくさではマズいと判断したのか、
第9期以降になってようやく「選択して」のテキストが「対象として」に改められた。最初からそうしろ
前述ように「~して発動する。」関連の記述様式も統一されるようになったためずいぶん分かりやすくなった。「発動」に関してはまたいろいろあるのだが…

+ 詳細は以下
先ほど例に挙げたカードの効果は、第9期以降のテキストでは以下のように記述されている。

《氷結界の龍 トリシューラ》
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる
相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んで除外できる
(手札からはランダムに選ぶ)。

《クイーンマドルチェ・ティアラミス》
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
自分の墓地の「マドルチェ」カードを2枚まで対象として発動できる
そのカードをデッキに戻し、戻した数まで相手フィールドのカードを選んで持ち主のデッキに戻す。

《アーティファクト-モラルタ》
(3):相手ターンに、このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる
相手フィールドの表側表示のカード1枚を選んで破壊する。

いずれも発動条件と効果解決時の処理が別の文に分かれており、対象をとるか否かが明確に判別できるようになった。

ちなみに9期以降で「選択して」が書かれている場合、基本的に別の用途で使われている。

テキストで判別できるようになったこと自体はゲームをするうえで非常に喜ばしいのだが、
なぜわざわざ効果解決時とかほとんど関係ないカードにそんなテキストを付けたのか……。

上記のカードが出ていた頃は対象を取る効果を「選択して」、取らない効果を「選んで」で書き分け始めた時期である。
この事は公式では明言されていないがプレイヤー間では暗黙の了解のように対象を取るか取らないかの判別ができるようになっていた。

しかしコナミがこのルールを知っていることを前提に甘えた書き方をしている節もあり、わかりやすい書き方を放棄していた。
この二つは日本語的にはほぼ同じ意味なのであるのだから、もう少しよく考えてほしいところである。

拳銃に例えると、対象を取るのは「あらかじめ目標を狙って拳銃を撃つ」、取らないのは「撃ってから弾丸を目標に誘導する」ことである。



第12期以降のテキスト

《厄災の星ティ・フォン》
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
フィールドのモンスター1体を手札に戻す。

選ぶから対象をとらないという認識は正しくない。
それを裏付けるように、フィールドのカードを対象をとらずに除去する場合「選んで」とは書かれなくなった。

『カードの発動』と『効果の発動』


デュエル中は様々なカードの効果を駆使して対戦を行う。
効果を使うためには発動を宣言する必要があり、その「発動」にも種類がある。

例えば、多くの無効化カウンター罠の書式が以下である。

効果モンスターの効果、魔法・罠カードの『発動』を無効にし破壊する。

ここで厄介なのが、『カードの発動』『効果の発動』別物扱いにされている点。

例えば一部の永続魔法・罠はカードの発動と効果の発動が別になっている。

魔法カードをフィールドに出したり、伏せカードを表にした時が『カードの発動』である。

一方、その後に出したカードに書かれた効果を使ったり、破壊され墓地に送られた時の効果を使ったりするのが『効果の発動』である。

+ 詳細は以下
上記のテキストで止められるのは、そのうちカードの発動の方だけである。

例えばフィールド魔法の《竜の渓谷》を手札またはフィールドゾーンにセットされている状態から発動を宣言することは「カードの発動」になる。それに対し、すでに表側表示で存在している《竜の渓谷》のサーチまたは墓地肥やしの効果の発動は「効果の発動」となる。

非公開情報→公開情報とするのが「カードの発動」、すでに公開情報となっている効果の使用が「効果の発動」と考えると分かりやすいだろう。

ここまではまだ解る……のだが……。

ブレイクスルー・スキル》などのように、一部の魔法・罠は墓地から発動できる。

この時の発動は『効果の発動』なので、上記のカウンター罠のテキストでは止められないのだ。
ブレスルのように墓地発動が可能なタイプはコストで除外するものが多いため、
これを防ぐには予め墓地に送らせるのを阻止するか墓地を封じるしかない。
墓地に送らせないなら《マクロコスモス》、除外禁止と墓地の無力化なら《王家の眠る谷-ネクロバレー》、
墓地へ行った際に発動するタイプなら《ソウルドレイン》等がある。

アーティファクトが有する《アーティファクトの神智》だが、このカードのテキストも話題となった。
テキストは以下である。

デッキから「アーティファクト」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
「アーティファクトの神智」は1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
また、このカードが相手によって破壊された場合、
フィールド上のカード1枚を選択して破壊できる。

ルール上『カードの発動』を無効にした場合、『フィールド上ではない場所』で破壊された扱いになるのだが、
こいつの場合、テキストが「このカードが相手によって破壊された場合」となっている=破壊される場所の指定が書かれていない。
『カードの発動』を無効にして破壊したら、「相手によって破壊された」ことにより墓地で『効果が発動』してペナルティ効果が容赦なく襲いかかってくるという苦渋の選択を迫られるのである。
そして、魔法・罠の『効果の発動』の方を無効化できるカードは非常に少ない。鬼か。


ちなみにカウンター罠は『カードの発動』に対して発動するカードのため、基本的に『効果の発動』にはチェーン発動できない。
CYBERDARK IMPACTに登場した《虚無を呼ぶ呪文》などは数少ない例外である。

一方でモンスター効果の方は『効果の発動』しかないので、最初から効果の発動の方が止められるようになっている。
だから墓地発動の効果も上記のテキストできっちり止められる。

ちなみに余談だが、この『カードの発動』と『効果の発動』の違いに関して『遊戯王デュエルモンスターズGX』で一度だけ取り上げられてたりする。

MtGプレイヤーであれば「カードの発動」は「呪文を唱える」、「効果の発動」は「能力の起動」のようなものと考えれば分かるかもしれない。

上の拳銃の例えで行けば、カードは拳銃で効果は銃弾である。
「カードの発動」は引き金を引くことで、「効果の発動」は弾丸の発射。

大抵は引き金を引かせない、引き金を引いたことを無効にすることで、そのカードを止める。
だが上の《アーティファクトの神智》をこの拳銃に当てはめると、引き金を引かせないで銃を破壊したら、装填されていた別の弾丸が飛んで来る、ということになる。
ブレスルなどの墓地発動の場合、壊れて捨てられた拳銃から弾丸だけ飛んで来るのだ。
冷静に考えると何言ってんだお前?となるがまぁ遊戯王だから・・・。

魔法・罠の効果を《サイクロン》で止められないのはこれが理由で、
例え拳銃の引き金を引いたのに対してそれを破壊しても、その時点で発射された弾丸を止めることは出来ないのである。
小学生等の初心者が勘違いするのは「発動前に破壊したから発動できないもんね~!」理論が脳内を駆け巡るからだと思われるが。
なお、永続魔法・罠はいわば常時発射で固定のビーム砲なので、砲台がなくなればビームも消える。



『チェーンブロックを作るか否か』

チェーンとは、簡単に言えばカードの発動や効果の発動に対して、他のカードを発動することである。
プレイヤーAが効果を発動した場合、もう1人のプレイヤーBも効果を発動できる。
互いのプレイヤーがそれ以上の効果の発動を宣言しなくなった時、後に発動されたカードから順に効果の処理をしていく。

これがチェーン及び逆順処理のルールである。
効果の発動の応酬を連鎖、つまりチェーンと表現している。
そして発動された効果が蓄積される様子をブロックに見立て、その1つ1つの効果はチェーンブロックと呼ばれる。

+ 詳細は以下
この逆順処理に関して「なぜそうするか解らない」と言う声をあげる初心者もいるにはいる。
これは「先に発動したカードを何とかするためにカードを使うのだから、後出しの方が強くないと意味がない」と言えば納得してもらえるだろうか。例を挙げるなら無効化系が機能するためなのが一例か。

ここまでは比較的解りやすいが、問題はチェーンの仕組みそのものではない。
何がチェーンに乗るか乗らないか=何が効果として扱われるか、だ。

基本的にカードの発動に対してはチェーンができる。
だが効果の方には発動せずに効果を発揮するものがあり、そちらはチェーンブロックを作らないのだ。
……何言ってるのか解らんって? 大丈夫だ、俺も解らん。

何が困るかと言うと、チェーンブロックを作るか作らないかで一部のカードの価値が大きく変わるからである。



例えば、特殊召喚を無効にする《ライオウ》や《昇天の黒角笛》。
こいつらは上述の通りチェーンに乗らない特殊召喚だけを無効にできる。

ルールによって行われるシンクロ・エクシーズ・ペンデュラム・リンクの各特殊召喚や、召喚ルール効果によって特殊召喚される《ダーク・アームド・ドラゴン》、《サイバー・ドラゴン》などが代表的だろう。

一方でチェーンに乗る代表は起動効果の《ダーク・シムルグ》や《死者蘇生》、融合召喚・儀式召喚など、『カードの効果』による特殊召喚が該当する。

勘違いして後者の方を無効化してしまったら、後で発覚した時にトラブルになりやすい。



自身を特殊召喚できるモンスターの効果がチェーンに乗るか乗らないかも非常に見分けがつきにくい時期があった。

「発動できる」と書いてくれてる連中は親切だが、そんなことは書いてない《ダーク・シムルグ》は起動効果であった。
自分の墓地の闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体をゲームから除外する事で、このカードを手札から特殊召喚する。
手札の闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体をゲームから除外する事で、このカードを自分の墓地から特殊召喚する。

逆に「この効果で特殊召喚した時~」と書いてあるにもかかわらずチェーンに乗らない召喚ルール効果の《大天使クリスティア》のような紛らわしいものもいる。
自分の墓地の天使族モンスターが4体のみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚に成功した時、自分の墓地に存在する天使族モンスター1体を手札に加える。

その後、第9期以降のテキストでは以下のように記述され、かなり判別しやすくなった。

《ダーク・シムルグ》
(1):自分の墓地から闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体を除外して発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

《大天使クリスティア》
(1):自分の墓地の天使族モンスターが4体のみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動する。その天使族モンスターを手札に加える。



wikiでチェーンを解説した項目に例として出されている《神の恵み》と《魂吸収》に至っては

神の恵み 永続罠
自分がカードをドローする度に、自分は500ライフポイント回復する。
※効果でチェーンブロックを作らない
魂吸収 永続魔法
このカードのコントローラーはカードがゲームから除外される度に、1枚につき500ライフポイント回復する。
※効果でチェーンブロックを作る

違いがまるで解らない。
『対象を取る・取らない』が生易しく見えてくるレベルである。

ちなみにこの2枚の場合「神の恵み」は「(枚数を問わずに)ドローする度に」永続効果(=表側になっている限り効果が適用し続ける効果)であるので、
「発動に対して発動する」ためのチェーンブロックは作られない(効果を発動するわけではないということ)。
対して「魂吸収」は「カードがゲームから除外される度に」、それをトリガーに「1枚につき」「効果が発動」するため、
それに対して何がしかの効果を発動できる=チェーンブロックが発生する。

なお、現在は前者の「神の恵み」のテキストが再録によってエラッタされ、
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分がカードをドローする度に、自分は500LP回復する。
と永続効果であることがわかりやすくなっている。



余談だが召喚や攻撃宣言に対して《神の宣告》などの召喚を無効にするカウンター罠や《強制脱出装置》などのフリーチェーンカードを発動する時に、
「召喚(攻撃)にチェーンして」と言ってしまう決闘者も多いだろうが、それはチェーンでは無い。

チェーンとは「何らかの効果が発動した際に、それらに対してさらにカードを発動する」行為を指すからである。
だから、この場合は「優先権を渡されたのでそのタイミングでカードを発動する」が用語としては正しい。




『召喚』と『通常召喚』

モンスターをフィールドに出すための基本的な手段である「召喚」と「通常召喚」も混同されやすい。

「召喚」とは「表側表示でモンスターをフィールドに出すこと」であり、何らかの効果を使わない限りは1ターンに1度、手札のモンスターを表側攻撃表示で召喚することができる*16

一方「通常召喚」とは表側表示で出す「召喚」と裏側守備表示で出す「セット」を合わせた用語である。

そのため、「通常召喚できない」という効果が適用されると召喚もセットもできない状態となる。一方「召喚できない」効果である場合はモンスターをセットすることはできる。

物語でも現実でもモンスターを出す行為全般を口語的に「召喚」と表現することが多いため、間違えられやすい。



『効果で墓地に送る』と『発動条件で墓地に送る』

墓地に送られるカードをゲームから除外する《マクロコスモス》が適用中の場合、「墓地に送る」「破壊する」などの効果を使うと、そのカードは墓地に送られる代わりにゲームから除外される。

一方、発動条件が「〇〇を墓地に送って発動できる」となっている場合、墓地に送れないので発動できなくなる

例えば《幽鬼うさぎ》や《オネスト》は自身を墓地に送ることを発動条件としているため、《マクロコスモス》や《M・HERO ダーク・ロウ》などの効果で除外されてしまう場合は発動できなくなる。

逆に《灰流うらら》のような単に「〇〇を捨てて発動できる」と書かれている場合、捨てた後の状態までは参照しないため問題なく発動できる。



『プレイヤーへの戦闘ダメージ』と『モンスターへの戦闘ダメージ』


「プレイヤーへの戦闘ダメージ」と書かれていた場合、それは文字通りの意味である。一方「モンスターへの戦闘ダメージ」と書かれていた場合、それは前者とは意味合いが異なる。

+ 詳細は以下
「モンスターが受ける戦闘ダメージを0にする」という効果を正確に記述すると「モンスターは戦闘破壊されないが、プレイヤーへの戦闘ダメージはそのまま通る」となる。

これはかつてモンスターが戦闘で破壊されるのは、モンスターの攻撃力・守備力を超える戦闘ダメージを受けるためという解釈だったため。

古いテキストで「相手モンスターからの戦闘ダメージを、全て発動ターンだけ0にする」と書かれていた《和睦の使者》は「プレイヤーは戦闘ダメージを受けず、自分のモンスターは戦闘で破壊されない」という効果であった。

ややこしかったため、後に再録された際には「モンスターは戦闘で破壊されない」旨のテキストが追加され、効果が明文化されている。

この手の効果を持つカードについては、再録に恵まれない《ホーリーライフバリアー》と《シャブティのお守り》を除いては同様のエラッタがなされ、分かりやすくなっている。

また、「デュエルリンクス」などのゲーム作品ではこれらのカードにも「戦闘で破壊されない」という旨のテキストが明記されている。



ちなみに上の事例で取り上げられた《一時休戦》のテキストは以下。
(1):お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする。
次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる。

「お互いが受ける全てのダメージは0になる」ということは、プレイヤーが受けるダメージは戦闘ダメージも含めて0になるが、モンスターが受ける戦闘ダメージは0にならないということ。

よって《ホーリーライフバリアー》とは異なり、モンスターの戦闘破壊までは防げないのである。

この辺りのルールについてはエラッタが進み、ルールブックにも記載されていない。事実上の死に要素であり、古いカードを使わない限りはあまり問題にはならないだろう。




その他にも上記の「時/場合」「する/できる」「対象として(選択して)/選んで」のみならず、
「捨てる/墓地へ送る*17/墓地へ捨てる」、「リリースする/墓地へ送る」、「確認する/めくる」、「モンスター/モンスターカード」などなど、一見似たようなものでも、僅かな表記の違いでがらっと処理が変わったり別物扱いになったりする
さらには同じ「手札を捨てる」でもコストによってか効果によってかでも扱いが変わる

また「ルール効果/効果外テキスト」など、初心者にはわかりづらい区別も多い(この用語自体は非公式用語)。

この日本語であるはずなのに、普通の日本語とは違ったルールで記述されているのがコンマイ語がコンマイ語と言われる所以なのである。

※ちなみにこれらの標記の違いはあくまでも「ゲーム性を広げてはいる」という事実はあることを認識していただきたい。
コンマイ語がコンマイ語たるのはその区別を公式側がきちんと判断できるように表記、そしてルールの整理できていなかったりするのが理由である。


決闘者側の対応

上記の例に対して、いろいろと対処しているわけだが、もう一つこのコンマイ語というかコンマイクオリティが原因で問題があったりする。


決闘者の諸君は『遊戯王カードWiki』をご存じだろうか?
いや、多分ネットを利用している決闘者の殆どはお世話になっているサイトだろう。

遊戯王カードWikiは
  • TCG版を含むすべてのカードのテキストやステータス
  • 属性、種族、カテゴリ別の項目
  • カードの主な使い方
  • カード毎の裁定(過去のものも含む)*18
  • 応用も含めたルール

などなど、皆の積み重ねの上で作られた項目が沢山あり、実際かなり使いやすいサイトである。

特にややこしい裁定とその周りのルールを一通り纏められている点は非常にありがたい、
を通り越えてもはや遊戯王OCGをするために半必須の存在になっている

それだけに諸事情でアクセス不可になった時はこの世の終わりのような大暴動が発生した。
ちなみに、近い時期に公式のデータベースがアクセス不可になった場合はほぼ無反応だった。

この例を見ればわかる通り、当時は公式が全然あてにもされず信用されてない。
こんな意識がユーザーの大多数にある時点でいろいろヤバいのだが、このサイト、何度も言うが「Wiki」である。

よく「Wikipedia」の略と勘違いされたり、百科事典って意味だと勘違いされたりもするが、
このWikiというシステムの一番重要となる部分はアニヲタ「wiki」同様に「誰でも、ネットワーク上のどこからでも、文書の書き換えができる」ことである。

……そう、ここが問題なのだ。
「公式側が信用されてない」「むしろ民間のWikiが信頼されている」という状況で発生してしまったのが「荒らし」によるさらなる暴走である。

CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ》の項目に書いてあるが、『遊戯王カードWiki』の「裁定」の欄に勝手に適当なことを書く奴が出たのだ。
しかも、いかにもそれっぽく。

普通ならここで誰かが荒らしだと気づいて修正するのだが、上述の公式への信用のなさが裏目に出てしまい、自分で調べようともせずWiki側の問題を公式へ問い質す人まで現れてしまった。

確かに『遊戯王カードWiki』は使いやすいサイトではあるが、何だかんだと言われつつもこのサイトの大前提は公式の裁定にある。
Wikiだけ見て勝手に盛り上がらないで、変に思ったらまず公式に聞いてみよう!





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最終更新:2024年04月10日 13:27

*1 GUITARFREAKS 8thMIX power up ver.およびdrummania 7thMIX power up ver.のゲーム中の表記ミス

*2 なお、「コンマイクオリティ」は主に音ゲー(BEMANI)関連で不手際があった際に使われるスラングである。

*3 誹謗中傷や下ネタに相当するNG発言に含まれている。

*4 「タイミングを逃す」「対象をとる・とらない」、「召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にする」など。

*5 効果外テキストは、厳密にはカードの効果として扱われない、いわばカード専用の特殊ルールのような物で、デュエル中いかなる場合でも無効にならない。《スキルドレイン》など、カードの効果を無効にする効果が適用された時に重要になる。なお、非公式に「ルール効果」と呼ばれる効果とは別物なので混同しないように注意(「永続効果」「起動効果」「誘発効果」「誘発即時効果」に分類されない効果を指す)。

*6 例:「〇〇を対象として発動できる。□□する。」と書かれていれば対象をとる。「〇〇して発動できる。××を□□する」と書かれていれば対象をとらない。

*7 日本語版ではE、A、T、H、海外版ではI、N、A、Lが別のカードとして存在している。これらが混ざると単語として成立しなくなる上、Aが日本語版と海外版で別の位置にあるので非常にややこしくなる。

*8 日本語版のみに存在し、海外では未登場のカードが収録されないという仕様が発売直前になって判明。返金対応が行われる騒動となった。

*9 「特定のカードを判別するための細工を防止するため」などの理由だとされる

*10 罠カードの発動・効果を無効にする《人造人間-サイコ・ショッカー》の召喚を、罠カードの《神の宣告》で無効にできるのはそのため。

*11 この状況で《E・HERO エアーマン》がタイミングを逃すのはあくまでもチェーン2の効果で特殊召喚されたためである。よって《戦線復帰》を別の効果にチェーンせず、チェーン1で発動すれば《エアーマン》の効果はタイミングを逃すことなく発動できる。

*12 それでも納得出来ないなら、英語でいうところの「if節」と「when」の違いだと考えれば分かりやすい。

*13 例外的に《くず鉄のかかし》の場合は《サイクロン》で破壊すれば可能などさらにややこしくなる

*14 前者はX素材を持った状態で破壊され墓地に送られた時、自身を特殊召喚できるという効果。後者はストリングスカウンターが置かれたモンスターを破壊し1枚ドロー、その後効果ダメージを与える効果。破壊とバーンダメージの処理は別なので、破壊された時に発動できる任意効果はタイミングを逃す。

*15 辞書によっては「選ぶ=選択する」と同一の意味なっている場合もある。

*16 《聖なる輝き》が適用中の場合は例外的に表側守備表示でも召喚できる

*17 手札から捨てずに墓地へ送る

*18 ただし、全てではないが。