玉王ナカムレ

登録日:2014/02/24(月) 23:43:29
更新日:2023/12/18 Mon 01:02:26
所要時間:約 4 分で読めます




「いや~新宿ゆうとこはなんやゴチャゴチャと落ちつかん街どすな~」


玉王ナカムレとは映画クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡に登場するキャラクター。
CV:山本圭子


◆概要

着物姿で笑顔を絶やさない、京都弁で喋る小柄な老婦人。
表向きは銀座にある高級クラブ「玉王」の主人を務めているが、その正体は作中の敵組織である珠黄泉族の頭領。
珠黄泉族霊能力者の血を引くヘクソンと共に嘗ての巨悪、魔人ジャークを蘇らせ世界を支配しようと目論む。
頭領ということもあって他のメンバーからも慕われており、ヘクソンからは「マダム」チーママ・マホからは「ママ」と呼ばれている。


常に笑顔が張り付き不気味な笑い声を発する怪しさ満点の風貌だが社会的道徳はある程度弁えているようで、
基本的に一般人に迷惑がかかるような行動は慎む独特の悪の美学を持ち合わせていたりもする。
実際、健康ランドで乱闘騒ぎになりかけた際には両勢力を制した上で、着替えて表出てから続きをしようと提案したり、
野原ひろしがたまたま会社の人間と会って隙だらけの時も「名刺交換はサラリーマンの神聖な儀式」として、静観したりしている。
(尤も、後者の場合は交換が終わった直後に襲いかかるとも取れる狡賢い行動もしているのだが)
ヘクソンとサタケがひまわりのお腹の中の"タマ"を出す方法(前者は浣腸、後者は自然に)で対立した時は、
サタケの案を採用しつつ、制限時間も設けることで、ヘクソンにも納得させると、長としての度量を見せている。

ストーリー中の悪役のシリアス成分は基本的にヘクソンとマホが担当していることもあって、
ナカムレ自身はある意味でクレしんのキャラらしいコミカルな一面が多い。


珠由良ブラザーズの経営するクラブのトイレの造形のあまりの酷さに卒倒したり、
健康ランドで登場した際には部下と共に宴会舞台で「世界の国からこんにちは」を歌ったり、
上述の提案をした後、わざわざ迷惑をかけた一般人たちに頭を下げながら退場したり、
健康ランドの服からいつもの着物に着替えるのに手間取ったりと、
本当に悪役のボスか?と疑いたくなるくらいのギャグっぷりである。


◆劇中での活躍

クラブ「玉王」に訪れたヘクソンとの会合で初登場し、次いでマホやサタケを引き連れて珠由良ブラザーズと野原一家のいるクラブを襲撃。
場の状況の不釣り合いさからひまわりがジャークの玉を飲み込んでしまったことを見抜くなど洞察力の高さを垣間見せる。
……が、直後にトイレに行きたいとか言い出して席を外し結果は上記の通り。
結局その隙を突かれて野原一家一行の逃亡を許してしまう。




その後は健康ランドに逃げ込んだ野原一家に追いつき、色々あった末に表で戦いになる……かと思いきや
マホの新体操格闘術のリボンの切れ味を自慢している隙を突かれてまたしても逃亡されてしまう。


その後は追跡をマホたちに任せて自分はヘクソンと共にクラブ玉王に待機。
ヘクソンが玉の目星をつけて出陣した際、彼に好き勝手やらせていることに納得のいかないサタケに対し、
この一連の流れを狩りに例えるとヘクソンはハンターで、自分は獲物が届けられるのを待つ貴婦人だと称した。


ヘクソンの帰還と同時に場所を副都心臨海のツインタワーへと移し、ジャーク復活の準備を着々と整える。
そして日が落ち、屋上でヘクソンと共にジャークの力を封じた二つの玉を見せ合った上で遂に復活の儀式を始めようとする。
その際ヘクソンに、ジャークの制御に必要な道具である魔ン棒の用意について尋ねられてそれを着物の裏から取り出すのだが……



以下、ネタバレ注意。

























「何の真似だ?」

「あんさんがわてらを利用したように、わてもあんさんのこと利用させてもらいましたわ」

「あんさん、ジャークはんの力を一人占めするつもりやったんどっしゃろ?」




「さあ、玉を頂きまひょか!」


ここに来て着物の裏から拳銃を取り出しそれをヘクソンに向け、今までの笑顔から一変して凶悪な本性を露わにする。


実は最初からヘクソンも含めて全てが駒扱いであり、ジャークの力を一人で使うつもりだったことを明かす。*1
他人の心を読める筈のヘクソンですらナカムレの野心には気づかなかったようで、曰く心に鍵をかけるくらいのことはできるとのこと(本人曰くヘクソンは本屋の店先で立ち読みをしてたようなもの。つまりは読まれても構わないことしか考えていなかったということだと思われる)
ギャグ担当だったはずのキャラのあまりの変貌に驚いた視聴者も多かったことだろう。


……が、しかし勝利を確信した所為でまたしても隙を生んでしまい、一瞬の隙を突かれてヘクソンの反撃を受けて拳銃を取り落してしまう。
直後にジャークの埴輪を持って逃亡しようと試みるも、乱入してきたしんのすけ一行とのすったもんだの追っ掛け合いの末に結局埴輪もヘクソンに取られてしまう。
そしてそのまま東松山よねの手錠にかけられてあえなくゴヨウとなった。

「ちょっと何しますのん!?これやったら悪い事したみたいですだわ!!」
「したろ!!」

シリアスキャラへと変貌したかと思いきや、結局ギャグキャラのままであった。


ジャークの正体が判明した際には流石の彼女も「アホらし……」と呆れ返っていた。
エンディングではヘクソンやマホといった他のメンバーと共に逮捕されて刑務所入りとなったようである。


言うまでもないだろうが、モデルとなったのは女優の中村玉緒であろう。





「まぁ、アニヲタWikiで例えるならばアニヲタ達は猟犬、冥殿はハンター、そしてわてはこの項目が追記修正されるのを待つ貴婦人ってとこや」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • クレヨンしんちゃん
  • 劇場版
  • マダム
  • 頭領
  • 悪役
  • ボケ←と見せかけて腹黒
  • 山本圭子
  • 中村玉緒
  • 京都弁
  • ママ
  • 貴婦人
  • 心に鍵
  • 一般人には優しい
  • 珠黄泉族
  • 悪の美学
  • 暗黒タマタマ大追跡
  • 劇場版クレヨンしんちゃん
  • 玉王ナカムレ
  • 劇しん敵項目

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月18日 01:02

*1 ただサタケの事は本心から信頼していた節があり、彼が寝返った時は「悪党の志」を語りながら本気で動揺していた