ゴアグラインド(Goregrind)

登録日:2011/09/27(火) 18:29:42
更新日:2023/12/30 Sat 00:46:18
所要時間:約 5 分で読めます




ゴアグラインドとは音楽ジャンルの一種。
元祖は後にメロディック・デスメタルの名盤を産み出すCarcass

グラインドコアのサブジャンルであるが、グラインドコア共々ハードコア・パンクから派生したジャンルである。
徐々にシーンが大きくなってきたためグラインドコアとは別ジャンルとして扱われるようになった。
また、ギターの音作りやブラストビートの多用、過激なアートワークなど、デスメタルとの共通点や相互の影響もあり、ヘヴィメタルのサブジャンルとして扱われる事も多い。

他にはハードコアテクノ、ノイズミュージック、スカム・ミュージックなどの要素を持ったバンドも存在する。


特徴


1.曲調

パンク→ハードコアパンク→グラインドコア→ゴアグラインドと発展してきたため、曲展開が単調で短くテンポが速い曲が多い。
1曲の尺が1~2分くらいであることもザラにある。
また、詳しくは後述するがさらに細分化されたジャンルごとに様々な音声をサンプリングすることがあり、一番オーソドックスなスタイルではホラー映画の音声をサンプリングすることが多い。

2.ボーカル

デスメタル同様デスボイスやガテラルボイスを用いるが、ゴアグラインドではピッチシフターを使って機械的に低音を強調する。
他に下水道、溺死、ピッグスクウィール、吸引ガテラルなど様々な歌唱法を用いる。
おおよそ歌声や人の声には聞こえない事もある。

3.歌詞

デスボイスやガテラルボイスのせいで聞き取るのは困難だが、猟奇的な内容や性行為を歌うものが多い。
そもそもゴアグラインドには歌詞が無いことも多く、あっても「チ○コ」とか「マ○コ」程度の物も多い。

4.楽器

一般的なロック同様にボーカルに加えてギター・ベース・ドラムが基本形。
テンポの速い曲や手数が多い曲が多く、正確に演奏するとなると(特にドラムは)高い腕前が必要となる。
……が、正直上手いと言えない演奏やヤケクソに演奏しているとしか思えない物も多い。それに魅力を感じる人もいる。
打ち込みを併用ないしボーカル以外全て打ち込みの場合も珍しくない。

5.音質

ゴアグラインドの音質は基本的に悪く、まるで風呂場で録音したかのような音質も多い。
低予算が故に音質が悪い物だけなく、過激さを出すため、あえてそのような音質にする事もある。

6.アートワーク

実はコレが一番ゴアグラインドをゴアグラインドたらしめている要素とも言える。
  • ジャケットに本物の死体画像
  • ジャケットにグロ画像
  • ジャケットにエロ画像
  • ジャケットにホラー画像
  • ジャケットにリョナ画像
  • ジャケットにチ○コ
  • ジャケットにマ○コ
  • ジャケットにウ○コ
  • ジャケットに嘔吐物
  • ジャケットに虫
etc…

そうとにかく下品で猥雑で悪趣味なのである。

気になった方はネットで「ゴアグラインド」等と検索してみて欲しい。
と言っても上記の通り過激な画像満載なので 耐性の無い方にはオススメしない 。あくまでも自己責任で。

興味を持ったら、まずCarcassの1st「腐乱屍臭」を聴こう。ジャケや歌詞、音質や曲の構成など基本が詰まっている。

お分かり頂けただろうか?

このようにゴアグラインドとは、非常に癖の強い音楽である。

それ故
メタルは好きだけどゴアグラインドは無理
ハードコアパンクは好きだけどゴアグラインドは無理
更には、より過激な音楽に慣れている人でも、
デスメタルは好きだけどゴア(ry
グラインドコアは好きだけど(ry
という反応も少なくない。

しかし、一部で熱烈なファンもおり、アメリカ・イギリス・北欧など他のメタルが盛んな地域ではイマイチ盛り上がらないが、メキシコ、フランス、チェコ、東欧、東南アジアなどメタル後進国にバンドが多い。
例外としてドや南米はメタル自体も盛んだが、ゴアグラインド界でも重要な地域である。

上記の中でもキシ、ドは特に人気のバンドが多く、独自のシーンを形成している。


サブジャンル


グラインドコア/ゴアグラインドには幾つかのサブジャンルが存在するが、その多くはサンプリングやアートワークの違いであり、音楽性は似たり寄ったりだったりする。


  • ポルノゴア/グラインド
名の通りエロ画像をアートワークにして、ポルノビデオのサンプリングが多い。
歌詞についても異常な性癖についてのものが多い。それ故かアートワーク、サンプリング共にSM系が多かったりする。


これまた名の通り。アートワークがウ○コとかゲ○だったりする。
排泄音やトイレを流した音をサンプリングすることが多い。下水道ボイス多し。
Pro Anorexia等コアなバンドではゲ○を吐いている音をそのままボーカル代わりにしてしまっているケースも存在する。


  • パソロジカルゴア/グラインド
病気をテーマにしたもの。特徴としては曲調がキモいものが多かったり、曲名が異常なぐらい長かったりする。
アートワークはもちろん腫瘍や内臓の写真でぐちゃぐちゃデロデロである。本来はゴアといえばこのジャンルだが、最近はポルノやスカトロ系に押され気味である。


  • エレクトロゴア/グラインド
ゴアグラインドにテクノ(ハードコアテクノ等)を取り入れたジャンル。
DTM関連商品が安価になり、SNSが発達してきた昨今急速に増えてきた。
ボーカル以外全て打ち込みの場合も多く、人類には不可能な手数のドラムなども出来る。
『Kotsは神』のKotsもこのジャンル。


  • アニヲタゴア/グラインド
こちらも最近勢力を伸ばしてきたジャンル。
アメリカのテキサス州出身のゴアグラインドバンド『Basket Of Death』が全ての元凶。

初っ端から1分近くある日本のエロアニメのSEやゴレンジャーまで引っ張り出した。

完全に日本文化の愛し方を間違えたその愛のある姿に日本中のゴアグラインダーが悶絶。逆輸入という形で日本に伝わった。

いまや日本中にアニメの音声をサンプリングしたバンドが増え、エレクトロアニヲタゴアなんてのも出てくる始末。
ちなみにチェコにも『JIG-AI(自害)』というアニヲタゴア界で別格の人気を誇るバンドがいる。ジャケットはかの氏賀Y太先生。

興味が湧いた方は検索してみるといいが、貴方の嫁が無残な姿になってジャケットを飾っている可能性があるので注意して頂きたい。


  • ゴアメタル
ゴアグラインドにスラッシュメタル等の要素を追加したジャンル。
近いものにブルータルゴアというブルータルデスメタルに近いスタイルもある。
アメリカのExhumedやスペインのHaemorrhage等が有名。


  • Gore'n'Roll
ゴアグラインドにロックンロールのノリを乗せたスタイル。豪のBlood Dusterなどがいる。
こいつらも、ジャケは死体のコラージュ。ライブではチ〇ポでギターを弾いたりとマジキチ。


  • ポンコツグラインド
あまりにも単調な曲、ヤケクソorヘタクソな演奏、稚拙な打ち込みといった特徴のゴアグラインド。
蔑称としてのニュアンス含んでいるが、そんなポンコツぶりを愛好する人も多い。


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最終更新:2023年12月30日 00:46