クロスボーン・ガンダム ゴースト(MS)

登録日:2014/04/29 (火) 14:45:20
更新日:2023/02/19 Sun 14:57:06
所要時間:約 7 分で読めます





機動性でひけはとらない!





型式番号:XM-X0
頭頂高:15.9m
全備重量:24.8t
出力:5,280kW
推力:25,000kg×4(最大30,000kg×4)
装甲材質:ガンダリウム合金ハイセラミック複合材
所属:蛇の足


概要

宇宙世紀0130年代にサナリィが開発した試作機
蛇の足における正式コードは「X-0(エックス・オー)」で、このため「クロスボーン・ガンダムX0」と表記されることもある。
なお「ゴースト」はフォントから勝手に付けられた名称で、ほかの登場人物にゴーストと呼ばれることはない。

本来「X3」と呼ばれるはずであった、クロスボーン・ガンダムの真の3番機。
だが本機とその他武装諸々を積んだ補給船は木星戦役時に難破してしまい、結局届かず終いであった。
それから約20年後、木星のテテニス一派が新造船『マンサーナ・フロール』のテストを兼ねた航海内で補給船を調査した際に本機を発見し、他の積み荷と共にテテニス派の所有となる。
そのため、マザー・バンガードに配備されたクロスボーン・ガンダムX3は元々3番機ではなかったことが判明した。
「いやX3の頭部に思いっきり3って描いてるじゃん」と思われる方もいるだろうが、実際にはアレは「鉈」のイメージ図であり、
たまたま「3」に似た形であるためにそう見えるというだけで、偶然の一致である。

性能や基本的な武装は他の3機と全く同じ。
ABCマントも装着できるし、コア・ブロックシステムやX字型のフレキシブルスラスターも健在である。

外見はX1に近いが、頭部アンテナはX3に似ている。
カラーリングが銀色でビギナ・ギナを連想させるということから、「ベラ・ロナが乗るはずだったのでは?」とか考えられているらしい。
また、腹部のダクトも形が違っていて、これは機動中に推力として排熱を制御するパーツが試験的に組み込まれたため。
ただし、特に目立った効果は得られなかったため、上にも記したように基本性能は他のクロスボーン・ガンダムと大差ない。

開発された当時は最新鋭高性能機だったクロスボーン・ガンダムも、20年が経った0153年においては既に旧式の部類であり、
攻撃力の優位性も薄れ、出力もザンスカール帝国の主力機であるゾロアットと大差ないが、
フレキシブルスラスターから生み出される機動性については劇中でも目を見張るものがあるとされており、
それにパイロットの卓越した操縦技術が合わさることで、153年時点の主力機達とも対等以上に戦えるだけの戦闘力を得ている。

なお、敵側の言動から察するに、クロスボーン・ガンダム自体の認知度はかなり低いようだ。
これは、木星ではなくザンスカールの一派が敵だということもあるかもしれない(木星では悪い意味で認知度は高い)。

ちなみに本機はX1と同様、製造時、再発見時に特徴的な髑髏のマークは存在していなかった。
どのような理由かでマークが付けられたかは不明だが、木星にはこの機体に好印象を抱く人物はごく少数であること考えると、
メインパイロットであるカーティスの趣味でつけられたのかもしれない。

約20年もの間、難破船の中で星の海を彷徨い続けたかつての海賊の一員だったもの。その在り様はまさしく船幽霊(ゴースト)と言える。


クロスボーン・ガンダムX-0 フルクロス

エル・ザンスカールに対抗するための決戦仕様。
X-0と共に引き上げたフルクロスを身に纏っており、見た目はかつてのX1フルクロスとさほど変わらないが細かい部分が異なっている。あと銀ピカ。
他の蛇の足所属機同様に、コックピットをG軽減用ジェルで満たしているため、
従来のクロスボーン・ガンダムよりも機動力の限界が引き上がっており、さらに機体の性能を引き出せるようになっている。


○武装
クロスボーン・ガンダムの共通武装
  • バルカン砲×2
  • ビームサーベル/ビームバルカン×2
  • ヒートダガー×2
  • シザーアンカー×2
  • ビームシールド/ブランドマーカー×2
  • ABCマント
これらに関してはX1のページ等を参照されたし。

本機独自の武装
  • バタフライバスター×2
  • バタフライバスターB
  • クジャク×1
  • フルクロス(オリジナル)

  • バタフライバスター
メインウェポン。ザンバスターと使い勝手を比較するために造られた実験武器。
古い拳銃のような形のガンモードと、バタフライナイフのような形のサーベルモードに変形可能。
サーベルモードはビームザンバー同様の高出力で、ビームシールドごと相手を切り裂ける。
というのが開発当時のコンセプトだが、ザンスカール製の最新型ビームシールドを切り裂くことは出来ず、そのアドバンテージは失われている。
グリップエンドに連結用っぽい穴が見受けられるが、作中では使ってないため詳細は不明。まあ模型誌の作例では「連結機能も再現」とか書いてるのが載ってる訳だが
実験用なのでたった6挺しか現存せず、しかもサイド3での戦闘で早速1挺、更にサーカスと接触しているザンスカールの部隊を奇襲した際に2挺も壊してしまった。
※奇妙な事に破壊したのはどっちもデスフィズである。
普段は腰に2挺マウントしていて、接近戦では二刀流で戦うことも少なくないが、この使い方は想定外だったらしい。
名称の由来はバタフライナイフから。

  • バタフライバスターB
ブラックロー運送に発注した、バタフライバスターの発展型。
コンセプトはバタフライバスターと変わらず、違いは純粋な出力アップ(12%)程度。
外見がオリジナルから変わっているが、バタフライバスター自体が20年前のサナリィ製ということもあって、パーツの在庫が無いのが原因である。
こちらはオリジナルと違って1挺しか装備しておらず、二刀流で戦う時はクジャクを使っていた。

  • 多目的攻撃兵装「クジャク」
バタフライバスターBと一緒に発注された武器。
ムラマサブラスターとピーコックスマッシャーを一つにしたもので、名称は「ピーコック」を「ムラマサ」の語源である日本語に換えている。
ジェネレーター内蔵型であり、MSからの出力と合わせることで強力なビーム圧を実現している。
バスターモード時には大型ビームサーベルとして使用可能で、最新型ビームシールドをブチ抜ける威力を持つ。ビームライフルとしても使用可能。
ボウガン状に展開することでスマッシャーモードになり、一度に15発のビームが発射されるが、展開する時はわざわざMSの手で押し広げなければならないのが難点。
ちなみに製作費はMS1機分に匹敵する
ファントムからゴーストガンダムへの改装時、背面にクジャクを引っ掛ける用のモジュールが追加されており、
蜃気楼鳥モードのゴーストガンダムにクジャクを引っ掛けて戦場までの足にしている。

  • フルクロス
X-0と共に引き上げられた実験兵装。
実は木星戦役時にフルクロス自体は完成していたのだが、X-0と共に漂流の憂き目に合ってしまったため、
実際に運用されたのは3年後の神の雷作戦を待つこととなった。

かつてのフルクロスは決死の特攻作戦のために過剰なまでの防御力を持っていたが、本来のフルクロスは使い捨てのシェルフノズルの集合体というコンセプトで生まれている。
だが、このフルクロスもカーティスの下で調整が行われ、内部にABCマントを貼る事でかつてのX1フルクロス程ではないが高い防御力を手に入れた。
X-0本体に対ビームコーティングが施されているため、総合的な防御力はあまり変わらないとか。

X1のものには無かった機能として、内部フレームを動かすことでフルクロスを展開することが可能になっており、
内部にはエンジェル・コール焼却用の遅燃性高熱弾が装填されたピストルが収められている。

なお、X3が持つ両腕のIフィールドは、このフルクロスによって培われた技術を元に搭載されたとされている。




作中の活躍

パイロットはカーティス・ロスコ。…なんか誰かに似てるような気が…。
こんな旧式機に乗っているのは、彼が失明する以前からクロスボーン・ガンダムに乗っていたため、
コクピット内の操作パネルの位置や操作性などに精通しているからだという。

サイド3のコロニー内でザンスカール軍のMS部隊と戦い、これを一蹴。
そこに現れたサーカスのデスフィズとの戦闘では苦戦するも、フォントの機転もあってなんとか脱出する。

その後、カーティス達が「クロスボーン・バンガード」を名乗ると、エンジェル・コールの手がかりを得ようとザンスカールの部隊を奇襲するが、
サーカスやリガ・ミリティアのリア・シュラク隊も現れて四つ巴の戦闘に発展。
サーカスのラロとリア・シュラク隊のVガンダム3機を相手に奮闘し、ラロの一時的な撤退から圧倒的に不利となったが、ベルの能力とフォントのアイデアでこれを突破した。

ジャブロー降下時にはサーカスのキルジャルグと交戦し、地形のせいで不利な戦いを強いられるも何とか撃破している。


頼んだぜ!
今一度……おれに力を貸してくれ!
クロスボーン・ガンダム!


カーティス以外が搭乗している場合は苦戦することも多いが、脱走したフォントが訪ねた町のパン屋のおじさんだけは唯一例外で、タイヤのMSを蹴散らす活躍を見せた。
推進剤が切れかかったことで追い詰められたが、フォントが乗り捨てられたゲドラフ&アインラッドで機動力をフォローし、相手の主力も撃破している。

最終決戦ではフルクロスを纏って出撃。
エンジェル・コール焼却ミッションに全力を尽くすも、キゾのミダスによる光攻撃により他のMS共々行動を封じられる。
しかし、カーティスが使う特殊な音響センサーが光攻撃のダメージを緩和し、同じく行動不能を免れたデスフィズと共に反撃するが、光攻撃の影響で機体の調子が悪いまま戦い続ける。
ソーラ・システムでエンジェル・コールを焼却しながらのミダスとの戦いで一度はミダスを退けるも、
ミダスの奇襲により縦に切り裂かれ、半壊のコアファイターと意識不明のカーティスを残して最後のクロスボーン・ガンダムは爆発した。



クロスボーン・ガンダムX-11/X-12/X-13

木星共和国がX-0を元に作った、木星産クロスボーン・ガンダム。
前述の通り木星でのクロスボーン・ガンダムは悪い意味で有名なのだが、技術レベルが下がった宇宙世紀0160年代において、
0130年代の最新鋭機であるクロスボーン・ガンダムはその悪名があるとはいえ木星にとって有益であると判断され、
木星の戦力として加えようと研究が重ねられている。
詳しくは項目参照。


立体化

過去のクロスボーン・ガンダムの金型が流用できるという事もあってか、立体化が行われている。
ただしプレバン限定である。

ROBOT魂

X0が発売。
残念ながらクジャクやフルクロスは付属せず、バタフライバスターのみではあるが、造形に関しては色分けがしっかりしている。
後続のガンプラ版と違い、細かいディティールが原作準拠なのは人によっては高ポイントだろう。

METALBUILD

X0フルクロスとして登場。フルクロスを外すことで素の状態にも出来る。
METALBUILDでは恒例となった、パイロットによる商品紹介ムービーで初めてカーティスの声優が設定された。

ガンプラ

HGUCとMGでX0が発売。
こちらにはABCマント、バタフライバスター、ビームサーベル、クジャク、シザーアンカー、ヒートダガーに加え、X1の流用のためザンバスター、ビームザンバーも付属する。
一部を除いて全体的な造形は過去のガンプラ版クロスボーン・ガンダムから流用されているので、各部にアレンジが加えられている。

またX0フルクロスもHGUCで発売。
X0をベースにフルクロスとバタフライバスターBが追加され、おまけでムラマサブラスターとピーコックスマッシャーも付いてくる。
フルクロスはX1フルクロスの物を流用しており、前面装甲が新規パーツとなっているが追加の内部フレームが無いので劇中のように装甲を大きく展開することは不可能となっている。
胸のパーツもX1フルクロス用の側面にパーツ接続用の穴が開いた物のみが付属するため、通常のX0として組むと少し違和感がある。





追記・修正は海賊らしくお願いします。

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最終更新:2023年02月19日 14:57