メタナイトの逆襲(星のカービィ スーパーデラックス)

登録日:2014/02/16 Sun 21:42:44
更新日:2024/03/22 Fri 16:20:46
所要時間:約 8 分で読めます








「・・・・・・集まったな、諸君。


「いつになくマジなふんいきだね。


「ではこれより、だらくに満ちたプププランドへの
  革命を実行する今回の作戦・・・
  コードネーム「Nintendo DS HnK USDX メタナイトの逆襲」のシミュレートを行う。


「シュミテクト?


「ボケはいいから!


「あれ?この間までは
  コードネームが「Super Famicom HnK SDX メタナイトの逆襲」だったはずでは・・・


「ハルバードのリデザインと兵装の調整に伴い
  名称が変更となったのだ。
  ちょっと前までなら「SDX」の方で通るんだがな。



「シミュレート内容は・・・・・・
  われわれの最たる懸念材料、カービィの介入を
  想定したものだ。


「げげっ!あのカービィが!?
  この間マジルテに落下したとばかり聞いていたのに!


「こんなところでジャマされたくないだスよ!
  本当に現れてしまったら
  計画が台無しになるだス!


「たいへん!たいへん!
  どうしよぉ!


「うろたえるなっ!
  だからこそ、わしらと一緒に不測の事態を想定しつつ
  本番にそなえるのだ!


「なるほどー。


「改めて始めよう。
  まずは、これを見てくれ。




「『すーぱーふぁみこん』の端末で動かしてるタイマーだスか?
  けどこれ旧式のSDXタイプのやつだスよ。
  新しい端末の「にんてんどーDS」で正確なUSDXタイプに取り替えないといかんだス。


「その話はあとだ。目安として設置するこのタイマーは
  カービィに対するレーダーの捕捉が行われてから
  随所でカウントを開始する。


「カウントが0になったときが我々の勝利だ。


「?どういう意味かよく分かりませんが、
  えーとつまり、カービィの活動中に
  このタイマーが0になると・・・


「作戦の成功は約束される、ということだスか?


「まあ、そういうことになるな。
  その時点でカービィがいくらあがこうと
  我々を止めることは不可能な目算が立つというわけだ。


残り人数が減ってしまって、やり直したくなるぐらい
  さぞかし悔しい思いをするだろうな。
  がはははははははっ!


「あははははははっ!


「がははははがはははっ!
  がはははがははっ!・・・・・・ふぅ




「あ、USDXタイプのタイマーだ。


「これで正確に時間も測れるだスね。



Chapter1

カービィ侵入~発進直前の想定

「初めに、お前たちがカービィなら
  戦艦ハルバードの甲板に乗り込んだとして
  どこを先に狙う可能性があると思うか?


「食糧庫かな?
  はらがへっては革命できぬって。


「あっ、もしかして戦艦のノズルだスか?
  あれがやられてしまったらハルバードは
  空も飛べないだスよ。


「その通りだ。ノズルは戦艦の生命線。
  破壊されればテイクオフに致命的な支障をきたすだろう。


「そこで、離陸までの時間稼ぎとして
  ノズル前にヘビーロブスターを投入する。
  いくらカービィとて、すぐには倒せまい。


「どうせメインエンジンさえ点火すれば
  カービィは吹き飛ばされるのだからな!
  強行しても問題はなかろう。


「しかし、そうすると
  ヘビーロブスターも粉々では・・・


「こまかいことは気にするな!
  そういう時のために予備機を搭載するのだ!


「ぷん。部品かきあつめて修復したほうがマシだス。
  開発費のムダ使いだスな。


「やかましいっ!



Chapter2

発進~カービィ接近時の想定

「点火で吹き飛ばされたカービィは
  おそらく近海の小島あたりに墜落する可能性が高い。


「いつも泳げないバードンがいる?


「そいつには触れないでやれっ!


「USDXタイプに移行した辺りから
  イソギンチャクのグランクになっただスね。


「どのみちしばらくは追いつけまい。
  近辺のウィスピーウッズどもに絡まれれば、なおさら好都合だ。
  そして、我々は当初の予定通りプププランドを制圧・・・
  その小手調べとしてグレープ・ガーデンに向かう。


「しかし、グレープ・ガーデンには
  あのクラッコがいるだスよ。


「かまうことは無い。
  我がハルバードには最大の主力兵器・・・
  「2連主砲」がある。


「クラッコだろうとカービィだろうと!
  飛んできたらドカーンといけ!
  ドッカーンと!!



Chapter3

カービィ撃墜~ダイナブレイド接近直前の想定

「では2連主砲でカービィを撃ち落した場合、
  航路近くの森に落下するはずです。
  今度という今度こそ追いつけないでしょうね。


「そーかなー?


「ん? 何が言いたいんだ?


「だって、あの森の辺りの山って
  ダイナブレイドの縄張りじゃなかったっけ?


「げげっ!


「もし、ダイナブレイドが
  カービィに協力なんかしたら・・・


「まぁ待て、最新情報によると奴は
  巣をカービィに荒らされたばかりだという。
  協力することはないだろう。


「だといいけどね。



Chapter4

カービィ再侵入~二連主砲の想定


「ここからが本題だ。
  先程の話にもあったが、もしカービィがダイナブレイドの力を借りると仮定しよう。
  ハルバードに追いつくことは容易に違いない。


「そして、ダイナブレイドを撃墜したとしても
  カービィだけは甲板に着地するはず。
  そのときは・・・分かるな?


「いよいよわしらメタ・ナイツの出番・・・だスね。


「あれ?メタナイツじゃなかったっけ?


「いやいやいや、間に点が入るはずだスよ。


「いやいやいや、昔は普通にメタナイツって・・・・・・


「どっちでもいいわいっ!!


「あ、そういえば主砲がねらわれる心配ってないの?


「その時はその時だ。
  主砲の前に「まっすぐ」ごあんないして差し上げろ。
  アームハンドでがっちり掴んで、ビームでまっくろこげにしてやるのだ!


「まっすぐ?


「なんでそこを強調するだスか?
  カービィを遅らせた方が有利なのに・・・


「こ、こまかいことは気にするな!


「(・・・・・・わしのへそくりを途中の部屋に隠したなんて言えない。



Chapter5

主砲崩壊~左ウィング~右ウィングの想定

「しかし、一番想定したくないのは
  主砲がバラバラにされて
  つかいもんにならないことだス。


「あのいまいましいピンクの悪魔のことだ。
  気まぐれか意図的か、どちらにしろ戦艦の各所を
  かたっぱしから破壊していくに違いなかろう。


「そうなると次はどこが・・・はっ!


「まさかこんどは左ウィングも・・・


「それはマズイな・・・なんとしても
  左ウィングにカービィを近づけるな。


「でもこわされたら?


「左右のバランスをくずすことは必至だス!


「そのときはセイルを収縮しろ。
  右のウィングの浮力を下げ、バランスを調整するのだ。


「問題は右ウィングも狙われた場合です。
  あの近くは確か倉庫が近いはず・・・


「ふん。外装が壊れないかぎりは
  ダクトぐらいしか通じる道が無いはずだ。


「あと、よりどりみどりの武器庫もあるだスな。
  でも急ぎ足のカービィに見つけられるとは思えないだス。


「どのみちカービィが接近したら、右ウィングはタダじゃ済みません!


「となれば・・・ヘビーロブスターの出番か。


「あの近くで投入するんですか!?
  もしカービィに倒されて爆発でもしたらどうするんですか!


「ふ、ふ~んだ。
  そのときは左右のウィングがこわれて
  ちょうどいいわいっ。



Chapter6

右ウィング崩壊~リアクター前までの想定

「主砲はバラバラ、ウィングは両方とも大破・・・
  想像するだけで絶望的な仮定です。


「この時間になると、高度もかなり上に来ているはずだス。
  薄い雲が厚くなるだスな・・・


「カービィもレーダーから消えちゃいそうだね。


「それより我々の心配をせんか!
  守りの手薄な戦艦底部から、カービィが潜入する可能性は
  十分に考えられるのだぞ!


「まぁ、底部を進行中に落下する可能性もあるな。
  なにぶんあそこは・・・風が強い。


「さむい。


「たかい。


「こわいだス。(・・・へそくり部屋バレるのが)


「・・・・・・・・・おまえら。


「しかし、ついでに動力部のリアクターまで
  攻め落とされたら相当危険ですよ?
  今度こそハルバードは墜落をまぬがれません!


「リアクターの動力はウィリーどもに依存しきっているだス。
  あそこが損傷したら、奴らが脱走して
  発電能力は完全に失われるだス!



「案ずるな。リアクターの装甲はメタナイト様の
  マッハトルネイドを基準に設計された特別製だ。
  ましてやカービィのいかなる攻撃も受け付けまい。
  これだけは本当にワシにも自信があるぞ!


「うんうん、反射レーザーがリアクターに
  当たらなければムテキだね。


「そうそうステキだね・・・・・・って


「しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!
  よけいなこと言うなっ!
  誰かに聞かれていたらどうするっ!


「なんのことだスか?


「あ、まあ、その、こっちの話だ(今更誤射の不具合があるとは言えん・・・)

+ ...
「メタナイト様。ご報告したい事が・・・


「何だ? 言ってみろ。


「実は先程のバル艦長とワドルディの話が気になりまして、
  念の為にリアクターの耐久性をメタナイト様の戦闘力でも計算してみたのですが・・・


「シミュレーションの結果、
  による通常攻撃は耐えられますが、
  やはりマッハトルネイドの直撃ではリアクターが一撃で破壊されてしまう予測が出ているのです。


「一応、お耳に入れておいた方が良いかと思いまして・・・


「ふむ。
  私がハルバードのリアクターを破壊する状況も考えにくいが・・・


「・・・君がせっかく調べてくれた情報だ。
  覚えておこう。

Chapter7

リアクター崩壊~司令室にカービィ侵入までの想定

「・・・で・・・・・・もし、もしこのリアクターが壊れたら
  ウィリーがみんな脱走して・・・
  各エンジンが次々と停止していくワケだから・・・


「エネルギーなくなってまっさかさまだね、ハルバード。


「そ、そんなぁぁぁぁ!!


「私も想定はしたくない・・・・・・
  だが万が一そうなった場合・・・ハルバードのクルーは
  全員ただちに脱出するのだ。


「最後は・・・私一人でカービィを倒す。


「な、何をおっしゃいますか!
  最後までおつき合いさせていただきます!


「バカものぉ!そっちこそ何を言っているんだ!
  命あっての身体だろうに、わしは逃げるからな!


「あんたそれでも艦長だスか!?
  上司が部下を置いて逃げるなんて
  無責任にもほどがあるだスよ!!


「・・・わたしは一向に構わん。
  命がかかっているのだ、引き止めることなどしない。


「メ、メタナイト様・・・・・・!
  ではそのときは真っ先に、わしは逃げますぅ!
  悪く思わんで下さい!


「そういうことだ。
  墜落が迫ったときは・・・次はおまえたちが逃げる番だ。分かったな?


「・・・はい。(それでも我々は、最後までおつき合いさせていただきます・・・!)


「・・・了解だス。(カービィをぎゃふんと言わせて、それからみんなで逃げるだス・・・!)*1




「・・・シミュレートは以上だ。
  これより作戦を実行に移す、各自持ち場につけ。



「了解!!


「(どきどきどきどき・・・)



Chapter8

墜落開始、カービィ逃走の想定


「(・・・・・・カービィは強い。一度手合わせしたからこそ分かる・・・)


「(だが、そのときは・・・貴様を沈みゆくハルバードもろとも道連れにしてやる。
   決して・・・・・・・・のがさんぞ!)




※この茶番はフィクションです

「そうだ、君に言っておきたいことがある」


「はい。」


「今回はカービィと対立する予定だが、以降カービィになにかあった時の為、
  ハルバードの設計図や材料は保存し、量産をしていてくれ。……最低1台だな。」


「えぇっ!?墜落させられたらどうするんですか!?その上でもしメタナイト様に何かあったら…


「その時は………お前たちが修理しろ。」


「………わかりました。」


「あれ、でも待ってください。なんでわたくしに………」


「…君が一番しっかりしているからな。」


「メッ………メタナイト様ぁぁぁ!」




※とある別の世界では…

「危機の対処はカービィ頼りで解決したらすぐ平和ボケ…アミーボ・アモーレの侵略もあったばかりだというのにこの国の者たちはまったく懲りた様子がない。危機感を持ってもらうためにも…私がやるしか無い!」




バル艦長!編集中にパソコンの動作が完全停止しました!

「なにぃっ!フリーズ発生だと!?

「だめだス!追記も修正もできないみたいだス!

「おのれおのれおのれおのれおのれぃ!くやしぃ~!



出典(タイマー2枚):『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』任天堂 ハル研究所 2008年11月6日発売
画像(ドット絵)全ての引用元:『星のカービィ スーパーデラックス』任天堂 ハル研究所1996年3月21日発売

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最終更新:2024年03月22日 16:20

*1 実はSDX版だと、メイスナイトは最後のメタナイツ戦に現れない。USDXでは出てくるように修正されている。