海馬乃亜

登録日:2012/01/19 (木) 00:39:57
更新日:2024/01/08 Mon 22:15:07
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僕の名は乃亜

全てにおいて瀬人、君を超えた存在……とでも言っておこうか


海馬乃亜は遊戯王デュエルモンスターズに登場するデュエリスト。CVは横山智佐

緑髪に白ランが特徴。東映版遊戯王海馬瀬人とよく似ている。一人称は僕。
幼い外見とは裏腹に高度な知脳を誇り、物腰も柔らかい。

バトルシップ準決勝の途中に突如現れた海底要塞の主でもあり、バトルシップのシステムを操り、海底要塞に誘導。
電脳世界を彷徨っていたBIG5の精神を助け出し、彼らの復讐に力を貸し、たちにけしかけた。

どう見ても乃亜のほうが年下なのに彼を「瀬人」と呼び捨てする。
電脳世界では海馬に過去のビジョンを見せたり、海馬の義父・海馬剛三郎と一緒に写った写真があったりと、更に謎を呼ぶ。

果たして乃亜は誰なのか?彼の目的は?


以下ネタバレ。













  • 正体
その正体は海馬剛三郎の実の息子の「海馬乃亜」。
瀬人とモクバの義兄に当たる、海馬コーポレーションの正当な後継者。

元から才能があったのか、英才教育のたまものか、あらゆる分野で非常に高いスキルを有している。
あの剛三郎も乃亜をに連れて行ったりと大切に思っていたようだ。
そして、剛三郎は乃亜に近い年齢・似た容姿の瀬人を海馬家に迎え入れ、
2人を競わせることでより高い成長を考えていたが、乃亜は不慮の事故で亡くなる。

乃亜を諦めきれなかった剛三郎は乃亜の意識を電脳世界に移し、乃亜は電脳世界で第2の人生を過ごすようになる。*1
瀬人と同い年ぐらいなのに、そうは見えないのは、現実世界で死亡したままの年齢児の姿だったため。
電脳世界で生活しながらも剛三郎の愛情を受けて育った…と思いきや、その世界での店員は「いらっしゃいませ。乃亜様、何にいたしましょう?」としか言わない、
ペットのは石を投げても懐いてくる……と作り込みが甘かった。
孤独感を募らせ生命に関する感覚が薄くなっていった乃亜は剛三郎に見限られ、その剛三郎も瀬人に海馬コーポレーションを奪われた末に病死した。

1人になった乃亜は瀬人の身体を乗っ取って、現世に復活し、海馬コーポレーションに君臨することを決意するのだった。



  • 作中での動向

遊戯たちとBIG5の戦いを静観しながら、海馬兄弟には彼らの過去を再現した映像を見せていく。
卑怯な手は一切許さず、BIG3がギャンブルカードの確率を操作したり、実力行使で身体を奪い取ろうとしたことには腹を立てていた。
そもそもBIG5のことは人間的にも実力的にもまったく信用しておらず、肉体を与えるというのも「バーチャル空間に本物は存在しないため、身体を手に入れることは実際は不可能」という真っ赤なウソであり、乃亜にとっては退屈しのぎにすぎなかった。


瀬人…君は誤解している。僕は人としての感情を失ったのではない。超えたんだ。創造主という道を歩むために……


BIG5を追放した後、自分は瀬人を越えている事を証明するために瀬人と対決。
乃亜は「天地創造のデュエル」を展開し、海馬のパワーデッキを圧倒していく。
デッキマスターの《奇跡の箱舟》が強過ぎる。てか卑怯だ。
海馬は一度勝てるチャンスがあったが、乃亜は洗脳したモクバを人質にとってデュエルを続けていく(大岡の不正行為には怒ったのに)。
というかこの状況、《双頭の雷龍》で守備表示の《岩石の巨兵》を攻撃すれば《竜の逆鱗》の貫通効果で勝利とされていたが、《双頭の雷龍》はOCGだと雷族なので不可能である。

終盤、海馬は《ラストバトル!》を発動。
海馬は《青眼の白龍》を、乃亜は《奇跡の箱舟》を選択するが、《奇跡の箱舟》が《天界王 シナト》に変化したことで海馬は敗北。

洗脳の解けたモクバと海馬を石化させ、悦に浸る。


触れ合えそうで永遠に触れ合うことのない二人。題名は、そう、『すばらしき兄弟愛』とでも付けてあげよう


しかし、直後遊戯に海馬の敗北の本当の意味を突きつけられる。
実際、《異次元竜 トワイライトゾーンドラゴン》を選択すれば引き分けに持ち込むことはできたが、モクバの洗脳を解くためにあえて青眼を選択した。

海馬の無念を晴らすために遊戯は場の状況を引き継ぎ、自分のデッキに海馬のカードを加えてデュエル続行。
手札は0枚、場のカードも0枚、LP400で相手の場には攻撃力3300の《天界王 シナト》がいるなど、最初からクライマックスなデュエルに。
乃亜もデッキを作り変え、【スピリット】で遊戯を圧倒していく。
「黒魔術の三銃士」が並んでも突破していき、さらに遊戯の心を支える仲間たちを次々と石化させていく。

ゲスいと言えばそれまでだが、思い通りにならない相手にいらだつ子供っぽさに乃亜の根っこが見え隠れしている。

LP10000 VS LP100、さらに手札0にまで追い詰めるが、
遊戯が仲間との友情で《天からの宝札》で《青眼の白龍》2枚と《死者蘇生》《融合》《融合解除》《速攻》をドロー。
これにより、《青眼の究極竜》を召喚してのワンショットキル級コンボを受けて敗北。



負けた後に、同様にバーチャル空間に現れた剛三郎と接触。
父との再会を喜ぶが、元々乃亜は剛三郎にとって手駒にしか過ぎなかった。
その事実に絶望し、遊戯たちを記憶の吹き溜まりに追いやり、モクバの体を乗っとって現実世界に帰還*2
ミサイルで要塞を吹っ飛ばし、全員を始末しようとするが、モクバの言葉を思い出して改心。中断しようとする。

しかし、本シリーズで空気になっていたマリクが暴れて制御装置を破壊したことにより、中断は不可能な状態に。
手を尽くして遊戯たちや、剛三郎と戦っていた海馬に乗っ取っていたモクバを助け、自分は要塞に残る。
悪霊のような姿になって暴れる剛三郎を父として想いながら、ミサイルで要塞は消滅し、乃亜のバーチャルとしての存在は消滅。


僕は人間だ、機械なんかじゃない……


乃亜は人間の心を取り戻し、家族を救い、今度こそ魂の帰るべき場所に帰っていったのだ。

ちなみに、モクバは「乃亜のために、アンドロイドの身体を用意する」と言っていたが、
それが実行されたとしても、乃亜のためにはならなかったであろう。

乃亜編終了後も、モクバは乃亜のことを思い出し、バトルシティ終了後の杏子と静香も乃亜のことを思い出していた。
瀬人も乃亜のことは忘れていなかったらしく、アメリカの海馬ランドに乃亜と対戦したマグマステージを再現している。



  • デュエリストとして
海馬戦では天地創造をテーマにしたデッキを使用。
モンスターは《賢者ケイローン》や《戦神アレス》など神系→白亜紀の《ジャイアント・レックス》→氷河期の《ラスオブタスク・マンモス》→現代の《超時空戦闘機ビッグ・バイパー
……と、目まぐるしく使用するモンスターや戦法が変わっていく。
デュエル中の背景も、《地殻変動》《大洪水》《アイスエイジ・パニック》など天災系カードで変化させていた。
さらに《奇跡の箱舟》のデッキマスター能力を使用し、海馬相手にひけをとらずに戦っていた。


遊戯戦では【スピリット】デッキを使用。
《天界王 シナト》のデッキマスター能力や、《セベクの祝福》《エレメントの泉》などでライフ差を一気に広げていく。
《竜宮之姫》《因幡之白兎》《阿修羅》などの下級モンスターで相手をじわじわ追い詰めながら、
火之迦具土》や《八俣大蛇》など上級モンスターでガンガン攻めていくデッキだった。
既に死んでいる乃亜が「フィールドに長く留まれないスピリット族」を使用し、「自身のライフを上げていった」ことには、
彼の仮初の命と生への執着が覗える。




追記・修正はバーチャルの身体で、人間としての心を取り戻した方がお願いします。

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最終更新:2024年01月08日 22:15

*1 端から見れば子を愛するが故の行為だが、実際は跡取りにするべく「簡単に死なれては困る」為、更にはそうまでして「生き永らえさせた」息子との価値観の相違から見放し、養子になる瀬人を新たな「器」にしようと企む等、本心から「息子」として愛していたとは言い難い。杏子曰く「まともな人間のする事じゃない」

*2 前述のBIG5に「他人の身体を手に入れて、現実世界に戻る手段などない」と告げていたのと矛盾するが、それすらもウソだったらしく剛三郎も同じ手段で海馬の肉体を奪おうとしている