“Я”(カードファイト!!ヴァンガード)

登録日:2014/03/11 Tue 22:27:56
更新日:2023/10/20 Fri 11:36:27
所要時間:約 40 分で読めます




"Я(リバース)"とはカードファイト!!ヴァンガードに登場する用語、及びカード名称である。
なお、以下は基本的に「Я」と省略して表記する。
パソコンで打つ場合は「やー」と打てば変換できるほか、ロシア語変換が出来ない媒体(携帯電話など)でも「ろしあ」と打てば変換できる場合がある。


【概要】

一言で表すならば闇堕ちである。
リンクジョーカー虚無(ヴォイド)の力を注入された生物が、その存在を歪められ、リンクジョーカーの思想に染め上げられてしまう現象。
Яした存在は、虚無の力を身に宿すためリンクジョーカーの技術である「呪縛(ロック)」さえも操ることが可能となっている。
「え?じゃあ『呪縛』をクラン特性としているリンクジョーカーがTCGじゃ涙目になっちゃうんじゃ?」と思われるかもしれないがそうではない。
何故ならЯが操る呪縛は敵ではなく同胞に向けられるからである。
自分の仲間を呪縛することで更なる力を得るのがЯの特徴なのだ。

また、Яはリンクジョーカーへの変異の過程でもあり、Яした存在はやがて《星輝兵(スターベイダー) ワールドライン・ドラゴン》の力でリンクジョーカーに成り果ててしまう。
事実、星輝兵の指揮官である《星輝兵 インフィニットゼロ・ドラゴン》などはかつてはЯユニットであったことが記録されている。
Я後に起きる欲望の暴走を抑え込み、確固たるリンクジョーカーとしての個を確定させたものがリンクジョーカーと認められるようだ。

Яしたものは基本的にはリンクジョーカーの手駒となるが、
中には自力でЯを抜け出してしまったり、Яしたは良いが意志が強すぎてリンクジョーカーに従わなかったり、
あまつさえ得た力でリンクジョーカーの脅威となってしまう者さえいる。
リンクジョーカーも《星輝兵 “Я” クレイドル》などで制御はしているが、どうも彼らにとっても一筋縄ではいかない技術のようだ。

Яした"意思"が肉体から離れて自立的に行動を行うという例も存在する。
これは《最凶獣神 エシックス・バスター “Я”》が自力でЯを脱した際に初めて発見された現象であり、
以後リンクジョーカーはこの現象を故意に引き起こして強大な存在をЯさせる方針を固めている。
その成功例が《蒼嵐業竜 メイルストローム “Я”》であり、失敗例が《ドラゴニック・オーバーロード “The Яe-birth(ザ・リバース)”》である。

なお、Яはリンクジョーカー化の過程であることを示してか、カード名のЯの部分はリンクジョーカーのクラン名と同じく赤と黒のフォントが採用されている。

【アニメにおけるЯ】

アニメではユニットだけではなく、ファイターもЯする現象が起きた。
ЯしたファイターはЯユニットを切り札としたデッキ、あるいはリンクジョーカーを使用するようになる。

更に、Яファイターは己の欲望を解放させてしまい、そいつが抱えているものによっては色々おかしな行動をとってしまうようになる。
この作品のファイターは元から何かおかしいのだがそれはそれである。

その行動原理はЯを広げること。
そのため、Яファイターはその辺に居るファイターに「お前は強いのか?」と迫り、強制的にファイトを挑む習性がある。

Яファイターに敗北したものも虚無を流し込まれЯする。
逆にЯファイターが敗れた場合、己の中から虚無が消え失せてしまいЯから脱する。ただし、証拠隠滅の為かЯ前後の記憶とЯユニットは失われる。
そんな特性故に視聴者からは「オセロ」とか呼ばれたりしている(どちらかと言えば将棋の方が近いが)。

Яファイターが増えれば増えるほど地球とクレイを覆っていた黒輪が巨大化し、
それが完全に成長しきると黒輪がゲートの役割を果たしてリンクジョーカーによる「終焉」が訪れるとされていた。

ちなみに後のDシリーズの公式サイト読み物において、この件は「Я(リバース)パンデミック事件」と称され、『実際に地球に影響があった事件』として取り扱われている。


【作中で登場したЯファイター】

■長代マキ"Я"
生徒会書記の少女。
作中最初に登場したЯファイター。
ネットを介してЯしてしまい、以降は隠密に行動をとっていた。
作中ではナオキとシンゴをЯさせた他、Яしたコーリンとよく行動を共にするが、最終的にはナオキに敗れる。
使用デッキは【ネオネクタール】
切り札は《メイデン・オブ・ビーナストラップ “Я”》

■石田ナオキ"Я"
宮地学園高等部カードファイト部副部長。
アイチの前に最初に現れたЯファイター。
偶然にもリンクジョーカーと通信していたマキを目撃し彼女にЯされてしまう。
カードキャピタルでアイチを急襲、ファイトでは彼のRを全滅させて追い込むが《狼牙の解放者 ガルモール》のリミットブレイクに敗れた。
なお、彼とのファイトでは展開の都合で呪縛の演出が行われていない(呪縛の処理自体は行われていたが、アイチたちはこれを華麗にスルーした)。
使用デッキは【抹消者(イレイザー)】。
切り札は《抹消者 ボーイングセイバー・ドラゴン“Я”》

櫂トシキ“Я”→“Яe-birth”
後江高校カードファイト部所属。
リンクジョーカー編のラスボス。
ナオキの身に起きたことについてタクトから問いただそうとした際、リンクジョーカーに乗っ取られたタクトとファイト、
彼に精神攻撃と言葉責めを受けた結果、自分の信念を殺してしまったうえに敗北、ファースト"Я"ファイターとして覚醒する。
その後は強敵との戦いだけを求め、「アイチとレンを倒す」という目的に向かって各地で強豪ファイターを屠りながらЯを広めていく。
そんな中、彼の精神がリンクジョーカーによる洗脳を超えはじめ、タクトの指示すら無視するようになり、挙句リンクジョーカーデッキすら自ら捨てた。
最終的には自分が存在するだけでアイチたちを傷付けると考えた彼は自ら消滅する道を選ぶが…。
使用デッキは【星輝兵(スターベイダー)】→【オーバーロード】
切り札は《星輝兵 ネビュラロード・ドラゴン》→《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》→《ドラゴニック・オーバーロード “The Яe-birth”

■新城テツ"Я"
福原高校カードファイト部OB。
レンによる福原解放の為の戦いにおけるラスボス。
櫂が最初にЯさせたファイターでもある。
櫂に敗れてЯした後、レン以外の福原高校生を全てЯさせた。
「レンを世界の王にする」という野望を持ち、彼を王として担ぎ上げようとするがレンからは拒絶された。
最終的に詰めを見誤りファイナルターン失敗、返しで敗北する。
使用デッキは【アモン】。
切り札は《魔神侯爵 アモン “Я”》

■美堂キリヤ"Я"
福原高校カードファイト部所属。
テツが最初にЯさせたファイター。
レンを自身のチームに引き込もうとしたが乱入したキョなんとかさんに阻まれる。
レンが彼以外の福原高校を解放した後、キョなんとかさんとのファイトを始めるが、レン達にはそのまま放置された。
その後敗北したと思われる。
使用デッキ、切り札共に不明。

■立凪スイコ"Я"
福原高校カードファイト部所属。
レンが最初に接触したЯファイター。
リンクジョーカーの思想に染まりきっており、レンを引き込もうとするが失敗。
Vを囲むように行うリアガード3枚の呪縛に成功するが最終的に《撃退者(リベンジャー) レイジングフォーム・ドラゴン》のリミットブレイクに敗れる。
使用デッキは【シュヴァルシルト・ドラゴン】
切り札は《シュヴァルツシルト・ドラゴン

鳴海アサカ"Я"
福原高校カードファイト部所属。
レンに対する独占欲やスイコに対する嫉妬心が暴走してしまっており、「レン様は私を見ていない」と思い込んでいる。
レンを人形にして一生側に置きたがる、というニチアサアニメにあるまじきヤンデレっぷりを見せるが、
「自分を見ていない」という発言に怒ったレンにおしおきされた。
使用デッキは【銀の茨】
切り札は《銀の茨の竜女帝(シルバーソーン・ドラゴンクイーン) ルキエ “Я”》

光定ケンジ"Я"
帰ってきた皇帝。
帰国早々櫂と噛みあわない会話を繰り広げた後、彼にЯされた。
努力を無意味と考え、嫌う。また、巨大な帝国建設という野望を抱きあちらこちらに「侵略」を行った。
レオン相手に最速クロスという相性最高の戦術で臨むも敗北した。
使用デッキは【次元ロボ】
切り札は《暗黒次元ロボ “Я” ダイユーシャ》

■クリストファー・ロウ"Я"
チームSITジーニアスリーダー。
皇帝と決着をつけるべく待っていたが、Яした皇帝に敗れてЯした。
その後は一度もファイト描写がないまま、復活した皇帝とレオンに敗れた。
使用デッキ、切り札共に不明。

■リー・シェンロン"Я"/ファジル・アリ"Я"
チームSITジーニアス所属。
クリスに続いてЯした。
皇帝に連れられ、ドレッドノートを侵略した際は、それぞれジリアン、シャーリーンとファイトし、これに勝利した。
最終的にクリスやユリ共々、レオンと光定に敗れる。
使用デッキは【グレートネイチャー】
切り札は《学園の処罰者 レオパルド “Я”》

臼井ユリ"Я"
チームカエサル所属。
帰ってきた皇帝との再会を待ち望むが、Яした彼により好意を寄せていた皇帝の姿や、彼の努力家な面を踏みにじられて敗北、Яした。
皇帝の侵略についていくが、特に出番なし。
最終的に皇帝とレオンに解放される。
使用デッキ、切り札共に不明。

■ジリアン・チェン"Я"/シャーリーン・チェン"Я"
レオンの従者。
それぞれリーとアリに敗れ、皇帝にNTЯされた。
皇帝を「皇帝陛下」と呼び慕い、彼の命令なら何でも聞くが、Яには完全に染まりきっていないのか涙を流したりした。
最終的にはレオンと皇帝に解放される。
使用デッキ、切り札共に不明。

■立凪コーリン"Я"
宮地学園高等部カードファイト部所属。
リンクジョーカー編における事実上のヒロイン。
時期は不明だが、林間学校までにはЯしていた。
タクトが倒されると自分たちの役割が終わり、アイチたちとの思い出がすべて失われるという事実を知ったため、自分の「世界」を守るために戦うことを決意する。
格上であるカムイさえもЯさせるが、タクトを倒す覚悟を決めたアイチに敗北した。
使用デッキは【宝石騎士(ジュエルナイト)
切り札は《哀哭の宝石騎士(ブロークンハート・ジュエルナイト) アシュレイ “Я”》

■立凪レッカ"Я"
宮地学園中等部カードファイト同好会所属。
宮地学園で起きたЯ騒動の黒幕。
宮地学園の見学にやってきたゴウキ達をЯさせた後、自作自演でエミとマイを救うふりをして捕えた。
二人のことを友達ではないどころかウザがっていたとさえ言い放つが、その一方で二人をЯさせていない矛盾をカムイに看破され敗北した。
使用デッキは【守護天使(セレスティアル)
切り札は《粛清の守護天使(クリーンナップ・セレスティアル) レミエル “Я”》

■大文字ゴウキ"Я"
チーム男前リーダー。
宮地学園の見学に来ていた際、レッカにЯされる。
「欲しいものは奪い取る」という(ある意味正しいが)彼の海賊観とは真逆の思想に染まり、宮地学園にЯを振りまいていた。
エミとマイを人質にとってカムイに挑むが彼の新たな切り札に敗北する。
使用デッキは【グランブルー】
切り札は《氷獄の冥王 コキュートス “Я”》

■中津川ヒロシ"Я"
チーム男前所属。
いつの間にかЯし、いつの間にか元に戻っていた。
マイとエミを人質にとる。
使用デッキ、切り札共に不明。

■小松原カオル"Я"
チーム男前所属。
Яしたことにより口癖が「ジャパーン」から「ブラジール!!」に変更されるという笑撃の設定が明かされた。
使用デッキ、切り札共に不明。

■大文字ナギサ"Я"
ゴウキの妹。
Я後はカムイに対する独占欲が更に強くなっている。
一方的にカムイに言い寄っていたところ、ニンジャマスターの販促の為の乱入に遭い、敗北した。
使用デッキは【獣神】
切り札は《最凶獣神 エシックス・バスター “Я”》

■右野レイジ"Я"/左賀エイジ"Я"
カムイの取り巻き。
レッカによりЯされ、カムイによって解放された。
使用デッキ、切り札共に不明。

葛木カムイ"Я"
後江中学校生徒。
レッカを倒し、宮地学園でのЯ騒動を収めるも、そこに現れたコーリンに敗れてЯした。
アイチとの決戦を望むようになり彼と戦おうとするが、ゴウキが撤退させたことで取り逃す。
後に覚悟を決めたアイチと戦うが、《絆の解放者 ガンスロット・ゼニス》に敗れた。
使用デッキは【獣神】
切り札は《最凶獣神 エシックス・バスター “Я”》

三和タイシ"Я"
後江高校カードファイト部所属。
世界中で起きたЯ騒動の大本の原因が櫂であると気付き、彼とファイト。敗北しЯする。
Я後は櫂の唯一の理解者として、自分だけは修羅の道を進まんとする櫂の味方をしようと考える。
「間違えたことをしたときに止めてやるのが友達」とミサキに諭された末に敗北する。
使用デッキは【ドーントレス】
切り札は《ドーントレスドミネイト・ドラゴン “Я”》

■六月シュン"Я"
裏ファイトの王。
裏ファイターが櫂の邪魔となる、と察した三和に襲撃されЯした。
その後は裏ファイターを全員Яして立凪ビルへと押しかけた。
Я直後は視聴者から「どうせ出番ねーだろw」とか言われていたが、EDで櫂、三和と並び立つという破格の扱いを受ける。
しかし本編では三和に描写なしで倒されて正気に戻った。現実は非情である。
使用デッキ、切り札共に不明。

■小茂井シンゴ"Я"
宮地学園高等部カードファイト部所属
アイチを奮起させるべくナオキと共に宮地学園解放戦に乗り出すが、敗北してЯしてしまう。
その後、残ったナオキに宛がわれナオキとの激闘を繰り広げるが、
直前のレオンとのファイトで自分の新しいデッキの形を編み出していたナオキの前に敗北、解放された。
使用デッキは【むらくも】
切り札は《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》

蒼龍レオン"Я"
未来からやってきたレオン。
まさか過ぎる展開で視聴者の腹筋を破壊し「風さんまたネタファイトかよw」と言われたりした。が、ファイト自体は終始シリアス。
リンクジョーカーの力の前に諦めてЯした姿であり、タクトが半身を使って召喚した存在。
レオンを圧倒的な力で追い詰めるが、「諦めない」という選択をとった彼に敗れた。
敗北後は「諦めなかった未来」の先に道があったことを知り、満足気に消滅していった。
使用デッキは【蒼嵐】
切り札は《蒼嵐業竜 メイルストローム “Я”》


この他、アイチとレンがそれぞれЯファイター……というか櫂に敗けてЯしかけている。
しかし、アイチは強靭な精神力でЯに抗っていたところタクトに「解呪」の力を渡されてЯを抑え込み、
レンはЯ直後に失神し眠っている間にリンクジョーカーが撃退されたため、それぞれЯファイターとなることを免れている。

また、タクトはЯしているのではなく、リンクジョーカーに身体を乗っ取られなり変わられている状態であるため、ここには記載していない。


【TCGおけるЯ】

TCGでは「Я」の名称を関するユニットが「黒輪縛鎖」以降登場していたが、
長らくの間「自軍を呪縛する」という共通点以外、関連性が皆無なカード群であった。(「無限転生」以降はそれすらも…)
しかし、「無限転生」にてЯを指定したリンクジョーカーが大量に収録され、公式的に名称扱いを受けることとなり、【Я】というデッキも誕生した。
Яユニットをリアガード兼コストとして多用するその性質から、クランファイトでも「【リンクジョーカー】はЯユニットを何枚でも入れてよい」と定められている。

Яユニットはほとんどがクロスライドユニットであり、デッキの主軸として相応しい能力を持っている。
自陣の呪縛という重いコスト故に強力なスキルを有しており、かつてはトーナメントシーンでもよく見かけた。
主人公格が使用しないせいで中々強化がなされない、いわゆるサブクランにとってはЯユニットが唯一のクロスライドということも…
一時は「Яはサブクランの希望」だとか「サブクラン使いは勝ちたいなら虚無を受け入れるべき」だとか言われてたりした
事実、サブクランとして認知されていたペイルムーンは《銀の茨の竜女帝 ルキエ “Я”》と「銀の茨」の登場により全国大会を制するほどの実力を得たし、
グレートネイチャーは【シャノアレオパ】という構築がトーナメントで活躍するようになってきている。
ただ、闇堕ち設定のせいで微妙な気分になるのも確かだったりする。

強力なЯユニットだが自軍を呪縛するという特性上、リンクジョーカーとの相性は最悪。
《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》にはコストで使ったユニットをLBでドローに変えられてしまう他、
《星輝兵 “Ω” グレンディオス》を相手取るとコストで使ったユニットが解呪されなくなってしまう。
それどころか下手するとUBを助長してしまいそのターン中に敗れかねない。
ただし、だからといってЯユニット側がリンクジョーカーに勝てないわけでもない。
実は枚数上のアドバンテージをさほどとれるわけでもないリンクジョーカーにとってЯユニットのスキルは脅威であり、
Яユニットが呪縛したユニットを起点にする前に、リンクジョーカーが踏みつぶされてしまうことも多々ある。
リンクジョーカーを相手取る際はいつも以上に呪縛によるリスクに気を払わないとならないのは確かだが、
結局はプレイング次第でこの程度の相性はどうとでもひっくり返せるのであ課題で


【Яユニット一覧】

全員グレード3でパワー11000、特徴である自軍を呪縛して発動する能力は【リミットブレイク】(4)、
デメリット能力の「盟主」を持っているため、その説明は省略する。
リンクジョーカーに近い存在になりながらなお「盟主」を持っているのは、完全にリンクジョーカーには染まりきっていないことの表れなのだろうか…。
バランス調整のためとか言ってはいけない

【「黒輪縛鎖」に収録されたЯユニット】

■《抹消者(イレイザー) ボーイングセイバー・ドラゴン “Я”
所属クラン:なるかみ
クロスライド:《抹消者ボーイングソード・ドラゴン》
CB2と「抹消者」2枚を呪縛することで、相手はリアガードを2枚退却、自分はパワー+10000

コストはЯユニットの中でもかなり重いものの、豪快な除去能力とパンプ能力を持っている。
起動効果のため重ねがけができ、最大で相手リアガード4枚退却&パワー+20000。《ボーイングソード・ドラゴン》にクロスブレイクライドしていればパワー43000に達した上、相手のリアガードも全滅させられる。(自陣も呪縛でボロボロになるが…)
次のターンに《抹消者 ドラゴニック・ディセンダント》に再ライドしてトドメを刺すのも良いか。
《妖剣の抹消者 チョウオウ》のおかげで後付でクロスライドしたり、3ターン目でクロスライドしたり、という芸当も可能。
自クランのカード群と自身の能力が実に無駄なく、うまく噛み合っているユニットである。

ちなみに「クロスブレイクライド」系ユニットの先駆けだったりする

背景エピソードではいつの間にかЯしていたユニット。ユニット設定は《サンダーブレイク・ドラゴン》のファンをかなり切なくさせる。

■《銀の茨の竜女帝(シルバーソーン・ドラゴンクイーン) ルキエ “Я”
所属クラン:ペイルムーン
クロスライド:《銀の茨の竜使い(シルバーソーン・ドラゴンテイマー) ルキエ
CB1とペイルムーン1枚の呪縛で、ソウルのペイルムーンをパワー+5000でスペリオルコールできる。

非常に軽いコストで戦線を補給でき、パンプのおかげで呪縛によるデメリットをある程度緩和できるユニット。
重ねがけで大量展開もできるためとにかく焼きに強く、焼かれてもすぐに新しい駒を補給することが出来る。
というか、焼けば焼くほど「銀の茨(シルバーソーン)」の戦線の質が上がる、という焼く側にとっては理不尽極まりない状況になる。
この性質故に当時猛威を振るっていた「抹消者(イレイザー)」への強烈なメタとして機能し、一強だった【抹消者】衰退の一端を担った。
当時の【銀の茨】は全国大会で優勝するほどの実力を見せつけている。

ちなみに最も早く存在が公開されたЯユニットでもある。

背景ストーリーでは海岸線で公演の準備をしていたところ、リンクジョーカーに急襲されてЯした。
その後は配下……もとい奴隷を増やし暴君っぷりを発揮していたようだ。
最終的には《救国の獅子 グランドエイゼル・シザース》によって解放され、虚無の残滓をを我が物として《銀の茨の竜女皇(シルバーソーン・ドラゴンエンプレス) ヴィーナス・ルキエ》となった。

■《魔神侯爵 アモン “Я”
所属クラン:ダークイレギュラーズ
クロスライド:《魔界侯爵 アモン》
ターン中一回、ダークイレギュラーズ1枚を呪縛して、自分のパワーをソウル1枚につき+1000。ソウルが6枚以上ならさらに☆+1

単体での決定力は全ヴァンガード中最高峰。
クロスライドで素のパワーも高く、攻撃時は更に自身の能力でパンプ&クリティカル増加。
そのおかげで「単体だけをみるなら《マジェスティ・ロードブラスター》の上位互換」とまで言われた。
3ダメージ止めも実に行いやすい。なにせ3ダメージからクリティカルトリガー1枚でも出ればゲームエンドなのだ。
ダークイレギュラーズのデタラメにソウルを肥やす性質とクロスライドの噛み合わせもバッチリ。
《銀の茨の竜女帝 ルキエ “Я”》にも言えることだが、ソウルの扱いに長けるダークゾーンとクロスライドが噛み合い過ぎである。
ただし、場に直接干渉しているわけではない点には注意。完全ガードを大量に握られているとさすがの魔神となった侯爵もどうしようもない。
うっかりリミットブレイクを発動させるとガード要求でジリ貧かけるつもりが逆にこちらがジリ貧になる可能性もあることは十分留意したい。

背景ストーリーではЯの力に興味を示した《魔界侯爵 アモン》が自らリンクジョーカーに出向いて虚無を受け取った。流石アモン様ブレねぇな…。
その後拮抗という平和がもたらされていたダークイレギュラーズ全域に宣戦を布告する。
なお、配下は裏切る気満々である。人望ェ…。

【「絶禍繚乱」に収録されたЯユニット】

この辺からはだいたい、外道で名高い混沌の道化のせいである。
収録された5枚のうち、実に4名が奴の毒牙にかかっている。

■《暗黒次元ロボ “Я” ダイユーシャ
所属クラン:ディメンジョンポリス
Я元の存在:《超次元ロボ ダイユーシャ
CB1 「次元ロボ」2枚呪縛で相手VのP-10000(ターン中1回のみ)、《超次元ロボ ダイユーシャ》のクロスライド
パワーダウン系でも破格の下降値を持つ闇堕ちダイユーシャ。これまでのダイユーシャとは全く逆の性質を持っている。
ただ、相手のVのパワーを下げる能力と自身のRを呪縛するコストが噛み合っておらず、要求値の上昇率はさほど大きくなかったりする。
Rをしっかり展開するのと共に、ブレイクライドなどによるこちら側のパワーアップも併用してプレッシャーをかけていきたいところ。
また、スタンドトリガーとこの能力の相性自体は非常に良いので採用する事を検討してもいいだろう。
《超次元ロボ ダイカイザー》との噛み合わせは、どちらも多くのガード札を要求するという点では噛み合っており、積極的に活用したいところ。
また、「次元ロボ」は《次元ロボ ゴーユーシャ》などソウルに干渉するカードが意外と多く、クロスライド達成がしやすいのも強みであると言える。
背景ストーリーではスターゲートが襲われた「第一次本部襲撃戦」で不覚をとり、
己の無力さを嘆いていた《超次元ロボ ダイユーシャ》が《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》につけこまれЯした存在。
今そんな彼を解放するため、《超次元ロボ ダイカイザー》らが立ち上がっている。

■《学園の処罰者 レオパルド “Я”
所属クラン:グレートネイチャー
Я元の存在:《学園の狩人 レオパルド》
グレートネイチャー1枚呪縛でグレートネイチャー2枚にパワー+4000と
「エンドフェイズに退却」「エンドフェイズ中にドロップゾーンに置かれた場合コールしなおす」の能力を与える、《学園の狩人 レオパルド》のクロスライド
低コストでありながらRをノーデメリット……どころか、
一回退却させてすぐ盤面整理しながら呼び戻すというメリットを付与しつつパンプするというグレートネイチャーにとっては夢のような能力を持ったユニット。
パンプ値は4000と控えめであり、一般的なG2+G1の16000ラインをパンプしても「盟主」相手への要求値を変えることはできない。
しかしながら、G2を単体でクロスライドを攻撃できるラインにまで引きあげたりできるためやはり強力。
複数回使用することもできるので、場合によって重ねがけしていくのも手段である。
この他、自身の能力でパンプするユニットと併せれば「盟主」相手にも要求値を引き上げることも可能となる。
V裏のパワーを上げて《学園の処罰者 レオパルド “Я”》のパワーを上昇させるのも手。
更に一回退却されるというのが非常に魅力的で、配置は元の位置に戻す必要がないので盤面整理をしたり、
仕方なく前列に出てきたG1をエンドフェイズで後列に戻して保護したりということも可能。
一方、クロスライドとは能力の噛み合わせがさほど良くなく、
更に非常にシナジーする《特別名誉博士 シャノアール》という強力なブレイクライドユニットの存在もあってあまりクロスライドは活用されない。
どちらかと言えば、「シャノアレオパ」という構築の方がメジャーである。
背景ストーリーでは、自身が築き上げた真理を《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》に論破されてしまいその真理を塗り替えてЯしてしまっている。
Яユニットの中ではかなり精力的にリンクジョーカーに協力しており、外見も他と比べるとリンクジョーカーにかなり近いものとなっている。

■《氷獄の冥王 コキュートス “Я”
所属クラン:グランブルー
Я元の存在:《氷獄の死霊術師 コキュートス
山札から3枚ドロップしグランブルー1枚呪縛でドロップゾーンから3000パンプしてグランブルーをコール、《氷獄の死霊術師 コキュートス》のクロスライド。
グランブルーらしいドロップゾーンからの展開を行うユニット。
同じく展開能力を持った《銀の茨の竜女帝 ルキエ “Я”》と比べると
  • 展開元がドロップゾーンであるためより選択肢が広いことが多く質の高いユニットを選びやすい
  • 更にコストのおかげで選択肢がより広がる
という強みを持つ一方で
  • パンプ値が低く要求値に変化をもたらさない可能性がやや高い
  • コストでデッキが削れていくので他のユニットと併せてデッキアウトの危険を高める
  • グランブルーはソウル操作が得意ではないのでクロスライドが手軽にできない
というマイナスポイントを持っており明確に差別化されている。
特に長期戦になるまで粘られるとドローと墓地肥やしのせいであっさりデッキが尽きて敗けかねないのは厳しい。使うならば速攻をかけたいところである。
構築では、前述の通りクロスライドが狙いやすいわけでもなくクロスライド元とのシナジーが効くわけでもないので、
クロスライドを狙う型よりも《七海覇王 ナイトミスト》船長と併せた「七海コキュ」という構築がメジャーである。
というか、あろうことかアニメでの使用者であるゴウキが「七海コキュ」構築であった。
(大人の事情を言えば《七海覇王 ナイトミスト》の販促タイミングがそこしかなかったのだが)
背景ストーリーでは船長の号令に向かっていたところリンクジョーカーに襲われ、これを撃退した際にその死肉を解剖したことであふれ出た虚無に触れてЯした。
好奇心、死霊術師もЯさせるである。
Яの経緯が明らかに一人だけ浮いており、「コキュさんマジドジッ娘」だのとファイターからはネタにされた。

■《最凶獣神 エシックス・バスター “Я”
所属クラン:ノヴァグラップラー
Я元の存在:《獣神 エシックス・バスター》
CB2 手札から「獣神」2枚ドロップ ノヴァグラップラー2枚呪縛で『ヴァンガードにアタックしたバトルの終了時にスタンド(ターン中1回のみ)』を得る、
《獣神 エシックス・バスター》のクロスライド
全Яユニット中トップクラスのコストと、それに見合った強力な性能を持ったユニット。
Vスタンドは最強と言われる能力の1つ、というのは全ファイター共通の認識であろう。
なにせツインドライブ!!が二回行える=ドライブチェックを4回も行えるのである。
重ねてクロスライド元の《獣神 エシックス・バスター》にはVがアタックしたときに前列をスタンドさせるというブレイクライドスキルが備わっているため、
クロスブレイクライドに成功するとRRVRRVRRというどっかのアクアフォースみたいな波状攻撃も可能である。
しかし、残念ながら自軍呪縛とRスタンドの噛み合わせが悪く、
「獣神」にはこちらと良く噛み合った《最強獣神 エシックス・バスター・エクストリーム》がいることもあって【獣神】での採用率はさほど高くない。
なにせ、波状攻撃をしても後列からのブーストを受けられないRでは無駄殴りになりがち。
【アクアフォース】と違って無駄殴りする意味は全くないのでせっかくのブレイクライドスキルが無駄になってしまう危険性が高いのだ。
せっかくの「獣神」のコンセプトを無駄にしてしまっている感はどうしても否めない。
とはいえやはり強力なユニットであることに変わりはない。
なんなら《最強獣神 エシックス・バスター・エクストリーム》と同時に投入してサブヴァンガードとして機能させても良いだろう。
実際に結果を残している構築でそのスタンスをとっているものも存在している。
背景ストーリーでは《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》の誘いを蹴った瞬間背後から虚無を注入されЯした。
その後彼は強靭な精神力から自らЯを脱するが(《最強獣神 エシックス・バスター・エクストリーム》)、
精神がЯしたまま彼と分離し、彼はもう一人の己と戦うという王道主人公な展開を繰り広げた。

■《粛清の守護天使(クリーンナップ・セレスティアル) レミエル “Я”
所属クラン:エンジェルフェザー
Я元の存在:《神託の守護天使(プロフェシー・セレスティアル) レミエル》
「守護天使」2枚呪縛で前列の「守護天使」3枚のパワー+5000 
更にダメージゾーンに表の《粛清の守護天使 レミエル"Я"》があるなら相手のダメージを1枚ドロップした後相手は自分のRをダメージゾーンに置く、
《神託の守護天使 レミエル》のクロスライド
やはり目を引くのがダメージゾーンに同名カードがあった場合の追加効果。分かりにくいが少々特殊な焼きであると考えて問題ない。
「退却」ではないので「退却」できないユニットもどかすことが出来るのは、なるかみによく見られる類似効果持ちより勝っていると言えるだろう。
相手のダメージゾーンにあるカードの種類を変えることが出来るのでECBの間接的な邪魔が出来るかもしれない。
そして何よりダメージゾーンに特定のカードが存在することがスキルのトリガーとなる「守護天使」のメタとして機能する。流石はЯユニット。
珍しく設定通りに同胞に牙を剥いている。
この他前列をパンプすることも出来るが、後列が2枚呪縛されている時点で要求値にはさほど影響を齎さないことがほとんど。
というか下手すれば要求値が下がりかねない。
ということでパンプはあくまでも呪縛コストを軽減するためのおまけと割り切るか、どうしてもこちらを活用したいならスタンドトリガーの採用を検討すべきだろう。
このスキルは連発可能(もちろん呪縛コストが払える回数のみなので二回しか使えないが)なので、
攻撃可能列が減る代わりにCB消費無しで相手のリアガードを2枚消し飛ばし、パンプ値を引き上げることも可能である。
クロスライドは順当にライドする以外特に狙えはしないが、
このカードと《団結の守護天使(ソリディファイ・セレスティアル) ザラキエル》との相性がそこまで良くもないので、
クロスライド元と一緒に入れてあわよくばクロスライドを狙う、とするのが良いだろう。
背景ストーリーでは《団結の守護天使 ザラキエル》を守りながら戦っていたところ《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》の乱入に遭いЯしてしまった。
Я後は「全部壊して真っ平らにするのが平和」と言わんばかりに破壊活動を繰り返している。全て壊すんだ。


【「光輝迅雷」に収録されたЯユニット】

これ以降、「Яユニットはクロスライドを持つ」という共通点が消滅する。

■《哀哭の宝石騎士(ブロークンハート・ジュエルナイト) アシュレイ “Я”
所属クラン:ロイヤルパラディン
Я元の存在:《純真の宝石騎士(ピュアハート・ジュエルナイト) アシュレイ》
CB1 「宝石騎士」1枚呪縛で相手の前列を退却させ山札から「宝石騎士」をコール(ターン中1回のみ) 《純真の宝石騎士 アシュレイ》のクロスライド
ロイヤルパラディンらしく自軍増強と敵軍退却のバランスのとれたアドバンテージを稼げるユニット。
コストも範囲が狭い分確定スペリオルコールとしても前列焼きとしても破格の安さであり、連発も可能。
特に際立った癖もなく、Яユニットでも屈指の扱いやすさであると言える。流石はロイヤルパラディン。
あえて難点があるとすれば、他の展開系Яユニットとは違い展開先をパンプしないので呪縛コストを軽減できないことであろうか。
もっともこの安さと焼き付きでパンプなどつくはずもないのだが。
クロスライド元である《純真の宝石騎士 アシュレイ》との噛み合わせは特によくはない。
(CBRしたターンにV裏のリアガードを呪縛することでリアガードのラインを潰さず使うということは可能だが)
《純真の宝石騎士 アシュレイ》がブレイクライドにしてはリターンが大人しすぎるせいでブレイクライド中最弱とまで言われているだけに、
他のサブVを用意したくなるが《共闘の宝石騎士(バンディング・ジュエルナイト) ミランダ》と《厳戒の宝石騎士(セキュリティ・ジュエルナイト) アルウィーン》という「アシュレイ」名称を指定した強力なユニットがあるので、
単体での性能には目を瞑ってそちらを投入した方が安定する。
背景ストーリーでは人質に取られた仲間たちの命を救うため自ら投降してЯした。
Яしてもなお、彼女の平和を思う心は失われていないが、そのための手段を選ぶ心がなくなっており、冷徹な手段を平然ととるようになっている。

■《ドーントレスドミネイト・ドラゴン “Я”
所属クラン:かげろう
Я元の存在:ドーントレスドライブ・ドラゴン
CB1 かげろう1枚呪縛で『ドライブチェックでG1以上のかげろうが出た時パワー+3000と相手グレード1以下を1枚退却させる』を得る(ターン中1回のみ)、
《ドーントレスドライブ・ドラゴン》のクロスライド
かげろうらしい後列退却を得意とする能力。
これにより、こいつを相手取るだけで後列戦線が壊滅しかねず、G1の場持ちがあまり良くないデッキはパワーラインが全く保てなくなってしまう。
しかもクロスライドに成功している場合、基本的に前列はパワー12000程度が限度なのもあって、異常に防御力が高い。
何より恐ろしいところは「何を捲っても使用者側に有利が傾く」ということだろう。
FV候補を大量投入しているデッキでもない限り、ドライブチェックの時に顔を出すのはトリガーか退却付きのパンプである。
このパンプ能力により、パワー+6000以上を得られるので一枚貫通のガードでは確実に貫通してしまうところも恐ろしい。
更にこのユニットのクロスライド元である《ドーントレスドライブ・ドラゴン》との噛み合わせも強く、
ツインドライブ!!を二回行うことでこのユニットの最終的なパワーは最低でも35000にまで上昇、最大でグレード1以下を4枚を焼くという意味不明なことになる。
三期後半においても【超越龍 ドラゴニック・ヌーベルバーグ】、【オーバーロード】と並んで【ドーントレス】はかげろう環境復活の一端を担っているといっても良い。
背景ストーリーでは、
未来ある若き部下を《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》に虐殺された《ドーントレスドライブ・ドラゴン》が怒りのあまり特攻を仕掛けたところ、
潜んでいた伏兵のリンクジョーカーに虚無を注入されてしまった。
しかし後に自力で"Я"を克服して《ドーントレスドライブ・ドラゴン》として復活した後、帝国に潜入していた裏切り者である《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》を討ち滅ぼした。

■《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”
所属クラン:むらくも
Я元の存在:リンクジョーカーが紛れ込ませていたクレイのクローン生物
むらくも2枚呪縛で《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》3枚にパワー+10000、
CB2 山札から《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》をコールしエンドフェイズに手札に戻す
初のクロスライドではないЯユニット。代わりに分身能力がついている。
その能力は後列2枚を擬似的な10000ブーストにする、というものであると解釈すればだいたい合っている。
このスキルを活用することで前列全てを21000ラインオーバーにすることも可能。
更に、呪縛コストとむらくもの特性がシナジーしており、コストがむしろメリットとして働くという状況になっている。
というのも、むらくもの特性である分身スペリオルコールでは、分身体はエンドフェイズにデッキに帰ってしまうが、
分身体を呪縛することで分身で出てきたという情報が消え、エンドフェイズに帰らなくても済むのだ。
やや重めの2枚呪縛もむらくもならば簡単に賄うことが出来る。
また、むらくもにはR時に解呪効果を持つ《忍獣 メタモルフォックス》が存在している。
これと組み合わせることで二体呪縛→《忍獣 メタモルフォックス》をコール→解呪されたユニットと《忍獣 メタモルフォックス》を呪縛とすることで、
リミットブレイクを二回発動でき、《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》3枚は全てパワー31000となる。
《忍獣 メタモルフォックス》は、設定上では《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》に呪縛された際に《封竜 ジョーゼット》から解呪されその力を得たのだが、
よりにもよってその力をコイツに利用されるとはなんとも皮肉な話である。
もう一つのスキルはむらくものお家芸である分身能力。
これにより、簡単に前列に《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》をそろえることが可能。ただし、コストはやや重いので過信は禁物。
弱点はやはり《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》が前列にいないと割に合わないパンプになってしまうことだろうか。
特にダメージゾーンに落ちてしまったり、ぬばたまのハンデスで叩かれてしまったりしては目も当てられない。
また、一度攻撃を凌がれると相手は当然前列の《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》を潰しにかかってしまう。その辺りをケアする工夫は必須と言えるだろう。
また、前列が全てG3で埋まるのでインターセプトが出来ないのも地味に短所。あと5000のシールドが足りずに敗北、というのは割とよくある話。
背景ストーリーでは、リンクジョーカーによって生み出されたクレイ生物のクローンがいつの間にかむらくもに紛れ込み、指揮をとっていた存在。
リンクジョーカー到着と共に自ら虚無を注入し、本性を露わにして同胞を呪縛して回った。まさに外道。
しかし後に自力で"Я"を克服して甦った《ドーントレスドライブ・ドラゴン》によって倒されてしまった。
それから年月が経過し、リンクジョーカーが「メサイア」によって惑星クレイの一員として転生を果たしていくのと同時期に、
倒された《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”》もまた新たな命を得て、《隠密魔竜 ヒャッキゾーラ》として転生。
その数千年後の未来では《伏魔忍竜 ヒャッキヴォーグ・ナユタ》、《伏魔忍竜 ヒャッキゾーラ・アソウギ》となり「むらくも」の新たな頭領として、命を賭して帝国を守護する存在となっているという。

■《メイデン・オブ・ビーナストラップ “Я”
所属クラン:ネオネクタール
Я元の存在:ネオネクタールのバイオロイド
CB1 ネオネクタール1枚呪縛で自分のデッキから5枚まで見てネオネクタールをパワー+5000してコール、CB1 P+2000
《銀の茨の竜女帝 ルキエ “Я”》、《氷獄の冥王 コキュートス “Я”》に続く、限定された範囲からRをパンプしてコールするЯユニット。
それらと比べたときのこのユニットの最大のポイントは下準備が一切必要ないことだろう。
前者はソウルを、後者はドロップを肥やしておく必要があったが、こちらはそういったことをしなくてもよい。
反面、コールできる選択肢は狭く、しかもデッキトップから探すので質の良いユニットを出せるかどうかは運次第という欠点を抱えている。
捲ってみたらトリガーと守護者しかなかった、というのはさすがに滅多にないがそれでも無いとは言い切れない。
この他、前列は埋まっているのにG2とG3しかいない、後列は埋まっているのにG1しかいない、というのは割とよくある話。
彼女はクロスライドの代わりにCB1で自ターン中に自身をパンプできる。このお陰で防御力こそ他のЯユニットより低いものの攻撃力はなかなかのものとなる。
ただ、CBを使うのでLBとコストが競合する。また、クロスライドユニット以上の攻撃力を得ようとすると結局CBが2もかかってしまう。
終盤、どうしてもラインが必要な場合や、返しは絶対に耐えられないのでここでファイナルターンにしたい、という場合は極めて有効であるが、
それ以外は基本的に使わないのが吉だろう。
背景ストーリーでは、彼女は世界樹警備を担当するバイオロイドであった。
しかし、リンクジョーカーと《学園の処罰者 レオパルド “Я”》の襲撃を受け、なんとか自分と警備システムを切り離すもそこでЯしてしまう。
その後は自分で組んだセキュリティプログラムを自ら破壊する存在へと成り果てるが、
ユナイテッドサンクチュアリからの救援を受け解放された(《メイデン・オブ・ビーナストラップ ミューズ》)。



【「無限転生」に収録されたЯユニット】

自軍を呪縛するコストを持つ、という共通点が厳密には消滅する。
また、この弾からЯが指定名称となる。

■《蒼嵐業竜 メイルストローム “Я”
所属クラン:アクアフォース
Я元の存在:《蒼嵐竜 メイルストローム》
ヴァンガードにアタックした時でそのターンで4回目以降のバトル中ならCB1 R1枚をレストして呪縛しパワー+5000/☆+1、
『アタックしたバトルの終了時にヒットしていなかったら1ドロー、相手のリアガード1枚退却させる能力』を得る、《蒼嵐竜 メイルストローム》のクロスライド
アクアフォースの特色である規定回数以上のバトルを行うことで発動するスキルだが、その性能は極めて凶悪。
まず、パワー+5000だが、これにより呪縛をコストにすることにより下がるパワーラインを賄うことが可能。
そして☆+1により相手のノーガードを許さない。これにより、《魔神侯爵 アモン “Я”》同様3ダメージ止め戦法が有力に働きやすくなる。
とすれば相手は必死にガードを行うわけだがそこでこのスキルのもう一つの恐ろしさが発揮される。
なんと、このユニットの攻撃をガードしてしまった場合はRを一体焼かれる上にドローまでされてしまうのである。これによりアドバンテージに2枚の差がつく。
特殊なコストの払い方だが「レストして呪縛」とは呪縛対象はブーストもアタックもしてはいけない、つまり呪縛対象がスタンド状態である必要があるということ。
まぁそうしないと呪縛するデメリットが完全になくなってしまうので当然と言えば当然である。
サブヴァンガードに関しては単体でも強くクロスライド元にもなる《蒼嵐竜 メイルストローム》とも、
強力なブレイクライドスキルを持つ風呂上りさんもとい《蒼翔竜 トランスコア・ドラゴン》とも相性が良い。
なんならどちらも採用しても良いだろう。
上手くいけばアタック時パワー28000/クリティカル3、ガードするには手札一枚捨てねばならずガード成功すると2枚アドバンテージ差が付く、
という化け物が完成する。
ただし、アクアフォースは性質上R用G3にも枠を裂く必要があるため、あまりにも欲張ると構築が中途半端になりやすい点は注意したい。
総じて構築段階で特に実力が問われやすいカードであると言える。
余談だが、彼はコストの対象にアクアフォースが指定されていない。
最も、盟主のせいで他クランをコストにすることは事実上不可能なので、文字数削減も含めてそういう書き方をされているのだと思われる。
背景ストーリーでは《最凶獣神 エシックス・バスター “Я”》での失敗から精神が肉体を離れて独自にЯするという現象を見たリンクジョーカーが彼に目を付け、精神を複製させてЯさせた存在。
しかし、その行動は皮肉にも眠っていた彼の深層意識を刺激してしまい、彼自身を目覚めさせてしまう。
最終的に2体の「メイルストローム」が海上で怪獣大決戦することに。

■《ドラゴニック・オーバーロード"The Яe-birth"
所属クラン:かげろう
Я元の存在:《ドラゴニック・オーバーロード
CB1 かげろうを1枚以上呪縛し呪縛カードが5枚ならパワー+10000と『ヴァンガードにアタックしたバトルの終了時に手札のかげろうを二枚ドロップすることでスタンド(ターン中1回のみ)』を得る 《ドラゴニック・オーバーロード》のクロスライド
呪縛対象を好きな数選べるという唯一のユニット。好きな数呪縛し、呪縛カードが5枚以上となることでようやくパワーと能力を得ることが出来る。
その能力はコストに見合って全Яユニット中最強と呼べるもの。
増える手札の枚数を変えることなく、いやブレイクライドである《ドラゴニック・オーバーロード》と組み合わせることで手札を増やしながらスタンド出来る。
Vのスタンドはトリガーをめくれる枚数が増えるのでゲーム内でも最強の能力の一つとして数えられるのはファイターなら周知だろう。
加えてこのユニットはVのスタンドと相性がいいパンプまでやってのける。その値は破格のパワー+10000。
つまり、スキルが発動するとパワー21000の一回スタンドとなるのである。
これだけでも強力だが更にクロスライド元である《ドラゴニック・オーバーロード》(BT15/004版)と組み合わせることでパワー33000、
リアガードにアタックしたバトルの終了時にもスタンド(ターン中1回のみ)が可能となりに二回スタンドしツインドライブ!!の回数を増やす、
という何が何だかわからない性能になる。ちなみにドライブチェックは最大6回行われるので下手すると最大でパワー63000/クリティカル7まで上がります。
ただし、スキルを使うとRはほとんど殴れない。
通常前列のリアガード2枚がいれば相手のヴァンガードを殴れる回数は3回以上だが、このスキルではVを殴れる回数は絶対に二回までである。
その二回が激しいのだが、完全ガードを2枚握られている場合、それだけで凌がれてしまうことになる。
実際にアニメでも櫂がアイチ戦で使用した際、完全ガードを活用されて2ターンに渡って凌がれてしまっている。
たった一人で戦える代わりに絶対に一人で戦わなければならない、というのが彼の弱点なのだ。
また、リンクジョーカーに対しては他のЯ以上に気を使わなければならない。
《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》に凌がれると最悪Rを全て殺され5枚引かれる、
《星輝兵 “Ω” グレンディオス》に凌がれると二度とスキルを使えないばかりか5ダメージで止まってしまうとその時点で負ける。
《星輝兵 ダークゾディアック》がシークメイトを行った直後のターンで凌がれると1ターン棒立ちとなり、その間にフルボッコにされる。
《星輝兵 ブラスター・ジョーカー》に凌がれるとコスト切れを起こすまで二度とスキルを使えず、その間にフルボッコにされる。
何体呪縛されようが問題ないのである意味リンクジョーカーのメタになる代わりに、相手のV次第では逆にトドメを刺されかねない、というリスキーさを孕んでいる。
背景ストーリーでは《蒼嵐竜 メイルストローム》と同じようコピー取られてЯさせられかけたところで覚醒、
侵入してきたリンクジョーカーを焼き払い、虚無を自分の力として取り込んだ後、
世界の情勢を一切無視して《ブラスター・ブレード解放者(リベレイター)》との決着をつけるべく一目散に飛んで行った。
彼らしいと言えば彼らしいが、いくらなんでも歪みなさすぎである。

■《星輝兵 “Я” クレイドル
所属クラン:リンクジョーカー
Я元の存在:無し
LB4 Яがコールされた時相手R一体を呪縛しパワー+5000(ターン中1回のみ)、ヴァンガードサークルに置かれていれば自分のЯをリンクジョーカーにする
スキルだけなら《星輝兵 “Ω” グレンディオス》のほぼ下位互換となるユニット。
だが、このユニットはリンクジョーカーのЯである、という重要な強みを持っている。
このお陰で、《星輝兵 “Ω” グレンディオス》のサブヴァンガードとして運用でき、彼を引くまでの間の繋ぎとして活用することが出来るのである。
そして、彼がVに立ったら他のЯと同じようにΩ呪縛のコストとして活用することになる。
確定サーチが効き、リンクジョーカーであり、Яである、というのがこいつの強み。ハッキリ言ってスキルは強力ではあるがおまけに近い。
総じて他のЯユニットより【Я】での優先度は高く、Яユニットで唯一複数積みが推奨される。コイツを四枚+好みのЯを5~6種一枚ずつ、というのが基本になるか。
また、【Я】以外でも《星輝兵 マグネット・ホロウ》で確定サーチできるのでアドバンテージ取りと安定性向上のために採用する価値はあったりする。
しかし、貴重なG3枠に準バニラを採用する羽目になるばかりか、場合によっては《星輝兵 マグネット・ホロウ》自身が事故要員になってしまう可能性は否めない。
採用するならその辺りはきっちり計算してデッキと相談すること。
背景ストーリーでは《星輝兵 ワールドライン・ドラゴン》の能力を移植された試作型サイバーゴーレム。
つまり設定上はЯユニットでも何でもないのだが、TCGのルール上ではЯユニットとして扱われる。色々理不尽だが気にしたら敗けである。


【番外:Vシリーズ用特別ブースター「Vクランコレクション Vol.3」以降に収録されたЯユニット】


設定が設定故に今後増加することが無いと思われたЯユニットたち。
だが、Vシリーズがスタンダードから外れ「Vスタンダード」という専用レギュレーションと全てのカードが使用できる「Pスタンダード」に入ったことから、過去のЯユニットの大半がリメイクされた他、当時の背景設定でもЯしていないユニットたちにも登場することになった。
時期が時期なので当然クロスライドは存在しない。また狙っているかは不明だが、多くは「旧作アニメで誰かしら使い手がいる」ユニットなので「もしアニメでこのキャラがЯユニットを使っていたら、もしЯしていたら」という想像を膨らませることもできる。
共通効果としてはVシリーズカードなので各種クランに合わせたイマジナリーギフト獲得能力を持つ。
それ以外の能力としてはリメイク元の雰囲気を大きく残したものも多いが、より凶悪なスキルを持っていることが多い他、リメイク前より呪縛コストに関わるスキルが多いのが特徴的か。
ただしそれでもギアクロニクルとバミューダ△にだけは存在しない。ギアクロニクルはこの時代にifでも存在せず、バミューダはその立ち位置故か。

  • リメイク済みЯユニット
■《哀哭の宝石騎士(ブロークンハート・ジュエルナイト) アシュレイ “Я”
■《粛清の守護天使(クリーンナップ・セレスティアル) レミエル “Я”
■《ドラゴニック・オーバーロード"The Яe-birth"
■《ドーントレスドミネイト・ドラゴン “Я”
■《隠密魔竜 ヒャッキヴォーグ “Я”
■《抹消者(イレイザー) ボーイングセイバー・ドラゴン “Я”
■《魔神侯爵 アモン “Я”
■《銀の茨の竜女帝(シルバーソーン・ドラゴンクイーン) ルキエ “Я”
■《最凶獣神 エシックス・バスター “Я”
■《暗黒次元ロボ “Я” ダイユーシャ
■《氷獄の冥王 コキュートス “Я”
■《蒼嵐業竜 メイルストローム “Я”
■《学園の処罰者 レオパルド “Я”

  • 新規収録されたЯユニットたち
■《ヘレティックバトルシスター ふろまーじゅ “Я”》(オラクルシンクタンク)
■《撃退者(リベンジャー) レイジングフォール・ドラゴン “Я”》(シャドウパラディン)
■《スペクトラル・デュープ・ドラゴン “Я”》(ゴールドパラディン)
■《終末の女王 ヒミコ “Я”》(ジェネシス)
■《絶古代竜 スピノドライバー “Я”》(たちかぜ)
■《隠密魔竜 マガツストーム “Я”》(ぬばたま)
■《魔大帝 ダッドリー・エンペラー “Я”》(スパイクブラザーズ)
■《邪甲帝王 ウラギラファ “Я”》(メガコロニー)
■《荊百合の銃士 セシリア “Я”》(ネオネクタール)

…ちなみに何故かビーナストラップ “Я”「だけ」はリメイクされず、どころか新たなЯユニットが登場している。
これはネオネクタール優遇とみるべきか、それともハブられたビーナストラップに悲しみを感じるべきか…


追記・修正することが"Я"ならば
建て逃げ項目を直すのもまた"Яe-birth"!
そう、これがツイキ・シュウセイ・リバース!!

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最終更新:2023年10月20日 11:36