大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア(CGアニメ)

登録日:2014/05/03 Sat 21:04:33
更新日:2023/11/07 Tue 14:50:54
所要時間:約 8 分で読めます





ウル トラ フロンティア!


『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』とは円谷プロダクション創立50周年新事業展開の一つとして、
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』シリーズ終了から約2年半ぶりのデータカードダス新シリーズ。
またそれと同時に『新ウルトラマン列伝』で放送中のCGムービーのタイトルでもある。
ここではそのCGムービーについて解説する。


概要

後藤正行により描き起こされたオリジナルデザインの星人ハンターによって、
ウルトラマンのいない宇宙「プラズマギャラクシー」を舞台にゴールドラッシュをモチーフとした大怪獣ラッシュが展開されるストーリー。

CGムービーではバレル、ガルム、マグナの三人が組んだチームである「ラッシュハンターズ」を主人公に物語が展開される。

新ウルトラマン列伝ではウルトラゼロファイトと同じく、1回3分で複数回に分割して放送されている。
また、『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル』の同時上映でも2本CGムービーが公開された。

シーズン1は『REDKING hunting』『NELONGA hunting』『DINO-TUNK hunting』(ギンガ劇場SP1同時上映)『ANTLAR hunting』『VEROKRON hunting』(ギンガ劇場SP2同時上映)の全5話。

現在、シーズン2の放送中。
放送時間が1分間増量の4分間に加え、戦闘BGMとして「大怪獣バトル」の音楽が使用されるなど大ボリュームがなされてる。


本作はCGのクオリティーが非常に高く、またフルCG作品なのに『特撮らしく』仕上がっており、
CGでありながらもしっかりした構図によって怪獣の巨大感や重量感もしっかり出ていてムービー自体の出来が非常に良い。
さらにシンプルながらもキャラの立った3人がどこか洋画っぽい掛け合いを繰り広げて協力し合うストーリーも面白いので、
これだけで30分やってほしいとの声も多い。(3分間縛り故の見せ場の多さの面白さもあるが)

またラッシュハンターズ以外の他の星人たちのバックボーンも面白く魅力的なキャラクターが非常に多い。

『VEROKRON hunting』以外は全てYoutubeにて公式配信されているので、この項目を読んで興味の湧いた方は是非。

現在公式サイトにて漫画版が公開されている。(時系列はTV本編でのアントラー戦後)

主題歌
Rush!!ウルトラフロンティア!!
作詞・作曲-tenten/歌-竹内浩明/コーラス-五條真由美
主題歌制作協力 - あにまーと




登場キャラクター

前述したように後藤正行デザインの星人ハンターたちが登場する。
彼らの住む宇宙『プラズマギャラクシー』は今までのウルトラシリーズの宇宙と違うため、
あのヤプールキリエロイド、ワロガなど本編では決して相容れない存在(てか数名星人じゃない)も普通に一般人として登場している。



ラッシュハンターズ

メフィラス星人ジェントによって半ば面白半分で(本当はとある目的のために)一騎当千の凄腕ハンターを集めて作られたチーム。
彼が編成するまで三人は互いに面識が無かったらしく、お互いにお互いの情報をほとんど知らなかったほか、
各人性格がバラバラのために当初は各人がまとまりなく好き勝手に動く急造チームそのままだったが、
数々のハンティングを経て互いを認め合いチームワークを築いていく。

メンバーは名前の頭文字を並べるとそれぞれ「BBB」「GGG」「MMM」になる。(情報公開時一人仲間はずれがいたのは内緒)


ラッシュハンターズに所属するバルタン星人のハンターで「命知らずの宇宙忍者」の異名を持つ。
容姿は通常のバルタン星人よりかなり機械的で、右手のハサミには剣が内蔵されているほか、左手は鉤爪状の5本指になっている。
情報公開時には真っ先に「誰これ?」「大丈夫かこのデザイン?」とか言われたりしたが、ストーリーが展開するうちにほれ込んだ人も多いようだ。

大怪獣ラッシュシリーズのキャラクター紹介やテロップでは一番上、
公式画像では真ん中に彼がいるため、シリーズでの主人公ポジションのようだ。

バルタンの母星が爆発した際にただ一人生き延びた過去を持っており、口数は少ない。
その異名通り消耗の激しい技や自爆技を躊躇なく多用するなど自身の危険を顧みない戦い方をしており、
ガルムからはこれは失った同胞の後を追おうとしているためではないかと推測されている。

実際に口数の少ない彼だが、戦いの中でも危機に陥ると「同胞が呼んでいる」とよく口にしているため何かしら思うところはあったらしい。
だがガルムから必ず生還するというプロのハンターとしての心得を説かれ、一応過去を振り切ることができたようだ。

分身で敵を幻惑、崩れやすい地形に誘き出して自滅させるなどガルムほどではないがクレバーな戦い方をする。
この時のレッドキング戦ではまだ口の中にプラズマソウルがあることに気付いているなど洞察力自体も高い。
また、上述のように自身を顧みないため危険な状況打開役を自ら買って出ることも。

プラズマソウルやガネーにはあまり執着してないらしく、分け前でゴネるマグナを静めるためにすべてインセンティブを渡す場面もあった。

【能力】
破壊光線のエネルギーを右手の剣に集めて敵を切り裂く「白色破壊斬」
冷凍光線のエネルギーを使用する「赤色冷凍斬」
腰の装甲を分離し手裏剣として組み合わせ敵に飛ばす「サイクロンソーサー」
全力で使えば怪獣さえ包囲し動きを止めてしまう程の数の分身を作り出せる分身能力「ディフェンスブランチ」


ラッシュハンターズに所属するガッツ星人のハンターで、「智謀に長けた戦略家」の異名を持つ。チームの参謀役。
これまでのガッツ星人よりも全体的にさらに大きな体格で、大き目の頭部と、それに付いた鶏冠が特徴。というか完全にオウムってかインコ。
また顔にはほかのガッツ星人では見られない稲妻状の模様があり、後頭部は尻尾の様になっており膝の辺りまであるほど長い。

性格は皮肉屋で、さらに自身がプラズマソウルを一番稼ぐことに特化した戦い方をし、プラズマソウルの取り分についてはかなりの強欲さを見せる。
レッドキング戦とネロンガ戦では下準備や作戦立案をしたとはいえ、取り分七割を平然と要求したほど。

しかし、自らの命を諦めかけたバレルを一喝して過去を振り切らせたり、
マグナを救ったうえで手柄を譲るなどチームをまとめる年長者らしい一面も持つ。ツンデレ?

十字架型の狙撃銃・ホークアイショットや同型のハンドガンを使って戦う。
武器はカネゴン・ア・キンドから仕入れるが、金にがめつい彼とは相性がいいのか悪いのかよくわからないやり取りをする。
カネゴンからは不良品を売り付けられているが、ガルムもかなり強引に安く買い叩いているためどっちもどっちのようだ。


ラッシュハンターズに所属するマグマ星人のハンターで、「若き熱血ハンター」の異名を持つ。
赤い目と腰辺りまで伸びた赤い髪が特徴で、赤いマントを羽織っている。

バレルに次いで「誰だお前!?」なデザインで、人によってはバレル以上に元の星人の姿が思い出せないかもしれない。
まぁ、特徴的なサーベルは所持しているのでマグマ星人を知っていれば気づきやすいかもしれないが。

チーム内では最年少であり、直情的に動くトラブルメーカーでもある。
それ故、ガルムからは「ひよっこ」と呼ばれている。

バレルの事は初戦の時はバルタン星人の生き残りだと突っかかる様な態度を取りながら「アンタ」と呼んでいたが、
その後は実力を認めたことやインセンティブを全て譲ってもらった借りがある事もあってか「バレルの旦那」と呼ぶ。

戦闘スタイルはマグマ星人の一族らしく、右腕に装着するスティンガーサーベルを駆使した接近戦を得意とする。
必殺技はサーベルにエネルギーを集めて繰り出すフォースサーベルなど。マグマ星人の一族らしくテレポート能力も使用する。

目立ちたがり屋であり、事あるごとに「俺の見せ場」と称して真っ先にプラズマ怪獣に突っ込んでいくが、
その度にプラズマ怪獣に裏拳(本家ではダイナマイト数万本分の威力)で殴られる、光線で燃やされるなどロクな目にあっていない。
更にせっかく見せ場が回ってきても、ガルムやダダチームに横取りされたりも……。

しかし本人は非常に頑丈。
前述のような目にあっても全然平気で、しまいには避雷針代わりになってもほぼ無傷である等規格外の頑丈さを持っている。
公式サイトでも書かれているが、いろいろな意味で憎めない。また、実は悲しい過去があるらしい。

また、自分のサーベルに深い愛着を持っており、アントラー戦ではそれを手放せば助かるのに手放そうとはしなかった。

CGムービーでは若手故の行動や言動が面白く、彼視点から見るとより大怪獣ラッシュの世界が面白く見えるかも?


  • メフィラス星人 ジェント CV:藤沼建人
ラッシュハンターズのハンターリーダーを務めるメフィラス星人で、「冷静沈着な司令官」の異名を持つ。
通常のメフィラス星人に比べ、鎧を着込んだようなマッシブな体格になっている。

異名通り、常に敬語も交えた冷静沈着な言動を取るが、パッと見バラバラのバレル、ガルム、マグナの三人にチームを組ませ、
それに絶対の自信を持つなど、かなり大胆不敵な発想を持っている。どうやら怪獣ハンティング自体を楽しんでいるようだが……?

テレビ放送版では、毎回エンドロール時に本編の感想を述べる役回りとしても登場し、最後は必ず「ラッシュハンターズ」の言葉で締めくくる。

実は……  「伝説の巨星」の異名を持つ伝説の「七星剣」の一人で、「妖刀破軍」を所有する実力者



ダダ一族

今作でのダダ一族は、非常に徹底された管理社会の星に生きる一族とされており、
様々な宇宙人が種族を超えて手を組むことが当たり前のプラズマギャラクシーにおいて、
同族同士でしかチームを組まず、まともに会話すらしないその姿勢は「ダダのカーテン」と呼ばれている。

自身の肉体改造にすら何のためらいもなく、カネゴン・ア・キンドをして「不気味な連中」と評される。

通常のダダ同様「ダダ」という声しか発しないが、同族同士ではよく喋り、話すときは他種族でも話す。

CGアニメTV初登場時は漁夫の利を狙う「せこいチーム」という印象が強く、ミステリアスなイメージが付き纏っていたダダ達だが、
コミック版では彼らがそれぞれ如何なる想いを持って戦っているのかが判明し、かなり魅力的なキャラクターとなった。


  • ダダA(エリートナンバーズ)
「ダダ一族:指揮官クラス」。
コミック版では「A913号」とも呼称されている。
メンバーの中では最年少と思われ、まだまだ若いためか作戦が荒削りで無茶も多い。 それでもリーダーとしては申し分ない力量を持つ。
まだ若い指揮官ながらも、自分なりにチームを纏め上げようとしている。

  • ダダB(ブレイカーナンバーズ)
「ダダ一族:工兵クラス」。
コミックス版では「B081号」とも呼称されている。
メンバー内では最年長者と思われる面を見せリーダーである「A913号」を庇ったり「C696号」を諭すなど間に立つ役割を担う。
己の信念とダダの掟を貫こうとするいいやつ。

  • ダダC(コマンドナンバーズ)
「ダダ一族:兵士クラス」。
コミック版では「C696号」とも呼称されている。
リミッター解除することでマッスルオン状態となる。
また自由に憧れダダの掟に背いたことが拘束された原因と思われる描写があり、
それゆえか少なからずリーダーの「A913号」にいい感情を見せていない面もあるが、戦いの中で心情が変化していく。



その他

  • カネゴン・ア・キンド
「ギャラクシーギルドの商売人」。語尾に「~ガネ」と付けて話す。
各地のハンターステーションにおりカネゴンショップで、ハンター達に武器やアイテムを売っている。
商売に対する執念と行動力はすさまじく高く、ガネーさえ払えば大抵のものは仕入れてくれる。
たまに欠陥品も売りつける。ガルムからは「インチキ武器商人」と言われ、ジェントからも「商品のクオリティは何とも言えない」と言われる。
なんで商売成り立ってるか謎だが、意外と商売の才能が高いのだろうか……?

  • ノダチザムシャー
通称「孤高のハンター」。妖刀無名を振るう伝説の『七星剣』の一人。
プラズマギャラクシーの未曾有の危機を救った伝説の存在で、かつてガルムと共闘したこともあった。
巨大なアントラーを一刀両断するほどの剣技の持ち主。
また、ザムシャー一族の鎧は絶縁処理が施されているため磁力の影響を受けない。

  • 実況
ハンターであれば誰しもがチェックを欠かさない人気番組「ハンターTV」の実況。
ハンターステーションの真ん中のモニターではいつもハイテンションに怪獣ハンティングを中継しており、
その実況がハンターたちにはかなりの人気らしい。……こいついつ休んでるんだ!?



用語

ここではCGムービーで描写されてないゲーム版などの設定も加えて解説する。


プラズマギャラクシー
本作の舞台となる宇宙。闇のエージェントやウルトラマンギンガ曰く彼らの世界とは並行宇宙にあるらしい。
ウルトラマンのいない宇宙であり、ゴールドラッシュならぬ大怪獣ラッシュが繰り広げられる。
ちなみにゲーム版なども含めて現在いろいろな並行宇宙の星人たち乱入登場している。

公式サイトのジェントの言葉や実況の言葉から、「地球」と「ゴールド」は存在するようだが……?(少なくともゴールドは存在している)

プラズマソウル
謎の鉱石で、プラズマソウルから超エネルギー「プラズマエネルギー」が得られる。
しかし、プラズマソウルの鉱脈にはプラズマ怪獣となった怪獣が必ずと言っていいほど生息している。
そのためプラズマソウルの回収には星人ハンターによる怪獣ハンティングが必須となっている。

プラズマ怪獣
プラズマソウルを取り込んだ怪獣。
登場する宇宙人より遥かに巨大であり、体表にプラズマソウルが露出している。
その強さは圧倒的で、様々な能力を持つハンター達でも『七星剣』クラスでもなければプラズマソウルを全て砕くこと以外で倒すのは不可能に近い。
設定上では登場する宇宙人はみんなウルトラマン大のサイズでプラズマ怪獣はそれよりも更に巨大ということになっているが、
表現が難しいためにCGムービーでは等身大の宇宙人が20~30mの怪獣と戦うというイメージで演出されている。

露出したプラズマソウルを全て破壊されると倒される……が一応死んではいないらしい。(どう見ても爆死してる怪獣が二体ほどいるが)

その強さは取り込んだプラズマソウルに影響されるらしく、
ガタノゾーア通常の敵ペスターボスという本元では考えられないようなことも。

星人ハンター
ギルドに所属しプラズマ怪獣からプラズマソウルを獲得に挑む宇宙人達。
基本的に「ハンターステーション」で3人1組のハンターチームを組み、プラズマ怪獣ハンティングに赴く。
討伐報酬として「ガネー」が与えられ「ハンターライセンス」に入金される。

割り込み横取りなんでもありの世紀末な奴らだが、一応決まりはあるようで違法行為を犯して捕まったハンターも存在する。
ちなみに劇中で明かされている違法行為はハンターが手に入れたプラズマソウルを転送先から横取りすることだった。

ハンターリーダー
星人ハンターを束ねる者。劇中ではメフィラス星人ジェントなどが登場している。

どんなチームになるかはハンターリーダー次第となるが、
ジェントは大胆不敵なチームユニットを作り、他のハンターリーダーたちを驚かしているらしい。
ちなみにゲームではプレイヤーを指す。

ガネー
ハンターたちが使うこの世界の通貨。基本的には持ち歩かずハンターライセンスに入金される。
使用する場合もハンターライセンスをかざすだけでOK。

ハンターステーション
星人ハンターたちが集まる場所。
彼らはハンターステーションで仲間を見つけ、チームを組んで、怪獣ハンティングに出かける準備をする。
ハンターステーションはプラズマギャラクシーにたくさん存在しており、劇中のはその一つ。

他にもハンターステーションでは、プラズマ怪獣と戦っているチームのバトルの中継を見ることもできる。
ここで他の宇宙人ハンターたちの活躍を見ながら、次のハンティングの作戦を練ることもできる。

ハンターTV
プラズマ怪獣のハンティングの実況中継をしているテレビ番組。
人気番組らしく、ハンターは大抵欠かさず見ているらしい。

フロンティアライン
プラズマ怪獣が出現する惑星周辺の総称。
初めはプラズマ怪獣が発見された「未開の辺境惑星群」を指していた言葉だったが、
現在はプラズマ怪獣が出現する惑星がどんどん増えている。

フロンティアラインは徐々にプラズマギャラクシーの中心部へと展開している。

ギルドガード
ギャラクシーギルド秩序のために作られた組織。
所属しているメンバーはかなりの実力を持ち、マグマ星人ヴァイザーのように取り締まる相手からも一目置かれる存在もいる。

七星剣
かつてプラズマソウルが発見されたばかりの時代に大きな争いが起こり、
プラズマギャラクシーの崩壊が噂されるほどの危機に発展してしまった。

この未曾有の危機に現れて、圧倒的な力で争いを収束させた7人の宇宙人。
彼らと彼らが愛用する剣は強力なプラズマ怪獣をも圧倒する凄まじい戦闘力を誇ることから「七星剣」と呼ばれ、
伝説の存在としてプラズマギャラクシーにその名を轟かせている。

七星剣は現在、ハンターになった者、行方をくらました者など、さまざまな道を進んでいる。

ジェント曰く「案外、皆さんのすぐ近くにいるのかもしれませんがね」とのこと。 というかお前だぁ!


追記・修正はハンターライセンスを手に入れてからお願いします。

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最終更新:2023年11月07日 14:50