戦極凌馬/仮面ライダーデューク

登録日:2014/02/24 Mon 16:32:34
更新日:2024/04/09 Tue 18:21:23
所要時間:約 25 分で読めます


タグ一覧
お茶目 だいたいこいつのせい はじけるレモンの香り アーティスト アーマードライダー インクレディブル・リョーマ エナジーロックシード オタク キーパーソン ゲネシスドライバー サイコパス スピンオフ主役 デモンライダー トラブルメーカー トリックスター ドラゴンフルーツ ナルシスト ハカイダー フリーダム プロフェッサー プロフェッサー・凌馬 ベルトを開発した男 マッドサイエンティスト メッシュ ユグドラシル・コーポレーション ユグ社のアイドル レモン ロマンチスト 仮面ライダー 仮面ライダーデューク 仮面ライダー鎧武 俳優の本気 元魔戒騎士 全部私のせいだ! 公爵 凝り性 卑劣漢 博士宇宙へ 厨二病患者 外道 天才 学者バカ 富永研司 平成ライダー 悪役ライダーリンク 戦極凌馬 新世代ライダー 暗部 演者の怪演 研究者 私の趣味だ 私の趣味だ←万能 科学者 美形悪役 製作者 謎の男 開発者 青木玄徳 黒幕



仲間が手荒な真似をしてすまない。こうして君達と落ち着いて話をするためには仕方なかったんだ。

アンタ誰だ…!?

私は戦極凌馬。君達が使った『戦極ドライバー』の設計者だ。

えっ?じゃあ『花道・オンステージ』って……
Knight(ナイト)of(オブ)Spear(スピアー)』ってのは?

私の趣味だ。イイだろ?


(゚▽゚*)ニパッ♪


戦極(せんごく)凌馬(りょうま)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー鎧武』の登場人物である。

演:青木玄徳


◆概要

物語の舞台・沢芽市を秘密裏に支配している大企業『ユグドラシル・コーポレーション』の暗部に所属する若き研究者。26歳。
通称は『プロフェッサー・凌馬』
長身痩躯、白衣に妖気漂う白いメッシュの入った鬼太郎カット+後ろはおさげと、テンプレ的な『胡散臭い科学者』な出で立ちをしている。
……というかよりは白衣を脱げばオタクそのもの。

呉島貴虎 がリーダーを務めるヘルヘイムの森の謎を解明するためのプロジェクトに参加しており、その頭脳と奇抜な発想力で、
  • 森の果実及びそこから生まれるインベスの研究
  • 果実の力を安全に引き出すためのツールであるロックシードやドライバーの設計・開発・各種調整
  • 試作型ドライバーを装着したモルモットからのデータの取得と分析
  • インベス災害が市内にまで波及した際のカムフラージュおよび迎撃の指揮
……といった広範にわたる職務を一手に引き受けるマルチな天才。
一部の例外を除いて全世代のアーマードライダーの父とも言える存在であり、
ヘルヘイムの森に関する情報(例:果実を食べた生物はインベスになること)を誰よりも把握していることから、ユグドラシル側の枢軸にして、この物語最大のキーパーソンの1人である。

シドDJサガラ同様、額面上は貴虎の指揮下にあるが、同い年の彼を下の名前で呼ぶなど付き合いは対等そのもの。
また、『神のような全能感を齎す更なるドライバーを開発すること』を目標としており、
自らを実験台にしてまでドライバー開発に心血を注ぐ貴虎を、同じ野心を共有できる同志と見込んでいたが、
貴虎は人類救済の使命を果たすことのみにこだわっていたため見限り、その野心に向けて暗躍し、それが原因で指揮系統の混乱を招くこともある。

黒影トルーパーs「「「脱走者追うの!?追わないの!?どっち!?」」」


◆性格

常に余裕に満ちた態度を取り、相手の内面を見透かしたような物言いやミステリアスな風貌から近寄りがたい印象があるが、実際に面と向き合うとかなり稚気に富んだフリーダムな性格をしている。
自らの名を冠した『戦極ドライバー』や、ロックシードのカオス個性豊かな煽り文*1など、手がけた発明品には随所に彼独特のユーモアが盛り込まれており、科学者というよりは芸術家に近い感性の持ち主。

裏方の開発者にしては妙に自己顕示欲が強く、研究記録が何故かカメラ目線で彼が実況するビデオレター風の動画だったり、
社内のモニタ越しに貴虎と会話する時顔が近すぎたりと、ナルシスティックな振る舞いも目立つ。

一方でコミュニケーション能力には少々難があり、相手が聴いているか・理解できているかどうかも確かめず、
自分の伝えたいことを一方的に凄まじく早口かつ淡々とまくしたてる癖がある。

しかしそのある種の面白みに溢れたキャラ性に対し、その本性は「私の頭脳だけが唯一絶対のもの」と断言し己の研究・野望の事しか頭にない冷酷なエゴイスト。
そもそも「ヘルヘイムの脅威から世界を護る」というユグドラシルの理念に毛程の興味関心も持っておらず
  • ヘルヘイムの森の侵食やインベスの媒介する奇病の顕在化の対応を巡り市民を避難させようとした貴虎に対し、「抜本的な解決策が見つかっていない」という理由で隠蔽工作を優先させる
  • 果実を口にしてインベス化した角井裕也を鎧武に変身した紘汰が殺害した様を見てもアーマードライダーの性能を見届けて満足するだけ
など、あくまで自身の研究と仕事の作業効率が最優先で他者の命には全くの無頓着。
それどころか自分の研究のためなら幾らでも仲間を含めた他人を使い捨てて犠牲にすることを厭わず、それが当然のことだと信じて疑わない。
怜悧冷徹な判断の陰には、優れた才能を持つが故の自分本位な幼稚さ・無邪気さ故の酷薄さが見え隠れする。

先述したように、その行動の根底には己の研究欲を満たすべく世界の覇権を握らんとする猛々しい野心が潜んでいる。
支配する世界をヘルヘイムの森に覆い尽くされてしまっては元も子もないため、彼も何らかの形で世界を救いはするだろう。
しかし、そこで暮らせるのはごく一部の選ばれた適者のみである。

なお、第39話にて紘汰達に彼の無責任さのせいで世界中がヘルヘイムの植物に浸食されたことを糾弾された際には、


全世界のクラックが開いたのは、オーバーロードが原因で…それは人類からミサイル攻撃を受けたせいだから…つまり、ユグドラシルタワーが陥落したせい…

はっ!

全部私のせいだ!ハハハハハッ!湊くん、全部私のせいだ!フフッ!

と、反省するどころか開き直って爆笑する始末である。ある意味、凌馬の狂った本性を垣間見れる1シーンだろう。
この時は我慢していたが、後でキレた戒斗さんにぶん殴られました。因果応報である。


劇中での活躍

序盤からちょくちょく顔は出していたものの、基本的にその出番はユグドラシル側共通の思わせぶりで要を得ない会話が大半を占めており、
自分の素性と目的について明確な言及がされたのは第15話から。
ユグドラシルタワーに連行された葛葉紘汰駆紋戒斗の前に現れ、引き続きモルモットとして自分の研究に協力するよう要請。
なお、この時に記事冒頭のやり取りがあり、ロックシードの煽り文句は全て彼の趣味によるものという笑撃の事実が判明した。

それを蹴った2人が脱走し、なおかつ紘汰が厳重に保管されているはずのゲネシスコアとエナジーロックシードを入手したことを不審に思い、
あえて紘汰を泳がせることでデータ取得の続行と内通者の炙り出しを目論んでいる。(これも何かの方便かもしれないが)

湊耀子は彼専属の秘書兼ボディガードだが、
彼女がゲネシスドライバーの力を未だ本気で使っていないことを見抜いており、凌馬にとって彼女も現状では紘汰と並ぶ興味深い観察対象である。
また、戒斗の『強さ』への執着心も『見所がある』と評している(スキップしながら)。

呉島光実が紆余曲折あってユグドラシルの計画に参加するようになってからは、
耀子の反応から自分の思惑を見抜いた彼の才気を気に入り、ドライバー奪還作戦失敗の口裏合わせに付き合う。
それに伴い光実を貴虎と切り離し自身の配下に抱き込んでいる。



改めて歓迎しよう、我らが同志よ。これからは我々と共に、野望の道を歩もうじゃないか!



…実は先立つ形で秘書の耀子・貴虎配下のシドと裏で手を結んでおり、
ヘルヘイムの森の地球生態系への侵蝕という『理由のない悪意による侵略』を逆手に取り、
人類全体を適者生存のふるいにかけ、唯一森に対抗できるユグドラシルの技術力を背景に新世界の頂点に立つ野望の下に独自の派閥を形成していた。

この派閥にはユグドラシルタワーに侵入した戒斗をも、この真実を開示することで同志として迎え入れている。
清濁を併せ呑み大義のために結成されたユグドラシルにも、リーダーの貴虎が気付かぬうちに凌馬という獅子身中の虫の手で『世界征服を企む悪の秘密組織』という暗黒面が芽生えていたのだった。

そして貴虎がオーバーロードインベスの存在を知ったことで、凌馬は貴虎の排除を決意する。*2
貴虎はシド、耀子、光実を引き連れてオーバーロードの探索に当たるが、突如としてシグルドとマリカの襲撃に遭う。
突然の事態に困惑する貴虎だが、そんな中凌馬が現れて彼の目の前でデュークに変身し貴虎に襲いかかる。
シグルドとマリカの協力があったとはいえ、その圧倒的な力で斬月・真を下しついに貴虎を排除する。

最大の障害であった貴虎がいなくなり、安堵した凌馬だったが…


ヘルヘイムの森に選ばれるのは、奪い合い、勝ち残った一人だけ……。つまり、俺にも資格があるわけだ!!


と、本性を露にしたシドの裏切りに遭ってしまうのだった…

デェムシュが沢芽市に侵入した際には彼を生け捕りにしようと試み、沢芽市の通信網を全て遮断した上で耀子や黒影トルーパー達を派遣した。
しかしその最中にレデュエ率いるインベス軍団が沢芽市に侵攻、ユグドラシルタワーを占拠してしまう。
これを受けた凌馬は……



ハハハッ、すまないね、湊くん。

まぁ、後は任せたから (゚▽゚*)ニパッ♪



と言い残し、耀子たちを見捨てて、どこぞの科学者よろしくロケットで脱出してしまった誰が呼んだか「戦極ロケット」
この行動によってユグドラシルの日本支部は壊滅し、またそれまで付き従っていた耀子は彼に失望し、戒斗達ビートライダーズ側につくという結果を招いた。

日本支部壊滅後、他国の支部の協力を仰ごうとするが、各国の代表が彼を糾弾したことで彼らと決別する。
その際に全世界にプロジェクト・アークの全容を公表するという暴挙を行い、ユグドラシルは世間からテロリスト勢力と認定され、世界中に大混乱をもたらしながら滅亡することとなった。

その後長らく姿を消していたが、第38話にて沢芽市に帰還する。半袖と短パン姿というラフな格好で。バカンスでも行ってたのだろうか?
紘汰達にユグドラシルタワーの抜け道の情報をもたらし、協力を持ちかける。
一度はその案に躊躇した紘汰達だが、他に手段がないためしぶしぶ協力することに。

タワー到達後、待ち伏せていたシンムグルンの襲撃を受けるが、デュークに変身して彼を翻弄し、その性能の高さを見せつけた。
…かと思えば紘汰にトドメを譲り、自らは極アームズの戦闘データを集めるなど相変わらずのフリーダムっぷりを発揮した。

フェムシンム滅亡後、チーム鎧武のガレージを訪れ、光実とともに黄金の果実を体内に宿した高司舞を病院に連れて行き、彼女の治療を引き受けた。
そこでサガラと遭遇し、彼とヘルヘイムの森の正体、始まりの女の真実を知る。
凌馬は黄金の果実を独り占めするために、光実を紘汰を倒すよう唆しつつ彼にヨモツヘグリロックシードを託す。
手術は行ったが、実際には最初から舞を助ける気はなく、黄金の果実の入手を優先して舞を死亡させた。


いやぁ、実に難しいオペだったよ…
何せ、心臓と完全に融合していたからねぇ… 禁断の果実『は』無事だ♪

あんたは…舞さんを救うって…!

と言うか、な~んで私の言葉を鵜呑みにしちゃうかなぁ?
私がこの果実を狙っている事は君も知ってたろう?


舞が死亡したにもかかわらず黄金の果実を手に入れたことに誇らしげになる凌馬。
その光景を目撃した光実は崩れ落ち泣き叫び凌馬に反撃しようとするも、造反防止に仕組んだプログラム「キルプロセス」を発動してゲネシスドライバーを破壊して無力化させる。
そして……


それにしても君は本当に子供だな!大人の手口というものを全く分かってない!ハハハ…

なぁ、呉島の坊ちゃん!貴虎に!教わらなかったのか!

『何故悪い子に育っちゃいけないか』、その理由を!

嘘つき、卑怯者…そういう悪い子供こそ、“本当に悪い大人”の格好の餌食になるからさァ!!


と光実を嘲笑い、まるで自分を含めた悪い大人を正当化するかのように豪語しながら彼を痛めつけた。

だが、その直後黄金の果実は凌馬の手元から離れ、始まりの女となって時空へと旅立った。
この状況を認められない凌馬は怒り狂い、舞を救う為に駆けつけた戒斗と湊と相対する。


今、考え事をしてるんだ…!邪魔しないでくれないか!
一度は黄金の果実を手に入れたんだ…一体どこへ行ったのか……今すぐ突き止めなくては!放っといてくれ!

戒斗、あの子はもう……
そうか……貴様だけは!!

……こうもバカばかりだと、世界が滅びるのも当然だな。
湊君なら気付いてても良かったろうに…いかにも私のやりそうな事だろう?


2人のゲネシスドライバーも光実同様に破壊して機能を停止し、代わりに戦極ドライバーで挑んだ戒斗を純粋なスペック差により追いつめていく。


唯一の脅威は、妙なロックシードを使って古いドライバーのまま強くなっていた葛葉紘汰だけだったんだ。
だが、それも光実君が排除してくれた。もう私に怖いものはない。


そう余裕綽々で嘯くが、追い詰められた戒斗がヘルヘイムの果実を食べた事でオーバーロード「ロード・バロン」へと変貌する。


意識を保ってる…?バカな…!?……化け物めぇ!!

許さん…!許さんぞぉ!!私のドライバーに頼らずに、人間を超えるなどッ!!


その光景を目撃した凌馬は怒りを露わにしてロード・バロンに挑むも、「なるほど、それが貴様の拘りか…案外つまらんプライドだな!」と一蹴され、
変身が解除されようとも生身になった状態でさらに痛めつけられる。


どうだ?

私の才能が、研究が…!唯一価値あるものなんだ…!この世界の真理なんだァッ!!

貴様の真理など…机上の空論!

俺の真理は……!

この拳の中にある!


ロード・バロンの放った強烈なパンチの一撃を喰らって壁に叩き付けられるも、ヘルヘイムの力を自ら取り込んだ戒斗に対し、


ハハハハハハハッ……!そんな姿に成り果てて、長く持つものか……!

いずれ貴様は破滅する……!!

それが貴様の……運、命……。


と呪詛のように言い放ち、彼のこれからの運命を嘲笑いながらビルから自ら身を投げ、絶命した。
かつての部下、湊の手にゲネシスドライバーとレモンエナジーロックシードを残して……。

劇中にていろんな人間の裏をかき、暗躍し、他者を顧みず自分の欲望のままに研究していった男だったが、
「自分の研究の範囲外の行動に出た人間に翻弄され、命を落とす」というなんとも惨めで因果応報とも言える最期を迎えた。
また、その最期も自らが裏切りで手にかけた貴虎が崖から落ちたのと同じなのは、何とも皮肉な構図である。
しかも裏切られた側だった貴虎は重傷を負ったものの最終的には生き残ったが、その貴虎を裏切った、彼や後に彼同様ビルから転落した湊は命を落としている。
そして戒斗がオーバーロードになったのも、自身が開発したゲネシスドライバーでヘルヘイムの毒を押さえ込んだのもまた……

長らくその過去は謎とされてきたが、Vシネマ『鎧武外伝 仮面ライダー斬月 / 仮面ライダーバロン』の『仮面ライダー斬月』編にて、
呉島兄弟の実の父である呉島天樹がユグドラシルを担う人材育成の為にかつて設立した孤児院の出身であることが判明した。
また、天樹の元で禁断のリンゴロックシードとヨモツヘグリロックシードを開発していたことも明かされた。

Vシネマ『鎧武外伝 仮面ライダーデューク / 仮面ライダーナックル』の『仮面ライダーデューク』編では主人公を務めた。詳しくは項目を参照。

死後についてはこちらを参照。

キカイダーコラボ回となる第30話では知り合いの研究者からハカイダーの最終起動テストを任されたらしく、ハカイダーの機体をユグドラシルの研究室へ持ち込む事に。
そしてあろう事か凌馬は自分の額に赤い切開線を書き始め……(後述)


仮面ライダーデューク

開発者の凌馬自身が変身するアーマードライダー。

スーツアクター:富永研司

バロンと同じ「西洋騎士甲冑」系列のデザインであるが、全てにおいて上位互換たる能力を表すかのように、その名は貴族最高位・公爵を表す「Duke」から取られている。

各種ライドウェアはロイヤルブルーを基調としている。


アームズ一覧

レモンアームズ



あの頃の私は、君を心から尊敬していた。そして君もまた、私の研究に理解を示してくれた。

いい関係だったと……今でも思うよ。

何を言ってる…。これからもそれは変わらない。
行くぞ……!


/レモン!\


カモンッ!
レモンアームズ!


インクレディブル・リョーマ!


戦極ドライバーとレモンロックシードを用いて変身するデュークの派生形態。
とは言っても用いるアイテムで分かる通り、厳密には下記のゲネシスドライバーで変身するデュークとは別物であり、
この形態はゲネシスデューク(及びレモンエナジーアームズ)のプロトタイプに相当する。

複眼やアーマーの色はレモンエナジーアームズと同じだが、展開方法が異なる他、後頭部がすごく尖っており、肩のパーツもよりレモンの形状になっている。
レイピア型のアームズウェポン「レモンレイピア」を用いた近接戦を得意とするが、レモンエナジーと比べると戦闘力では見劣りする。

ゲネシスドライバーとエナジーロックシードが完成して以降は使用されていない。

☆装備(&発明品)

★レモンロックシード

シリアルナンバーはL.S.-99。
モチーフとなった果物から察するにレモンエナジーロックシードの試作品だと思われる。
試作品とは言っても過去に制作したものとは異なり、使用しても身体に異常はない。
音声は上記の通りだが、それにしても趣味に生き過ぎだろこの科学者。

★戦極ドライバー

凌馬が最初に製作したドライバー。見ての通り、製作者の名を冠するという自己アピール精神旺盛なベルトである。去年もあったけど)
凌馬の名字が田中とか佐藤だったら一体どうなっていたのだろう…
とはいえ、『ディーゼルエンジン』や『ブラウン管』のように発想自体はさして特異なものではない。

凌馬の使用する物はフォールディングバンドが黄色の初期型で、ライダーインジケータにはデュークの横顔が描かれている。
変身する際の待機音として、トランペットのファンファーレのような西洋風の音声が鳴るのが特徴。
凌馬がこのドライバーを使用するのはヘルヘイムの調査を始めた頃以来で、貴虎曰く「よく2人で無茶をした」らしい。

なお、凌馬の使用した物を含めてモルモットに行き渡った試作型は貴重なモノで、凌馬が壊すなと釘を刺したにも拘わらず、貴虎に1基破壊され、それが初瀬亮二の破滅の遠因となった。

取得データを元に完成したゲネシスドライバー制式採用の後も、黒影トルーパー用の装備として量産モデルが普及したり、
コアスロットを介して互換性を持たせ、紘汰のモニタリングを続行したりと、意外に息が長い。

なお、凌馬曰く「戦極ドライバーによるエナジーロックシードの運用は一度は封印した機能」とのこと。

★レモンレイピア

レモンアームズのレイピア槍型アームズウェポン。
柄の部分はレモンエナジーアームズの果実形態に酷似している。

★ぼくのかんがえたさいきょうのドライバー(名称不明)

凌馬が完成を目論む発展型ドライバー。
本項目冒頭におけるやりとりの際には既に思い付いていたようだが、実物はまだ製作されておらず青写真…というかイラストである。
設計図ではない。絵である。鉛筆で丁寧に描かれており、結構上手い。


ヘルヘイムの樹木を象ったような有機的で不気味なデザイン。
付けて変身してもライダーというか怪人になりそう


ここから下記のアームズには新型変身ベルト『ゲネシスドライバー』に各種エナジーロックシードを装填し変身する。
劇中では2アームズを装着しているが、スペック自体は2つとも同じである。


レモンエナジーアームズ


おや?どうしたんだい、貴虎?そんなに慌てて…


凌馬、お前こそどうしてここに?



まさか…お前も!?


変身。

/レモンエナジー!\

ロックオン!
ソーダァ…
レモンエナジーアームズ!


ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファファファファイト!

身長:206cm
体重:119kg
パンチ力:15.7t
キック力:19.5t
ジャンプ力:ひと跳び22m
走力:100mを6.4秒

ゲネシスドライバーにレモンエナジーロックシードを装填し変身するデュークの基本形態。

ロイヤルブルーのゲネティックライドウェアにレモンイエローの装甲を纏った鋭角的なシルエットが特徴。
青と黄色の組み合わせは平成ではけっこうスタンダードである。


背面には特殊繊維による防弾・防刃機能を持つマント『ゲネシスケープ』を装備。
頭部は5つの演算用コアが埋め込まれた分析ユニット『ステムバイザー』が特徴。
『レギュレイトクラッシャー』の下側と共に、王冠と顎鬚を思わせる意匠が盛り込まれた造形になっている。

プロフェッサー!それ、もう公爵っつーか王様じゃんッ!?

凌馬「私の趣味だ。…イイだろ☆」(゚▽゚*)ニパッ♪


その他、両耳の『リーモスホーン』や両目の鋭いパーツが目を引くデザインとなっている。
また、双眼『ステアリングアイ』や額の鉱石『ゲネティックシグナル』は、
斬月・真を除き新世代ライダー共通の名称である(レギュレイトクラッシャーは斬月・真も同様)。

シグルド以外の新世代ライダーは右肩のアーマーが肥大化しており、デュークの場合は『リーモスエナジースリーブ』と呼ばれる。
また、左胸の『リーモスエナジーラング』にはデュークの紋章がある。
そして、積層アーマーである腕部の『アームガントレット』や大腿部の『サイプレート』は鋭い形状になっている。

スペック的には新世代ライダーの中でも同じくパワー重視の斬月・真やシグルドを差し置いて最大の平均数値をマークしており、変身者含めて尖った外見とは裏腹に単純な腕力や耐久性は非常に高い。
特にガードの強固さは、鎧武 ジンバーレモンアームズの放ったソニックアローの投射が直撃しても僅かなダメージすら受けない程である。

実戦の場に立ったのはデュークが最後なので、他の新世代ライダーや泳がせている紘汰から取得したデータを反映させて、初期段階から能力がアップデートされている

変身する凌馬は戦士としては素人同然だが、
ゲネシスドライバー・エナジーロックシード・および武装のソニックアローの性能と特徴を知り尽くしているだけあり、その戦いぶりは攻守において無駄な動作が無く、正確。
アーマードライダーというシステムのポテンシャルのみを純粋に引き出して戦っているともいえる。

背筋を伸ばして半身に構え、翳した手で相手の攻撃を捌きつつ、強烈なカウンターを打ち込む堂々としたファイトスタイルは正に王侯貴族の風格。
まるでベルトの中の人がトリ憑いたかのようである。

劇中ではシグルドのカテゴリーH駆除任務に随伴する形で、他の新世代ライダーと共に顔見せ的に登場。
その後、ジンバーレモン鎧武の力を直接確かめるべく合同ダンスイベント後の紘汰の前に変身後の姿で現れ、これを圧倒。
加減を誤った攻撃で変身解除にまで追い込む。

それを妨害し飛び入りしたバロンすらも鎧袖一触で撃破し、負けん気の強い戒斗にすら「桁違いの強さだ」と評された。
バロンは負けが多すぎて最早強さのパラメーターとして機能していないのでは?という意見もあるが。

しかしその高い実力・スペックとは裏腹に、他の新世代ライダーと比べ変身回数は少ないが、
これについては凌馬が研究職を本業とするため、前線にあまり出られないことが主要因であると思われる。

そんな中、第39話にてオーバーロードであるシンムグルンとの戦いでは、一発一発的確に攻撃を当てたり
分身を作って相手を翻弄するなど、オーバーロードを相手に圧倒したことから改めてその性能の高さを見せつけた。

だがそんなデュークもロード・バロンと対峙した時、力負けしてしまった。
「男爵」であるバロン「君主」=ロードになって、「公爵」のデュークに下克上するというのは、なかなか皮肉な話である。


ドラゴンエナジーアームズ



因縁の対決だね、友よ…

変身!

/ドラゴンフルーツエナジー!\


ロックオン!
ソーダァ!!
ドラゴンエナジーアームズ!



ゲネシスドライバーにドラゴンフルーツエナジーロックシードを装填し変身するデュークの強化形態。

概ねの外見はレモンエナジー装着時と同じだが、兜の意匠に赤い装飾、股間部の中心に装甲がそれぞれ追加され、
背部のゲネシスケープはドラゴンフルーツを模したものになっている。

従来の次世代ライダーたちと同じく、ソニックアローによる距離を選ばないスタイルを得意とする。
また、独自能力として、空中飛翔も可能なトランザムばりの超高速移動能力を所有する。


☆装備

★ロックシード

○レモンエナジーロックシード
シリアルナンバーはE.L.S.-01。
記念すべきエナジーロックシード第1号であるが、ワンオフというわけではなく、戒斗にもゲネシスドライバーと合わせて1つ、サガラが盗み出して紘汰の手にも1つ渡っている。
変身時は上下の両端に配されたヒンジを起点にして開く。
ゲネシスコアのユニットを介して戦極ドライバーで使用するとジンバーレモンアームズとなる。

また、レモンエナジーロックシードのみ変身時の電子音に従来の錠前と同様の煽り文句が設定されている。
こんな所にも自分専用の変身を演出しようとするプロフェッサーのお茶目なこだわりがうかがえて微笑ましい。
尤も、ストーリーの進行上、自身と同じレモンエナジーアームズに変身したバロンに先に煽り文句を使われてしまったが。


○ドラゴンフルーツエナジーロックシード
シリアルナンバーはE.L.S.-PROTO、HEX。

前者はエナジーロックシードシリーズの試作品で従来のロックシードを上回る性能を持つが、制御が不完全であり、暴走して変身者を蝕みインベスと化してしまう危険性を持つ。
こちらは『鎧武外伝』の『仮面ライダーバロン』編に登場し、資金援助の見返りとして、ゲネシスドライバーと共にアルフレッドに提供した。
尤も、凌馬自身は自分の研究の成果が金儲けに使われることに不満を抱いていたようで、彼の事は実験台としか見ておらず、
彼の性格もあって、実際に使用した際の経過とアルフレッドの始末を同時に目論んでいたものと思われる。

後者は映画『MOVIE大戦フルスロットル』の『仮面ライダー鎧武 進撃のラストステージ』にて、メガヘクスがメカ凌馬と同時に創り出したロックシードとして登場。
こちらは絞った時の音声の音声は前者と違い、『ソーダァー!!』と力強い。


★ゲネシスドライバー

戦極ドライバーから得たアーマードライダー達の戦闘データに基づき、凌馬が完成させた新型ドライバー。
エナジーロックシードをバックルの中央部「ゲネシスコア」にセットし、右部のグリップ「シーボルコンプレッサー」で絞ることで 、
バックル下部のシリンダー「コンセントレイトポッド」内に溶液が溜まり変身が完了する。

凌馬が使うものは自分専用に特殊なチューンアップを施しており、他のアーマードライダーとは一線を画す出力を誇り、驚異的な戦闘力を発揮している。
チューンアップによるものかどうかは不明だが、光学迷彩機能も備わっている。


当初の凌馬の見積もりでは危険度は試作型の2倍と目されていたが、貴虎の勇気ある献身の成果もあってか、安全性が確認された事で正式採用に至った。

貴虎は性能に満足し、行く行くはコストダウンさせた上で量産することを目標としていたが、
凌馬から見ればゲネシスドライバーもまだ過渡期の試作品に過ぎず、更なる力を齎す変身ツールの開発を望んでいた。

ちなみに、制式採用型には開発者の意見が通りにくかったのか、試作型と比べて電子音は大分おとなしく、個性も弱め。

開発者仕様以外には自身に反逆した際を見越して「キルプロセス」なる装置が組み込まれていた。


凌馬が生前使っていたものは、耀子が回収後使用していたが彼女の死後行方不明となる。
『MOVIE大戦フルスロットル』の『進撃のラストステージ』ではメガヘクスがメカ凌馬と同時に創り出したが、メカ凌馬が爆散した後彼の残骸から貴虎が回収し使用した。
こちらは最後まで壊れずに使われた為、恐らくこれ以降も使用されているものと思われる。


★創世弓ソニックアロー

ゲネシスドライバーで変身した新世代アーマードライダーの共通武器。
遠近両用の武器で、レーザーポインタの「エイミングスコープ」で標的を確認する。
そして、トリガーの「ノッキングドローワー」を引いて弦の部分の「ソニックストリング」を伸ばし、
アローレストからエネルギーの矢を放ち射抜いたり、両端に付いた鋭い刃「アークリム」で接近戦を仕掛ける。

エネルギーの矢は直撃を受ければインベスなら即死、アーマードライダーでも変身解除は避けられない程の威力を持っている。
実戦経験が不足しているデュークは加減を間違えて矢を放つことがあるため、相手取るのは非常に危険である。

第39話にてエネルギーの矢を放つ際、ソニックアローが巨大化した描写があることから、ゲネシスドライバー同様、ソニックアローも何かしらのチューニングを施しているのかもしれない。


☆必殺技

★ソニックボレー

ロックオン!
レモンエナジー!

ソニックアローにエナジーロックシードをセットすると発動。
レモンの場合は標的を確認し、強化されたエネルギーの矢を相手に放つ。
また、弦の部分をエネルギーで補強することで螺旋状に回転しながらの光矢を放つことも可能。

ロックオン!
ドラゴンフルーツエナジー!

ドラゴンエナジーアームズの場合は、赤黒い巨大なを模したエネルギーの矢を撃ち出す。
非常にド派手でカッコいいエフェクトながら威力はイマイチなのか、
クリーンヒットした龍玄にはメカ黒影の戦極ドライバーを回収しつつ撤退される程の余力を残され、斬月にはメロンディフェンダーがあったとはいえ、耐え切られてしまった。


★分身生成(正式名称不明)

レモンエナジー・スカッシュ!

レモンエナジーロックシード装着時に、シーボルコンプレッサーを1回絞ると発動。
ホログラムによる分身を作り出す。
あくまでホログラムであるため、とは異なり実体化しないが、本体が攻撃するまでの時間稼ぎには使える。


★斬撃(正式名称不明)

ドラゴンフルーツエナジー・スカッシュ!

ドラゴンフルーツエナジーロックシード装着時に、シーボルコンプレッサーを1回絞ると発動。音声がかなり早口。
ソニックアローのアークリムにエネルギーを込めて相手を切り裂く。


戦極ハカイダー

映画『キカイダー REBOOT』とのコラボ回である第30話で登場した、凌馬が自分の脳を摘出・移植したハカイダー。
この名称は公式のものではなく、便宜上の仮称である。
オリジナルと異なり脳の血液交換などの維持措置は不要で、音声データは凌馬のものになっている。

鎧武とナックルの2人がかり相手に全く引けを取らない戦闘力を誇り、キカイダーとのタッグをも圧倒する強さを持つが、
悪魔回路由来と思しき破壊衝動に呑まれており、原典のハカイダーとは似ても似つかない破壊者と化していた。

最終的には鎧武 カチドキアームズとキカイダーの猛攻に怯み、一目散に撤退。
脳を元に戻した凌馬は「この私が破壊衝動に支配されるとは」と、そのような力を欲する秘密結社ダークに戦慄していた。


★余談

演じた青木は、『鎧武』に先んじて『牙狼-GARO-』シリーズ第3期『牙狼〈GARO〉 闇を照らす者』にレギュラー出演している。
この作品は巨大グループに支配された閉鎖的な都市が舞台で、なおかつ人間が化け物に作り変えられるショッキングな設定があったり、地下に設けられた広大な異空間に太古の遺跡があったりする。

また、青木演じる魔戒騎士・天弓騎士ガイ/楠神 哀空吏インテリ系のイケメンで、弓と剣の複合武器を使いこなす蒼い騎士である。
凌馬/デュークを見てデジャ・ヴに駆られる特撮ファンも少なくなかった…かも。
ちなみに、この作品には保護者が街の重要な部署に勤めている高校生も出演している。

青木は映画『MOVIE対戦フルスロットル』のインタビューにて本編の撮影当時は凌馬の改心を想像していたようだが、上記のラフな格好で帰還したシーンで「これはもう(改心は)ないな」と思ったとのこと。
なお、凌馬の最期については肯定的な意見を述べている。
ちなみに、青木のお気に入りは「そういう悪い子供こそ、本当に悪い大人の格好の餌食になるからさ!」と凌馬が光実を嘲笑う一連のシーン。
このシーンはメインライターの虚淵玄も「『鎧武』の中で一番書きたかった台詞」と語るほどのお気に入りらしい。


項目作成には慣れていなくてね…プラグインを間違えてしまった

お願いだ、も~う1度編集して☆

画像出典:仮面ライダー鎧武
© 2014、2015 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

当項目のコメント欄は煽りや馴れ合いで荒れたため撤去されていましたが、作品の完結から時間も経ったため解除される運びとなりました。
同様の行為が繰り返された場合、IPの規制、再度の撤去、記事の凍結などの措置が取られる可能性がありますのでご了承ください。

最終更新:2024年04月09日 18:21

*1 そして恐らく、各ライダー及びアームズのデザイン・各パーツの呼称も

*2 凌馬たちに意図的に隠匿されていたので、貴虎はデェムシュと交戦するまでその存在を把握していなかった。紘汰と共闘したことでその存在を知り、プロジェクト・アークとは違う観点で人類救済を考え始めた。凌馬はいずれ貴虎がオーバーロードと接触するだろうと予期しており、計画が水泡に帰す前に手を打ったのである