タクシー

登録日:2011/11/10(木) 22:12:11
更新日:2023/09/15 Fri 06:05:05
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「お客さん、どちらまで?」
「前の車を追ってくれ!」


タクシーとは、公共交通機関の一つである。
料金はバスや電車より圧倒的に高いが、好きな場所に呼び出せて、好きな場所まで行ける為、便利さは段ち。

なおこの項目では(当然ながら)日本のタクシーについて紹介する。
海外ではこの記事の内容が当てはまらないことが多いので注意すること(一例として自動ドアなんて日本のタクシー業界にしか採用されてない)。

概要

日本ではタクシーの業種としては、法人タクシーと個人タクシーに分かれている。
法人タクシーはいわゆる「会社勤め」で会社をクビになってしまえばおしまい。
個人タクシーはいわゆる「個人事業主」という形態で自身の体力の限界まで務める事ができる。
見分け方としては、車の上にあるランプに「個人」と書かれてあったら個人タクシーである。東京圏であればホワイトをベースに赤の細帯と青の太帯が入っている車両は100%個人タクシーである。
なお個人タクシーは基本一定以上の規模の都市部でしか営業していない。

タクシーの上位にハイヤーというものもある。大雑把に言えば完全予約制の高級車を使用してハイグレードな送迎サービスを提供するもの。

乗車方法

  • ロータリーに停まっているタクシーに声をかける
  • 路上で手を挙げて呼び止める(他の客がいない場合に限る)
  • 電話、ネット、スマホアプリ等の送迎サービスを利用する

上記3つのうち、どれか1つを実行して車に乗り込む。
後は目的地を伝えればおk。
最近はナビが付いている車が多いが、かつては運転手に「そこを右折」とか細かい指示をする事が主流であった。
ただし、頭の中で思い描いたコースを走ってもらいたい場合や運転手に土地勘がない場合は運転手に指示をした方が早い事もある。

その気になれば九州→東京のような無茶な要求も可能。
もっとも拒否されるパターンが多く、仮に要求が通ったとしてもそのレベルだと飛行機で行くより遥かに高くなるし(10万以上は確実)、支払い可能な状態である事を証明出来なければ(料金分の現金や有効なクレジットカードの提示など)やはり拒否されかねないし、途中での乗り換えとなる可能性も高いで効率的ではない。

ただ、そういうことが全くないわけでもなく、
「身内が危篤で早急に実家に向かう必要があるが、もう夜なので稼働している交通機関が無い」
「新幹線が止まってしまったが、何としても今日中に地方・都心へ帰らなければならない」
「足が不自由でほとんど歩けない」って客からの依頼でたまにそういうこともあるらしい。
近年ではこの距離まで送迎させておいて料金踏み倒して逮捕されるなんてニュースにもなっている。
どこかの世界には乗せた長距離客が必ず殺人犯だったという例もある

営業区域というものがあるので、たとえば東京23区内が営業区域のタクシー会社のタクシーに東京23区内で乗って千葉で降りるってのは可能だし、逆に東京が営業区域のタクシーを千葉まで呼んで乗車し、東京で降りるというのも可能だが、そのタクシー会社を千葉まで呼んでそのまま神奈川まで連れていってもらうということは不可能なのでそこらへん注意。
裏技で千葉から神奈川まで利用する時に千葉から乗って一旦都内に入ってメーターを切り、またすぐ入れ直して神奈川まで運んでもらうというのも出来ないわけではないが、運転手からは断られる可能性が高い。

上記にある2つ目の「路上で手を挙げて呼び止める」という方法についてだが、これについては県庁所在地クラスの人口を持つ都市内でしか通用しない場合が多い。
というのも、田舎は無論、地方都市でも小規模の地方都市では流し営業しても利益が上げられず、タクシーは基本電話で呼んできてもらうというのがこういった地域では原則であるため*1
こういった地域ではたとえ道路でタクシー見つけて手を挙げても「客の迎車に向かっている」パターンが多く、止まってくれない。
よってこういった地域内では、タクシーは電話で呼ぶか駅前などにある乗り場から乗るにしよう。

タクシー料金

走行距離や乗車時間によって決められ、設定して良い数値は地域ごとに国が定めている。あとは大型中型小型とかによっても違う。東京都のように料金は基本どの車種も一緒だけど、ワゴン車や高級車をご指名の時は指名料金を取りますよというところもある。

最もポピュラーな小型タクシー・中型タクシーの違いだが
  • 小型タクシー:5ナンバーサイズの全長が4.6m以下で乗車定員が運転手含めて5人以下
  • 中型タクシー:5ナンバーサイズの全長が4.6m以上で乗車定員が運転手含めて6人以下
という風に規定はされているのだが、メーカーがモデルチェンジでセダンの6人乗り仕様車を廃止してしまった関係で今では後部席が狭いか広いかの違いしか無い。
このためか小型料金・中型料金の区分けを廃止し「普通車」に統合するケースが相次いでいる。

渋滞に巻き込まれたりするとグイグイ料金が上がっていくので、気を付けよう。

あと、深夜のタクシーに乗る時は大体深夜割増がかかるので、距離にもよるが絶対に諭吉を1人以上用意しておけよ!絶対だぞ!
というか、そもそも深夜帯に稼働しているタクシー会社は田舎には基本無いのでそれも注意。

「高速道路を使って向かってください」ってリクエストは通るけど、その場合は高速料金も運賃に加算されるので注意。

料金の支払いについては、現金の他に使用できるのはタクシーチケット・クレジットカード・電子マネー・タプリカード・CABカード・payサービス等である。
タクシーチケットは、チケットを提示すれば指定口座からタクシー代が落ちるというもの。
支払いの時にメーターに表示された金額を記入して運転手へ渡せばそれでOK。
基本的にタクシー会社や組合と契約した会社に所属していないと縁がない事もあるが、JCBと三井住友カードが個人会員でも発行しているので、欲しい場合は問い合わせてみよう。

次にクレジットカードだが、最近は地方の会社や個人タクシーでも顧客サービスの一環からか対応率が高くなってはいるものの、ごく一部使用できない会社がある。
電子マネーはPASMO、Suicaなどの交通系ICカードやEdy、クイックペイ、iDなどが利用できる。
地方ではクレジットカードは使えるけど電子マネーはダメという事が多い

タプリカードはプリペイドカードの一種で、東京四社系列で使用可能だが、2017年12月をもって新規販売を終了している。滅多にこのカードを出されないため、運転手ですら支払い処理方法を忘れてしまっていることも。
最後のCABカードは大手を筆頭に地方の会社でも一部使用可能。タクシーチケットのICカード版で、カードを決済機に読み込ませて暗証番号を入力することで支払が完了する。
接待用に暗証番号入力がなく、一回きりの使用となるゲストカードもある。

結論から言えば現金が一番面倒がない。ただし、お釣りをもらう場合、運転手によっては紙幣や小銭の持ち合わせの関係上、
つり銭が不足してしまう場合も多いので、「1万円で払うんですか? もっと細かいのないですか?」というシチュになることもあるかもしれないので、
タクシーを利用する場合は万札・5000円札を崩してできるだけ1000円札を多めにして準備しよう。
無論、4000円以上とか1万円以上料金がかかった場合はこの限りではない。*2

最近では各種payサービスで支払いができるタクシーも増えてきたので、お釣りの面倒がない分こちらでの支払いも良いかもしれない。

料金に関するあれこれ

タクシーの料金計算は基本となるのが乗車地から降車地までの距離・時間で計算される運賃である。
そして運賃に上乗せする形で以下の料金がある。
  • 迎車料金
お迎え料とも。電話なりアプリなりで呼びつけると発生する。
1両/1回幾らという定額制とスリップ制の2種類があり、後者は簡単に言えばお客さんを迎えに行き始めた時からメーターが入っているというもの。
前述の通り、会社・地域によってはワゴン車や高級車をご指名の時は指名料金を取りますよというところもある。
なおタクシー会社が用意した乗り場にタクシーが1台も居ない時がある。そういった時も電話なりアプリなりで呼ぶ事になるが、この場合は迎車料金が要らない事が多い。

  • 待機料金
上記の迎車料金に関係するもの。お客さんを迎えに行ってもなかなか出発できない場合、迎え先到着から一定の時間が経過した段階から発生する。
運転手は迎え先に到着すると無線室に到着連絡を入れ、一定時間経ってもお客さんが出てこない時にメーターの「賃走」ボタンを押す。

  • 通行料金・駐車場料金
高速道路や有料道路の通行料金や駐車場の料金はお客さんを乗せている時はお客さんが払う。運転手が払え!俺は運賃しか払わん!と駄々をこねると乗車拒否されます。

時間と距離で計算しない以下のような運賃もある。
  • 定額制運賃
タクシー会社・組合が指定した発着地間で事前に予約してあれば距離や時間に関係なく事前に決められた運賃で利用できる。
空港タクシーだと各地で設定がある。

  • 貸切運賃
タクシーと運転手を数時間単位~1日単位で貸切にするもの。丸1日貸し切りたい場合、前もって営業所やタクシー会社に予約を入れておく。
数時間単位の時間貸し切りの場合も前もって予約しておくのが原則だが、車が空いていれば乗り場で運転手に直接時間貸し切りをお願いできる事も。
時間貸し切りは2時間または3時間を最低単位として30分ごとの追加料金が設定されている。冠婚葬祭など待機時間が長くなりそうな時や挨拶回り、現場視察、下見、観光地巡りなど複数の場所に用事がある時に使える。

タクシー料金の割引制度も存在する。
1つは障害者割引・免許返納割引で、概ね割引率はメーター運賃の1割。割引分は会社負担なので運転手の営業収入に影響しない。
もう1つは遠距離割引。長距離利用のお客さんに対するサービスで、概ね9,000円を超えた分の1割が割引になる。こちらの割引分は運転手の営業収入に影響がある。例えばメーターが1万円を表示しても、9,000円超過分1割引適用で100円引かれるため、そのお客さんから発生する売上は9,900円になる。
なお関西圏には5,000円を超えた分を5割引するという会社が多く存在した。

車両

以下は法人タクシーについての事情を記載する。個人タクシーは個別記事を参照されたし。

日本の法人タクシーで活躍する車両の少なくとも過半数はLPガスを利用したLPG自動車である。1日で300km近く走るなど車両を特に酷使する為寿命は長くても八年弱、総走行距離は下手をすれば50万キロに達する場合がある。

タクシーのカラフルな塗装は指定色と呼ばれる。カタログカラーではない特注扱いだが、メーカーでこの色で塗られるため、エンジンルームなどに貼付されるコーションラベルにはカラーコードの記載がある。

セダン全盛期には営業用車と呼ばれる専用グレード(マツダ・カスタムキャブ、三菱・ギャランΣ、トヨタ・X80型マークIIセダンなど)が各社に存在していた。
乗用モデルに比べて外見や装飾類が簡素化された一方、タクシー向けの装備が充実しており、ベースの乗用車がフルモデルチェンジ後も延々と製造が続けられたものが多かった*3。これらは2000年代以降製造中止および置き換えが進みもはや絶滅レベルに等しいため、タクシーファンの中にはそういった旧車タクシーを発見したらすぐさま写真を撮る人も少なく無い。

一時期、エコカーブームでプリウスをLPGとガソリンで走行できるバイフューエル仕様車に改造したり、或いは凄まじい低燃費を武器に燃料系をいじらずに導入する事業者が相次いだが、後席の頭上空間やトランクスペースの余裕が少ない上、運転のしづらさからあまり普及せず、導入した事業者でも寿命やリース期限の到来と同時に退役させていった。
ノーマルのプリウスはあまり普及しなかったが、ステーションワゴンタイプのプリウスαについては後席の頭上空間やトランクスペースに余裕があり、導入数がもうちょっと多い。
実はプリウスシリーズの全長は小型タクシーの枠をわずかながらはみ出してしまうのだが、バンパーを交換して全長を小型枠に収めるか、特例でバンパー交換無しで小型タクシーとして運用している。

ハイグレードタクシー

黒色や濃紺1色で塗装された上級グレードの車種を使ったタクシーのこと。
関西圏では元々黒塗り車がそれなりに多かったが、東京圏での黒塗り車は2000年代に入ってからと比較的歴史が浅い。この辺の事情は色々あるので各自ググって頂くとして、ハイグレード車はクラウンセダンスーパーデラックスGパッケージやスーパーサルーン、セドリックブロアム・クラシックSVといったタクシー専用車の最上級グレードが主流で、タクシー料金でハイヤーに準ずるサービスを提供することを特徴としている。

会社によってはハイヤーとしての使用を終えた高級車を転用してハイグレードタクシーとするケースもあったが、色々不都合な部分が多かったようであまり長続きしなかった模様。


おもな車種

  • トヨタ・コンフォート/クラウンコンフォート
1995年に登場した法人タクシーの代表格。クラウンを名乗っているがX80型マークIIをベースとしており、後部のピラーを垂直に近くにするなどタクシー向けの設計変更が行われている。ガソリン車は自動車教習所でもお馴染み。
5ナンバーのFRという出自を生かし、ガソリン車にターボエンジン載せて足回りを強化したGT-Zという限定販売された変態仕様が存在した。

  • トヨタ・ジャパンタクシー
2017年に登場した、同社のシエンタをベースに開発されたタクシー専用車種。
車椅子での乗降がしやすいスライドドアを備えるコンパクトトールワゴンで、動力系はプリウスなどで採用例のあるハイブリッドシステムをLPG燃料に対応させたもの。初期型は車椅子の乗車・降車にそれぞれ30分もかかるなど欠点も目立ったが改良により乗降にかかる時間は大幅に短縮されている。
塗装は黒、深藍、白の3種類しか用意されず、従来のような指定色での注文が出来ない。もし前述の3色以外に塗られたジャパンタクシーを見かけたらそれはタクシー会社が独自に塗装・ラッピングを行っているものである。
大手事業者ではこのジャパンタクシーへの入れ替えが猛スピードで行われ、セダン型の車両は急速に数を減らしている。一方地方の事業者や都市部でも中小規模の事業者では全車両をジャパンタクシーなどに置き換えることが財務体質や車庫の問題*4などで難しい事もあって大都市圏や大手からの中古車、あるいはベースとなったシエンタを導入しているケースも多く、今しばらくは箱型セダンも生き残っていくと思われる。

  • 日産・セドリック営業車
1988年に登場したY31型のセダンをベースにしており、2014年までの26年間生産が続いた法人タクシー西の横綱。
生産途中でピラー周りや内装デザイン、インストパネルなどはデビュー当時と代わっているのだがマニア以外は多分分からないと思う。
実は小型タクシー向けにクルーというモデルもあったのだが、トヨタのコンフォート兄弟の前にはやはり勝てなかったのか余り売れず先に生産中止になった。

  • 日産・NV200タクシー
2014年に登場したセドリック営業車の後継車種。
同社のFFミニバンであるNV200をタクシー仕様としたもので、ニューヨークやロンドンタクシーへの導入が発表されるなど海外展開でも話題を呼んだ。
見た目が従来のタクシーと異なるため「料金は普通のタクシーと同じです」という断り書きが窓に貼られていたほど。
その見た目が受け入れられなかったのか思ったほどセールスは伸びず、2021年に販売を終了。日産はタクシー専用車の製造・販売から撤退し、以降はセレナやノートのE-Power仕様車等を導入する会社が存在する。

車両に関するあれこれ

  • 2010年半ばまでトヨタ車も日産車も、LPG車は今時珍しいキャブレターエンジンの親戚であるガスミキサーエンジンが使用されていた。
    ガスミキサーエンジンは定期的にタール抜きをしてやる必要があったり、パワーがやや劣ったり、冷間始動が苦手だったりとデメリットが目立ったが2011年までにコンフォート系もセドリックもガスインジェクトエンジンに置き換えられた。これによりタール抜きの必要がなくなり、パワーも上がった。
    LPG車はトランク部分に大きなガスタンクがあり、使用期限を迎えるとタンクを交換しなければならないデメリットもある。
  • ダットサン研究会という組織がある。この組織は東京のタクシー会社の中で日産車をよく導入しているタクシー会社と日産の販売店で組織される親睦団体で、発足から60年以上の歴史を持つ由緒正しい組織。
  • セダンタイプの車両には車両左側後部の天井が垂直に開閉するブライダルセダンがあった。
    これは自宅や美容室などから結婚式場に和装で移動する新婦の角隠しが乗降時に接触しないようにするもので、メーカー系列の特装車メーカー(トヨタならトヨタテクノクラフト、日産ならオーテック)が手掛けていた。製造台数は日産自動車の資料によると1,000台に届かないとされる。
  • 以前は車両に関する規制が厳しく、座席の寸法やドア開口部の大きさなどが事細かに定められていた。
    一例としてホンダ・インサイトはこの基準が満たせず、デビューから長らくタクシーに用いることが出来なかったが2011年の規制緩和以降は使用できるようになった。
    この規制緩和以降、様々な車種がタクシーに投入されるようになった。

車両装備

メーター

タクシーに必ずついている料金メーターは日本では法律で設置が義務化されており、多くは操作部と料金を表示する画面で構成されている。
タクシーの料金は基本的に走行距離と時間で計算されるため、メーター内部には時計やタイヤの回転数から距離を測定する仕組みが内蔵されている。
またメーターは計量法により「取引目的に用いられる特定計量器」である為毎年専用の検定場で装置検査を受けなければいけない*5

昔は深夜の割増時間帯になると運転手が手動で割増操作を行っていたが、現在は割増への切り替えは自動で行われる。
内部に運行記録計を内蔵し、GPSを利用してお客を乗せた地点、経由地、降ろした地点を自動で記録する自動日報システムを組み込んだものもある。自動日報組み込みタイプだと乗客の人数が記録できるボタンが配置されている。

メータについている主なボタンの役割は以下の通り
  • 空車
乗客を降ろした後に押す。メーターがリセットされ、空車表示器には「空車」と表示される。ちなみに空車状態で空車ボタンを押すと液晶画面には現在時刻が表示される。
  • 実車・賃走
乗客を乗せた時に押す。押すタイミングは乗客を乗せ、目的地を聞き走り始める直前が原則だが直前の信号が赤などの場合は青信号に切り替わる直前などになる。この辺は運転手によってまちまちなので、乗せて目的地を聞いてすぐメーターを入れる人もいれば青信号になって動き出してから入れる人もいる。
会社・地域によって異なるが、夜の10時あたりから午前3時あたりの時間帯に実車・賃走ボタンを押すと割増料金として計算される。
割増時間帯は緑色のランプで点灯することが多い。
これになるとさらに払う値段が高い(場合によってはビジネスホテルの安い部屋で一泊泊まった方が安いこともある)ので、これになると利用をさらに躊躇する人も多いのではなかろうか。
  • 支払・合計
目的地に到着し、料金を精算する時に押す。支払ボタンを押すと時間メーターが停止し、合計ボタンを押すと通行料金や迎車料金などが合算されレシートが印刷される。同時に決済パッドへカード決済に必要な情報が送られ、スーパーサインに「支払」と表示される。
  • 迎車
電話などでお客に呼ばれた時に押す。押すとスーパーサインに「迎車」と表示され、迎車料金を設定している事業者では迎車料金が表示される。
  • 高速
高速道路や自動車専用道路に入る時に押す。押すと時間メーターが停止し、距離だけで運賃を計算する。これは高速道路や自動車専用道では乗客が別の交通手段へ乗り換えられないから。
なお一部高速ボタンがなく、高速道路に入る時に支払ボタンを押す会社もある。
  • 割引
障害者割引や運転免許返納割引などを適用する時に押す。

空車表示器

助手席側ダッシュボード上に載っているそのタクシーの状態を示す表示。スーパーサインとも呼ぶ。
「空車」と出ているタクシーなら手を上げれば止まって乗せてくれる。表示内容はメーターと連動しており、メーターを操作するだけで表示器の表示内容も変化する。メーターに無い表示を出す場合は別付けのリモコンなどを操作する。

主な表示内容は以下のものがある
  • 空車
お客さんを探している状態。手を上げれば止まって乗せてくれる。

  • 無表示・賃走
お客さんを乗せている状態。多くの会社は表示が消えるが、時折「賃走」と表示されるタクシーがある。
地域によっては行灯の光も消える。

  • 割増
深夜割増の時間帯に賃走に入るとこの表示が出る。

  • 支払
メーターの支払ボタンを押すと表示。目的地に到着してお客さんが料金を支払っている状態。

  • 迎車
電話なりアプリでお客さんに呼ばれたタクシーが表示。この状態だと誰も乗っていなくても手を上げても止まらない。

  • 回送
運転手の休憩、燃料補給、車両トラブル、営業区域外からの戻りなどで営業できない状態のタクシーが表示。
地域によっては行灯の光も消える。

  • 貸切
観光タクシーや試乗など貸切営業時に表示。

  • 予約車
メーターが入っている状態でお客さんが乗っていない状態。
コンビニに寄って買い物、トイレ、別の人を迎えに行くなどの理由でお客さんが車内に居ないが、別のお客さんを乗せられない状態。

  • 自家使用
法人タクシーの車両には入っておらず、個人タクシーでのみ見られる。
営業用の車両を私的な外出で使用する時に表示。スーパーサインにデータが入っている場合もあるが、大きく自家使用と書かれたプレートをスーパーサインの前に置いて表示することもある。

  • SOS
タクシー強盗に襲われているなどドライバーに危険が迫っている時、秘密のスイッチを操作することで表示される。

  • 救援
いわゆる「タクシー便利屋」を営んでいる事業者でのみ見られる。便利屋業務を行っている車両が表示。

空車表示器の表示方法は時代ごとに変化しており、現在主流のタイプはLEDによる電光式だが、地方によっては、電車やバスの行先表示機のように表示が印刷されたフィルムがグルグル回るやつとか、割増・迎車・空車・賃走が一緒くたになったやつとか(下参照)、ランプじゃなくてカードみたいな感じで表示される空車表示器もいまだに使われている。現物はググってください。



社名表示灯

通称あんどん。タクシーの屋根の上に乗っかってる夜になると光るアレである。形は様々で、東京四社の球体形や東京無線の東京タワー形、今はなきチェッカーキャブのラグビーボール形、個人タクシーの提灯型やでんでんむし形などバリエーションは多彩。
基本的に空車の時は点灯、賃走・回送・迎車中など客を乗せられない状態の時は消灯するようになっているが、地方では点灯しっぱなしという所も多い。関東地方だと埼玉県や千葉県のタクシーは点灯しっぱなし。
社名表示灯の光はヘッドライトと連動しており、ヘッドライトのスイッチを入れると点灯するようになっている。

社名表示灯はタクシー強盗などの発生時に車外へ危険を知らせるという役割も持っており、秘密のスイッチを操作することで表示灯が赤く点滅する。同時に緊急事態を知らせる信号が発信され、警察官がすぐ駆けつけるようになっている。

無線機

電話などでタクシーを呼んでもどうやって運転手へ伝達するのか。伝達手段の一つが無線機である。
かつてはアナログ無線を使用し、無線室から音声で運転手へ伝達していた。タクシードライバーの推理日誌で配車室から夜明さんに指名が入ると夜明さんの乗っている車両の番号を呼び出し、それに夜明さんが応答するシーンが描かれていたが、だいたいあんな感じ。

現在は無線機がデジタル化されたため、配車情報はカーナビの画面に表示されるようになっている。
一例としてこんな感じ
配車情報
配車場所:葛飾区亀有一丁目亀有公園前派出所
お客様氏名:秋本・カトリーヌ・麗子様

また自動配車システムというのもあり、利用者の配車希望場所に一番近い車をコンピュータが算出して自動で配車指示を送るのが一般的。自動配車システムで車両の位置を無線室が把握する方法としてはGPSを利用し、エリアごとに無線配車を受けたい車両が備え付けのパッドで無線配車が受けられる状態にあるというの無線室に伝えるというものもある。

ちなみに会社・無線組合によっては正当な理由なく無線配車要請に応じないと運転手に相応の罰則があるらしい。

居酒屋タクシー

まず前提知識として「官公庁は主に個人タクシー組合とチケットの契約しており、公費(財源は税金)で購入したチケットを職員に支給している。」ということを知っていて欲しい。

深夜、残業を終えて帰宅する役所の職員。建物から出てくると目の前にはタクシーの行列。とりあえず一番前に止まっていた車両へ乗り込む。
「どちらまで?」
「常磐道の柏まで」
「柏ですね。ありがとうございます」
そう言って運転手はメーターを入れ、発車させる。
「お客様、一杯どうですか?」
そう言うと運転手は助手席から小さなカゴを取り出し、客の前に差し出した。中にはビール、ちょっとしたおつまみが入っていた。残業で疲れていた職員は誘惑に勝てず、ビールとおつまみを頂いた。
柏インターが近くなると職員は運転手へ道を教え、自宅までたどり着いた。
「料金は18,970円です」
「支払いはこれで」
職員は職場から支給されたタクシーチケットを運転手へ見せ、必要事項を記入して手渡した。
「ご乗車ありがとうございました。今後ともご贔屓に」
そう言って運転手は職員へ名刺を渡した。この番号に電話すればお迎えに上がるという。ちょっといい思いに味をしめたその職員は次の日以降、そのタクシーを指名して利用するようになった……………

居酒屋タクシーとは大体こんな感じのものである。主に個人タクシーの運転手が車内に酒やおつまみ、軽食を用意しておき、深夜残業から帰宅する官公庁職員相手に過剰なサービスを行っていたというもの。
ドライバーから酒やおつまみの提供を受けるだけでも贈収賄にあたり非常に問題になるのだが、一部の職員はわざとメーター料金を吊り上げるよう遠回りを指示し、正規料金との差額をキックバックしてもらっていた。
金銭が絡むとなると国も調査に本腰で乗り出し、関わった職員ほぼ全員を処分。個人タクシーの運転手にも道路運送法で禁止する「運賃・料金の割戻し」に違反するとして車両の使用停止など厳しい処分が降された。

主なタクシー会社・グループ

  • 長栄交通
札幌都市圏で営業していたタクシー会社。痛車仕様のタクシーのパイオニア。…だったのだが、2014年10月末を以て会社が破産してしまった。

  • 東京四社営業委員会(大日本帝国)
大和自動車交通・日本交通・帝都自動車交通・国際自動車の4社のこと。
東京都内でよく見かける丸い形の行灯と黄色に赤帯のタクシーは大体この4社か提携会社の車両。
俗称の大日本帝国はこの4社の頭文字をとったもの。

  • 大和自動車交通
東京四社営業委員会所属の大手タクシー会社で、タクシー会社としては数少ない株式公開企業。
縦書きで大和と書かれた行灯が目印だが、高級車はアルファベットでDAIWAと書いてあるクリアタイプの行灯を載せていることもある。

  • 日本交通(東京)
東京四社営業委員会所属で、台数では東京地区の法人タクシーの2割以上を占める最大手。関連会社含めたグループ全体の売上高で日本一を誇る超大手タクシー会社。
桜の花にNの行灯が目印。一般車は桜の花が青色だが、ハイグレード車は桜の花が金色になっている。
後述する関西・山陰の日本交通とは資本関係も人事関係もない別会社。

  • 帝都自動車交通
東京四社営業委員会所属の大手タクシー会社で、京成電鉄グループのタクシー会社。
の行灯が目印。法人タクシーとしては珍しく、ホンダ車をタクシーとして運行している。
2020年より京王電鉄系列の京王自動車と提携。タクシーで京王帝都が復活。

  • 国際自動車
東京四社営業委員会所属で、台数では日本交通と並んで東京地区最大手。
アルファベットでkmと書かれた行灯が目印。東京地区の大手法人タクシーで唯一、個人タクシーと提携している。

  • 東京無線協同組合
中小のタクシー会社が共同で利用する無線組合。加盟している各社の車両のカラーリングは緑色をベースに黄色と白のアクセントが入る。三角形の行灯が特徴。
テレビ・ラジオ関係の会社御用達なこともあってか、ドラマなどにもよく登場する。
後述のチェッカーキャブ無線と業務提携し、車両のデザインが一部変更された。

  • 国産自動車交通
東京無線所属の事業者。法人タクシーとしては珍しく、レクサス車をタクシーとして運行しており、運行情報はTwitterやFacebookで発信されている。
女タクシードライバーの事件日誌』シリーズの撮影に協力しており、営業所や車両は同社のものが使用されていた。

  • チェッカーキャブ無線
東京無線同様中小のタクシー会社が加盟し、共同利用する無線。東京無線と異なり、株式会社として機能している。
加盟各社の車両のカラーリングは紅葉色に市松模様の帯を巻き、深藍色・黒色オンリーのジャパンタクシーも市松模様の帯を巻いている。
タクシードライバーの推理日誌』に登場するタクシーはこのチェッカーキャブのタクシー。
前述の東京無線協同組合と業務提携し、行灯がラグビーボール型から東京無線と同じものに。チェッカーキャブ加盟社の車両は側面にチェッカーのロゴが入っている。
行灯交換前は非無線車と無線車を簡単に見分けることが出来た。

  • 互助交通
チェッカー無線に所属していた錦糸町と南砂に営業所を置いていた事業者。大河原邦男氏がデザインしたロボット「イグザイン」のイラストをラッピングしたイグザインタクシー、プログラミング生放送プロ生ちゃんのキャラクター暮井慧のイラストをラッピングしたプロ生ちゃんタクシーなど痛車タクシーを積極的に手掛け、更に法人タクシーでは非常に珍しくロンドンタクシーも運行していた。
また根っからの日産党としても知られ、セドリックを主力とし、生産終了後も中古で状態の良い個体を調達し、それも難しくなってくると後継車としてノートe-Powerを選定するなどしていた。
2021年8月、日本交通グループのワイエム交通へ営業権を譲渡し前月を以て営業を終了。ホームページは閉鎖されたが、Twitterアカウントは今も運用されている。
なおワイエム交通への営業権譲渡により従来の車両はほとんどが解体業者送りとなったが、プロ生ちゃんタクシーは個人へ引き取られた他、年式の新しいノートについては乗務員指導車として残存している。
なお2021年12月にワイエム交通から錦糸町と南砂の2営業所が分社化された際、互助交通の名前が復活している。しかし2023年2月に互助交通がハロートーキョーに吸収合併されたため、その名前は復活からわずか1年ちょっとで歴史上の存在となった。

  • 大同交通
かつてチェッカー無線に所属していた事業者。『タクシードライバーの推理日誌』の撮影に協力しており、営業所のシーンは同社で撮影されていた。
2015年に廃業し営業権をヒノデ第一交通へ譲渡した。

  • 私鉄協同無線
東京の私鉄系タクシーである小田急交通・小田急交通南多摩・京急交通が使用する無線。
小田急系はロマンスカーに似た塗装で、京急タクシー系は黒で塗装されている。
以前は京王電鉄系の京王自動車も所属していたが、2020年2月より東京四社営業委員会の帝都自動車交通と提携するため脱退した。
ただし京王自動車の提携は23区・武蔵野市・三鷹市だけなのでそれ以外の多摩地方や神奈川県央エリアは今まで通り。

  • 東都自動車
ベージュ色の塗装が特徴の準大手事業者。同業他社が車両をリース会社からのリースという形に切り替えていく中で今も自社保有の車両が多く、車両も長く使用される傾向にある。

  • 日の丸交通(東京)
縦型の日の丸の行灯が特徴の準大手事業者。同名或いは似た名前のタクシー会社・バス会社が鳥取、岐阜、帯広、静岡、防府にも存在する。

  • グリーンキャブ
ペパーミントグリーンの塗装とラグビーボール型の行灯が特徴の準大手事業者。車体塗装はチェッカーキャブの色違い。2021年秋からジャパンタクシーのペパーミントグリーン色が登場。
仙台で営業している日交タクシーはグリーンキャブ仙台支社の管轄。

  • 全国個人タクシー連合会
通称でんでんむし。これは行灯の形がデンデンムシに似ているから。略称全個連。個人タクシーの組合で、無線配車やチケットの換金などの業務を担っている。

  • 日本個人タクシー連合会
通称ちょうちん。これは行灯の形が提灯に似ているから。略称日個連。全個連同様無線配車やチケットの換金などの業務を担っている。

  • 西武ハイヤー
西武鉄道系列のタクシー会社。前述の私鉄協同無線加盟各社と異なり、営業エリアは東京都北多摩地域と埼玉県西部。西武鉄道系列だが、直接の親会社は電車の方ではなくバス会社の西武バス。
一般車のカラーリングはライオンズカラーだが、バリアフリー対応のNV200は西武鉄道のイメージカラーである黄色。

  • 伊豆箱根タクシーグループ
伊豆箱根鉄道系列のタクシー会社。一般車はライオンズカラーが特徴。ラブライブ!サンシャイン!!のラッピングタクシーを運行しており、有志が貸し切ってAqoursのライブ会場に姿を表すことも。

  • 名鉄タクシーグループ
名古屋鉄道系列のタクシー会社グループ。白とエメラルドグリーンのカラーリングにひし形の行灯が特徴。
名鉄タクシーグループに所属しているのは名鉄交通、愛電交通、名古屋名鉄タクシーの3社だが、これ以外にも名鉄系のタクシー会社として名鉄西部交通、名鉄東部交通、名鉄知多タクシー、名鉄岡崎タクシー、岐阜名鉄タクシー、名鉄四日市タクシー、三重名鉄タクシー、豊鉄タクシー、東鉄タクシー、濃飛乗合自動車、石川交通がある。
行灯は石川交通以外共通で「名鉄」の文字が入れられている。

  • つばめタクシーグループ
名古屋交通圏では名鉄交通グループと台数で双璧をなす規模を持つタクシー会社グループ。
車両に入れられているつばめのイラストは特急つばめ号のヘッドマークに入れられているものと同じもの。

  • MKタクシーグループ
京都府で創業したタクシー会社。規制緩和のトップリーダーとして知られ、運賃が他社よりもやや安めになっているのが特徴。
リムジンから軽自動車迄幅広く車種がラインナップされている。

  • 日本交通(関西・山陰)
朱色の楕円に「日交」の文字の行灯が目印の東京の日本交通とは関係のない会社。大阪府に本社を置き、京都府、兵庫県、鳥取県、島根県で事業を展開。
ちなみにややこしいことに東京の日本交通も京都、大阪に進出している。資本関係や人事交流はないが、チケットはお互いに使用可能。

  • ヤサカグループ
京都市内でよく見かける、行灯がクローバー&小豆色の車体のタクシー。
修学旅行や観光等で京都市内に行った人は見かけたことも多いのでは?
なお、行灯のクローバーは通常は三つ葉だが、4台のみ四つ葉となっているものがあり、見かけたり乗ったりすると幸せになれるというジンクスがある。その他、上賀茂神社の式年遷宮の時期になると、葵をイメージした双葉行灯のタクシーも出現する。何気に2台のみしか無いらしいので、四つ葉よりもレア。
ちなみに東京・横浜にも進出しており、東京ではチェッカー無線に加盟している。

  • KANKYOグループ
主に大阪市内で見られる、大阪市内のいくつかのタクシーグループが加盟している組合。正式名称は関西ハイタク事業協同組合
車両のカラーリングは黒色で、行灯の形は黒色のKANKYOと書かれたもので一致している。
もうひとつの特徴としては、梅田駅周辺エリアで活動してるこの組合の乗務員は何故か帽子と蝶ネクタイをしていることが多い。

  • 相互タクシー
主に大阪および神戸エリアで見かけることのあるタクシー会社。特徴としては、阪神エリアにしては珍しく黄色の車両を使っている点である。

  • 阪神タクシー
阪神電鉄系列のタクシー会社。
で、名前から推察できる通り、いかにもタイガースファン御用達な「Tigers cab」を走らせてるのもここ。

  • 近鉄タクシー
近畿日本鉄道(近鉄)系列のタクシー会社グループ。本体は大阪府内で営業。
近鉄の名を冠する事業者は石川近鉄タクシー、名古屋近鉄タクシー、近鉄東美タクシー、岐阜近鉄タクシー、奈良近鉄タクシー、愛媛近鉄タクシー、広島近鉄タクシー、周南近鉄タクシー、萩近鉄タクシーと、近鉄の沿線外にも広く所在する。

  • 日本タクシー
大阪市のタクシー会社。梅田エリア近辺でよく見かけるエンジ色のセドリック営業車タクシーといえば、この会社である。

  • 第一交通産業グループ
福岡市に本拠地を置くタクシー会社。全国各地の中小のタクシー会社を買収しグループの拡大に定評がある。

  • 西鉄タクシーグループ
名前から分かる通り、西日本鉄道系列のタクシー会社のグループ。

  • 福交運輸事業協同組合
福岡市内の中小のタクシー会社が加盟する組合。この組合の車両はカラーリングが東京四社と全く同じ。

  • 熊本タクシー
熊本市とその周辺で営業するタクシー会社。戦国無双シリーズのラッピングタクシーを走らせている。
公式ツイッターアカウントがかなりはっちゃけていることでも有名。


◆創作におけるタクシー

アニメやゲームの世界では、鉄道やバスに比べると登場回数が相対的に低い。
これは、アニメやゲームの製作会社が、鉄道やバスより慣れておらず描写しにくい為と言われる。
反面、実写ドラマではそれなりに登場機会が多い。制作側にタクシーの構造を知り尽くしている人が多く、重要な機密部分は極力画面に映らないよう努力をしている為と言われている。

皆も一度は聞いたことがあるだろう?
前の車追ってください!」と命令する勇ましい声を。(ちなみに実際にやった場合、もちろんきちんと料金は支払う)

ここを見ているアニヲタ達でも、町中をよく走っているタクシーの構造等を知っている人は少ないのではなかろうか?
逮捕しちゃうぞフルスロットルでタクシーの構造の一部が紹介されていたが、これは数少ない例外である。

一部のエロゲーでは運転手が乗客を強姦するという、非情なシチュが稀にある。
これは二次元の話だ。真似してはダメだぞ?


TAXiシリーズ
リュック・ベッソン監督の映画作品。
スピード狂のタクシー運転手ダニエルと、車の運転が全くできない新米刑事エミリアンが事件を追うコメディ映画。
普通に濡れ場がある為、お茶の間が凍りつくこと必至。

・クレイジータクシーシリーズ
アーケードやドリームキャスト、PS2で発売されたゲーム。
客を乗せて指定時間内に目的地に送り届けるのが目的。
因みに、手段は問われない

タクシードライバーの推理日誌
土曜ワイド劇場の人気シリーズ。
夜明さんのタクシーに乗った美女はだいたい捕まる。

女タクシードライバーの事件日誌
夫の死の真相を友人の新聞記者と共に追い求める女性ドライバーのシリーズ。
同僚達も色々な事情を抱えてこの会社へ流れ着いた。

・素敵な選TAXI
バカリズム脚本・竹野内豊主演のテレビドラマ。
様々な選択肢をやり直すことが出来る「選TAXI」に乗った乗客の人間模様を描く。
使用されるタクシーはクジラことMS50系クラウン。

・ミッドナイト
手塚治虫の漫画作品。
深夜専門のタクシードライバーを務めるミッドナイト(本名:三戸真也)が乗客にまつわる様々なドラマに関わってゆく。

・オッドタクシー
此元和津也脚本のオリジナルアニメ作品。
天涯孤独のタクシードライバーである小戸川が乗客達を巻き込んだ事件に遭遇する。

ポケットモンスター ソード・シールドポケットモンスター スカーレット・バイオレット
鳥ポケモンが運ぶゴンドラで街・拠点間を移動する「そらとぶタクシー」が登場。メタ的には従来シリーズの「そらをとぶ」の代わりとなっている。


◆ファンからタクシーと呼ばれているキャラクター

赤き竜
遊戯王5D'sに登場した存在。本名は「ケツァルコアトル」らしい。

なぜ彼がタクシーと呼ばれるかと言えば…

初登場時こそ、謎の雰囲気を醸し出し一種の神秘性を持っていたものの、
ダークシグナー戦以降はただの乗り物代わりとして使われ始めたため

さらに龍亞を助けるためにだけに搭乗したり、バーニング・ソウルに覚醒したから登場したり、
最終決戦でも自ら進んでタクシー代わりになったというネタ要素も理由。

劇場版では遊星を過去に連れていくだけでなく、十代を守ったり、二人を連れて過去に行ったり、
遊戯を連れてきたりとテレビ本編と全く変わらずタクシーをやりきった。

ネット上では「赤き竜タクシー」として親しまれ、赤き竜が出るたびに
「いつも送迎ありがとうございます。」「またタクシーw」といったことが叫ばれるのであった。

ちなみに彼の化身らしいセイヴァー・スター・ドラゴンもタクシーとしても活躍したが、
決闘面でも活躍しているため、赤き竜のようなネタ扱いはほとんどされていない。同業者として扱われることもあるが。


インペリアルドラモン ドラゴンモード
「完全体に押される究極体」とか言われる古代竜型デジモン。
アニメ『デジモンアドベンチャー02』ではもともと移動用としてもその移動速度から使われてきたのだが、
人型形態のファイターモードが登場した途端に移動用としてほぼ固定化されてしまった可哀想な形態。

あまりに移動用として便利なためか『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲』では、
一時的に大輔ブイモンワームモンが物理的に離されたほど。


ウルティメイトゼロ
ウルトラマンノアから授けられたウルティメイトイージスを纏ったウルトラマンゼロの姿。
現在いる宇宙を越え、マルチバースを経由して別の宇宙へと移動することができる。

後の作品ではほいほいみんな移動してるとはいえ本来はマルチバースへの到達には膨大なエネルギーを要し、
光の国の全住人のエネルギーを集めても一人を送り込むのが限界のため、本人だけでなくその仲間を連れて移動することも可能なこの形態は移動用としてよく使われている。


小ネタ

関東特に東京では、タクシー車両のカラーリングは各社色々なバリエーションがありカラフルであるが、関西特に大阪と神戸エリアでは逆に黒色のタクシー車両が圧倒的に多い。これについては諸説あるので、詳しくはググってください。

タクシーの台数は会社ごとは勿論、地域ごとにも上限が決められており、既に上限いっぱい或いはオーバーしている地域では新規のタクシー開業や既存事業者の増車が不可能となっている。
そういった地域の法人タクシーでどうしても増車・新規開業したい場合
  • 既存事業者を買収して子会社にする、買収した会社を自社の営業所にする、買収した事業者が持っていた認可台数分を自社の営業所に振り分ける。
  • 業務提携を結んで自社グループに組み込む
  • 廃業・撤退する会社から営業権を買い取る
といった方策を取る。
個人タクシーも事情は同じで、新規開業は個人タクシーをやめる運転手から権利を譲り受けないと新規開業が出来ない。
もし個人タクシーをやりたい場合、開業したい人とやめる人を個人タクシー組合でマッチングしていることがあるのでお近くの組合支部にご相談を。



追記・修正は深夜料金に絶望してからお願いします。

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最終更新:2023年09月15日 06:05

*1 人が少ない上に車社会で若年層もマイカーを持ってることも少なくないため、タクシーの需要が少ない。

*2 釣り銭は殆どの会社で運転手の小遣いから出している。会社で釣り銭を用意してくれるのは国際自動車ぐらい。

*3 これはベースとなる乗用モデルがFFに移行した時期とも被り、メンテナンスや信頼性の面からFR車の要望が多かったことも大きい。

*4 セダンが前提の機械式立体駐車場だと入庫できない。

*5 検査を受けたメーターは鉛で封印がなされる。この封印を解いて中に入っているメモリーカードを書き換えない限り料金設定を弄ることは出来ない