黒蠍(遊戯王OCG)

登録日:2011/03/19(土) 23:47:09
更新日:2024/02/03 Sat 20:50:54
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OCGには様々なテーマがある。

コナミ様の寵愛を受け強化されるテーマもあればその逆もしかり……



概要

「黒蠍」とは第3期5番目のパックである「闇魔界の脅威」で登場したテーマである。

闇属性・戦士族で統一されており、ほぼ全てのカードが相手に戦闘ダメージを与えた時に2つの効果からどちらかを選び発動する効果を持つ。
ちなみに関連カードは上記のパック以降には一度も収録されていない

黒蠍のメンバー

黒蠍‐棘のミーネ

効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1000/守1800
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●「黒蠍」という名のついたカードを自分のデッキから1枚手札に加える。
●「黒蠍」という名のついたカードを自分の墓地から1枚手札に加える。
可愛い。黒蠍の紅一点。
戦闘ダメージを与えた時に「黒蠍」のサーチかサルベージが行える。
攻撃力が1000と低いため、能動的に発動するには《収縮》などのサポートが必要だが、直接的にアドバンテージを得られるのは貴重かつ魅力的。

守備力は1800とやや高いため、このカードが現役の頃は裏守備でセットし反射ダメージを狙うこともあった。
死のデッキ破壊ウイルス》に対応し、しかも同名カードも回収・サーチできるため、自身の名前を冠した【ミーネ・ウイルス】ではウイルスの媒介から殴り手として活躍していた実績がある。
この時期はまだ名称指定の過渡期であり、《墓守の偵察者》《トゥーンのもくじ》ともども「テーマデッキの補佐用に作られたモンスターが【スタンダード】系列のグッドスタッフに出張する」ということがよくあった。
おそらくもっともよく使われた黒蠍だろう。かつてはデッキを組む際にもほぼ必須だったが、攻撃力がインフレした第5期末期以降はそもそも組む意味がない守備力は心もとなく打点は低い、といいとこなしのモンスターになってしまった。


黒蠍‐強力のゴーグ

効果モンスター
星5/闇属性/戦士族/攻1800/守1500
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●相手フィールド上のモンスターカード1枚を持ち主のデッキの一番上に戻す。
●相手のデッキの一番上のカードを1枚墓地へ送る。
スキンヘッドのマッチョ。強力はごうりきと読む。あと表情がヤバい。
「黒蠍」で最も高い攻撃力1800で、モンスターのデッキバウンスという効果自体はなかなか有用。
いわゆる「ハマれば強い」系のカードであり、特にドローに厳しい規制がかかるようになって以降の遊戯王ではその価値は相対的に増していった。

しかしレベル5というのがこの上なく足を引っ張り、【黒蠍】を組もうとするとこいつの扱いに本当に、本当に本当に難儀する。
レベル5以上のモンスターならせめて《ヴァンパイア・ロード》程度の攻撃力は持っていてほしいのだが、このカードは《ヂェミナイ・エルフ》にすら殴り負けるので運用が本当に不安定になる。
「強力」ってのが一体何を指しているのかまるで分かりませんよゴーグさん。まぁハマれば強い系のカードだから仕方ないっちゃあ仕方ないんだけど。

デッキバウンスについても相手フィールドに攻撃力1800以上のモンスターが立っていたらもじもじしてしまう。お前の筋肉は飾りか。
本命を除去するためには脇に別のモンスターが立っている必要があり、使い勝手はあまりよくない。
第3期のカードならば仕方ないとはいえ、ぶっちゃけレベル5のモンスターということを考えると絶句するほど弱い。
デッキ破壊の方はほぼ飾り。2体以上ゴーグを並べた盤面では実質除去のように使えるが、そもそもそんな盤面が築けている時点で対戦相手が相当に手札事故を起こしているのであまり意味はない。

1人だけ上級かつ攻撃力1500を超えることからサポートを受けられなかったり、マスターガイドでは「剛力のグーゴ」と名前を誤植されたりと何かと不遇なお方。
黒蠍で一人だけ《平和の使者》にかかったり《増援》に対応していなかったりと、【黒蠍】を組むなら真剣にこのカードを抜くことを考えた方がいいレベルで事故要素になる。
第3期の頃からそんな評価だったのだから活躍は推して知るべし。デフレが進んだ第5期ですら、【黒蠍】の布陣を崩す際にはまずこいつを出す際の隙を狙った。

設定ではミーネに片想いしているらしい。彼の明日はどっちだ。……そもそも黒蠍に明日があるかが分からない。


黒蠍‐罠はずしのクリフ

効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1200/守1000
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。
●相手デッキの上から2枚を墓地に送る。
眼鏡。目つき悪い。
狙うなら伏せ除去になるが、やはり1200という低い攻撃力がネック。
一応《奈落の落とし穴》で落とされないという利点はあるにはある。
積極的に使いたいならミーネ共々《一族の結束》や《ダークゾーン》などの全体強化を駆使したいところだが、これを使うとミーネがウイルスの媒体にできなくなったり、ミーネの守備力が下がったりと問題が多い。
そもそも伏せ除去は攻撃する前に行いたいものであり、実際の対戦では《ダスト・シュート》のように彼が外そうとした罠に引っかかるという同じような状況に陥ることは珍しくない。
ただし当時はあながち弱いとも言えなかった。《炸裂装甲》ですら強い時代ということからも分かるように、当時の攻撃反応罠は十分に強い性能を持っていた。
クリフの攻撃を通してしまうと、それが破壊されてしまうかもしれない。そのためアド損を防ぐためにクリフに罠を切らなければならない。その身を挺して本命の《首領・ザルーグ》などの攻撃を通す役だったというわけだ。

また、別にイメージと異なりセットされた罠しか外せないわけではなく永続魔法や永続罠を破壊することができる。フィールド魔法や《王宮のお触れ》などを破壊できるため、思わぬところで役に立った。
以上のように【黒蠍】のなかでは割とやり手な方であり、ミーネの他にも《増援》《キラー・トマト》から引っ張って相手の布陣を崩すために用いられた。
通常召喚して《激流葬》に引っかかったり、伏せ罠がミラフォだったりして結局外す前にみんな死ぬこともよくあった。
ところで、攻撃ロックや攻撃反応型罠もバトルフェイズ前に除去できてその後もそこそこのアタッカーになれる事で大活躍した、あの《魔導戦士 ブレイカー》が全く同じパックで登場しているのは嫌がらせなのだろうか…?

《ダスト・シュート》のイラストでもその姿が見られるが、この人落ちそうになってます
罠はずしとは一体……?



黒蠍‐逃げ足のチック

効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1000/守1000
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●フィールド上のカード1枚を持ち主の手札に戻す。
●相手のデッキの一番上のカードを1枚めくる(相手は確認する事はできない)。
そのカードをデッキの一番上か一番下かを選択して戻す。
気弱そうな金髪の少年(青年?)。マッチョの多い「黒蠍」の中で彼だけは体格は小柄でモヤシ。
効果は案外実用的なもののステータスは黒蠍最弱。《リミット・リバース》対応だがやはり戦闘補助は必須だろう。

正直「戻したいフィールド上のカードのことを考えると別にチックを使う必要はない」となるカードであり、黒蠍の中でもゴーグに次いで優先順位が低い。
だが、そんな彼でも準制限カードに指定された経験がある。
かの悪名高き元禁止カード処刑人‐マキュラ》との無限攻撃コンボが発見されたのである。

墓地にチックがいる状態で《処刑人‐マキュラ》を墓地に送る

リビングデッドの呼び声》によりチックを蘇生

バトルフェイズにチックで戦闘ダメージ

効果で《リビングデッドの呼び声》をバウンス

チックが墓地へ

手札から《リビングデッドの呼び声》を発動

以下無限ループ

このコンボはマスターガイドの詰めデュエルに取り入れられたこともあり、そこで知った方もいることだろう。
なおチックが規制されたタイミングで《処刑人‐マキュラ》はすでに禁止カードだったため準制限にする必要は全くなかった可哀相なチック…

しかし【竹光チック】なるデッキではキーカードに。
ちなみに、イラスト関連で《おくびょうかぜ》という通常魔法カードがチックの特技として、クリフの場合と同様に、チック本人よりも先に登場している。
VBによると、やはりビビりであるが財宝を嗅ぎ付ける嗅覚に優れるとのこと。盗掘団員としての才能自体はあるのかもしれない。


首領・ザルーグ

効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1400/守1500
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
以下の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●相手の手札をランダムに1枚捨てる。
●相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。
「黒蠍」のボス。眼帯に二丁拳銃がイカしている。
何といっても手札破壊効果が非常に強力で、攻撃力も《平和の使者》に引っ掛からないギリギリの1400ということもありかつては盛んに使われていた。
以前は《キラー・トマト》でリクルートし《魂を削る死霊》などと併用して相手の手札を削る【トマトハンデス】なんてデッキもあった。
アニメZEXALに出てきたフォールガイズのリーダー・ウルフの本来のデッキがコレらしい。

さすがチーム黒蠍のリーダーだ!

だが、名前に「黒蠍」がないためサポートを受けられない
《黒蠍団召集》のトリガーなのにミーネでのサーチ・サルベージができないのは悔やまれる。
といっても当時は《増援》が3枚積めた時代かつリクルーターや《クリッター》が今とは比べ物にならないほど有用だったため、あんまり問題にはならなかった。
問題があるとすれば【黒蠍】なんか組もうと考えたそのプレイヤーの思考回路の方だろう。

魔轟神】や【暗黒界】にはハンデスが逆効果なので注意。

《レガシーハンター》とは顔が酷似していたり現在二丁拳銃使いなのに対して当時は両手ナイフだったりと共通点が見られる通り、彼の若かりし頃の姿である。

イラスト関連では《ニードル・ウォール》という運任せで処理がややこしい永続罠カードもある。
当時は除去カードが貴重で、運任せとはいえデメリットがないためギャンブルデッキ以外でもよく用いられた。
読者も別に勝ち負けだけで遊戯王をやっているわけではないだろう、当時のプレイヤーだって何も【カオス】で遊ぶプレイヤーばかりじゃないということだ。


黒蠍盗掘団

効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1000/守1000
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、相手はデッキから魔法カード1枚を墓地へ送る。
一足先に前のパックで収録された「黒蠍」が全員集合したカード。

攻撃力は全員集合した割に1000と低い。さらになんとその効果は

相手はデッキから魔法カードを一枚選び墓地へ送る

どういう事だってばよ?

確かに魔法カードは再利用が難しいため、直接墓地送りにするのは有用な封殺手段である。
だが墓地に送るカードを選択するのは相手。故に全然痛手になりはしない。
ステータスの低さも相まって心底使えないカードである。といっても当時は《二者一両損》のようにほんとにどうしようもないカードが多かったので……まぁこんなもんなんじゃない?

……と思っていたら、こいつの登場から12年後に次のカードが誕生した。
ジャックポット7
通常魔法
このカードをデッキに戻してシャッフルする。
また、このカードが相手のカードの効果によって墓地へ送られた時、このカードをゲームから除外する。
この効果によってゲームから除外された自分の「ジャックポット7」が3枚揃った時、自分はデュエルに勝利する。
盗掘団を送りつけてこちらはトークンやリクルーターで自爆特攻を三回繰り返す。このカードを三枚墓地に落とす。勝利。
こんな簡単な手順で不意打ち気味にワンターンキルを行える、特殊勝利のキーカードとなった。
ここまで長い時間が経って、昔のカードが見直される事もある。遊戯王というゲームの面白さを教えてくれるカードである。でもこれ【調理師エクゾ】や《大盤振舞侍》とやってること同じ……

……っていうか五人集まって最弱のチックと同じステータスって事は、実はコイツら仲が悪いんじゃ(ry


サポートカード

必殺!黒蠍コンビネーション

通常罠
自分フィールド上に「首領・ザルーグ」「黒蠍-罠はずしのクリフ」
「黒蠍-逃げ足のチック」「黒蠍-強力のゴーグ」「黒蠍-棘のミーネ」
が表側表示で存在する時に発動する事ができる。
これらのカードは発動ターンのみ相手プレイヤーに直接攻撃をする事ができる。
その場合、相手プレイヤーに与える戦闘ダメージはそれぞれ400ポイントになる。
【黒蠍】を組むにあたっての存在意義となるカード。フィールドにザルーグ、ミーネ、ゴーグ、クリフ、チックがいる時、それらのカードは直接攻撃できる。
ただし与える戦闘ダメージはそれぞれ400となる。 なんで?
「黒蠍」の必殺技。発動は非常に難しいが一度決まれば黒蠍の効果で圧倒的なアドバンテージがとれる。

その代わり、フィールドに特定のモンスター5種類+このカードという絶望的な発動条件を誇る。
ミーネのサーチ、《黒蠍団召集》による展開補助があるとはいえ、攻撃力がそれほど高くないモンスターをフィールドに並べる手間は尋常ではない。
その見返りが戦闘ダメージ400で直接攻撃ではさすがに割に合わないだろう。せめて全体除去か全ハンデス、なんなら特殊勝利であったとしても罰は当たらなかったはず。

そのあまりの厳しさからエキスパート2006などのゲーム作品ではこれの発動が課題となっていることがある。
連携しているのに攻撃力が下がるということから実は仲が良くないという疑惑は尽きない。

実際には、当時は別に発動すること自体は割と楽だった。《増援》無制限で《次元融合》制限、そもそもシンクロ召喚どころか蘇生すら珍しかった時期に出たカードを、現在の尺度で評価すること自体が割と時代錯誤的な話ではないだろうか。
《魂を喰らう者 バズー》で除外し、《次元融合》《異次元からの帰還》で黒蠍をそろえて《必殺!黒蠍コンビネーション》を使うという事ができた。
当時の老人が断言するが、クッソ弱い。発動を狙うと動きがバレバレになるため、ゴーグを出させないように動いたり、ミーネによるサルベージが効かないザルーグを狙うだけで相手の動きがおたおたし始める。
つまりこのカードの発動に気を取られて勝利を逃すなんてこともしばしばあるとんでもない必殺技。格ゲーの死に超必みたいなもん。こんなカード抜いて【ミーネ・ウイルス】【トマハン】あたりでも組もう。
タグに「集まると弱い」と酷いことが書かれているが、別に冗談でも何でもない。それぞれのデッキで個々の仕事を全うしてもらう方が彼らの持ち味が生かせるのである。

ただ同時に黒蠍を最も特徴づけるカードのひとつでもあり、このカードを使わないんだったら【黒蠍】を組む意味すらないのもまた事実。
さすがにガチデッキ寄りの【トマハン】【ミーネ・ウイルス】を【黒蠍】と名乗って納得してもらえるような時代ではなかった。
おそらく黒蠍に強化が来るとすれば、このカードの発動を非常に気楽に行えるようにする新規カードか、このカードのリメイクになるんじゃないだろうか。


黒蠍団召集

通常魔法
自分フィールド上に「首領・ザルーグ」が表側表示で存在する時に発動する事ができる。
自分の手札から「黒蠍」という名のついたモンスターカードを全て特殊召喚する事ができる。
(同名カードは1枚のみ)
フィールドにザルーグがいる時、他の黒蠍を手札から全て特殊召喚できる。
上級モンスターのゴーグを特殊召喚できるのは嬉しい。《一族の結束》などで全体強化すれば一ターンキルも可能。
第3期の頃はフィールドに一気にモンスターを展開する手段が極めて限られていたため、こんなカードでも「ド派手」の域だった。

《黒蠍団召集》からの《必殺!黒蠍コンビネーション》は誰もが一度は夢見るロマンコンボである。

ポーズがどこかの小烏丸に似ている気がするが気にしない。

以上が黒蠍の全カードである。
関連カードが非常に少ないが、第5期以前の不遇テーマなんて大体こんなもんである。
たとえば【巨大戦艦】は戦艦4種と《ボスラッシュ》だけだったし、【ハーピィ】に至ってはサポートがそこそこ強くとも名称問題で肝心の《ハーピィ・レディ》がデッキに合計3枚しか入れられず、うまくデッキが組めなかったくらいだ。
そこから強化されるかどうかはコナミの匙加減次第。もしかしたら、ふと思い出したように強化される日が来るかもしれない。
というか《ゴルゴイル》や《屋根裏の物の怪》すらもリメイクされたのだ。シンクロ以前、オールドプレイヤーにとって懐かしい顔なので、きっとそのうち話題性狙いも兼ねてカード化される可能性は決して低くないだろう。

未OCG化カード

  • 黒蠍団撤収
通常罠
自分フィールド上に「首領・ザルーグ」「黒蠍-罠はずしのクリフ」
「黒蠍-逃げ足のチック」「黒蠍-強力のゴーグ」「黒蠍-棘のミーネ」
が表側表示で存在する時に発動する事ができる。
これらのカードを全て持ち主の手札に戻す。
場の黒蠍団を全て手札に撤収させる罠カード。
コンビネーションが決まった後で避難させるのが目的のようだが、当時ならともかく、5体もモンスターがいるのだから今のルールならリンク召喚するなりエクシーズ召喚するなり、もっと良い方法はたくさんある。
しかも現在のOCGには完全上位互換の《撤収命令》があるし。

  • 黒蠍-愛の悲劇
通常魔法
自分フィールド上に「首領・ザルーグ」と「黒蠍-棘のミーネ」が表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
「黒蠍-棘のミーネ」を墓地へ送り、相手フィールド上のモンスターを全て破壊する。
条件付きサンダー・ボルト。2体ともレベル4なので狙おうと思えば割と楽ではある。


相性の良いカード


  • 増援
言わずと知れた戦士族サーチ。ミーネでサーチできないザルーグを連れてこられるカードとして重宝される。

  • 戦士の生還、ダーク・バースト
言わずと知れた戦士族サルベージ。前者は黒蠍全員、後者はゴーグ以外を回収可能。

  • 収縮、銀幕の鏡壁
こちらから攻撃する際に使うのもいいが、対戦相手の攻撃をトリガーにして黒蠍の効果を発動できる。

かつて規制されていた全体除去カード。
有無を言わさず相手モンスターを消し飛ばす威力は健在。

  • キラー・トマト
ザルーグと合わせ【トマハン】とも呼ばれる他、【ミーネ・ウイルス】などでも採用することがある。
もちろん他の黒蠍もゴーグ以外はリクルート可能。第3期当時はリクルーターが今より相対的に強力だったため、黒蠍の肝になるカード。
ただし《一族の結束》等との相性は悪い。まぁ結束出た頃にはもうリクルーター自体が時代遅れになってたんだけど。

黒蠍の低い攻撃力を補える。クリッターやトマトとは相性が悪いため採用は計画的に。
むしろ黒蠍の場合、他のカードの選択肢が狭まるため一長一短。使い勝手にはかなり癖がある。

  • 平和の使者
黒蠍の低い攻撃力を逆手に取り、相手の攻撃をロックして盤面を構築できる。ただしゴーグだけひっかかる。
ライフ100の支払いを拒否するだけでロックを解除できるため割と相性がいい。平和の裏で盗賊行為ってなんか笑えないな。

  • 流星の弓‐シール
直接攻撃ができるようになる装備カード。平和の使者と相性も良いがミーネやチックに装備すると攻撃力が0になる。

魔法の呪文「ボチニヤミサンタイ」
ぶっちゃけダムド使うんだったら黒蠍組むのをやめてダムドに特化させよう。その方が絶対強いし相手も納得するから。

  • 団結の力、魔導士の力
攻撃力・守備力の上昇効率のいい装備魔法。古いカードながらなかなかバカにはできない。
黒蠍は打点が低くなりがちなのでかなり相性がよかったのだが、当時はそれぞれ制限・準制限だったので欲しいときに手札に来てくれなかった。
ミーネが2人以上いるときに《切り込み隊長》あたりにつけるのが一番強かったりする。なんなんだよこのテーマ。

  • 月鏡の盾
モンスターとの戦闘に無類の強さを発揮する装備魔法。
どんな相手でも攻撃力100だけ上回ることができるので、割られない限りは戦闘で無敵となる。

  • ガーディアンの力
破壊耐性を付与する装備魔法。
装備モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時に魔力カウンターを乗せ、それを外すことで破壊を免れる。
相手モンスターに攻撃される時にもカウンターが乗るので、実質的に戦闘で破壊されなくなる。
さらに乗っている魔力カウンターの数×500攻撃力が上がるのも嬉しい。


登場当初のデッキについて

まとめる意義が《黒蠍団召集》と《必殺!黒蠍コンビネーション》くらいしかなく、ぶっちゃけ当時のプレイヤーは「まともなデッキが組めると思えない」「テーマと考えるのはよした方がいい」と考えている節があった。
一応個々のパーツはゴーグを除くとそれなりに優秀であり、ゴーグも重くてステータスが貧弱なだけで「ハマれば強い」系のカードだった。
ただしあくまで彼らは全員、相応の仕事ができるデッキで「それなり」という評価だった。
個々の効果にもシナジーがあるわけではなく、単に戦闘ダメージが通った時に何らかの効果を得られるという点が共通しているだけ。
攻撃力の低さは《キラー・トマト》などで簡単にリクルートできるというメリットにもなったが、ゴーグは対応せず、テーマ内でもサポートができないというちぐはぐな状態であった。

打点の補佐のために《ダークゾーン》《連合軍》《コマンド・ナイト》などを入れたいところだが*1、そうするとミーネの「ウイルス媒体」という利点を潰してしまうためそんなに相性がよくない。
攻撃力を上げると逆に《魔のデッキ破壊ウイルス》の媒体に使えなくはないが、そちらとは除去対象となるモンスターの性質が真逆なのでデッキの方向性が迷子になりかねない。
《コマンド・ナイト》に至ってはモンスターゾーンを1つ使ってしまう関係上、コンビネーション発動の邪魔になってしまうことすらある……とどこまでも「集まると弱い」連中だったのである。
少なくともゴーグやチックあたりは事故要素になりやすく、黒蠍五人衆のうち1人でもデッキから抜かれてしまうとその時点で使えなくなる《必殺!黒蠍コンビネーション》もデッキから抜いたほうが安定してしまう。

つまり【黒蠍】を真面目に組むと、
  • 事故要素になりやすいゴーグや《必殺!黒蠍コンビネーション》や、あんまり強くないチックを抜く
  • その空いた枠に《異次元の戦士》などを突っ込んで除去に特化
  • 最後に黒蠍関係のカードを全部抜いて完成!
ということになりやすかった。

またキーパーツが《収縮》《死のデッキ破壊ウイルス》《増援》《次元融合》《キラー・トマト》など当時のガチデッキでよく用いられる比較的お値段高めのカード、かつ《首領・ザルーグ》が割と値段のかかるカードだった。

第5期以前に勝てるデッキを組むのであれば【トマハン】【ミーネ・ウイルス】のハイブリッドのようなデッキになった。
そこに1枚ずつチック、ゴーグ、《必殺!黒蠍コンビネーション》を入れて、2~3枚積みのクリフ、《黒蠍団召集》などでうまく戦う感じだろうか。


アニメにおいて

GXのセブンスターズ編で、セブンスターズの刺客の一員として登場。
デュエルアカデミアにかなり前から潜入するといった用意周到さの半面、盗んだ万丈目の部屋に大量の痕跡を残す等詰めの甘さが目立つ。

その後万丈目と決闘を開始。
この決闘において新たな黒蠍サポートも何枚か登場したが、残念ながらOCG化はされていない。
なおこの時のザルーグは 初手でコンビネーションを伏せ次のターンに黒蠍団5体+招集の6枚を手札に集める=2ターンで合計7枚のコンボパーツを揃える という神のような引きの強さを発揮している。
そんな時短のための異常な引きを発揮して勝てないのも黒蠍クオリティというか何というか…。
なおコンビネーションで突破せざるを得ない壁として登場した《アームド・ドラゴン LV7》を出されるのに使われたカードは たったの2枚 。おぉぅ…

決闘に敗北した後は万丈目の部屋で他のカードの精霊達と共に暮らしているようだ。つまりミーネと一緒に暮らしている事になる。羨ま死刑。

……そういやこいつらのやった事って盗掘じゃなくて窃盗だよな?



それが黒蠍盗掘団!

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最終更新:2024年02月03日 20:50

*1 《一族の結束》が登場したのは第6期