ドラゴン・サーガ(デュエル・マスターズ)

登録日:2014/04/14 Mon 11:37:47
更新日:2024/03/18 Mon 17:27:55
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みんなが知っているクリーチャー・ワールドから、少しだけ離れたこの世界。

この世界には、ドラゴンの力が満ちている!




ドラゴン・サーガとは、TCGデュエル・マスターズ」13番目のシリーズ。シンボルはDS(Dragon Saga)。


エキスパンション

  • DMR-13「ドラゴン・サーガ 第1章 龍解ガイギンガ」
ドラゴン・サーガ最初のエキスパンション。
収録されている種族数が11と今までのエキスパンションと比較すると圧倒的に少ないエキスパンションだが、不死鳥編期より既存種族を活かせるという話を聞いているだけではよくわからないパック。
はじめてドラグハート・ウェポンが収録されたパックでもある。
また、ダブルビクトリーが初めて収録されたエキスパンション。

  • DMR-14「ドラゴン・サーガ 第2章 暴龍ガイグレン」
DS第2弾。収録されている種族数が前回こそ11(実質10)だったが、今回はスノーフェアリーバーサーカーシノビが各1ながら再登場。いや各1なんだけどね。しかもシノビに関して言えば、前弾、今弾に相応しい格好のやつがごろごろいるのに1体しかシノビがついてない。どういう…ことだ…
ドラゴン・サーガのエキスパンションでは唯一ダブルビクトリーが存在しない。

  • DMR-15「ドラゴン・サーガ 第3章 双剣オウギンガ」
DS第3弾にしてドラグナーが2刀流になるなど更に発展性を持ったエキスパンションに。また前弾では出ていなかったダブルビクトリーが復活。
Wマナ武装や龍秘陣なども特徴的。一方種族数がまたまた11に戻った。

  • DMR-16極「ドラゴン・サーガ 第4章 超戦ガイネクスト×極」
初めてメインデッキのカードにダブルビクトリーが登場してしまったエキスパンション。
詳細不明。

  • DMR-16真「ドラゴン・サーガ 第4章 超戦ガイネクスト×真」
ギガハートとガイオウバーンが合体してフォートレス化したハートバーンがダブルビクトリーとなる締めのエキスパンション。
…ハートバーンって「胸焼け」って意味じゃ…ウイスキー呑み過ぎたんか?

なお、DMR-16は極と真の関連付けを印象付けるためか、新旧問わず共通カードも存在し、
かつ両弾を跨るサイクルが非常に多い。また単独の弾としてカウントしてもサイクルが他の弾より多いといえる。

概要

基本セットからエピソード3まで続いた世界から世界観を一新して、新たな世界でのストーリーが開始される。
だが、今までの世界のクリーチャーも(パラレル存在だが)多数登場するので、転生編から不死鳥編に入った時ほどはむしろ混乱しないかも知れない。

また、ドラゴンと関わりを持つ一般種族がどの文明にも設定され、そのうち光と闇は新規種族が登場、他の3文明は既存種族のカテゴリに属す派生種族である。また、それらの種族には「ドラグナー」と呼ばれる存在がいて、新要素「ドラグハート・ウェポン/ドラグハート・クリーチャー」の「龍解」に関係しているようだ。
なお、前シリーズがドラゴンが中心におらず、今シリーズがドラゴンだらけなのは今シリーズの2年前からの意図であったらしい。
そのため、意図的にエピソード3はドラゴンではない切札を多くし、ドラゴン・サーガと対比させたようである。あまりに違いすぎて正直くらっとしちゃう。
だがドラゴン・サーガの空気は往年のDMPにはたまらないものとなっており、皆こぞってパックを剥くであろう。そしてフルボコ・ドナックルとジーク・キャヴァリエを引いてしまい発狂するであろう。

ゲーム・メディア展開として

久々に「単色デッキ」をフィーチャーするセットになっている。
最初に発売された「ビギニング・ドラゴン・デッキ」は3つとも単色500円(税抜き)で販売された。水の出来が良すぎませんか
新登場のタイプ「ドラグハート」に目が行きがちだが、「マナ武装」などの単色デッキにおいて既存のコスト論を超えるカードが登場している。
ただしどの文明も単色では今までデッキが組みにくいことが多く(自然と水を除く)、今回は様々なコスト軽減や踏み倒しが予想される。

なお、それぞれにドラグナーを有する新種族が登場した。
文明 種族 受けられるサポート
ジャスティス・ウイング
リキッド・ピープル閃 リキッド・ピープル
ファンキー・ナイトメア ナイト
ヒューマノイド爆 ヒューマノイド
自然 ビーストフォーク號 ビーストフォーク
…ジャスティス・ウイング、頑張れ(一応軽量ブロッカーサポートがあるようだが)

上記のエキスパンションなどの要素からわかるだろうが、今回の商品展開はかなり極端にフィーチャー要素に偏っている。
これは前年のエピソード3が後半何をフィーチャーしてるんだかわかりづらかったことに対しての反省だろうか。

エピソード3が売上自体は堅調だったものの、離れた層が多くその分を新規層加入で取り戻す必要性や、
ドラゴンサーガ登場の2014年にWIXOSSプリパラなどタカラトミーが全体的に新機軸で押し出す方向性であったこと、
また同じ年にブシロードの「バディファイト」や「妖怪ウォッチ」「ヒーローバンク」など、
コロコロにおけるライバルTCGや競合相手が非常に多かった為、メディア面でもテコ入れが行われた。

更なるレアリティ「ダブルビクトリー」の導入や、上記のビギニングドラゴンデッキの値段500円の格安展開や、
ガイギンガのパックをコロコロの付録で付けるなど「バディファイト」の手法を真似ていたり、
アニメでは「デュエル・マスターズVS」へのVSシリーズの移行に際し、3Dから2Dアニメ絵への変化があったり、
るる、ルシファー、コジローなどの新キャラクター追加など、メディア展開でも大きな変化があったシリーズである。

評価

ドラグハート、ドラグナーの性能や多色に追いつくために単色カードやデッキの強化、ドラゴンフューチャー要素のおかげで数多くのデッキタイプが活躍する事になった。
特にドラゴンサーガ以前ではファンデッキ扱いだったヘブンズ・ゲートがトップメタ入を果たすなど、環境変化にも影響を与えた。
エピソード3時では勝太たちメインキャラが使う高レアリティがあまり環境に結果を残せなかった為か、
主役切り札に強力効果持ちが多く、特に勝太が使用するグレンモルト系統は非常に活躍した。

一方、ドラグハートなどによる環境の高速化や、今までのシリーズ以上のインフレやゲームスピードの高速化に拍車を掛け、
それらを嫌うプレイヤーからは賛否両論が見られており、ドラゴンサーガ時が良環境なのかそうでないのかは未だに意見が分かれている。

また、2枚揃える必要のある主要キャラが使用するドラグナーやドラグハートは、ビクトリーあるいはダブルビクトリーのため封入率が低く、
このシリーズ内で派生のパック販売やデッキの販売も多かったせいもあり、子供は勿論、大人でも相当の資産力が必要となり非常にハードルが高いものになっていた。
特にグレンモルト自体は、入手が容易だがダブルビクトリーで6箱くらい開封しても出なかったという報告が各地で見られ、
「ファイナル・メモリアル・パック ~DS・Rev・RevF編~」まで再録が無かったガイギンガ、ベリーレアの二刀龍覇 グレンモルト「王」とダブルビクトリーの最強熱血オウギンガは揃えることが非常に困難であり、プレイヤー泣かせの難易度で有名だった。

この封入率の低さに加え、社会現象を巻き起こした「妖怪ウォッチ」や他作品との食い潰し合い、消費税の増加、
また勝太編4年目という、デュエマやコロコロ自体と卒業する時期と重なった事や、
アニメの変化が受け入れられない子供が離れたなどの様々な悪条件が重なり、エピソード3時より売上を落とした。
この様な状況のため、タカラトミーがカードショップにアンケートを行ったり、ガイオウバーンの再販中止、超戦ガイネクストのポケカよろしく2パック分割販売、次シリーズの革命篇におけるドラゴンを持たないコマンド種族増加と、封入率向上や過去作リバイバルなどの対策や改革が行われており、影響の大きさがうかがえる。
現に原作者の松本大先生が「漫画の人気とともにカードの売上落ちました」と語っている。

余談だが、革命編の伝説の禁断 ドキンダムXが(効果調整の6ヶ月と禁断文字など設定考案やカード化までのラグを含めた)長い製作期間や敵側クリーチャーとしての異例の全面に押し出したタイアップ方法などから、DS期に既に制作に入っており、
更に革命篇シリーズが異例の地続き展開&革命ファイナルが3弾で終了という点を考えると、革命ファイナルで切札勝太が主役が交代するのもこの時点で決定していてもおかしくなく、ある意味革命編とともにデュエマの今後の展開に影響を与えたといっても過言ではない。

背景ストーリー

今度の世界ではドラゴンが世界を支配しており、どの文明も頂点にドラゴンを頂く。意外と文明別のドラゴンが同時にフィーチャーされたことはなかったので、かなり貴重である。
ただし今回フィーチャーされるドラゴンはほとんど新規種族となる。

ドラグナー以外の特殊種族がストーリーに関わらない割に、特殊種族のクリーチャーが多数パラレルとして存在し、中には今までの世界だったら敵対しているはずの連中がいたりするので一言で言うとカオス。しかも文明が変更された《ガガ・ピカリャン》がなんも問題なく光文明に属しているからわけわからん。ただ、久々の文明間戦争なので楽しそうな世界である。当人たちは命懸けだが。
また、単色フィーチャーという都合上、このシリーズにおいて友好色という概念はまったくないと思っていい。むしろ、水が光を非難し、火が闇を討伐し、自然が火に警戒し、闇が水を攻めととことん友好色同士で諍いを起こしているくらいである。

ドラゴン・サーガ世界の歴史

サムライ、ナイトなどに関しては戦国編と同様に歴史が進んでいるようで、違いは主にエピソードシリーズの顛末である。

エピソードシリーズではハンターがゼニスを、アウトレイジがオラクルを倒して幕引きを迎えたが、
こちらの世界では「ドラゴン」がゼニスを、そして「ドラゴン」がオラクルをフルボッコにしたようである。ドラゴン強すぎるだろ…。

また、歴史が同様に進んでると言っても、単色フィーチャーシリーズの世界なので、多色獣がどのような扱いを受けているかは不明。

勢力別の動き

光文明

精霊が光のと融合を果たし、「エンジェル・コマンド・ドラゴン」が誕生する。その力を持ってして、ジャスティス・ウイングを筆頭とした光の民は『正義』という名の支配を望む。

《ガガ・ピカリャン》のような「サイバーロード/エイリアン」や《束縛の守護者ユッパール》のような「ガーディアン/アンノイズ」、他にもオリジンやコスモ・ウォーカーなど今現在登場しているだけでも十分カオス。

その他の文明に対する傲岸不遜な態度が基本セット期の光文明を彷彿とさせる。

ドラゴン エンジェル・コマンド・ドラゴン
フィーチャー種族 ジャスティス・ウイング

文明のトップは《天命王 エバーラスト》。
一部の民は盲目的にエバーラストの正義を信じているようだが、その正義の実態は…

水文明

ドラゴンのエッセンス「龍素」を研究している最中にその「龍素」が暴走、クリスタル・コマンド・ドラゴンとなった「ラプラスの魔」事件。結果、水文明に大いなる力をもたらし、リキッド・ピープルはその力で弱者(=バニラ)をヒーロー(=リキッド・ピープル閃)に変えてヒーローの組織を作り上げる。

全体的にリキッド・ピープル閃とクリスタル・コマンド・ドラゴンが中心のフィーチャーになっており、他の文明と比較しても登場クリーチャーの種族に明確に偏りが見られる。なお、《終末の時計 ザ・クロック》(アウトレイジ)がいたりするなどこちらもカオス。エピソード3でアウトレイジは終了じゃなかったのか…?

研究によって力を得ようとする態度が闘魂編期の水文明を彷彿とさせる。

ドラゴン クリスタル・コマンド・ドラゴン
フィーチャー種族 リキッド・ピープル閃

トップは《アクア船長 イソロック》だが、エースは《アクア操縦士 ニュートン》である。
だが作戦を練っているのはアクア・メディアクリエイターなる謎の人物。

割とひどい目に遭い壊滅しかけていたが、オラクルほど壊滅詐欺せずにすぐに退場した二人が戦線復帰した。

闇文明

ブラック・コマンド・ドラゴンたちが悪魔の儀式を行い誕生した「デーモン・コマンド・ドラゴン」と、デスパペットのような見た目の「ファンキー・ナイトメア」が登場。

儀式で力を得て他文明に侵攻する、というエピソードシリーズ以前までの闇文明と似たようなことをやっている。

ファンキー・ナイトメアは快楽のために動き、命を捧げることを厭わない性質を持っており、それにカチンと来たデーモン・コマンド・ドラゴンは彼らに罰を与える。だがしかし、ファンキー・ナイトメアはその罰すら楽しむドM集団だった。こうして、死ぬことをなんとも思わないファンキー・ナイトメアと死ぬことを否定してしまうデーモン・コマンド・ドラゴンの奇妙な共生関係が始まる…

ドラゴン デーモン・コマンド・ドラゴン
フィーチャー種族 ファンキー・ナイトメア

文明のトップは《魔壊王 デスシラズ》。
彼はファンキー・ナイトメアを蘇らせる能力をもつため、闇文明の壊滅は免れたようである。

火文明

かつてドラゴン・サーガ世界は《龍世界 ドラゴ大王》が治めていた。
しかしドラゴ大王は他の文明の者達に討たれ、文明間戦争が開始。そして本来龍を頂くはずの火文明はその領土をどんどん失っていった。

ドラゴンと関わりを強く持つヒューマノイド爆の少年、《爆闘剣士 グレンモルト》。
彼は戦況を覆すため、《銀河大剣 ガイハート》を手にすることになる…。

ヒューマノイド爆を中心に、ファイアー・バードドラゴノイドアーマロイドなど、懐かしい種族が揃っている。また、ドラゴンもこの文明はフィーチャーが3つ。さすがは貫禄のドラゴン文明である。

ストーリーがストーリーだけに、やけにここ3年続いてきたエピソードシリーズのようなにおいがする。

ドラゴン アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド(爆竜)
レッド・コマンド・ドラゴン
ガイアール・コマンド・ドラゴン
フィーチャー種族 ヒューマノイド爆

文明のトップをつとめていたドラゴ大王がDSのストーリー開始前に死んでしまったので、現在のトップは不明。
水と闇をぼこぼこにし、光と交戦している間にグレンモルトがガイギンガを吸収して暴走してしまい、それが自然文明のある事件を引き起こしてしまう…?

自然文明

ジュラシック・コマンド・ドラゴンを目覚めさせたビーストフォーク
彼らはアニミズム的な信仰をもっているようで、みなお面をつけており、ビーストフォーク號と呼ばれている。

自然文明が野心を抱いたりするのはなかなか見られない(いつも被害者だったり他の文明に追従していたため)。
他の文明が今までのシリーズに近い行動をとっているのに対して極めて異色ではあるが、一部だけならバイオレンス・サンダーを生み出したり、裏切る親衛隊が自然だったりするという点で行動力の片鱗は見られる。

ドラゴン ジュラシック・コマンド・ドラゴン
フィーチャー種族 ビーストフォーク號

文明のトップは《龍覇 サソリス》。
彼が飢餓状態の時にジュダイナで生み出してしまった《邪帝類五龍目 ドミティウス》を、サソリスはもう一発殴ろうとしていた…。



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最終更新:2024年03月18日 17:27