満足龍(遊戯王)

登録日:2014/05/06 (火) 23:00:00
更新日:2024/04/13 Sat 22:02:21
所要時間:約 6 分で読めます







――インフェルニティループ。それは満足の世界で進化したループ。

そこに命を賭ける無手札の技を持つ龍を、人々は満足龍と呼んだ――





※呼びます










【概要】

満足龍とは遊戯王5D's及びその漫画版
また遊戯王オフィシャルカードゲームにおいて鬼柳京介と中の人が使うカテゴリ【インフェルニティ】の切り札となるドラゴンたちである。

文字通り「ドラゴン族」のモンスターが満足龍に数えられるが、
「海竜族」など、別の種族のモンスターでも名前に「ドラゴン」と付いていたり、ドラゴンのような外見をしていてインフェルニティの強化に貢献してくれれば満足龍と呼ばれることもある。

そのどれもが手札0という条件で召喚されやすく、また高い打点と強力な効果を持っているため
【インフェルニティ】を単なるファンデッキから一戦級にまでのし上げて、使用者を満足させた。
第8期辺りからシンクロモンスターの満足龍を使用しないエクシーズ型が主流となり(世界大会優勝したのもこちら)、
新マスタールール導入後はリンク召喚を多用するようになっているが、
それでもインフェルニティと言えばシンクロ満足龍を出して満足するデッキであるという印象は強い。

インフェルニティと相性のいいドラゴン型のモンスターは登場し続けているものの、
ファンからは以下の4体が基本的に満足龍として認識されている。

それぞれの満足龍のより細かい情報に関してはリンク先参照。


【種類】

満足龍 ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン


漆黒の帳下りし時 冥府の瞳は開かれる
舞い降りろ闇よ!

ダークシンクロ!

出でよ ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン!

初代満足龍。
アニメではダークシグナー編にてダークシンクロとして登場したが、OCG化の際に普通のシンクロになった。

インフェルニティとは特に関係ない地縛神をサーチする効果や素材の縛りから、
当初は単なるファンデッキ用のクズカードと思われていたが……。


現在ではもう一つの効果である、墓地のインフェルニティの効果を得る能力が強力なことが判明。
通称「アイドラループ」の主役として、インフェルニティのデッキと墓地をグルグル回転させている。
一見クズと思わせながらデッキを回すエンジンと化したその様子はまるでメ蟹ック


満足龍 インフェルニティ・デス・ドラゴン


死者と生者、ゼロにて交わりしとき
永劫の檻より魔の竜は放たれる

シンクロ召喚!

出でよ、インフェルニティ・デス・ドラゴン!

二代目満足龍。
アニメでは満足街編から登場した。

高い破壊効果&バーン能力、そして何よりも満足龍では唯一「インフェルニティ」の名を持つカードであることから、インフェルニティガンと合わせてファンは非常に満足できた。

……その正直キモいイラストを除けば。
どんな敵だろうが強力なパワーで蹴散らす姿は王者の魂を彷彿とさせる。


満足龍 オーガ・ドラグーン


地獄と天国の間…煉獄より その姿を現せ!

煉獄龍 オーガ・ドラグーン

三代目満足龍。
漫画版5D'sにて登場した、決闘竜の一体。

手札0の時に相手の魔法罠をカウンターする能力は単純にして強力。
ブラック・ホール」や「激流葬」による安易な退場を避けることができ、「羽根帚」などを牽制できる。

このカードと「インフェルニティ・ブレイク」の組み合わせは「オーガブレイク」と呼ばれ、堅牢な布陣として知られる。
その制圧力は、全盛期のシエンを彷彿とさせる。
インチキ効果もいい加減にしろ!

でも、「壊獣」とカウンター罠は勘弁な!
また、ドローフェイズとスタンバイフェイズにはどうしても手札にカードが存在してしまうので、その瞬間を「強制脱出装置」などで狙われることもある。


満足龍氷結界の龍 トリシューラ


破壊神より放たれし聖なる槍よ。今こそ魔の都を貫け!

シンクロ召喚!

氷結界の龍トリシューラ!!
満足龍のリーダー
氷結界のカードだが、その緩い召喚条件とインチキ効果から様々なデッキに採用されていた。
……そして、最盛期のこのモンスターを最も有効活用していたのはインフェルニティである。

当時の遊戯王OCGは現在以上に治安が悪く、各地でゴヨウと呼ばれる権力たちがモンスターを奪って勢力を競っていた。
インフェルニティは彼らに勝負を挑み、前述のトリシューラやバウンスを駆使してガチデッキどもを次々と撃破していった。
インフェルニティの名はみるみるうちにOCG界に広まり、環境の勢力図は次々とインフェルニティを中心に塗り変わっていったのだ……

長い戦いの末、彼らはついに環境統一に成功して満足した。そう、統一に成功したその時は。
だが、満足とはいわば最高の状態、一度満足すれば以降は落ちてゆくしかない。
環境を制覇したことによりインフェルニティは次に成すべきことを模索していた。

だがトリシューラだけは祭が終わったのを認めたくないかのように、デュエルスペースを這い回り敵を求め続けた。
相手がファンデッキであろうと非情に手札とフィールドを駆逐していくトリシューラからファンが、満族が離れていく。

しかしその余りにも強力な効果に、コンマイまでもがトリシューラを制限カード化してしまう。
一枚ならそんな無謀なループを実行に移しはしないだろうというコンマイの配慮だったが……

だが、奴は……“ハ ジ け た”

トリシューラはコンマイの予想に反し、一枚でループを仕掛けたのだ(だいたい満足民のせい)
必死のループを繰り広げるトリシューラは、相手プレイヤーをガン無視し、ソリティアを繰り広げてしまう。
ほどなくトリシューラは禁止された。コンマイへの反逆は第一級罪、終身刑は免れない。

その後、トリシューラはなんやかんやで制限復帰を果たす。

復帰当初は満足なんて言葉はすっかり忘れていたが、
フィールドを破壊耐性を持つモンスターから取り戻すべく戦う中で徐々に満足を取り戻していく。
遅ればせながら他の満足龍も駆けつけ、伝説のデッキ・インフェルニティは復活を遂げた!

トリシューラは今もシンクロ型インフェルニティの要として、除去とループに励んでいるらしい。

よく挙げられる代表的な満足龍ではあるものの、トリシューラを満足さんが公式で使用したことは一度もない。中の人は使ってたけど。
それ以前にトリシューラ自体本編で登場したのはチーム太陽の回想などごく僅かでデュエルで使われたことは一度もない。
ちなみに上述の召喚口上は中の人が考案したものであり、公式動画「遊戯王OCG(仮)スマがゆく!最強王者決定戦」では実際に述べられるなど半公式のものと化している。
更に2020年9月時点では未実装だが中の人によるとデュエルリンクス用に中の人考案の召喚口上を収録済みとのことで、ある意味公式に満足龍と認められた。


【その他】

満足界の龍氷結界の龍 ブリューナク

トリシューラと同じく氷結界のモンスターの一体。
展開のエンジンにして、無限ループエンジンにして、フィニッシャーであったこのカードは、まさに全盛期のインフェルニティの強さを支える要だった。
手札で事故ったモンスターを減らしつつループができるということで禁止カードになるまで非常に重用されていた。
……が、このカードは海竜族なので満足ではない。残念。
ちなみに、氷結界にはもう一体の龍が居る。あちらは究極神の下僕になったが。

現在は無制限カードへと復帰しているが復帰時にエラッタが行われ、ターン1制限と相手フィールドのみ対象の
バウンス効果へと書き換えられたため現在はループ不可、最近は主に汎用除去兼事故防止として採用される。
自分フィールドのバウンスができてしまうばかりかターン1制限すらなかったエラッタ前がおかしかったわけだが


・氷結界の虎王ドゥローレン&継承の印

一言でいえば制限で済むぐらいには正常化したブリューナク&早すぎた埋葬。
もともと2つ合わせて使用するループコンボとしてインフェルニティ以外で名を馳せていたがブリューナク投獄をきっかけに本格的に採用されるように。
ドゥローレンの素材指定は水属性シンクロを経由することで解消、
継承の印の墓地同名3体縛りは元々回ればサーチも墓地送りも得意なため容易に達成可能。
双方制限化したので以前のドゥローレン×3枚で継承の印を回収するお手軽ループコンボは起こせなくなったが、
それでも他のカードと組み合わせれば別ルートのループ自体は起こせるため、ループエンジンとして依然健在。
ひとつ残念なのはドゥローレンは獣族であるため満足龍になれなかったこと。


ラヴァルバル・チェイン

TUEEEEEEEEEEのはインフェルニティでも同じ。デッキトップにデーモンを置けるのは心強い。
デッキを安定化させる潤滑油にして、展開の起点になる点火薬にして、カードを延々と回すためのループエンジンとその存在の大きさは計り知れない。
特に☆4展開カードと合わせることで、キーカードたるデーモンとヘルウェイパトロールを1ターン目から確実に墓地に送れる点で重要だった。
……が、例によってこのカードも海竜族だった。残念。
その後も幅広いデッキで活躍していたが禁止カードになってしまい、多くの決闘者、こと満足民は血の悲しみに包まれた。


・ダイガスタ・エメラル

例えるなら生きた貪欲な壺。
生きているためもう一枚のエメラルで回収すれば容易にループが成立するループエンジン要の一枚。別名エメループ
実質2枚、エメラルをバウンスできるなら3枚のモンスターをデッキに戻しつつ1枚ドローは、
エクストラモンスターも含めて墓地が肥えやすいインフェルニティにとってはまさに破格の性能。
もう一つの効果モンスター以外の蘇生もガイアナイトやジェムナイトパールさんを経由することで使えるようになるため、地味に侮れない効果。
今後もエクストラモンスターの再利用を主に都合のいいおもちゃとして愛用されていくだろう。
残念ながら岩石族で見た目もドラゴンっぽさは無い。


・恐牙狼 ダイヤウルフ

インフェルニティの名物だった「ダイヤウルフと自分のカードを破壊」した奴。
登場時はランク4の汎用エクシーズが限られていたことから一般デュエリストからは汎用除去カードとして見られていたが、
満足民は場のデーモンと効果を使い切った効果モンスター双方を墓地に送りモンスターをゾーンを空けつつ、ダイガスタ・エメラルの効果でデッキに戻したり蘇生カードで呼び戻して更なる展開を促す、展開補助兼ループカードという使い道を見出した。
今ではリンクシステムの存在から使われることはなくなったが、リンク時代前のインフェルニティのループを支えた功労者であった。
こちらも獣族であり満足龍とは言いがたい。


・ヴェルズ・ウロボロス

トリシューラを連想させる3つの強力な効果を一枚に持つが、
「1ターンに一度」
「3つの効果の内一つを選んで」
「表側表示の時にそれぞれ一度だけしか発動でない」
の効果発動制約に加えてさらに☆4×3モンスターが必要な重さで「悪用すんなよ、絶対すんなよ!」といわんばかりに重い制約がついたエクシーズバージョンのトリシューラ。
でもやっぱりというか「一度場から離して再度出せば問題ない」というループコンボの基礎テクニックを用いられた結果、
相手の場を全部手札に戻して、相手の手札を全て捨てさせて、相手の墓地を全て除外するカードになった。別名ウロボロスループ
実用性重視の簡素な有限ループでも全バウンスか全ハンデスの片方ぐらいはできる。
一応元ネタでさらにほぼ同じことができるトリシューラが帰ってきたものの、
エクシーズ軸による全く別の構築ができる楽しさ、なによりあのトリシューラの派生にしてドラゴン族という正真正銘の満足龍であることから今でも一定の人気がある。


・虚空海竜リヴァイエール

ネクロマンサーを素材に、除外したデーモンを呼び戻すのが主な仕事。
リンク召喚実装後もリンク召喚の過程のなかで絡めて使うことでアド数を水増しするなど依然として重要な一体。
いわばインヴォーカー枠。
もちろん4以下なら相手のモンスターも含めて呼び出せるため見た目以上に柔軟性は高い。
名前は「海竜」だが水族である


魔王龍 ベエルゼ

決闘竜の一体。
高い打点と圧倒的な破壊耐性が魅力。シンクロ素材の縛りもインフェルニティなら楽々突破できる。
更にこのカードはドラゴン族のため、5体目の満足龍に挙げる声もある。(BFとも)
ただ鬼柳京介も中の人も使用してないので、まだまだ候補の一体である。


・琰魔竜 レッド・デーモン・アビス

ジャック決闘竜琰魔竜 レッド・デーモンの進化体。
上記満足龍全てを上回る脅威の3200打点と相手場のみのC・HERO カオス効果に戦闘ダメージを与えたら墓地のチューナー蘇生を持つ。
星は9でシンクロ素材の縛りはチューナー+闇ドラゴンシンクロな為三大満足龍+チューナーで容易に満たせる。
アイドラループの〆に最適でありオーガ・ブレイク・バリアに並びインフェルニティの布陣を更に堅牢にした。


クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン

ARC-Vにおいてユーゴが使用した切り札。
対モンスターにおいて絶対的な性能を誇るこのカードはシンクロデッキの終着点の一つとして人気を博し、星8シンクロを出しやすいインフェルニティでも例外ではなかった。
オーガドラグーンでは防げないモンスター効果を防げるため、オーガクリスタルの構えを目指してインフェルニティ使いは満足した。
WWや赤き龍など、このカードをもっと活かせる戦術も存在するためか、満足龍に挙げられることは少ない。


輝竜星-ショウフク

2016年4月、チェインを失い窮地に立たされたインフェルニティを救った存在の一柱。
「自分フィールド上のカードを1枚破壊し、墓地のレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する」というデーモンを出してくれと言わんばかりの効果を持ち、
使用後はこれまた満足と最強クラスのシナジーを持つ旧神ヌトスを作れることで活用され尽くした。
こちらは幻竜族であるため厳密にはドラゴンではなく、非チューナーに幻竜族縛りがあるが、ビートルビートルデーモンという盤面を作りやすいインフェルニティでは、
幻竜族の6シンクロである「メタファイズ・ホルス・ドラゴン」を経由することでこれを克服した。
ついでにデッキバウンスが撃てるのも嬉しい。
鬼柳星-ショウフクと呼ばれることもある

鉄壁の満足竜 ファイアウォール

2017年、新マスタールールの導入により、エクストラからの大量展開が規制され、既存のソリティアデッキは死滅したかに見えた。
だが奴は……ハジけた。
「リンク先のモンスターが墓地に送られた場合、手札のモンスター1体を特殊召喚できる」というハンドレスを保ちつつの展開を可能とする効果、
相互リンクしている数だけ、フリーチェーンでバウンス・サルベージできる効果により、
ソリティアの終着点と中継点を兼ねる究極のシナジーを持つドラゴンとして爆誕した。

リンク4でモンスター2体以上と、素材の条件は重いが、自然とモンスターがフィールドにたまっていくインフェルニティならば、意外と楽に達成可能。
むしろ、デッキが回転しだすと、無理やりにでもモンスターゾーンを空けたいデッキでもあったので、むしろこの条件は好都合。

一旦こいつを出してしまえば、サーチした「インフェルニティ・デーモン」を簡単に特殊召喚でき、
墓地に落ちた「デーモン」や「ミラージュ」をサルベージして再び手札から特殊召喚するという芸当も可能。
こうして何度も「デーモン」を過労死させれば「バリア」と「ブレイク」をサーチしまくって鉄壁の布陣の完成である。
理論上は、デーモンとそれを特殊召喚できるレベル4の2体からウォール3体とランク4とネクロ、そして5枚のインフェルニティ罠を展開するほどのパワーを手にしたインフェルニティの進化は止まらない。

なお、WJで再録された際にはイラストが変更されており、赤い体色と右を向いたポーズは何となく「ラヴァルバル・チェイン」を彷彿とさせる。
ビジュアル的にも満足を支えるカードの世代交代と言え、新世代の満足龍との呼び声も高い。

ただ、残念ながらこちらもドラゴン族ではなく、新登場したサイバース族である。
ついでに言えばアニメにちゃんと使用者がいる。というか主人公のエースモンスターである。

インフェルニティ以外にも大量展開が可能なデッキでも同様に重宝され、あまりにも活躍してしまったためか
アニメ放送中主人公のエースにもかかわらず、初の制限カード、禁止指定されてしまった。
明らかに同名ターン1制限を付けないといけない効果の時点でコンマイは故意にやってるのだろうが


・鎖龍蛇ースカルデット

上記のファイアウォール・ドラゴンの規制後に出てきたリンク4のモンスター。
①リンク2体でリンク先モンスターの攻守300アップ
②3体で手札からモンスター特殊召喚
③4体でデッキから4枚ドロー(その後3枚デッキに戻す)
という効果を持つ。

インフェルニティにおいては専ら②の手札からモンスター特殊召喚が選ばれ、インフェルニティ・デーモン特殊召喚からのサーチに繋げられる事が多い。

ファイアウォール・ドラゴンはその汎用性の高すぎる手札からの特殊召喚効果から禁止化され、その後「手札からの特殊召喚はサイバース族限定」という制約付きのエラッタがされて制限解除されたが、同様の手札から特殊召喚という効果を持ったスカルデットも制限化されてしまった。

また、ファイアウォール・ドラゴンはサイバース族であったが、こちらのスカルデットはドラゴン族であるのでスカルデットこそが真のリンク版満足龍と言われることもある。



忘れちまったぜ……追記・修正なんて言葉……………追記・修正なんて言…………言葉………
ヒッヒッヒッヒッヒャハッ………4体の満足龍を並べて追記・修正しようじゃねぇか!!

ヒャッーハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!


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最終更新:2024年04月13日 22:02