マァム(ダイの大冒険)

登録日:2011/07/07(木) 17:51:56
更新日:2024/04/23 Tue 08:43:42
所要時間:約 16 分で読めます





詰めが甘いね…魔法使いクン!


漫画「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」の登場人物。
CV:冨永みーな(1991年版)/小松未可子(2020年版)
目次

【概要】

物語の序盤から勇者ダイのパーティーに加わる少女。年齢は16歳。
勇者アバンのパーティーのメンバーであった僧侶レイラと戦士ロカの間に生まれた一人娘。
両親の素質を継いだ「僧侶戦士」で、後に「武闘家」に転職した。
過去にアバンの下の修行で武術・呪文を修めた『アバンの使徒』の一人でもあり、その時に『アバンのしるし』と後述の魔弾銃を受け取っている。

本人が望むわけではないが、作中ではレオナと並んでお色気担当を務める。
B88W59H90というプロポーションも相まって、随所のサービスシーンには読者の多くが心躍らせたはず。
あとこのサイズはあくまでポップの目測だが、常日頃の観察でほぼ確信に至っているらしい。
「マァムの胸やケツに関しちゃ、ちょっとおれはうるさいからね」
ファンブックでは原作者からのツッコミも入っておらず、逆にレオナのサイズまで発表されてしまうくらいなので、これが公式と思われる。
ポップよくやっt……自重しろ。

言ってしまえば、昭和育ち三条氏が若い盛りに書いた話であるための犠牲になったのだ


【人物】

バカにしないでよ 女だって生命をかけるわ…正義のための戦いなら…!!

男勝りではっきりした性格のため、ポップのようにうじうじしたりふざけた相手に厳しい。
しかし内面は包容力と慈愛に満ちており、本当は戦うことはおろか敵ですら傷つけることを忌避している。
その優しさは味方はもちろん、敵となった相手にさえ向けられる程。*1
どちらかというと戦闘より精神面での影響力が強く、彼女への想いがヘタレなポップの成長を強く促し、彼女の優しさに触れたことがヒュンケルが改心する大きな切っ掛けとなった。
ただし、ミストバーン戦ではミストバーンに情けをかけてしまった結果、あわやパーティ全滅の危機に瀕してしまうという、その優しさが完全に裏目に出てしまう結果となってしまった。
…と言うより、彼女の性格上、冷徹になるなんて絶対に無理な話である。その優しさは悪く言えば甘さであり、アルビナスからは「虫酸の走る良い子ちゃん」と言われた。
普段強気な中で時折見せる脆さや儚さは、マァムの少女らしい魅力をより彩る要素だろう。
ただ本人にはそういった魅力への自覚が無く、他人からの好意にも超がつくほどに鈍感。というか、周囲の恋愛関係についても鈍感でエイミがヒュンケルに惚れている事に本人が口にするまで気付いていなかった。
また、優しさの裏返しとも言えるが、大切な人々を奪われた際に頭に血が上って冷静さを失う事も多く、
アバンの仇であるハドラーとのバルジ島での戦闘や、ポップとブロキーナの仇であるミストバーンとの戦闘ではそれによって窮地に陥っている。そしてアバンもポップもブロキーナも全員生きていた
他にもレオナがベホマを使えるのを見て僧侶としての自分に見切りを付けて武道家への転職を決断したが、
立場上レオナは恒常的なパーティーメンバーになり難い*2事を考慮していないこの行動のためにダイ達は後述の問題を抱えたりしている。
人間的な情愛が豊富な反面、敵味方を数値的に切り分ける戦術眼に乏しいと言える。

なおその慈愛に満ちた高潔な精神性から直感的に相手の心にあるコンプレックスを見抜く資質があるのか、度々弁舌で相手の心の闇を暴き精神的な動揺を引き出すことが多かった。
非道な手段を使う相手への罵倒のキレには目を見張るものがあり、そういった弁舌による戦いの技能は師のアバンを彷彿とさせる。
別名「アバン流口殺法」
ただし上述の通り罵倒のキレが裏目に出たこともあり、典型例はアルビナスである。
また、ヒュンケルへの説得は彼の心を動かすきっかけになったものの、ヒュンケルが家族*3をアバンたちに殺された立場である事を考えれば
思わずヒュンケルが手を上げるほど逆上してしまったのは当然としか言いようがなく、ヒュンケルの気持ちに向き合えていたかというと怪しい部分もある。
それこそ都合よくハドラーがバルトスを殺してたから悪いのは全部ハドラーという方向に持って行ったが、ここまで拗れたのは間違いなくアバンのせいでもあるし

【戦闘能力】

当初の職業は「僧侶戦士」。
前衛後衛の複合職なのだが、魔法の素養がない父親の血筋の影響なのか、それとも性格的な問題からか、母は使えていた攻撃呪文を習得することが出来ず、攻撃呪文はアバンから授けられた『魔弾銃』で補っていた。
また、「戦士」としての前衛戦闘では大きな活躍はなく、雑魚戦には十分だが強敵相手の戦力にはならない程度。
ダイやポップが持つような攻めの決め手に欠けていた事から、戦闘での役割は回復・補助呪文などのサポート寄り。
当初はその弱点を幾分かは魔弾銃で補っていたが、フレイザード戦後に魔弾銃が破損。
レオナの合流により回復役としての役割も失い、新たな力を求めて武道家に転職した。しかし前述の通りレオナがすぐ離脱してしまい、結局レオナが復帰・ポップが覚醒する終盤まで回復役はマァムの仕事だった。
ベホイミ要員一人だけでラスボス戦一回目に突っ込んだ地獄

武闘家に転向した後は生来の力の強さに加えて達人級の身のこなし*4や強力な武技を会得し、最初のバーン戦ではぎりぎりで掠めた『閃華裂光拳』で彼の左腕を破壊した。
終盤では新装備の魔甲拳を得たことで肉体の強度を超える敵とも渡り合えるようになった。
しかし、一度転職したことからパーティーの中では一番レベルが低く、物語終盤ではクロコダインと共に事実上は戦力外となってしまった。
ただ、肉体を乗っ取ったミストの見立てによると「戦う相手すら気遣ってか、普段使ってない力がかなりある」らしく、
乗っ取られた状態では(加えて、肉体が限界を超えて傷つくのを厭わなかったためもあるが)ヒムラーハルトを圧倒するほどの力を発揮していた。
もっとも乗っ取った身体を気遣う必要がないからこそ限界以上に強さを引き出せるのはミストの特権であり、条件が同じであればマァムはヒムやラーハルトの足元にも及ばないことは言うまでもないが…

装備

マァムの衣装は、初期衣装 → 旅人の服 → 道着 → 武道着 →鎧化(武道着+魔甲拳)、と物語が進むにつれ変遷していった。
動きやすさを重視した服装を好む為か、作中でも比較的露出度の高い服装をする事が多く、「お色気担当」となっている節がある。
初期衣装はタイツ着用で露出度は低かったが、二番目のコスチュームであるロモス王から貰った旅人の服はミニスカート、三番目のコスチュームの武道着はスカート部分の両脇に深いスリットが入っており、
最終的に鎧化した状態では武道着の前垂れを魔甲拳が自動的に縛る事でパンツが丸見えの状態まで行き着く。
このようにレベルアップの度に露出度が高くなっていく、この仕様は作画担当の稲田浩司氏曰く「ぼくの仕業(笑)。」
マァム自身男勝りな性格な事もあってか他者に下着を見られても余り気にしないようである。

例:序盤ダイやポップと宿屋で宿泊する時は下着姿で就寝していた、ミナカトール会得の為『破邪の洞窟』へ向かう前に用意されたカールの法衣を着用した際ヒラヒラして動きにくいので躊躇なくスカートの裾をたくし上げ下着が丸出しになった*5、武道着を脱ぎTシャツとパンツだけで滝の前で修行を行うなど。
ちなみにレイラも『勇者アバンと獄炎の魔王』でロカに「ハレンチな恰好」と言われるようなボディスーツくのいち的な衣装を堂々と着ており、脱ぎ捨てた僧侶服をロカに「拾っといて」とか言う始末なので、服装に無頓着なのは多分母親似。なお娘はほぼ春麗、母はほぼ『ソウルキャリバー』シリーズのタキである
  • ハンマースピア
その名の通りハンマーと槍が合わさった武器で、打撃武器としても刺突武器としても使用が可能となっている。
が、ロモス(というかこの世界全体に言えることだと思われるが)では僧侶は刃物を武器として使用することを禁じられており、母親のレイラが使用しているものは槍の先端部分が刃になっていない。そのためかマァムは打撃武器としてのみこれを使用していた。
本来、重量があるため僧侶では装備できない武器であるが、両親の力を併せ持っているマァムはこれを軽々と振っている。
  • 魔弾銃(まだんガン)
攻撃手段に欠けるマァムの為にアバンが作った、世界に一つしかない「呪文を弾として撃ち出す」銃。
弾丸には一発につき一つずつ呪文を封じておける。これを銃に装填して引き金を引くことで、実弾ではなく中の呪文が発射される、という仕組み。装弾数は1発ずつ、弾丸の数は全部で10ほど。
空の弾丸は再び呪文を込めて何度も利用でき、回復呪文を込めれば離れた仲間の治療にも使えて便利。
ちなみにこれを渡された当時、幼かったマァムは『人を殺傷する』形を体現するそれが怖くて泣いてしまっている。
(アバンが書物で間接的に見聞したことしかなかった銃というものをなぜ一目で殺傷する武器と気づいたのかは不明だが)
アバンの修行に求めたのは誰かを守る力であり、誰かを傷つける力ではなかったからでもある。
しかし、アバンはその優しさを大切なものと認めながらも、「正義なき力は無力、力なき正義もまた無力」と諭す。
何かを守るにも時に戦うことが求められ、マァムにこそその為に力が必要なのだから。
マァムの心に強く響いたその言葉は、後のアルビナス戦では挫けかけていた戦意を奮い起こすきっかけにもなった。
終盤まで残っていればメドローアを発射することも可能だったかもしれないが、
本編ではギラとベギラマを同時に込めた弾を撃っただけで壊れているところからして、異なる呪文の重ね掛けには耐えられないようなので
恐らくは無理だったと思われる。
  • アバンのしるし
アバンが教え子たちに卒業の証として贈る青く透き通った涙滴形のペンダント。
『輝聖石』という貴重な石を磨き上げて呪法で凝縮したものであり、その製法はアバンしか知らない。
完成させるには時間がかかるが、呪文の効果を増幅させる「輝石」と、魔法力を蓄積する「聖石」の特性を併せ持ち、聖なる力を高めて邪を退け、敵から受けるダメージをある程度減らし、持ち主の力を高める効果がある超一級品のアイテム。
ヒュンケルがグランドクルス発動の触媒にしていたりとチェーン部分も含めて地味に耐久性も高い。
  • 魔甲拳(まこうけん)
ロン・ベルクが最終決戦用に用意した、鎧化の機能を持った手甲型武具。
性能の詳細はリンク参照。
これを手にするまでマァムはずっと素手で戦っており、その状態でも「さまようよろい」をぶち抜くほど。
オリハルコンの身体を持つハドラー親衛騎団の登場後、彼等を仮想敵と定めた修行では滝の飛沫一滴一滴を拳で撃ち抜いたり、訓練用の罠に引っかかったポップを助けるため足で岩を砕くなど、
武道家に転職した彼女の肉体は凶器と変わりなく、彼女の肉体をみて鼻を伸ばしてばかりだったポップを戦慄させることになった…。

呪文

武闘家になっても使用可。ただし新しい呪文は覚えられず、最大MPも転職前の90どまり。
終盤では回復係としてレオナが同行した事や、大魔道士(賢者)となったポップに回復呪文でも追い越され、そちら方面での活躍は減ってしまった。
  • べホイミ
中級ホイミ系呪文。上級のベホマ習得には至らなかった。
アルビナス戦では猛攻を凌ぐため焼け石に水と言われながらも使用し、彼女の体力を温存させた。
  • キアリー
毒消し呪文。
  • キアリク
麻痺治療呪文。
  • マヌーサ
敵に自分の分身を見せ、攻撃を逸らす。
  • ザメハ
睡眠状態から覚醒させる。
単行本に掲載されたステータス画面風のイラストに使用可能な呪文として掲載されていたが使用機会無し。

武術

「武術の神様」と謳われる拳聖ブロキーナ直伝。
マァムが披露したのは以下の2つだが、技は他にもある。
パワー自体相当なもので、クロコダインも口笛を吹いて感嘆するほどの威力とキレを持った打撃を放つ。具体的にはさまようよろい程度なら打撃で引き裂くことが可能。
  • 閃華裂光拳(せんかれっこうけん)
……なら教えてあげるわ!
生命(いのち)の痛みを…!!!

武神流最大の秘奥義。
拳撃から送り込む過剰な回復エネルギーで敵の体組織を致命的なまでに破壊する技。
今では使い手が失われた過剰回復呪文(マホイミ)の効果を打撃と回復呪文の併用によって効率的に再現し、命中部位を中心に敵の身体を崩壊させ、かつ再生不能にする
マァムの資質にも合致した技ではあるが、非常に強力にして残酷な技であるため、これをブロキーナが伝授してもいいと判断した相手はマァムが初めて。
それはアバンが魔弾銃を与えた時のように、ブロキーナもマァムになら正しく力を振るえると信じたからである。
親衛騎団などの呪法生命体には効き目が無く、ゾンビ類やあの敵(ネタバレ注意)などの“生命活動が停止した”敵にも無効。
だがそれ以外の敵にとっては等しく脅威。実際指先にかすっただけでバーンに傷を負わせた。
ただし魔族であるバーンには手首ごと自切⇒種族特性による再生というコンボでやりすごされており、さすがにこのレベルの相手では急所に当てないとトドメにはなり得ない。
  • 猛虎破砕拳(もうこはさいけん)
これが…最後の一撃!!!

武神流第二の奥義。
全身の力と闘気を乗せて放つ、ひたすら物理的破壊力に特化した渾身の一撃。
武神流の技では最大の物理的破壊力を有する。
対生物限定かつ防御無視(?)の裂光拳とはある意味で対照的。
反動により自身にも大きなダメージが生じるため、使用時は鎧化した魔甲拳の防御力が不可欠。
アルビナスとの戦いで葛藤を乗り越えて使用、勝利を収める決め手となった。


【作中での活躍】

勇者アバンの仲間であった父ロカは既に亡くなっており、現在は母レイラと共にロモス王国付近のネイル村で静かに暮らしている。
しかしつい最近になってモンスターが凶暴化してからはその力で村を守っていた。
そしてある日、付近の森に迷い込んだ村の子供を捜すなかでロモス王国に行く道中で迷っていたダイ達に出会った。
女と分からず胸をつついたポップの顔面に両手で強烈なビンタをぶちかまし喧嘩になるという妙な出会いだったものの、直後のクロコダインとの初戦闘を挟み、ダイ達を自分の村へ案内。
その時にアバンの死を知り、アバンの仇を討つ為、また兄弟弟子と共に戦う為、村の皆に送り出されてパーティーに加わった。
ロモス城に百獣魔団が総攻撃をかけた際には、臆病風に吹かれたポップに激怒し、ポップを殴り飛ばしてダイの援護に向かう。
その後、勇気を振り絞ってクロコダインに立ち向かっていったポップを少しは見直したようで、ダイを援護しようと這って進もうとしたポップに初めてホイミをかけている。

ヒュンケル編においては、初対戦時は「女とは戦わない」としたヒュンケルに反発するも、アバンへの復讐心から闇堕ちした彼に対して何度も説得を試み、再戦の際はヒュンケルに養父であるバルトスの死の真相を伝えた。
そんな彼女の母性に触れた事で、ヒュンケルの憎しみは氷解をはじめ、最終的には改心し、火山噴火によりマグマの海となりつつあった地底魔城からダイ達を逃がした。

フレイザード編に於いては、形勢不利と見たマァムが全滅を危惧し冷静さを失っていたダイを殴り倒して気絶させた上で撤退に持ち込んだり、アバンを罵倒したハドラーに対し逆上して飛び出すなど意外な一面も見せている。
フレイザード戦後、フレイザードを倒したものの、レオナの生命力が尽きかけていた為に氷の戒めが解けきっておらず、火炎系呪文で何とか氷を溶かそうとするが間に合いそうにない。そこでマァムは、ギラが込められている魔法の弾丸にベギラマを更に込めて発射する事を提案。
レオナの救出には成功したものの、その代償として魔弾銃が破損し修理不能となる。

ごめんなさい魔弾銃…
でもいいでしょう?
あなたのおかげで一人の人間の生命を救えたんだもの…
長い間…ありがとう…!

魔弾銃を失った事と、自分以上の回復呪文の使い手であるレオナの存在を見た事で、戦力としての自分自身を見つめ直す機会が訪れ、今の自分の立場を考えるようになる。
マトリフの痴漢行為に鉄拳制裁を加えた際に「父親譲りの馬鹿力」と言われたことがきっかけで、持ち前の力を生かそうと武闘家への転職を決意。
武闘家となるためパーティーを一時期離脱したためバラン戦では不在だった*6

暫くして武闘家としての修行を終え、その成果を試すためにチウも一緒に参加したロモス王国の武術大会にてダイ、ポップと合流。
超魔生物と化して立ちはだかったザボエラの息子ザムザとの戦いにおいて、奥義『閃華裂光拳』で圧倒する姿を通じ、竜の騎士の力の扱いに不慣れでスタミナ切れを起こしがちだったダイに「攻撃の瞬間にだけ力を全開にする」という戦い方のコツを示した。
以降はダイ達と同行。
さまざまな戦いを経て迎えた最終決戦の日には、一対一でハドラー親衛隊最強の“女王(クイーン)アルビナスと戦うことに。

マァム あなたがそういう人で良かった…
私の嫌いな…虫酸(むしず)の走る良い子ちゃんで良かった…!
おかげでためらいも無く殺せます…!!

アルビナス!!あなたを倒すわ!!
守らなければいけない大切な人がいるのは…
あなただけじゃない…!!!

ハドラーに尽くすアルビナスへの同情から戦意を抱けず、拳を振るえないでいた。しかし、昔アバンから託された言葉を思い出して戦うことを決意。魔甲拳を纏い、激闘の末勝利する。
続くミストバーン戦では、攻撃の効かないミストバーンの体質にポップ共々大苦戦するが、ラーハルトヒムの参戦で辛勝。
しかし、ヒムに倒されたミストバーンに情けをかけてしまい、トドメを刺さなかった事が裏目に出てしまい、「闇の衣」を取り払ったミストバーンのケタ外れな力により、あわや全滅の危機に瀕してしまう。
ミストバーンが分離した後は、その正体であるミストに身体と意識を乗っ取られる。
そしてミストによって潜在能力を解放され、アバンやヒム、ラーハルトを圧倒するほどの力を発揮するが、肉体への負担を考えない戦い方をされた事で、自身も流血するほどに肉体を痛めてしまう。
それに加えて、ミストを追い出すためのアバンの虚空閃による仕方無しの攻撃により、幾らかのダメージを受ける。
大魔王バーンとの最終決戦では前述のダメージや疲労も重なって“戦うまでもない”と見なされてしまい『瞳』に閉じ込められ、戦闘には残念ながら不参加となった。
しかしながら最終回では、正体を表したキルバーンことピロロに対し、アバンとの連携で閃華裂光拳を叩き込んで葬り、遅まきながらも面目躍如となった。

エンディングでは真新しい武道着に身を包んだ彼女とポップ、メルルが共に旅をする様子が描かれ、そこでは道に迷って地図と睨めっこするポップを叱り飛ばしている(メルルはその状況にハラハラしている)。


【劇場版での活躍】

劇場版「ぶちやぶれ!!新生6大将軍」ではレオナ、三賢者と共に妖魔将軍メネロと不死将軍デスカールと交戦する。
しかしメネロの鞭からレオナを庇ったマァムは気絶し、その間にデスカールの奪魂(だっこん)の呪法により魂を奪い取られてしまう。
その後、ベルナの森にてダイ、ヒュンケル、クロコダインの活躍で6大将軍を次々と撃破。しかし森を覆う瘴気に蝕まれたダイは戦闘不能となり、ヒュンケルたちも6大将軍の命を得て強化されたガルヴァスには及ばず窮地に立たされる。
だがマァムの魂もまたダイに力を貸して立ち上がらせ、ダイが放ったアバンストラッシュによってガルヴァスを消滅させた。


【人間関係】

父親。
元はカール王国騎士団の団長で、勇者アバンのパーティーの第1号となった人物。本編の時代には既に故人。
無骨な人柄で「おれは女の子を一生好きにならない」などと公言していたが、結局レイラと恋仲になっている。
初登場は13巻に掲載された読み切り短編「勇者アバン」。また、33巻にもブロキーナ老師の回想シーンとして少しだけ登場している。
母親。
元勇者アバンのパーティーの一人。
経緯については不明であるがロカと恋仲にあり、アバンが凍れる時の秘法でハドラーを封印する事を提案した時には、既にマァムを身篭っている状態だった。
それを察したアバンはパーティーを一時解散しており、アバンとハドラーが共に時間凍結している間にマァムを出産した。
ハドラー撃破後は現役を引退しており、夫の死後は女手一つでマァムを育て上げた。
+ 『アバンと獄炎の魔王』のネタバレ注意!
実は彼女は魔の森に近づく村人を追い返す『影女』というもう一つの顔を持っており、戦闘スタイルも暗殺者のような身軽さで翻弄する動きに変化する。
先述の通りけしからんコスチュームを身に纏い、マトリフが持ってきた「あぶない水着」にも躊躇なく着替えるなど、
武闘家となったマァムの身のこなしや露出への抵抗の無さは母親譲りだったようだ…。
なお、30年後の作品ゆえのコンプライアンス差により、彼女は生々しいセクハラ演出を回避できている。
師匠。
「ちょっととぼけてるけど。強くて優しくて…ホントにすてきな先生だった」と強く慕っていた。
アバンの元を卒業する際に「正義無き力が無力であるのと同時に力なき正義もまた無力」の教えを受け、「愛や優しさだけでは他人を守れない」と自らの教訓としている。
弟弟子。
末弟ポジション、頑張る優等生タイプ同士仲間として良好な関係を保つ。彼女周りの複雑な恋愛模様には逐一気付いていた聡い少年。
ただ、ダイに課せられた宿命という点で大きな転機となるバラン戦前後で不在だったことは、物語後半この二人の間にわずかに距離を作った……かもしれない。まあレオナが仲間入りしてダイ⇔レオナの絡みが多くなった分絡みが減ったという話でもあるが。
弟弟子。
ポップから異性としての好意を抱かれているが、セクハラ展開のあまりの多さもあり、マァムの方はポップから向けられていた好意には気づかず、マァムの為に必死の努力で強くなっていくポップの姿にも、好意ではなく仲間としての絆が心中の大部分を占めていた。
一方、気球から降りてきたエイミや、お姫様であるレオナにデレデレしたポップに対し、焼きもち(少年漫画におけるレギュラー女子キャラの定番リアクションであるが)的な表情を見せるシーンもあった。
最終決戦の日にポップからの告白を受けて激しく動揺するが、ヒュンケルに背中を押されてポップと向き合うに至る。
…ポップが私のことを好きだって知って…
最初はとまどったけど今はうれしいと思っているわ…
でも…今の私には答えが返せない…

最終話ではポップ、メルルと三人でダイ捜索の旅に出る。
兄弟子。
闇落ちしていた自分を救ってくれたマァムのことを心の中で聖母や天使と形容し、彼女のことを大切に思っている。しかし、ポップとの三角関係では「オレではおまえを幸福にできない」としてポップへの気持ちを確かめるよううながした。ミストバーンらとできてしまっていた、強い「闇の絆」ゆえかもしれない。
マァムの方も恋愛感情か慈愛の念かは判断できないが、初めは敵として出会ったヒュンケルに好意を抱いている。
復讐の念に突き動かされながらもどこか寂しそうな姿に惹かれたからであり、その想いはずっと消えることは無く、衆目のある場でヒュンケルへの愛を語ったエイミには激しく動揺した。
終盤戦闘不能になったヒュンケルを庇い続けているため、ずっとイチャイチャしてるみたいに見えるけど、そこは仕様である。取り合えず、距離感は間違いなくバグった関係
そして、彼女にお姫様抱っこされてしまった不死身・最強クラスの長兄
元勇者アバンのパーティーの一人。
赤ん坊の頃からの知り合いで、マァムにとっては親戚のオジサンみたいな立ち位置。
胸を全く理由もなく唐突にニタニタ顔で握られたりしていた。
ここからの反撃でマトリフから「父親譲りの馬鹿力」と言われたことがきっかけで、持ち前の力を生かそうと武道家への転職を決意した。
マァムの第2の師匠となった人物。
「武術の神様」「拳聖」と呼ばれる高名な武道家であり武神流の開祖。
武闘家への転職を目指すマァムが訪ねてきたことで彼女を弟子にした。
マァムからは「老師」と呼ばれている。
ブロキーナの下で修行を積んでいる大ねずみ。マァムにとっては一応「武神流」の兄弟子。
登場初期はマァムに色目を使っていたが、終盤はそんな描写もなくなる。三条氏インタビューによれば、ポップが成長していったので、初期ポップ的な存在として配置されたウザくも根は誠実なキャラ。言っていることが痛々しくマセているだけで、セクハラは一切しない。
リンガイア王国出身の通称「北の勇者」。
マァムとの接点は、サババの造船所に於けるハドラー親衛騎団戦後の1シーンのみだが、「こんな情けない勇者なんかいるもんか」と意地を張っていたノヴァに対して手首を軽く捻って無理矢理立たせ、嫌味交じりの説教を行うという彼女らしいやり方で根性を叩きなおしている。
それ以降は、自己中心的だった性格が矯正され協力的になり、最終的には正真正銘の「北の勇者」に相応しい人物へと成長している。
恋敵?
彼女からは「優しくて暖かくてすごく包容力のある人…ポップさんが好きになるわけよね…」と評されている。
ザボエラが化けた偽マァムにいちはやく嫌なものを感じるも、「きっと自分の嫉妬心のせいだろう」と自重してしまった健気な子でもある。正解だったのに!
ポップの覚醒以降はテレパシーでつながる関係になった。


【余談】

名前の由来は英語の「mam(ママ)」。
原作者によれば「パーティーのおふくろさん」だから。

武闘家と僧侶の経験を積むと、本家シリーズの6・7では「パラディン」という上級職に転職できる。
マァムの経歴が元ネタになっている…のかは不明だが、一般のファンタジーではパラディンと言えば戦士+僧侶の重武装型がポピュラーなのに、本シリーズではわざわざ軽武装の武闘家型なのはマァムの影響もあるかもしれない。
ちなみに6・7のパラディンは「相手の急所を突いて即死させる」という閃華裂光拳を意識したようなしていないような特殊能力がある。

2020年版のアニメではお色気要素がどうなるのかと不安視されたが、視聴者の懸念通り格闘家時代の素足にパンツというのはまずかったようで、黒いタイツをはかされる事となってしまった。
…が、そのおかげで股間のドアップ等際どいアングルが問題なくなったようで、「よくやった」「これはこれで」「むしろ原作よりエロイ」等、好評な改変となった。
挙げ句の果て、ハドラーの最期となる73話でも数分ごとに尻と鼠径部を視聴者に見せつける始末。もはやノリはパンツの見える深夜アニメである。
しかし見方を変えれば、そんなスケベ演出に全部を持っていかれなかったハドラーの成長ぶりが際立っていたとも言える。




どうしたの?ボ~~ッとしちゃって

ん? いや… がんばって…項目を編集するっていうのも悪くねえなって… さ

ポップ …今日の記事… ちょっぴり カッコイイわよ…!

イエ~イッ! 追記・修正あっりがと~~~っ!!


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最終更新:2024年04月23日 08:43

*1 それも、ヒュンケル・フレイザード・ザムザ・アルビナス・ハドラー……と、戦った敵ほぼ全員に対して

*2 なんなら、レオナがパプニカの復興に専念することを選んで一時加入だけで終わっててもおかしくない状況である。

*3 結果的にハドラーが殺したバルトスだけでなく、旧魔王軍の魔物達もヒュンケルにとっては家族だった。

*4 この身のこなしも母親譲りと思われる。

*5 同伴していたメルルは注意したが、以前よりマァムの性格を熟知していたレオナは注意せず

*6 ちなみにバラン編で一時離脱していたのは、原作者曰く「今回のストーリー(親子対決)は母性的で優しい性格のマァムには重過ぎるから」とのこと。実際、武術大会で再会した際に事情を聞いて、親子での争いに覇者の剣を使うつもりなら大会を棄権するとまで言い張っている。