三丁目の夕日

登録日:2014/04/07(月) 11:12:23
更新日:2024/02/12 Mon 23:55:58
所要時間:約 2 分で読めます




三丁目の夕日(さんちょうめのゆうひ)

ビッグコミックオリジナルで連載されている西岸良平の漫画で、後の「昭和ブーム」の先駆けとなった作品。
単行本は68巻まで刊行している。

過去にアニメ化されたほか、本作を実写映画化した作品「ALWAYS 三丁目の夕日」は大ヒットし、後の邦画界全般に少なくない影響をもたらすまでの成功を収めている。

1974年9月20日号より連載しているが、2013年4月20日号から作者の体力の衰え等で毎月1本の連載となる。

尚、単行本には『夕焼けの詩』というタイトルが付いているが、これは西岸の複数の作品が合わせて収録されているため。現在綴られているストーリーは3巻から始まっている。
あくまで「西岸の作品集の単行本」であるため、正式名称は「三丁目の夕日」で正しい。

中学国語の教科書に教材として掲載されたこともある。



内容は今は過ぎ去りし昭和30年台の世界を舞台にした話で基本は一話完結のオムニバス形式。

年配の人には懐かしさを感じさせるが、昭和の時代を知らない平成生まれの若い人にも、
「昔はこんな生活だったんだ」と昭和の雰囲気を味わえるため、老若男女楽しめる作品となっている。



子供向けの可愛い絵柄だが、掲載しているのが青年漫画雑誌なのでアダルトな表現も少なくなく、並行連載されている『鎌倉ものがたり』にも近いファンタジー・SF回もちょいちょい存在する。
また、背景が暗いキャラも多く、初期に至ってはかなりブラックな話もあるため、軽い気持ちで読むとショックを受けるかも。


アニメ版は1990年秋から翌年3月にかけて放送。
制作はTBS系の毎日放送。

原作の雰囲気に非常に忠実だったためファンからは大変好評だった……が、何をトチ狂ったのか、
放送時間帯が金曜よる7時で勝てるはずのない裏番組を敵に回してしまい、その為か僅か27話で終了してしまった。





登場人物

非常に数が多いため随時募集中。

○鈴木家

  • 鈴木一平
実質的な主人公。学校の成績は良くないが悪知恵が働き、悪戯が原因で何度も警察に厄介になったりした。
無駄にカリスマスキルがあったり、意外に女の子にモテたりする。
「三丁目のドラキュラ」では、唯一鏡に映ってなかったことでドラキュラの正体を見破るが案の定家族は信じてくれなかったこともある。

  • 鈴木トモエ
鈴木オート副社長で一平のお母さん。
三丁目内一の美人で優しいが怒る時はとても厳しい。一平を叱るのは基本この人。
たまに、叱り方の度が過ぎることもある。ただし、実写版ではこうした怒り方をする役割は夫の則文に回っている。
「三丁目のドラキュラ」で、ドラキュラに狙われそうになったが蚊取り線香のおかげで命拾いした。

  • 鈴木則文
スズキオート社長で一平のお父さん。
非常に優しい性格で一平をスパルタ教育として体罰をかけたら数日引き摺る程のショックだった。
実写版では何故か頑固親父化(しかもキレると髪の毛が逆立つ)して一番キャラが代わった人。

  • 六さん(星野六郎) 
鈴木オート社員。田舎から集団就職でやってきた。
元は履歴書の間違いで鈴木オートに就職したが、現在は他社から引き抜かれそうなほどに優秀になった。
彼の顔は使いやすいのか、「三丁目の夕日」シリーズが始まる前の1巻「プロフェッショナル列伝」にも同じ顔の青年が複数回登場している。
実写版では六子という女性にされていた。則文ほどではないが、かなりキャラが変わった人。

  • さくらちゃん(星野さくら) 六さんの妹。
六さんと同様に集団就職で上京し、六さんとふたり暮らし。昔は病弱だったが今は元気になったよう。


▲茶川家

駄菓子屋店主兼冒険小説家で、裏名で官能小説家も務めている。
東京帝国大学卒業で知人友人に博士大臣を多く持つ。
芥川賞を目指して奮闘してたが入賞することは出来ず、鬱憤晴らしにクジのスカを増やす嫌がらせをする等初期は捻じ曲がっていた。
しかし、淳之介を養子にしてから丸くなった。
中年~初老の男性(ただし、淳之介を容姿にしてからは若干若返っている)なのだが、実写版では吉岡秀隆が演じる壮年の男性となった。

  • 古行淳之介 
人気ストリッパーの母を持つが母親が公然わいせつで逮捕され、ヒロミを通して茶川家で預かることになる。
初めは懐かなかったが、今では清書や駄菓子屋を手伝う。竜之介の描く冒険小説のファン。
母親は嫌っていないが、茶川先生の方を慕っている。

  • 古行和子
淳之介の母親。年をとるごとに男を変える毎に若返る謎スキルを持つ。
息子である淳之介を愛しているも、当の淳之介は竜之介の方を慕っていて、
見切りを付けている節のある発言*1をしており、最終的に自身は病でこの世を去ったため、結局息子と復縁をする事は最後まで無かった。

  • ヒロミ(石崎宏美) 
竜之介の知り合いの水商売の神出鬼没のお姉さん。
男運が無いが、異様な人脈を持つ。
実は結構謎が多い人物。


○その他の子供達
  • 大杉勝男
一平のクラスの悪ガキ。だが飲兵衛だった父が事故死した後弟妹の内2人が里子に出されており、自らも新聞配達で母を助けている。

  • 大木戸ミチコ
父子家庭で家事を担うしっかり者。

  • 三浦雄一郎
トロいが優しく、一平たちと仲の良い遊び仲間。
だが、実はかつて「新一郎」という子供を亡くした三浦夫婦に引き取られた養子で、手放した子供に未練を持ち様子を見に来た母をそれとは知らぬまま「雪女」と思った記憶がある。
だが(亡くした息子とつい比較してしまう時を乗り越え雄一郎を可愛がる)養父母の意志によって「実母」の存在は彼には知らされず、「実母」が危篤の時お見舞いに行かされた時も、「親戚の女性」としか説明されなかった。

○その他の大人達

  • 日真田大造
探偵事務所を個人で経営している私立探偵。
推理力と変装技術を持つ一流の探偵だが、平和で有名な今作では仕事が入らない可哀想な人。
但し、ミステリー関係や事件では活躍する。

  • 丸山さん
丸山精肉店の店主。名前は出ていない。
いつも夫婦喧嘩をしていて、妻には頭が上がらない様子。
店の前に出店して来た「松坂屋精肉流通センター」と、3ヶ月間に及ぶ安売り戦争を繰り広げるも、
相手の大胆な作戦に寝込み敗北……したかに思えたが、逆に相手が安くし過ぎたせいで大赤字になり倒産(全品五割引とかしていた)して勝利する。

  • 大田キン
タバコ屋を営むおばあちゃん。太平洋戦争で出征した一人息子を亡くしている。
本来なら76歳に死ぬはずが、死神の手違いで125歳まで生きることになった。
また、未来に過去の自分と出会うことが約束されている。
新単位に対応出来たり、家電製品にも順応したり、自転車にも乗れたりと行動的。
(元々は親しい子供に渡す筈が、遠くに引越したため捨てるのはもったいないと乗り始めた)



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最終更新:2024年02月12日 23:55

*1 子供が嫌いな男性と結婚して「これからは簡単には会えない」「でも度々会いましょう」と聞いた次の登場エピソードで「捨てられた」と、淡々と決着がついたかの様な表情で話している