アキレウス(Fate)

登録日:2014/05/08 Thu 01:16:55
更新日:2024/04/06 Sat 20:49:00
所要時間:約 15 分で読めます









真の英雄、真の戦士というものをその身に刻んでやろう






CV:古川慎

Fate/Apocryphaに登場する赤の陣営のサーヴァントの一人。
クラスは騎乗兵のクラスであるライダークラス
緑色の髪を逆たてた豪奢な鎧を纏った青年。
その風貌からどこぞのネギ神父に似てると時々ファンからネタにされる。
赤陣営が誇る2人の破格の英霊の内の一人で、カルナに匹敵する英霊として共に陣営内における最強の一角に数えられている。

真名はギリシャ神話にして世界三大叙事詩の一角「イリアス」に登場する不死身の大英雄アキレウス。
かのギリシャ最大の大英雄ヘラクレスに次ぐギリシャを代表する大英雄であり、数ある英雄の中でも屈指の知名度を誇る世界的な英雄。
オデュッセウスへクトールなど言った著名な英雄達が参加したトロイア戦争の中でも最も誉れ高いとされる人物。



◆生前のアキレウス

生後まもなく母である女神テティスは我が子可愛さに彼を神聖の炎で炙り、人間としての血を蒸発させる事で不死身の存在にしようとしたが
父であるペレウスはアキレウスが人間でなくなる事を惜しみ、妻を諭して踵だけは炙らず、結果彼は踵を除いて不死身の体を手に入れた。
この炙られなかった踵が彼の唯一の弱点となり、「アキレス腱」の語源となったのは余りにも有名な逸話といえる。
ギリシャ神話鯖でありながら師匠と異なり星座にはなっていないが、知名度を大幅に引き上げているのはアキレス腱の逸話であろう。

その後はペレウスの友人であり、数多の英雄達を育てあげたケンタウロス族のケイローンに預けられ、英雄になるように育てられる。
9年にも及ぶ師の教えによって優れた武勇を身につけ、特に「俊足のアキレウス」と呼ばれる程に優れた脚力を誇り、自らの戦車を引く神馬を除けばこの世で最も速いとされる程である。
数々の戦い末にその名声を磐石のものにしたが、大将であるアガメムノンとの確執からトロイア戦争への参戦を拒否。
自身の代わりとして参加した親友パトロクロスがへクトールに討ち取られ戦死してしまう。
友の死を嘆いた彼はその仇であるへクトールを討ち果たすも、怒りは収まらずにその死体を戦車で引きずり回して侮蔑した結果、神の怒りに触れてしまう。
そして、敵軍の王子パリスが太陽神アポロンから受け取った弓矢によって唯一の弱点である踵を打ち抜かれて不死を失い、続いて射られた矢によって致命傷を負う。
自らの死を悟ったアキレウスは敵軍に特攻を行い、多くの敵を道連れにその命を落とした。


◆性格

自身の圧倒的な力量を疑わない自信家であり、その性格から慢心しやすいとされる。
しかし、その自信に恥じない絶大な力の前には半端な不利要素など容易く跳ね除けて勝利を掴み取ると称される。
英雄らしい英雄であり、自身の気に食わない命令なら例えマスターの命令であろうと簡単に拒否する。
この気質は生前からで典型的な上からで命令してくるという人種、中でもセミラミスみたいなタイプの王は特に嫌っている(一方でアレキサンダーのことは気に入っており、王族を見境なしに嫌っているわけではない)。
一方で母に誓った「英雄として生きる事」を第一に考えて行動しており、誇り高い英雄として主である以上は例え顔も知らない者でも裏切るのは御免と語る義理堅さを併せ持つ。
聖杯にかける願いも「英雄として振る舞う」である。

生前の行いに後悔はないとはいえ、それで第二の生に興味を示さないような聖人ではないし、確かな魅力も感じているという。
だがそれもあくまでも自身が「英雄として振る舞う事」を前提にした話なので、
FGOのApocryphaイベントでも黒幕から出された第二の生の誘いを「英雄らしくない」の一言でばっさり切り捨てた。

武人としても誇り高く、自身を傷つけられる強者との死力を尽くした好勝負を望んでおり、それが叶った際に喜びを露にしている。
オリンポスの神々へ度々自らの戦いぶりを見届けるよう口走っているが、生前は神々に散々振り回された苦い記憶もあるようで、アポロンに対してクソ神と罵るとかはしている。
敵には苛烈な一方で親しい者にはとことん甘く、その者と戦う事になれば躊躇を見せる程である。


◆能力

ギリシャ神話の大英雄だけに英霊でもトップ格の一人。
特にサーヴァントは呼ばれた地域による知名度補正で能力がある程度変化するのだが、
アキレス腱を知らない者などそうはいない為にどの地域でも高い知名度を得られるアドバンテージが持つ。
本来、「騎乗兵」クラスのサーヴァントは本人の力よりも宝具に比重を置いた英霊が多く、白兵に優れた能力の英霊は少ない。
しかし、「槍兵」クラスの適正を持つ程の武芸を誇るアキレウスの技量は三騎士のサーヴァントにも引けを取らず、例え騎乗していなくても超一流のサーヴァントと対等に斬り結べる戦闘力を誇る。

生前の逸話から全英霊の中でも圧倒的なスピードを誇る最速の英霊。
瞬間移動にも例えられるその速度はサーヴァントであろうとも捕らえられる者は少ないとされる。
見えてる視界の範囲全てがアキレウスの間合いだとされ、余りに早すぎるそのスピードは優れた戦術眼と動体視力を持ち、アキレウスをよく知るケイローンすらも見失う程。

そして最大の特徴に不死の能力を持ち、神性をもたない通常の攻撃はその威力を問わず、完全無効化する反則と言ってもいい程の破格の能力を持つ。
弱点の踵だけは通常の攻撃が通るが、超高速で動くアキレウスの踵を狙い撃つ事は困難を極めるのでそれを有効に生かせるかは別である。
更にライダーらしく、様々な宝具をこれでもかと持ち合わせている。

上記の特性上、不死身を打破する術がないサーヴァントでは勝ち目は殆ど無いと称され、またアキレウス自体が不死を除いても最強クラスの戦闘力を誇るので脅威なのは全く変わらない。
その総合的な評価はもしもケイローンがいなければ赤陣営の勝利は確定していたとも評される。
そのケイローンすらも、まともに闘えば分が悪いと推測しており、例えアキレウスが戦車を使わないというハンデを背負っても『自分の勝率は30%』と地力の差で大きく不利と認めている。


◆プロフィール

身長:185cm
体重:97kg
属性:秩序・中庸
好きなもの:勝利、美女の笑み
苦手なもの:運命
出典:ギリシャ神話、イリアス
特技:英雄に必要なスキル全般
天敵:ヘクトール、ペンテシレイア


◆パラメーター
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B+ A A+ D C A+

ギリシャ神話屈指の英雄なだけに全体的に高ランクのステータスを誇る。
特に敏捷はランクこそA+だが宝具の恩恵か実質同ランクのサーヴァントと比較しても並外れた速度になっている。


クラススキル
騎乗:A+
神獣たる神馬を乗りこなしている。竜種は適応外。

対魔力:C
魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。
大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。

保有スキル
神性:C
人間の英雄である父ペレウスと女神である母テティスから生まれた半神半人。

戦闘続行:A
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘を可能にする。
かつて弱点である踵を射抜かれ、更に心臓を射抜かれる程の傷を負っても闘い続けたのが由縁のスキル。

女神の寵愛:B
母である女神テティスからの寵愛により、魔力と幸運を除いた全てのステータスがランクアップする。

勇猛:A+
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
また、格闘ダメージを向上させる効果もある。



◆宝具

  • 勇者の不凋花(アンドレアス・アマラントス)
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人

母より与えられし、不死身の身体。いかなる攻撃であろうとも『神性』スキルを持たない者からの攻撃は踵を除いて全て無効化する。
ただし、害意を伴う類の攻撃にしか効果が無く、友愛や好意を示す干渉(吸血鬼の吸血による同朋化、強烈なド不細工のキス等の精神攻撃等)に対しては無力。
ダメージ率は神性ランクによって変化し、Cランク以上は無効化出来ずに素通りし、Dランクならば75%、Eランクならば50%に減少させる。
加えて、神造兵装に属する宝具は所有者が神性を持っていなくとも無効化出来ず、この場合はランク差によってダメージ率が変化する。
尚、神造兵装は「神と定義されるもの、もしくはそれに匹敵する存在(星など)によって造られた武装」なのだが、星が造ったモノが通用するかどうかは不明。現状効かないという明言も星が造った神造兵装も効くという明言もない。

更にアニメ版にて神性を持たない者でも神殺しの特性を持つ攻撃ならばアキレウスにも通用することを示唆する発言がありこちらでも効く可能性がある(ノッブスカサハなどが該当する)。
作中では全身を巻き込む広範囲攻撃も平然と受け止めようとし、不死身のカラクリを知る黒のアーチャーも通用しないと断言しているので踵はピンポイントで狙わなくてはならないと思われる。
当然ながら踵を撃ち抜かれた場合は逸話通りこの宝具は効力を失う。

  • 疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:2~60 最大捕捉:50人


よーし、片っ端から蹴散らしてやるぜ!

さあ、立ち塞がってみろ! 我が戦車は星の様に、容赦無くお前達を轢き潰す! ――もう遅い!

クサントス、バリオス、ペーダソス、行くぞ! 命懸けで突っ走れ! 我が生命は流星の如く!

疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)』!!


海神ポセイドンから与えられた2体の不死の神馬クサントスとバリオス、戦で奪い取った名馬ペーダソスが牽引する、三頭立ての戦車(チャリオット)。
即座に音速に達する程の速度で空中を自在に駆け回り、スピードが上げるにつれて追加ダメージを与えられる。
その突進力から生み出される破壊力は相当のもので低級であればサーヴァントとも戦えるとされる黒のキャスターが作り上げたゴーレム達を容易く粉砕し、最高速の際は巨大な芝刈り機に例えられている。
尚、神馬たる2頭は人の言葉を解する事が可能であり、戦場でアキレウスに意見する事もある。
但し、クサントスは口調こそ丁寧だが、主であるアキレウスが窮地に陥るのを悟りながらも黙っているなど、性格は最低最悪である。バリオスの性格は不明。
また、アキレウスがサーヴァントとして召喚されたことでその防御力が大きく低下し、精々サーヴァント級の防御力になったとされている。

強烈な破壊力と機動力を併せ持つが、アキレウスの宝具の中で最も燃費が悪くサーヴァントをもう一体使役するとされる魔力消費を促す。


  • 彗星走法(ドロメウス・コメーテース)
ランク:A+ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:0 最大補捉:1人

『疾風怒濤の不死戦車』から降りる事で発動する常時発動型宝具。
あらゆる時代、全ての英雄の中でも最も速く走れるという逸話が昇華したアキレウスの健脚。
広大な戦場を一息で移動し、フィールドにある障害を苦にしない。
代償に弱点である踵を露出させなければならないという制約があるが、この速度を捕らえられる英霊など限られているという。
弱点である踵を撃ち抜かれた場合は速力は大きく低下し、最速の脚力も暫くの間は七割にも至って減衰してしまい、よほどの治癒魔術でも修復は困難で速力を取り戻すのも難しい。
ただし、少なくとも踵を狙うという意志を持って繰り出した攻撃でないと効果は無いようで、闇雲に撃った爆撃の余波等でこの宝具が無効化されることは無い模様。
ついでに踵をぶち抜かれて速度が減衰した状態だろうと充分速いと言える速度を持っている模様*1


  • 宙駆ける星の穂先(ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ)
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:2~10 最大捕捉:1人

『疾風怒濤の不死戦車』から降り立つことによって使用可能になる宝具。
アキレウスの父母が結婚する際、ケイローンが彼らに送った長槍。
時間が停止する次元の監獄を形成する、固有結界とは似て非なる大魔術。
第三者や神々、更には幸運等の補正が介入せず、誰かと一対一の試合が出来る平等空間。

本来、この手の空間は自身に様々なバフや相手を弱体化させると言ったメリットを付けるものだが、そういった利益を捨て、ただヘクトールと完全に決着を付けることを目的として編み出した魔術。

10年もの間に至ってと闘い続けるも、常に本格的な戦闘になる前に離脱を繰り返すヘクトールをこの空間内に誘い込んでタイマンを申し込み何とか殴り倒したという*2
恩師ケイローンがペレウスに譲り渡し、その後は彼に受け継がれた槍であるが、この効力についてはアキレウスが後々独自に生み出した為にケイローンも把握していなかった。
作中ではアキレウスは肉弾戦を提案して互いに武器を不使用で闘っているが、マテによるとその気になれば武器の使用も可能との事。
宝具にも制限が掛かるようで『彗星走法』といった宝具は使用出来る一方で、『勇者の不凋花』のような不死や蘇生系の宝具は発動せずに、敗北した場合は回復せずに消滅する。
また弓や槍といった武具は使わせないと語り、武装系の宝具にも制限が掛かる模様。

この空間内でそういった宝具を発動させるには空間を塗り潰す類のモノでなくてはならず、アキレウスはこの空間が揺らぐ事はないと絶対の自信を持っている。
白兵武器としても優れた性能を誇るものの、その本来の使い方は投擲する事を想定しており、
上記の様に加護の類を無効化することから、英雄殺しと評される。

ちなみにアキレウスは性格上、明らかな格下には使う事はなくこの宝具を使うに値する猛者と認めた者に対してのみ発動させる。
また発動させたとしても相手が承諾しなければ強要する事もないという。
ヘクトールは勝ち目0から少しは勝ち目が生まれるという理由から、ケイローンの場合はむしろ自分から望むところであったため、この決闘を受諾し、宝具を発動している。

この槍には生前に彼がつまらない好奇心で辱めたアマゾネスの女王ペンテシレイアによって「いつかお前が愛した誰かの命をこの槍が奪う」という呪いがかけられている。
この出来事を深く悔いたアキレウスはもう二度とこの槍で女を殺さないと不殺の誓いを立てている為にこの槍で女性にトドメを刺すは出来ず、真名解放も出来なくなっている(あくまでこの槍で殺す事をやめているだけで、女性を殺められない訳ではない)。


ちなみにランサーのクラスとして召喚された場合は「疾風怒涛の不死戦車」を失う代わりに「この槍で手傷を負わせると、治癒が不可能になる」という効果が追加され、実質必滅の黄薔薇の上位互換と言える性能になる。
ディルムッドイジメはそこまでにしておけよ。


  • 蒼天囲みし小世界(アキレウス・コスモス)
ランク:A+ 種別:結界宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人

鍛冶神へパイストスが鍛え、アキレウスに授けた盾。
アキレウスの切り札であり、世界そのものを表すと言われる盾。女神テティスが武装を失ったアキレウスの為にへパイストスに作らせた神造兵装。
作中ではアストルフォが使用したが、アキレウス当人が使用するとその脚力を生かす事で展開した小世界を用いて敵に突撃して押し潰すという攻撃方法がある。
製作したへパイストスも「その発想はなかった」とびっくりらしい。
真名解放すると盾が内包する小世界を展開し、使用者を守る。この盾に挑むことは即ち一つの“世界”そのものを相手取るということであり、発動すれば対人、対軍、対国、対城、対神宝具に至るまでほぼ全ての攻撃を防ぎきるという、無敵とも言える防御力を発揮する。一方で世界という特性上、乖離剣エアのような対界宝具にだけは相性が悪い。

『Apocrypha』作中では、アキレウスからこの盾を譲渡されたアストルフォが使用。
互いに契約を交わした事と、アキレウスに宝具を貸与するという逸話が存在した事、逆にアストルフォに宝具を貸し与えられるという逸話が存在したことなどからアストルフォにも真名解放は可能になった。
オリジナルのローアイアスに匹敵する強靭な守りで、カルナの宝具『日輪よ、死に随え』すらも防いでアストルフォとジークを2人を勝利へと導き、役割を終えたように消滅した。
負荷でアストルフォの片腕が逝ったが、消滅したのが、シャクティの威力に耐えきれなかったのか、アキレウス以外が一回使うと消滅する性質等があるのかは不明。



◆Apocrypha

聖杯大戦においては赤のライダーとして召喚される。
しかし、自身を呼び出した筈のマスターは姿を現すことはなく、その代理だというシロウ・コトミネとそのサーヴァントであるセミラミスの指示に従う。
もっとも不信感は抱いており、胡散臭い連中として信頼はしていない。
同郷であるギリシャ神話の狩人アタランテに対して世代的には目上に当たる為に彼女を姐さんと呼び慕っており、父をぶん投げた人として彼女を事を幼少期から知っている人物として尊敬している*3

彼女からは小僧扱いされているがその力量と人柄から互いに信頼関係を築いているようで、作中では共に行動することもあった。

スパルタクスの無謀な独断専行を諌めようとするアタランテを心配して、後を追いかけて、そこで黒のセイバーであるジークフリートとバーサーカーであるフランケンシュタインと交戦。
たかが二人相手に騎乗するまでも無いという理由で神馬を使わない、所謂ナメプ状態で相手をするも前述の不死性から攻撃を終始無効化する。
しかし彼もまたジークフリートに傷をつけられず膠着状態に陥る。
その時にアタランテが放った矢で、この戦闘中初めて傷を負った影響で焦って愚行を犯す敵のマスターを嘲笑した直後、黒のアーチャーが放った矢で、彼もまた初めて傷を負う。
自身を傷つけられる存在に歓喜し、再戦を声高々に宣言し、その力量を褒め称えながら撤退。

その後の陣営との全面戦争において、再びアーチャーと交戦しようと彼を執拗に追い詰め、遂に会合を果たす。
そこで漸く、黒のアーチャーの正体が恩師ケイローンである事を知り、愕然。
「先生」と慕う師匠と闘う事に一時的に躊躇を覚えるも強敵との戦いの末に吹っ切れ、師との戦いを楽しんでいた。

そして城砦内から強奪された大聖杯を取り返す為に吸血鬼化されたヴラド三世を止める為に師との決着は持ち越しになる。
ヴラドの吸血行為による眷属化は友愛行為の為に無効化できず、あわや血を吸われる所をケイローンに助けられる。

交戦後にシロウの正体とマスターに毒を盛られた事を知り、怒りを露にするもケイローンとの決着の為に赤陣営に留まる事を決意。
師との決着をつける時が来るのを待ちわび、最終決戦の舞台で三度ケイローンと交戦。

騎乗兵としての本領を発揮し、即座に音速に達する戦車で大空を縦横無尽に駆け抜け、黒陣営が乗る数機のジェット旅客機を瞬く間に粉砕。
怒涛の攻撃でケイローンを攻め立てるも先読みして放たれた矢に突っ込んで馬の一頭ペーダソスをやられてしまう。
戦車の動きを読まれていると悟り、戦車から降りて闘う事を決意し、闘いの末に『宙駆ける星の穂先(ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ)』を発動させ、平等空間内で決着を付ける事を決意。
激しい肉弾戦が繰り広げられる師弟の戦いはアキレウスの渾身の一撃がケイローンの霊核を穿ち勝利を修める。
尊敬していた師を上回れた事の喜びと自身の手で殺めた罪悪感を感じつつも消え行くケイローンを見送ろうとするもサーヴァントとしての責務を果たさんとする彼の宝具『天蠍一射(アンタレス・スナイプ)』によって踵を穿たれて不死身を失い弱体化。
戦いの中で交わしたケイローンとの誓いによりアストルフォに自身の盾を渡し、そのまま暴走するアタランテと対峙。
捨て身の特攻によってアタランテに槍を突き刺し彼女を正気に戻す事に成功するも、代償に無数の矢に全身に浴びてしまい共に致命傷を負う。
最後は互いにしばしの会話に勤しみながら同時に消滅していった。



Grand Order

アレキサンダーの幕間の物語にNPCとして登場。
どうもケイローンの真似事としてチンピラ紛いの奴等に訓練を施して教師役を楽しんでいたらしい。
……世界の危機に何してんのといってはならない。
またアタランテやペンテシレイアといった関係者からは度々アキレウスのことを口走っている。
残念ながらキャラとしては未実装であり、登場を望む声も多かった。が…



人類最速の足、伊達じゃあないぜ?


2018年ゴールデンウィークに開催されたコラボイベント「Apocrypha/Inheritance of Glory」にて満を持して登場。レアリティは最高ランクの☆5。
師であるケイローン、配布で主人公のジークも同時に実装されたことで、Fate/Apocrypha出身のサーヴァント16(+2)騎全員がようやくFGOに出揃った。
なお、コラボイベント出身の☆5では初の期間限定ではない、恒常召喚可能なサーヴァントである。

カード構成はBuster1枚、Arts2枚、Quick2枚。
Busterメインである事が多い☆5ライダーとしては珍しいQuick主体の組み合わせであり、メイドオルタ以来2人目。
赤の陣営内で見てもQuick主体なのは彼を除くと姐さんだけである。
クラススキル「騎乗A+」のおかげでQuickカードは火力・スター生産率共に高く、後述のスキルも併せればNP溜めも容易い。

保有スキルは原作で所有していたものではなく、全て宝具をスキル化したもの。
火力バフ、防御バフ、タゲ取り兼NP獲得ブーストとバランスの良い構成であるだけでなく、元が宝具だけあって個々の性能も高い。

第1スキル「彗星走法(ドロメウス・コメーテース)
Quick性能アップ&クリティカル威力アップ。
シンプルながら自身のクラス・カード構成と噛み合った火力バフスキル。
強化されたQuickでスターを生み、そのスターでクリティカル攻撃を仕掛けるという流れを単独でこなせる。

第2スキル「勇者の不凋花(アンドレアス・アマラントス)
自身に無敵付与(2回)&防御力アップ。
強化解除や無敵貫通で無い限りほぼあらゆる攻撃を2回まで防げる優秀な防御スキル。
類似スキルの「矢避けの加護」と同じくチャージターンも7~5と短く、序盤から遠慮なく使っていけるのも強み。

第3スキル「宙駆ける星の穂先(ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ)
自身にターゲット集中&NP獲得量アップ&NPチャージ。
相手の単体攻撃を誘導し、バーサーカー等の脆い味方を守る壁スキル。
NP補助効果も平均的性能ながら2つ備わっており、宝具発動補助に一役買ってくれる。
ただし第2スキルとは見かけより相性が良くなく、3回攻撃が飛んで来れば1回は食らってしまうのに注意。この辺りは原作再現と言えるか。


◆宝具:疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)

ゲーム上の宝具は『疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)』を採用。自身のQuick性能アップ&敵全体にQuick属性の強力な攻撃。
坂田金時(ライダー)の宝具の全体攻撃版と言える性能であり、オーバーチャージでQuick強化倍率が上がる点も一緒。相手を乗り物で轢き殺している点も一緒
第1スキルと合わせれば、大ダメージと同時に獲得した大量のクリティカルスターで次ターンに更なる猛攻を仕掛けられる。
突進を仕掛ける直前の顔がアップになる演出が非常に印象的。
地味に☆5では巌窟王以来2人目となるQuick全体攻撃宝具の持ち主である。


総じてQuick運用に重きを置きながらも、攻撃・防御両面が高い次元でまとまった自己完結型クリティカルアタッカー。
第3スキルの存在からバーサーカーと組む際の壁役としても適任であり、雑魚相手なら宝具で殲滅しつつスターを稼いで自身もしくは味方のクリティカル補助も可能。
様々な役割を高い水準でこなせる「万能型」とでも呼べるサーヴァントであり、Apocryphaの赤陣営最強の一角と称された実力は本作でも健在である。

難点は宝具が全体攻撃である事とQuick自体の性質上、他の☆5ライダーと比べると一撃の爆発力でやや劣る点か。
代わりに優秀な防御スキルとクリティカルバフを持っているため、必然的に高い継戦能力で戦場に居座り、クリティカル攻撃でダメージを稼ぐ戦法が主体となる。
その在り方はライダーというよりも、耐久力に定評があり、自身も適正を持つランサーに近い。

ただ、他のライダーとの相性自体は悪いわけでは無く、むしろ他のメンツに不足しがちなスター生産力と防御力を一人で補えるため、ライダーパーティーを組む際の相方として適性が高い。
メインとしてもサブとしても一級の働きが出来るこの汎用性の高さこそがアキレウスの最大の強みと言える。

ストーリーでは、ケイローンともども最初から味方側として活動してくれる。
小さい頃にケイローンから受けたスパルタ指導は大英雄になった今でもトラウマ気味らしい。
他方でケイローンを本気で尊敬していることは今でも同じ。
「ぼくのかんがえたさいきょうのせんせい」ばりに何でもできると自慢してケイローンにたしなめらられる微笑ましいシーンも。

ちなみに担当声優の古川慎氏は筋金入りのガーチャーとしても知られており、アキレウスをなんと実装当日にレベル100・宝具レベル5にしてのけた。*4
本人曰く「5枚集めて聖杯突っ込むまでが今日のミッション」とのこと。一体何枚の一万円札が飛んだのか気になる所ではある。

◆余談

征服王イスカンダル(アレキサンダー大王)はアキレウスが主人公の物語「イリアス」の熱狂的な大ファン。
作中でもこれらの逸話は採用されており、イリアスを態々図書館から強奪して2週間もない聖杯戦争の最中にもかかわらず読みふけっていた。
当然主役であるアキレウスの事も尊敬していて「イリアスごっこ」なる遊びをしていた逸話があり、最も憧れる英雄に彼の名を挙げている。
もしも互いに対面することがあれば、流石のイスカンダルも思わず襟を正してから話しかけると思われる、とされていた。

また、裏切りの魔女メディアとは伝承では楽園エリシュオンで4番目の夫として結婚した夫婦とされているが、「Fate」において、この逸話が採用されているかは不明。
きのこ曰く修羅場の予感!ワクワク!


冬木の聖杯の劣化品が粗製濫造され、亜種聖杯戦争が多発している『Apocrypha』世界では、冬木製の聖杯以外はサーヴァントの実力を引き出せず、開催地での信仰度によってほぼ全ての勝敗が決定する状態となっている。
その一例としてギリシャでは、ご当地最大の信仰を持つヘラクレスに人気が殺到して、ヘラクレスの触媒争奪戦が激化。
触媒争奪のために一周回って聖杯戦争開催以前に真っ当な魔術合戦で決着がつく状態となっている。
そのためにヘラクレスが禁止されれば、今度はアキレウスの奪い合いによる魔術合戦となり…という具合に普通の魔術合戦ばかりが行われて、ギリシャでは一度もまともに聖杯戦争が開催されていないという事情がある。

歴代サーヴァントでも5つの宝具というずばぬけた保有数を誇るが、初期では宝具は3つの予定だった(不死身と俊足はスキルにするつもりだった)。
ところが奈須きのこはアキレウス程の格や知名度の英雄なら5つぐらい宝具にしてもOKという一言で決まってしまったとの事。
流石にこれ以上宝具を追加する訳にはいかないと思ったのか、登場する事はかなわなかったが、
宝具候補の一つに黄金聖衣という鎧宝具もあるらしく、地元であるギリシャなら持ってこれるらしい。
つまり合計6つの宝具というぶっとんだ保有数になる。ギリシャ屈指の英雄は伊達ではないと言った所か。
ただし、大英雄が強力な宝具を多数持つ以上、やはり魔力消費量の問題が浮上する。
ここまでの数の宝具を持つアキレウスがまともに戦うと、マスターの側はあっさり魔力枯渇を起こしてダウンしてしまうため、まともに戦わせられるのは超一流のマスターか、魔力供給が潤沢になるような特殊状況に限定されてしまうデメリットは付き纏う。


尚、Apocryphaではライダーとして呼ばれたがランサーバーサーカーのクラス適正も持っており、更に極めて希少な特殊クラスのひとつ、シールダーの適正も持ち合わせている。
もしもランサーで呼ばれれば戦車を失うものの神速の速度で駆け巡りながら治癒阻害の槍を振るうので手に負えないらしい。
シールダーで呼ばれれば不死身と最高峰の盾と鎧を併せ持つ、難攻不落にして鉄壁のサーヴァントになっただろう。


追記・修正は英雄として生きる事を誓ってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • Apocrypha
  • TYPE-MOON
  • Fate
  • マザコン
  • トロイア戦争
  • 俊足のアキレウス
  • サーヴァント
  • ライダー
  • 緑髪
  • ネギ
  • アキレウス
  • 半神半人
  • 騎乗兵
  • チート
  • 最速
  • 最速のサーヴァント
  • 不死身
  • ギリシャ神話
  • アキレス腱
  • 弟子
  • 勇者
  • 英雄らしい英雄
  • 赤の陣営
  • 槍兵のような騎乗兵
  • 弱点は踵
  • 王族嫌い
  • 古川慎
  • 新生アルゴノーツ
  • イリアス

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月06日 20:49

*1 弱体化状態でもFGO主人公は辛うじて見えたレベル、アキレウス本人曰く万全なら見えない筈だったとの事

*2 ヘクトールは神性スキルを持たず、アキレウスに傷ひとつ付けられないため逃げるのは当然ではあるが。

*3 アキレウスの父ぺーレウスはアタランテと同じくアルゴノーツで、アタランテと勝負して敗れたという伝説もある。

*4 参考までに、サーヴァント1人を宝具レベル5にするには同一サーヴァントを5人引かなければならない。そして狙った☆5を引き当てられる確率は例えピックアップ期間中であっても1%にも満たない。