悪魔のリドル

登録日:2014/04/16 (水) 23:56:19
更新日:2024/03/31 Sun 23:10:55
所要時間:約 13 分で読めます





殺して生きるか

生かして死ぬか

それとも

生かして生きてみるか


『悪魔のリドル』とは、月刊ニュータイプで連載していた漫画。全五巻。
原作・高河ゆん、作画・南方純。

暗殺者だらけのクラスに放り込まれた少女・一ノ瀬晴と、暗殺者として送り込まれながら彼女を守ることを選んだ少女・東兎角を中心に巻き起こる13人の女子高生による戦いを描く。

殺し屋とその友人が話の中心ということで付いたあだ名が「シリアス版キルミーベイベー」、もしくは「キルミーベイベー前日譚」。
ただし忍者は出な……あ、ソシャゲ版(2012-2015)にいやがる……
しかし最終的にレギュラー陣死亡者ゼロで兎角は誰も殺さなかった。一方ソーニャは殺しの経験アリという事態に。シリアス版とは一体……

2014年4月~6月にTVアニメが放送された。
また、ラジオ番組『「悪魔のリドル」ラジオ〜黒組通信〜』がアニメと並行して配信された…が、キャスト陣のポンコツっぷりが凄まじいことになった。

アニメ版前の2013年には音楽レーベル「Kiramune」主催で「リーディングライブ」化されたが、Kiramuneが男性声優レーベルなためか公式に性転換され、男性生徒6人と女性教師の話になっていた。
ぶっちゃけアニメ版よりよっぽどキャストが贅沢で、リーディングライブ版伊介の一人だった諏訪部順一はアニメ版にも伊介の父として出演している。
なぜか鳰の見た目だけあんまり変わらない。

【ストーリー】


クラスメイト、全員暗殺者(アサシン)

10年黒組、開講。


たった一人のターゲットと12人の暗殺者で構成されるミョウジョウ学園10年黒組。

ただ一人命を狙われる一ノ瀬晴の守護者になった東兎角は、暗殺者達から晴を守りきることができるのか。


【用語】


  • 10年黒組

舞台となるミョウジョウ学園に開講される特殊クラス。ミョウジョウ学園は小・中・高・大の一貫教育なため、10年は高校一年を意味する。他のクラスとはまったく交流がないため、一般の学生達からはvipや留学生などが集まる優秀なクラスなのではないかと噂されているが、その内情は、一人の生徒を暗殺するために複数の暗殺者が送り込まれてくる暗殺のためのクラス。今回だけでなく、今までに何度か開講されているらしい。
主なルールは

1.「暗殺に成功した者には望むものがなんでも一つ与えられる」
2.「どのような手段を用いても構わないが、黒組以外の人間を巻き込んではならない」
3.「暗殺のチャンスは一人一回ずつ」
4.「暗殺は予告状を出してから48時間以内に行うこと。タイムオーバーは失敗とみなす」
5.「暗殺に失敗、並びにルール2に違反した者は退学」
6.「暗殺に失敗した生徒はEDでCDデビューとなる」

また、黒組生徒は金星寮と呼ばれる寮で生活しており、走り鳰以外は2人が一室で生活している。


【登場人物】



出席番号1番。守護者。主人公。実はポンコツ
暗殺者養成機関・私立17学園から黒組に送り込まれてきた暗殺者。
相手が纏う空気を匂いとして感じ取り、相手の正体を見抜く。
ターゲットである一ノ瀬晴と同室になり、彼女の境遇や決意、そして今まで感じた事のなかった日向の匂いを彼女に感じたことで彼女を守る守護者となることを決心する。
暗殺者でありながら人を殺せない欠点を持つ。
ほとんどカレーしか食べないほどのカレー好き。カレーは完全食。
毎回CMにカレーメシが流れたのは彼女のせいだろうか……



出席番号13番。ターゲットにしてヒロイン。
黒組の暗殺対象。誕生日は1月1日
ある巨大な一族の人間で、生まれた瞬間から現在に至るまで命を狙われ続けている。
その体には無数の傷跡が有り、薬を盛られすぎたのか耐性まで出来てしまっている。家族も全員彼女をかばって殺されている。
黒組の全員が自分を狙う暗殺者であることも最初から知っているが、それでも人を信じることをやめず、その純真さが人を引きつけて彼女を守らせる。理事長はこれを女王蜂の力と称している。



出席番号2番。
殺し屋。ナイフ使い。
女王様気質の性格で、他人に「伊介様」と呼ぶように強要する。
幼い頃、母親にネグレクトされて死にかけていたところ、殺し屋・犬飼恵介(ゲイ)によって助けられ、殺し屋として育てられた。恵介の事はママと呼んで慕っており、とっとと仕事を終わらせて帰りたいと思っている。
ちなみにややこしいが恵介は男で伊介は女。しかも黒組トップの巨乳
黒組のゲームが開始する前に晴を襲撃する。兎角に阻止されるものの、その際に彼女が「処女」であることに気づく。



出席番号3番。
委員長系暗殺者。成績は優秀だが、何故か長(委員長・寮長など)をやりたがり、長と名の付くものは全て自分の役割と思っている変人。兎角からは寮長の役割を押し付けられた。
以下ネタバレ
『クローバー・ホーム』という暗殺者養成機関の出身で、爆弾を専門としている。が、組織内では出来が良くないようで、黒組に大して興味を持っていない組織によって数合わせ的に送られたという経緯を持つ。
望みの報酬は「暗殺者をやめること」。慕っていた先輩を自分のミスで死なせてしまい、暗殺者という稼業に嫌気が差して、そこから逃げることを望んでいる。


CV.内田愛美

出席番号4番。
童顔、幼児体型、しかも方向音痴という本当に暗殺者かと疑いたくなるような少女。一人称はぼく。
黒組に来るときも道に迷い、千足に助けられた。千足とは同室で、彼女への協力を約束している。
以下ネタバレ
その正体は毒物を扱う暗殺者「エンゼルトランペット」。暗殺組織『ダチュラ』に所属し、人の命を奪うことに何の躊躇いもなく、自分の興味を持った殺し方をするためなら標的が善人だろうと無実の人間だろうと一切考慮しない危険人物。一応その自覚はあるらしく、「どうしようもない人間」と評した。)
「ロミオとジュリエット」の劇の練習で千足に見惚れていたしえなを「千足さんに憧れるなんて許さない」という歪んだ愛情から毒で始末するも、その場面を晴と兎角に目撃されたことで、千足にエンゼルトランペットであることが露見してしまう。愛情と復讐心の板挟みに苦しむ千足に柩は、本物の「正義-JUSTICE-」のナイフと、偽物の「愛-LOVE-」のナイフを渡し劇に臨む。結果として千足は「正義」のナイフで柩を刺し、千足に殺されることにエクスタシーを感じながら倒れた。
死ななかったけどね!

CV.山田悠希

出席番号5番。
三つ編みメガネでさっぱりした性格のボクっ娘。
演劇に対しては熱心であり、学園祭の際には人が変わったような鬼監督ぶりを見せる。
いじめを極端に嫌う。自分のやってることに自覚はあるのだろうか。
以下ネタバレ
演劇の最中に暗殺を計画するが、同時期に暗殺を企んでいた柩に発見され事前に始末されてしまう。
しかも暗殺予告表は提出されてしまったため、入院したまま時間切れとなり退学。おまけにEDのソロ曲にもデビューできないなど散々な扱いを受ける。彼女が一体何をした。
原作漫画版では不明に終わった彼女の動機や過去について詳しく掘り下げられている。学校でいじめを受け不登校になっていたが、いじめられっ子の互助会『集団下校』に交換殺人による復讐を行ってもらうことにより、暗殺に手を染める。
やっぱりかませだったけどな!

CV.内村史子

出席番号6番。
赤毛でポニーテール、お菓子好きとなんかどっかで見たことがある感じの生徒。
大家族の長女で、病気の母親を持つ。様付けを強要する伊介にも軽く「伊介様」と呼ぶ(ただし敬意は皆無)サバサバした姉御肌。
瓶を開けようとした際に捻って割ってしまうほどの怪力の持ち主で、戦闘には手甲を用いたステゴロとテグスを用いる。
以下ネタバレ
プロの組織に所属している暗殺者ではなく、家族を養う金のためにやむを得ず依頼を受けている。
人を殺してまで命を繋ぐ生き方に苦悩しており、黒組での暗殺決行の際には自分の命を犠牲にするつもりだった。母の病状が悪化したことで晴の暗殺を決意するも、それを察知した兎角と交戦する。最後は体育館の照明を落下させる仕掛けで晴を道連れにしようとしたが、文化祭のセットで隙間ができたことで失敗に終わった。
割とマジで晴が死にかけた最初の相手な為か公式サイトの12話の晴の日記でハブられた。
いやまあスタッフのミスなのだが


CV.安済知佳

出席番号7番。
水色ショートヘア。制服がHMVっぽい。
一人称は「ワシ」で穏やかで達観した性格。古風な言葉で話す忍者候補筆頭。
詰将棋や温泉風入浴剤を使うのが趣味であり、口調以外にも老成した雰囲気を受ける。
以下ネタバレ
…というか本当にババア。「ハイランダー症候群」という病気を患っており、とうに老境に入った年齢にもかかわらず少女の姿のまま一切老けていない。
かつては想い人がいたが、老けていく想い人と老けない自分の違いから別れることになり、「普通に年をとって死ぬこと」を願いとしている。
…が、その時の過去回想がどう見ても明治や大正の雰囲気。病気じゃなくて妖怪の類なんじゃないのかこのおばあちゃん


CV.沼倉愛美

出席番号8番。
黒髪・ポニテ・ぬーぬーと某プロダクションのアイドルっぽい人。でも別人。ナンクルナイサー
人懐っこく快活で、晴とも友達になりたそうなそぶりを見せるが…
以下ネタバレ
その正体は殺人鬼。ハサミの扱いに長けた快楽殺人者であり、人間を切り刻むのが大好きな真性の異常者。クレイジーサイコレズでもあり目がイってしまっている。
希望する報酬は「シリアルキラー保険」。人を殺しまくった結果、流石に捕まる寸前までいったらしく、殺人を犯せる保険、つまりどれだけ人を殺しても罪に問われない、本人曰く一生安心してシリアルにキラーするための保険を求めている。
退学後は逮捕され収監されていたが、10話で脱走し再登場。晴を殺すために学園に戻り、紆余屈折の末純恋子と対決、善戦するも敗北し再び刑務所送りにされた。出所したらまた誰かを殺しに行くかもしれない



出席番号9番。
男装の麗人。長身で凛々しい雰囲気を持つイケメンだがバストはFカップ。レイピアを使う。
同室の桐ヶ谷とは彼女が道に迷っているところを助けて以来の仲。
黒組に参加してきた理由は「エンゼルトランペット」なるものを探すため。晴を殺す気はないらしい。
悪人のみを裁く信念を持つ暗殺者であり、兎角にも「何故黒組にいるのかわからない」と評される良識人。
以下ネタバレ
何の罪もない師匠の娘を殺害したエンゼルトランペットの正体は、仲の良かった柩。
己の使命と柩への想いの板挟みになるも、仇討ちをする決意をするが…。
服毒したのに生きていた



出席番号10番。
金髪アホ毛。「〜ッス」と語尾につけて話すお調子者で、晴や兎角にもフレンドリーだが、時折不気味な笑顔を浮かべることも…
兎角はこいつから腐った海の匂いを感じ取った。チビだけどDカップ。

少数だが「走り」という苗字は日本に実在する
以下ネタバレ
物語開始時にそれぞれのタイミングで転入してきた黒組メンバーの中で、唯一生え抜きのミョウジョウ学園生徒であり、裁定者と呼ばれる存在。
学園側から送り込まれてきたエージェントであり、理事会の意向の伝達やルールの監督を務める。また、黒組生徒それぞれの事情を把握していると思われる描写もあり、家族のことについて触れられた春紀はキレた。
更にその正体は『東のアズマ、西のクズノハ』と呼ばれる呪術を専門とする暗殺一族『葛葉』の一人。天涯孤独の身を葛葉に拾われた。理事長の百合に出会って心酔し、苗字を走りと改めている。
原作のその過程は若干SMっぽいがネコ向きなのだろうか


CV.荒川美穂

出席番号11番。
「英コンツェルン」の令嬢。校長からも英様と呼ばれる権力者だが、黒組参加の理由は不明。
病弱なためと、一人だけ豪華な机といすを使用している。
お茶が趣味で、真昼によく話しかけているが、その度拒否られる。
その正体はなんとサイボーグ。晴と同じよう幼少期から何度も命を狙われる境遇にあり、その際の負傷から四肢と胴の一部が機械化している。
「女王蜂の力がなくても最強の女王になる」という目的を持っており、何度も機械部分に改造を施し驚異的な戦闘力を持っている。本気になると服を脱ぐ。



出席番号12番。
二重人格者で、昼は大人しいというか若干挙動不審な「真昼」、夜は凶暴なオレっ娘「真夜」の人格に入れ替わる。ハンマー使い。

二重人格の理由は媒体によって異なり、原作では誘拐されてうけた監禁と虐待・リーディングライブ版では幼少期に母親に半年もの間地下室に閉じ込められたせいで、真夜の人格が生まれたというとされている。
実は本当に狂気を孕んでいるのは真昼。殺す相手の持ち物を「聖遺物」と呼んで欲する殺人衝動のようなものを持っている。
逆に一件凶暴に見える真夜はむしろ周りに気の回る性格であり、テンションが独特な以外は案外良い子なのではないかと言われている。「真昼の願いを叶える」ために尽くす人格であり、それは殺人であっても変わらない。


尚ここまでの13人は金星寮と呼ばれる寮で生活しており、

部屋割りは
一号室 東兎角/一ノ瀬晴
二号室 犬飼伊介/寒河江春紀
三号室 神長香子/首藤涼
四号室 生田目千足/桐ヶ谷柩
五号室 剣持しえな/武智乙哉
六号室 英純恋子/番場真昼(真夜)
七号室 走り鳰
となっている。


  • カイバ先生

私立17学園の教師。兎角を黒組に送り込んだ張本人。妙にウザい喋り方をする。
心理学を担当し、生徒に暗殺者としての心構えを説いているが、曰く「先生の言葉は全て嘘」らしい。
兎角を「一番間違っている生徒」として黒組に送り込み、度々謎の問題を彼女に送りつけている。
がゆん的にはいい先生のつもりらしい。兎角の成長を促そうとしているのは確かなようだ。


  • 溝呂木辺(みぞろぎ あたる)

黒組の担任。黒組が初めての担任だと言う若い男性教師。
黒組の内情を知らない一般人であるらしく、ルールにより巻き込むことは禁止とされている。
アニメ版では兎角の背後に気づかれずに近付くというシーンが追加され、ただの一般人ではないという疑惑が浮上したが、このことについてはアニメ公式ツイッターで否定的なコメントが出されている。
原作ではあんまりヘタレなかった。


  • 百合目一(ゆり めいち)

ミョウジョウ学園理事長。黒組の主催者で、鳰から定期的に報告を受けている。
彼女も過去に黒組にターゲットとして参加していたが、6日で終わらせたという。
名前がいかにもこの作品っぽいとか言われる人。
以下ネタバレ
晴と同じ一族の出身。彼女の本来の役割は学園の地下にある墓所の墓守。
いかにもラスボス然とした雰囲気と声だが、別に倒すべき黒幕というわけではない。


  • 東空身(あずま そらみ)
CV. 行成とあ
兎角の母親。病弱だったのか兎角が生まれてすぐ亡くなった。
兎角を暗殺者にしたくなかったので死ぬ前に双子の姉妹にそのことを託していたが…


  • 東真呼(あずま まこ)
CV.内山夕実
兎角のおばさん。
双子の姉妹の願いを受けて、祠の呪いもとい祝福によって兎角に殺しへのストッパーをかけた。
二人で逃げ出そうとしたところで殺された。
ちなみに姉か妹かはなぜか呼び方がぶれてるのでどちらかは不明、


余談


なお、死亡するような事案が発生しても登場人物が生還するケースが多い。


●体育館の天井が落ちる。
●服毒して自決。
●ビルの高層階から落ちる。

これを「Anotherなら死んでた」にあやかって「リドルなら生きてた」と呼ばれることがある。



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最終更新:2024年03月31日 23:10