マリオカートWii

登録日:2014/04/08 Tue 21:09:15
更新日:2023/11/10 Fri 14:30:22
所要時間:約 10 分で読めます




『マリオカートWii』は2008年4月10日にWiiで発売された マリオカートシリーズ の第6作目である。
当時のWiiの斬新な操作とWiiハンドルの登場により車を運転している感覚で操作でき、新たにジャンプアクションが追加された。
そしてを始め、たくさんの芸能人がCMに登場したため老若男女に受けた事で売上300万本以上の大ヒット作品となった。


【今作の特徴】

  • レース人数が最大12人まで増えた
これまで8人だったのが人数が増えた事により、さらに白熱したレースになった。
同時にサンダーやトゲゾーこうらなど下位から妨害される確率も増しているため1位を独走していても、運が悪いと上記のアイテムを立て続けに食らう事になる為、油断は禁物。
また、レース人数増加によってマリオGPでのドライバーズポイントも大きく変更され、1位が15ポイント、2位が12ポイント、3位が10ポイント、4位が8ポイントと以下ひとつ順位が下がるごとに1ポイントずつ減り、12位(最下位)のみ0ポイントとなった。
その為、1度でも下位になってしまうと優勝がかなり苦しくなる*1

  • キャラクターは25人まで増えた
キャラクターはボスパックンとパタパタ以外は『ダブルダッシュ!!』に登場したキャラは全員参戦。
初参加したのはベビィデイジー、ほねクッパ、ファンキーコングロゼッタの4人。ベビィデイジーはキノピコ以来のマリオカートからの初登場である。

CMではみんなWiiハンドルでやっていたが、同時にWiiハンドルは操作が難しいため従来通りコントローラーやヌンチャクの方が操作しやすい。
もちろん個人差はあるし、敢えてゴールドハンドルのためにハンドルを使う人もいる。

  • ジャンプアクションの登場
ジャンプアクションはジャンプ台などでハンドルやヌンチャクを振ったりコントローラーは十字キーを押すと発動してキャラクターがアクションして着地後に加速する。
ただ、場所によってはしない方がよかったりする。

特定の操作をするとカートより速く走る事が可能である意味、本作を象徴するもの。

  • Wi-Fiの充実
Wi-Fiは『マリオカートDS』より大幅に進化した。
全てのコースが選べるようになり、バトルモードも遊べるようになった。
やり込め要素としてレートも追加され、VSとバトルでレートも個別に分けられている。
またマリオカートチャンネルが登場して全世界の人とTAのランキングが見れたりゴーストをダウンロード、大会に参加できたりなど非常に充実している。


【キャラクター】

各クラスの下4名は条件を満たすと使用できる。
本作以降からクッパJr.とディディーコングは中量級、ワルイージは重量級になった。
これは「キャラの体重」ではなく「キャラの身長」が基準となったための処置。
ギャラクシーで初登場したロゼッタの身長が高くなった理由として、「本作で重量級女性キャラを出したい」というリクエストに応じてというのがインタビューで明かされている。

軽量級


中量級


重量級


その他

  • Mii(Miiの体格で重量が変わり、コスチュームが2種類ある)


【マシン】

重量ごとに分かれており、カートとバイクがそれぞれ6種類ずつなので全部で36種類ある。

軽量級

●カート

  • スタンダード・カートS
  • スーパーベビィカー
  • ミニ・チャージャー
  • スーパープクプク
  • ホットラリー
  • ブルーファルコン

●バイク

  • スタンダード・バイクS
  • ロケットキラー
  • ポケモーター
  • スピードスワン
  • ライド・オン・カメック
  • ジェットボール

中量級

●カート

  • スタンダード・カートM
  • ノスタルジア
  • ワイルドスター
  • スーパーゲッソー
  • ファンタジア
  • BダッシュMk.2

●バイク

  • スタンダード・バイクM
  • マッハ・バイク
  • キャンディ
  • ポロネーズ
  • インターセプター
  • ドルフィンキック

重量級

●カート

  • スタンダード・カートL
  • サバイバルバギー
  • ファイアホットロッド
  • パックンカート
  • ファストグライド
  • トリッキー

●バイク

  • スタンダード・バイクL
  • スーパーバウザー
  • ワリオバイク
  • トゥインクルスター
  • ワイルドスピア
  • ファントム


【コース】

前作と同じく過去シリーズのコースが収録されたレトログランプリも収録されているが、コース幅は広くなっている。

キノコカップ

  • ルイージサーキット
64』、『ダブルダッシュ!!』に続きキノコカップの最初を飾るルイージのコース。
ハンドルで操作してる人はこのコースでじっくり練習するべし。

  • モーモーカントリー
『64』のモーモーファームのような牧場コース。
途中の牛に当たるとタイムロスする。
『8』にも収録。

  • キノコキャニオン
キノコだらけの谷のコース。
トランポリンのように弾むキノコ地帯は操作ミスに要注意。
7』『ツアー』『8DX(有料DLC)』にも収録。

  • キノピオファクトリー
キノピオが所有する工場のコース。
ベルトコンベアやプレスなど歴代キノコカップの最終コースでは難易度が高め。

フラワーカップ

シリーズお馴染みのコースその1。詳細は個別項目へ。

  • ココナッツモール
南国風のショッピングモールのコース。
エスカレーターの向きによってスピードが変わり、ゴール前のMiiが乗った車に当たると転倒する。
『7』にも収録され、『8DX』では有料DLCで再登場したが上記の車に乗ったMiiはヘイホーになり、動かない上に触れても転倒しなくなった。
…が、その数ヶ月後の第2弾に伴うアップデートで突如車が動くようになった。スピンターン付きで。*2
その後8DX版をベースに『ツアー』にも登場したが、車は再び動くようになった。ヘイホーとクラッシュ判定がないのはそのままだが。なおツアーの一部コースでは駐車場横にある砂浜まで走れるようになっている。

  • DKスノーボードクロス
本作の雪原系コース。
スノボーしてるヘイホーは動きをよく見て回避するべし。
『ツアー』『8DX』の有料DLCにも収録。

  • ワリオこうざん
ワリオが所有する鉱山のコース。
鉱山内はトロッコが走っているのでレールを見て動きを予測しよう。
『8』の有料DLC及び『8DX』にも収録され、トロッコは反重力中の加速に利用できるようになった。

スターカップ

  • デイジーサーキット
新たなサーキット枠コースで本作はデイジーが担当。
途中にルイージとデイジー、ベビィルイージとベビィデイジーの石像が佇んでいる。

  • ノコノコみさき
ノコノコビーチに続く新たなノコノコの水中系コース。
大きな土管に入るとアクアリウムを進むが回転するサンダーに触れると小さくなってしまう。
『7』、『ツアー』、『8DX(有料DLC)』にも収録。

  • メイプルツリーハウス
秋の雰囲気が漂う大木のコース。
途中、巨大なハナチャンが徘徊しているので走るルートを瞬時に見極めよう。
『7』、『ツアー』、『8DX(有料DLC)』にも収録。

  • グラグラかざん
危険な火山のコース。
周回するたびに足場が崩れてどんどん道が狭くなる。
バグショートカットはある意味今作の象徴である。
『8』にも収録。

スペシャルカップ

  • カラカラいせき
本作の砂漠系コース。
途中の遺跡内は周回するたびに砂が積もってくる。
『ツアー』にも収録。

  • ムーンリッジ&ハイウェイ
夜の高速道路の『64』のキノピオハイウェイ、山間部の『DS』のキノコリッジウェイを合わせ、『ダブルダッシュ!!』のキノコブリッジのような鉄橋、キノコシティのようなビル群があるというこれまでの公道コースの集大成とも言えるようなコース。
毎度ながら道路を走る、特に『ダブルダッシュ!!』から復活したボムへいカーには当たらないように走るべし。何でこんな車が料金所で止められないんだ。
今作のみ車と正面衝突すると踏み潰される。
何故かバスが出てこない。
『ツアー』、『8DX(有料DLC)』にも収録。

シリーズお馴染みのコースその2。詳細は個別項目へ。

シリーズお馴染みのコースその3。詳細は個別項目へ。

こうらカップ

  • ピーチビーチ GC
ビーチで走るコースその1。
ポイハナがカートをマークする時に!マークが出るようになり、スタート地点付近の土管が削除された。

  • ヨッシーフォールズ DS
滝のある湖の畔を走る。
インを走ると滝に引き込まれるので注意。

  • おばけぬま2 SFC
古びた桟橋を走る。
外壁に当たると外壁が崩れていくので注意。

  • マリオサーキット 64
復刻マリオサーキットその1。
王道的なサーキットコースであり、コースの看板がリニューアルされている。

バナナカップ

  • シャーベットランド 64
南極のような世界を走る。
路面が全て凍っているので滑りやすい。洞窟内ではBGMが小さくなるように。

  • ヘイホービーチ GBA
ビーチで走るコースその2。
ヘイホーの乗る海賊船がコース上に砲撃してくる。
砲弾は着弾後大爆発するようになり危険度アップ。

  • モンテタウン DS
海辺の住宅地を走る。
住宅地なので直角カーブや脇道も多い。

  • ワルイージスタジアム GC
モトクロススタジアムを走る。
ミスしても観客の嘆きは出なくなったがジャンプアクションを決めると歓声が上がる。
途中のパックンフラワーのハリボテはハーフパイプでも避けられるように。

このはカップ

  • サンサンさばく DS
スーパーマリオブラザーズ3の砂漠の国を走る。
みんな大好き太陽再来。

  • クッパキャッスル3 GBA
相変わらずカクカクしたコース。
背景のカメックはいなくなった。

  • DKジャングルパーク 64
ジャングルの中を走る。
大ジャンプ中に遊覧船に激突することがなくなり、コースアウトしても石つぶては飛んでこなくなった。
何気に原作からレーダーに表示されるコースの向きが変更されている。

  • マリオサーキット GC
復刻マリオサーキットその2。
ピーチ城の周りを走る。複雑なコースであり、テクニックが求められる他、クリボーやパックンフラワーが行く手を阻む。

サンダーカップ

  • マリオサーキット3 SFC
復刻マリオサーキットその3。
中盤のヘアピンカーブが特徴的。他にもテクニカルなカーブが多数存在。

  • ピーチガーデン DS
姫様の別荘。
なのにコース上にはワンワンが徘徊しており、チョロプーも行く手を阻む。

  • DKマウンテン GC
タル大砲で一気に山を登り、そして下っていく。
大きな岩が転がっていたりフェンスの無い橋があったりと危険がたくさん。

  • クッパキャッスル 64
レトログランプリ最終戦であるコース。
直角カーブも多く、塔を登った後の地面の切れ目からは溶岩が吹き出してくるようになった。

バトルステージ

今作ではシリーズ通し初めて全てのステージに専用BGMが付いている。

  • ブロックひろば
巨大なブロックや立像が立ち並ぶステージ。
時間経過でブロックや立像が沈んでいき穴が空いていく。

  • アクアリゾート
水上都市で戦う。
時間経過で水位が上がり、水深が深いところへ行くと水没してコースアウトになる。
途中で橋が架かりエリアが拡大される。

  • ファンキースタジアム
モトクロススタジアムで戦う。
トンネルやダッシュボードなどがあり、非常に広いステージである。

  • ワンワンルーレット
巨大なルーレットで戦う。
中にはボール代わりに巨大なワンワンが転がっているので轢かれないように避けよう。

  • ドッスンさばく
ステージ全体がアリ地獄になっており、中央に引き込まれるとコースアウトとなる。
中央のドッスンが波を起こしコースの外側に押し出してくる。
外壁のサボテンに当たるとスピンするので注意。

復刻ステージ
  • バトルコース4 SFC
  • バトルコース3 GBA
  • まてんろう 64
  • クッキーアイランド GC
  • ゆうやみハウス DS


【賛否両論点】

+ 本作についての否定的な見解につき、純粋にマリオカートWiiが好きだという人は閲覧非推奨
本作はDSほどではないが、ゲームバランスがよくないと言われている。
主に以下の理由が上げられる。

  • キャラクターごとに能力差があり、特に強いのがベビィデイジー、デイジー、ファンキーコングの3人。
    勝つために好きなキャラクターを選べない人が続出した他、Wi-fiでの対戦ではこれらのキャラクターを使用するプレイヤーは他のプレイヤーから攻撃対象になりやすくなってしまった。

  • バイクが強すぎる。バイクにはウィリー走行*3があり、カートよりも断然有利である。
    いくら直ドリができなくなったとはいえ、ウィリー走行が強力なため「上記の強キャラ+バイク」の組み合わせがほぼ独走してしまいやすい。
    一部では「本作は『マリオカートWii』じゃなくて『ファンキーバイクWii』だ」などとネタにされてしまった。『8』でバイクは復活したがさすがにウィリー走行は廃止され、カートよりコーナリングが強いという個性を開発スタッフが直々にプレゼンしている。

  • アイテムもあまりバランスはよくない。
    あかコウラは空中で無力になったり、空中でないとアイテムを必ず落とすスピンのPOWブロック、ハズレアイテムカミナリぐも、準無敵の巨大キノコ。
    特にカミナリぐもはなすりつけないと自分だけ小さくなるわ、Wi-Fiではラグのせいでぶつかってもいないのに移ったり、ぶつけても擦り付けてなかったりする。

  • バグショートカットが可能なコースが4つもあり、いずれもしたもの勝ちになってしまう。
    ダブルダッシュやDSではほとんど無かっただけに問題になったが、当時は技術的な都合から修正データは配信できなかった。



これらのゲームバランスの他にも、隠しキャラクターや隠しマシンの出現条件が厳しいといった問題点も指摘されている。
一応、総プレイ回数やWi-Fiの勝利数を重ねることでも使えるようにはなるがその回数が非常に多めでほとんどが1000回以上を超えている。
そのためか以降のシリーズでは隠しキャラの出現条件は緩和され、『8DX』では隠しキャラがゴールドマリオのみとなった。



これらの問題はシリーズの続編が発売されるたびに少しずつ改善されるようになった。


【余談】

ファンキーコングがマリオシリーズに登場するのは本作が初であり、その後『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』でも他のドンキーコングシリーズのキャラと共に登場している。



追記・修正はウィリー走行しながらお願いします。
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最終更新:2023年11月10日 14:30

*1 3連続1位で45ポイント、2位で36ポイントになり、仮に前者が最終レースで最下位なら後者は3位以上で逆転が可能になる為、下位になる事は致命的といえる。

*2 このドリフトに当たると転倒する。

*3 ほぼ直線しか走れなくなる代わりにスピードを強化できる。発動と解除はいつでも自分の好きなタイミングで簡単にできる。