ソウル(デュエル・マスターズ)

登録日:2014/04/11 (金) 14:14:20
更新日:2024/04/19 Fri 01:47:22
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負けを知らぬ光軍は勝利を重ねるたび強靭な軍となっていった。



ソウルとは、デュエル・マスターズにおけるクリーチャーの特性のひとつである。


概要

覚醒編で登場したクリーチャーの大半が持つ特性で、各文明ごとにそれぞれ異なるソウルがあり、
……H・ソウル
……M・ソウル
……E・ソウル、B・ソウル
……K・ソウル
自然……W・ソウル
の全部で6種類。後に3種類増えて9種類になった。

なんで闇だけ複数あるのかというと、背景ストーリーでの立ち位置に関係している。
またそれぞれのソウル固有の能力を持つ者もおり、さらにはソウルを進化条件に持つ進化クリーチャーが出るなどそれなりにプッシュされた。

ちなみにソウルは各カードの右側に表示されており、能力ではない。
なので各ソウル持ちのバニラはバニラサポートを受けることが可能となっている。

余談だが、このエキスパンションは「未来予知」のコンセプトを持っている「かもしれない」ことが関係者から語られており*1
このソウルを持つ者の身体的特徴などは、後のエキスパンションでそれらのソウルを持つ者をイメージした種族が登場している。

覚醒編のソウル

H・ソウル

光のソウルであり、読みはホーリー・ソウル
固有能力として「自分のシールドの枚数が相手以上であれば発動する」ホーリー・フィールド持つ。
このソウルを持つクリーチャーは仏教関連のイラストや名前を持つことが多くなる。
そして後に宗教関連の命名ルールを持つ種族が登場した。

この能力のミソは「自分のシールドの枚数が相手以上」というところ。
つまり相手と同じ枚数でもいいということであり、ゲーム開始時点で能力の発動条件は満たしているということになる。
そして光は防御に長けた文明なのでシールド維持もまた容易い。

そのためこのホーリー・フィールドを覚醒条件に持つ《雷電の覚醒者グレート・チャクラ》が覚醒編開始時は各地で暴れまわり、
「先にチャクラを覚醒させた方が勝つチャクラゲー」と揶揄された。
その辺の反省を踏まえてか「自分のシールドの枚数が相手より多ければ発動」に調整された「ラビリンス」が新章DMで登場した。

ちなみに何故かホーリー・フィールドを持っている呪文もある。

M・ソウル

水のソウルであり、マジック・ソウルと読む。
固有能力は「出したときに山札の一番上を見て、それが自分よりコストの小さいクリーチャーなら踏み倒せる」連鎖
このソウルを持つクリーチャーはシルクハットなどを纏った洋風なデザインとなることが多い。
そして後に「マジック」の名前をもつ、ギャンブラーがモチーフの種族が登場した。

単純に考えて頭数をただで増やすことが出来るため強力であり、さらに優秀な小型クリーチャーが多い文明の特徴もあって、
連鎖を軸にした青単速攻が生まれたりもした。
派生能力として1枚ではなく2枚見てその中から好きなだけ踏み倒せる「激流連鎖」、破壊されたときにも発動する「転生連鎖」がある。

E・ソウル

闇のソウル1つ目で、読みはエヴィル・ソウル
固有能力は「攻撃時に自分の墓地から指定枚数のカードを山札の下に戻すことで発動する」返霊
このソウルを持つクリーチャーは堕天使モチーフのデザインとなることが多い……とか言ってたら後に天使がマジで堕天した

墓地のカード=使い終わったカードを山札に戻せるため山札切れ防止になる上に、戻す順番は任意、
さらにカードの種類は問わないとかなり優れた能力。不満があるとすれば攻撃時にしか使えないというところだろうか。
派生能力として攻撃時以外に自身の返霊能力を使ったときにも使える(墓地が残っている限り返霊を使い続けられる)「地獄返霊」、
自分だけではなく相手の墓地のカードも戻せる「殲滅返霊」が存在する。

K・ソウル

火のソウルで、カンフー・ソウルと読む。
固有能力は「出た時にバトルゾーンにある自分の他のクリーチャーを手札に戻すことで使える」マーシャル・タッチ
カンフーだけに、このソウルを持つクリーチャーは中国や東洋風の外見のクリーチャーが多い。

バトルゾーンのクリーチャーが減るので一見使いづらく思えるが、出したとき能力持ちのクリーチャーを使い回せるという利点がある。
またマーシャル・タッチ持ちを別のマーシャル・タッチ持ちで戻し、さらにそのマーシャル・タッチ持ちを出して先ほど出したマーシャル・タッチ持ちを手札に戻し……といったループに近い動きを行うことも可能。

W・ソウル

自然のソウルで読みはワイルド・ソウル
固有能力は「指定コストを支払うことでマナゾーンから召喚できる」マナ爆誕
このソウルを持つクリーチャーは歌舞伎、または南米辺りの古代文明イメージのイラストが多い。
後に古代文明で使われていそうな呪術要素の強い仮面を日常的に付ける種族が登場したりしている。

手札にクリーチャーを確保しておく必要がなく、安心してマナゾーンに置けるのが特徴。
また召喚するときに自身をタップして色を生み出してもいいので「自然の入っていないデッキにマナ爆誕持ち自然クリーチャーを1枚挿す」ということも出来る。

マナ爆誕持ちのクリーチャーはマナ数字の丸い所に逆三角が描かれ、マナゾーンに置くとその三角がバトルゾーンの方向を差すようになっている。
なお、エピソードシリーズへの移行時にマナ数字の部分が丸ではなく各文明のシンボルに変更されたが、
マナ爆誕を持つクリーチャーは例外的に新デザインでも丸に逆三角となっている。

地味にW・ソウル持ちから殿堂入りクリーチャーが3体も出ている。W・ソウルを活かしたクリーチャーはいないけど
この数、ぶっ壊れギミックとして名高い「ニンジャ・ストライク」や「革命チェンジ」と同数である。
共通項として「マナからの召喚」があり、《母なる大地》から続くマナからクリーチャーを出すギミックの強力さを物語る。

B・ソウル

闇のソウル2つ目で、ブラッディ・ソウルと読む。
固有能力は「自分か相手の手札がない時に発動する」ノー・チョイスだが、B・ソウルナシでノー・チョイスを持つ者もいる。
このソウルを持つクリーチャーはスーツのようなものを身につけており、鎌を武器とする。
ノー・チョイスの能力アイコンがグラサンであることからモチーフはマフィアと思われる。
そして後に本格的にマフィア、ヤクザをイメージした種族が出る

覚醒編最初の弾では後述のドッペルしか持っていなかった謎のソウルだった。本格登場してから判明した設定では闇の《Z》一族から離反した一部の闇文明が持っているソウルということになる(要するに味方)。
だが、他のソウルと違って「サポートがない」「能力が使いづらい」「能力をソウルナシに取られる」と不遇。
しかし《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》は非常に強いサイキック・クリーチャーである。

ソウル複合持ちクリーチャー

最初は明確に所属ごとに区切られていても最終的にはごっちゃになることが多いデュエル・マスターズ、ソウルももちろん例外ではなく覚醒編第二弾で早速2つのソウルを持つクリーチャーが出現した(その前にもっととんでもないのも出たがそれは後述)。

H・ソウルとM・ソウル

第二弾で登場した光文明のH・ソウルと水文明のM・ソウルを持つクリーチャー。光水多色クリーチャーの他各単色クリーチャーも存在する。

H・ソウルのホーリー・フィールドとM・ソウルの連鎖の両方を持つ。加えて固有の能力でフリーズを持ち、効果は
「このクリーチャーが相手を攻撃してブロックされなかった時、相手のクリーチャーを1体タップし、次のアンタップステップでアンタップ出来なくさせる」というもの。

既にタップしているクリーチャーに重ねがけすることも可能で、攻撃をブロックされなければ相手のクリーチャーをずっと凍らせておくことだって出来る。
ホーリー・フィールドとの組み合わせを考えて攻撃時能力になったものと思われるが、後にこの効果を「バトルゾーンに出したときに」行えるクリーチャーが出たためとんだしょんぼりな目にあってしまった。

覚醒編以後「相手のクリーチャーをタップし、次のアンタップステップでアンタップさせない」効果は数多く登場し基本的な効果となっていく。
能力としての「フリーズ」はかなり影が薄い存在だが、「フリーズ」を知ってか知らずか上記の効果の俗称として「フリーズ」を用いるプレイヤーも多い。

なお、上位能力に2体選べるダブル・フリーズがある。

K・ソウルとW・ソウル

H・ソウルとM・ソウルの複合クリーチャーと同時に登場した火文明のK・ソウルと自然文明のW・ソウルを持つクリーチャー。同様に多色クリーチャーも単色クリーチャーも存在する。
H・ソウルとM・ソウルの複合クリーチャーと併せて背景ストーリー上で成立した闇文明以外の4文明の連合を表している。

固有能力で「仁義」を持ち、その効果は
「自分のマナゾーン、またはバトルゾーンからクリーチャーが離れた、またはクリーチャーが置かれた時に使える」トリガー効果。
マーシャル・タッチ、マナ爆誕の両方と相性がよく、それらの能力を使うたびに仁義が発動するのでこの能力を用いたワンショットキルデッキが作られたりもした。
ちなみに母なる系呪文を使うと仁義が4回発動する。

H・ソウルとE・ソウル

4文明連合を裏切り闇文明側に寝返った光文明。
それに合わせて第三弾で登場した光文明のH・ソウルと闇文明のE・ソウルを合わせ持つクリーチャー。

いずれのクリーチャーもホーリー・フィールドも返霊も持たない。
また、固有のキーワード能力は持たず光と闇の連合が生み出した《聖霊王アルカディアス》と《悪魔神バロム》の合体クリーチャー《悪魔神王バルカディアス》を支える、
エンジェル・コマンド&デーモン・コマンドのサポート能力を持つ。

M・ソウルとK・ソウル

同じく第三弾で登場した水文明のM・ソウルと火文明のKソウルの複合クリーチャー。

こちらも元々の能力である連鎖とマーシャル・タッチを持たず、固有のキーワード能力も持たない。
代わりに連鎖、マーシャル・タッチの両方と相性のいい「バトルゾーンに出た時と離れた時」の両方に誘発する能力を持つ。

ドッペル

ソウルと切っても切れないクリーチャー、それが《ドッペル》の名を冠する3体のクリーチャーである。
このクリーチャー達の特徴として覚醒編で登場したすべてのソウルを持っているというものがあり、
アクア・ドッペル R 水文明 (3)
クリーチャー:リキッド・ピープル 2000
H・ソウル
M・ソウル
E・ソウル
K・ソウル
W・ソウル
B・ソウル
バトルゾーンにある自分の他のH・ソウル、M・ソウル、E・ソウル、K・ソウル、W・ソウル、またはB・ソウルクリーチャーすべてのパワーは+1000される。
実際にカードを見ると右側にソウルアイコンがずらっと並んでいて壮観。

評価

覚醒編を通して推されたソウルだがその評価はイマイチ。
枠外にソウルが描かれているというそこそこインパクトある見た目に反してかなり影が薄いギミックである。

「能力以外の部分で参照したりサポートしたりする」というのは一見独自性がありそうで実用上は種族と変わらない。
それどころか種族の方が勝っている部分もあり第2の種族としての地位すら築けなかった。

これ以前にも枠外にアイコンが存在するギミックとして「サバイバー」や「ウェーブストライカー」が存在する。
しかしながら独自性が強く属するクリーチャーのほとんどがサバイバーやウェーブストライカーを参照するあちらに対し、ソウル持ちクリーチャーの多くはソウルから独立した性能でソウルを参照すらしない。
そのためソウル持ちで固めてデッキを組む意義も薄く、「カードの横に付いてる模様」の域を出なかった。

デュエプレではソウル自体が存在せず、紙でソウルを持っていたクリーチャーは全てソウルを剥奪された。それでもなんら影響が出ていないあたりにソウルのなんたるかが滲み出ている。

結局覚醒編いっぱいでソウルが登場することはほぼなくなり、以降は勢力を表現する際には再び種族が使われるように。
同じ覚醒編で登場し絶大な反応を巻き起こしながら続くE1で続投され現在も人気のあるサイキック・クリーチャーとは対称的な結果に終わったと言えよう。

とはいえ覚醒編以降に新規が全く出ていないわけでない。
そのいずれも性能を度外視したネタ色の強いカードでパッと見のインパクトというソウルの魅力を最大限に発揮している。

覚醒編以降に登場したソウル

そして羽ばたく……


究極(ウルトラ)男 闇文明 (3)
クリーチャー:ヘドリアン/ハンター/エイリアン/サムライ/ナイト/オリジン/ダイナモ/シノビ[サバイバー] 3000
H・ソウル
M・ソウル
E・ソウル
K・ソウル
W・ソウル
B・ソウル
U・ソウル

U(ウルトラ)・ソウル!(ハイッ!)
例のアレことブラック・ボックス・パックで登場した新しいソウル。一応闇3つ目
実際のイラストを見るに「ウルトラマン」からとったソウルらしいが、字面だけだとあの歌としか思えない。
これもドッペル系と同じく右側がエライことになっているが、こいつはそれに加えて上(種族欄)もエライことになってる

C・ソウル

読みはキャット・ソウル。その名の通り猫が持つソウル。色はH・ソウルのような黄色だが、枠が猫の顔の形になっている。
現在のところ《寝転ぶ猫 ニャンニャン》と《GRの猫 ニャンニャン》のみが持つ。

D・ソウル

読みはドッグ・ソウル。こちらは犬が持つソウル。色はW・ソウルのような緑だが、枠が犬の顔の形になっている。
《素晴らしい犬 ワンワンワン》と《GRの犬 ワンワンワン》のみが持つ。

C・ソウルとD・ソウルのどちらも初出は超ブラック・ボックス・パック
《GRの〜》は謎のブラックボックスパックで登場したカード。
全て写真イラストが特徴的。


このようにソウルはBBPシリーズ皆勤賞である。
公式から忘れられたわけではないので新規のソウル持ちカードや新しいソウルを想像して待つのもまた一興だろう。



A(アニヲタ)・ソウルがあれば、この項目の追記・修正を行ってもよい。

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最終更新:2024年04月19日 01:47

*1 ゲームジャパン2011年5月号