クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!

登録日:2014/04/22 Tue 23:15:51
更新日:2024/01/28 Sun 22:29:38
所要時間:約 7 分で読めます






これは、ある春の日。
春日部で起きた、希望と友情と、空腹の物語である。


2013年に公開された、映画クレヨンしんちゃんシリーズ第21作目の作品。
キャッチコピーは「燃えよ、カスカベ防衛隊!焦がせ!やきそば!!」



カスカベボーイズ』以来となる、カスカベ防衛隊が主役の作品。

脚本は、アニメ本編にもかかわっているうえのきみこがキャラクター面を主に担当。
そしてストーリー面は、カオスと名高い『激走戦隊カーレンジャー』やらアニメ版『はれときどきぶた』やらで有名な浦沢義雄が担当。

タイトルやキャッチコピーからお察しの通りギャグ色が強い映画である。
とりあえず、カスカベといいつつジャングルや巨大な谷が出てくるのを受け入れられるかどうかが面白さを左右する…かもしれない。前作まで続いていた暗黒期ムードは今作から無くなり、ようやくかつてのクレしん映画が戻ってきたという声も少なくない。
また、地味に声優陣が豪華なのも特徴。

ヤキソバが題材なだけあって、上映当時にはコラボソースが発売された。
流石に値段や味は普通…というか正直パッケージにしんちゃんが書いてあるくらいだが。


【あらすじ】
かすかべで開催されている、あらゆるB級グルメが集うイベント、B級グルメカーニバル。
そこに連れて行ってもらえなかったしんのすけは、カスカベ防衛隊の子供達だけでグルメカーニバルに行こうと提案する。

その頃、グルメカーニバルの会場は、A級グルメを愛しB級グルメを憎む「A級グルメ機構」に乗っ取られていた!
ヤキソバ職人「ソースの健」は、秘伝のソースさえあればB級グルメを救えると言った。

ひょんなことから秘伝のソースを預かる事となったカスカベ防衛隊。
彼らは無事B級グルメカーニバル会場にたどり着けるのか?
秘伝のソースを健に届けることができるか?
ソースの健のヤキソバを食べるため、カスカベ防衛隊の冒険が始まった!



【登場人物】
◆カスカベ防衛隊
前述のとおり、今回は彼らが主役。
道を間違えたり、遭難した際の食糧難で仲違いをする面も見られる。
だが、最後は普段以上の絆とチームワークで、グルメッポーイを改心させた。


野原しんのすけ(声:矢島晶子
アクション仮面も食べたソースの健のヤキソバに憧れて、B級グルメカーニバルに行きたがった。
持ち前のなれなれしさ、人懐っこさが、図らずもグルメッポーイの心を開く結果となった。
今回の映画は浦沢脚本である為か、「 父ちゃんの代わりの社員はいくらでもいる 」という旨の毒のあるセリフを序盤で語った。

◇風間トオル(声:真柴摩利)
しょうがの紅子のパンツをしっかり覗いちゃうムッツリスケベ。
しかし、最後の頭脳プレーが勝利に繋がった。

◇桜田ネネ(声:林玉緒)
一度グルメカーニバルに行った為、案内役をする。
が、ちょっと目を離したすきにバスを間違えてしまい、大幅な遠回りをする羽目となった。

◇佐藤マサオ(声:一龍斎貞友)
遭難した時に食料として持っていたビスケットを隠してしまう。
ヤキニクロードの時同様、小心者ゆえにぐずぐずおにぎりと化する。
だが、きちんとビスケットを差し出し、皆の絆を深めるのに一役買った。更にネネちゃんを守るために漢になる。

◇ボーちゃん(声:佐藤智恵)
相変わらず風間君以上に博識なところを見せる。
通りすがりの、カスカベ防衛隊!


◆野原家
カスカベ防衛隊が主役の為か、今回は残念ながら空気気味。

野原ひろし(声:藤原啓治
仕事があるからとグルメカーニバルにはいかなかったが、家族の危機を察してグルメカーニバルに向かった(仕事は川口に投げた)
「仕事は頼めても、親父は頼めないからな!」は名言。

野原みさえ(声:ならはしみき)
ひまの予防接種にいったり、グルメカーニバルに行ってもすぐつかまったり、あまり活躍の場面は無い。
しんのすけを探すためにドレス一着買うほどの太っ腹さを見せる。*1

野原ひまわり(声:こおろぎさとみ)
今回も大人しい。

◇シロ(声:真柴摩利)
家族というより今回は防衛隊枠。ある意味では主役の一匹。
防衛隊一同がグルメッポーイに捕まってから脱出に至るまで放置プレイをされるが、ツボを守り二足歩行フラダンスでピギーズを撃退した名犬。
なお、最後はしんのすけと仲良く……(笑)


◆その他家族
風間みね子(声:玉川紗己子)
風間君のママ。行方不明の風間君を探してみさえと一緒になった所で事件に巻き込まれる。*2
息子を救うために野原家と共にA級グルメ機構に立ち向かい敵に金蹴りをお見舞いした。


◆B級グルメカーニバルの料理人
B級グルメを愛する料理人たち…という名のコスプレ集団。

◇ソースの健(声:辻親八)
ヤキソバ作りの名人で、そのヤキソバはアクション仮面にも好評。
「~でござんす」が口癖。
ソースの健の名は吉田兼好が徒然なるままに作ったソースが始まりとされており、
作中に登場する健さんは50代目のソースの健である。
顔がデカい。

◇しょうがの紅子(声:渡辺直美)
ソースの健が秘伝のソースを預けていた女性。おパンツはパープル
彼女がA級グルメ機構らの目を逃れるために秘伝のソースをかすかべ防衛隊に預けたことで、しんのすけらが騒動に巻き込まれることに。

◇川越シェフ(声:川越達也)
今回のゲスト枠。
料理人というよりはレポーターとしての登場。


◆A級グルメ機構
B級がグルメを名乗る事を許さず、B級グルメを排除してA級グルメを広めようとする。
服には1つから5つまでの星が描かれており、それが階級を示している。
極制服ではない。

◇グルメッポーイ(声:中村悠一
A級グルメ機構のリーダー。
食品だけでなく料理法、盛り付け、食べ方にさえも美学を持っており、ぱっと作ってさっと並べてがっと食べるだけのB級グルメを嫌悪している。
過去に両親のチチッポーイとハハッポーイから厳しい食育を受け、屋台で出すような食事は汚らわしい物だと教わって生きてきた。
しかしある日、ソースの健のヤキソバの匂いに心を奪われたことで、B級グルメを憎む一方で正しく愛と呼ぶべき感情を持つようになった。
何故か戦闘力もソースの健を完全に圧倒するほど高く、フォーク投擲術は神業クラス。マナーってなんだっけ

しんのすけ達の美味しそうなヤキソバ談義に唾を飲んだり、綺麗なお姉さんにつられたり、挙句にすぐムキになったりと、子供っぽく人間味のある一面も持っている。
最終的にソースの健のヤキソバを口にしたことで、その味と、楽しく食事をすることの喜びを知って涙し、改心する。
EDではソースの健に弟子入りでもしたのか、一緒に屋台を押して旅に出た。後の映画にもモブキャラで登場しており、元気にやっている様子。

死亡やら逮捕やらされずに、きっちり改心する悪役はクレしん映画では何気にレアな存在。*3

◇キャビア(声:早見沙織
5つ星グルメラヴァーズの一人。
長身の北欧美女。
好きなものは勿論キャビアで、嫌いなものは何にでもマヨネーズをかけて風味をぶち壊すマヨラー。
秘伝のソースを奪う為にしんのすけ達を車に乗せ、キャビアを振る舞う。
が、子供にその味は分かってもらえず、マヨネーズまでかけられた事でブチ切れる。
この時のロシア語連発は職人芸の域。
釣竿を使って戦うが、その釣糸のせいで緊縛プレイをさせられる羽目に。

◇トリュフ(声:神谷浩史
5つ星グルメラヴァーズの一人。
マントを纏ったオカマで、トリュフ以外にも美しい物を好み、下品なものを嫌う。
ペットのピギーちゃん(豚)を7匹連れている。
中の人はそれから3年後にピギーちゃん…ではなく、ぶりぶりざえもんの声を担当する事となった。
ちなみに初代ぶりぶりざえもんを演じた塩沢兼人の方はブリブリ王国の秘宝暗黒タマタマ大追跡サリーとラベンダーを演じているので、ぶりぶりざえもんが演じたオカマで演技を聞き分けることが出来る。*4

◇横綱フォアグラ錦(声:大川透)
5つ星グルメラヴァーズの一人。
まわしやマゲに鴨がついてるくらいで、フォアグラ要素皆無。しんのすけ達の嘘を信じ込み、応援するなど割とおバカいい人。

◇寿司夫婦仮面(声:大塚芳忠(夫)/鷹森淑乃(妻))
舞踏会にでも出るような派手な姿の寿司職人夫婦。
夫がネタを、妻がシャリを担当。
夫婦らしい抜群のコンビネーションで博多もつカレーのお京にわさびたっぷりの寿司を食べさせ撃退するが、終盤にかすかべ防衛隊を追撃した時には『仮面夫婦』の部分をネネちゃんに指摘されて動揺し、チームワークを乱された。

◇ステーキライダー(声:利根健太朗)
バイクでステーキを焼くというとんでもない職人。
こてこてな外人喋りが特徴。
ステーキのフランべで串かつ屋の屋台を燃やした。
バイクが転倒した後は普通に袋叩きにされた。
ちなみに転倒した際に吹っ飛ばされたステーキは寿司仮面夫婦の妻の顔に直撃した。


追記・修正はヤキソバを食いながらお願いします。


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最終更新:2024年01月28日 22:29

*1 ひろしの場合は会社を早退してサラリーマンの格好のままでカーニバル会場へ向かっていたため、ドレスに着替え直したみさえと一緒に会場に入ることができた。

*2 風間君はカーニバル会場に向かおうとする前、家に書置きを残していたため、風間君のママは電話越しでみさえにそのことを伝え、その後はみさえとバス停で合流し会場へ向かう…というメタ的に言えば野原家が会場に行く理由づけである。

*3 ゲーム版でもDS以降からは死亡も逮捕もないまま最終的に改心する敵の黒幕が存在するようになる。コーネル・ネンドース(ねんどろろ〜ん)、ナベスキー・コンニャック(おでんわーるど)等が実例。ただし、シナノ(おバカラテ)は娘の3姉妹共々すんなり師範と和解するが元は悪人ではないため対象者とは言いにくい。

*4 ちなみにラベンダーはカスカベ映画スターズでは大滝進矢が後任になっている。