ヒーロー協会(ワンパンマン)

登録日:2014/02/04 Tue 02:07:47
更新日:2024/01/20 Sat 13:05:40
所要時間:約 70 分で読めます







ヒーロー協会とは、漫画ワンパンマン』に登場する架空の組織。




【概要】

大富豪アゴーニによって3年前に設立されたヒーロー後援組織。
  • 各ヒーローの円滑なヒーロー活動を支援するための後方支援
  • 生活資金の給付や住居などの斡旋
  • 怪人発生時の各ヒーローに対する指揮・情報伝達
などが主業務。
所属ヒーローの給料はランキング順位に応じた額が毎月末に支払われる。
ランキングの準拠は活動に応じたポイント制だが、ポイントの査定方法については明文されていない。

ただし自浄作用が上手く機能していないのか設立から3年という短い間に
  • 「新人潰し」に代表されるヒーロー同士による潰し合い
  • 不透明な寄付金運用
  • 幹部同士の責任のなすりつけ合い
  • 幹部が起こした汚職の揉み消し
  • ガロウに対する対策会議は15分で終了
  • ヒーローネームを二つ決めるのに2時間かかるなど危機意識の希薄
…など内部の腐敗は深刻。
おまけにネオのような新人育成もしないため、人手不足から怪人の大量出現に対応しきれなくなる場合も多い。
そしてガロウと怪人協会の事件以降、多くのS級ヒーローが敗北したこともあって市民からの信用も失墜した。
一部S級ヒーローも協会の脱退を宣言し別組織への鞍替えを表明するなど、原作では組織として末期状態に等しい。
しかし働いている職員はまるで他人事のように未だ危機感を抱いていないなど、やはり自浄作用は皆無である。

さらに「ヒーロー協会」に所属するヒーロー達はヒーロー協会の会議で付けられた「ヒーローネーム」で呼び合わなければならないという決まりがある。
しかし何を考えているのか「どすけべ」や「ムッツリスケベ博士」等というイジメの様な酷いヒーローネームを付けられる事が多い。
この惨状から酷い名前をつけられたヒーロー達が「ヒーローネーム被害者の会」を結成。
協会に対し謝罪と改名の自由、場合によっては何でこんなヒーローネームにしたかの説明と慰謝料の請求を求めている。

ちなみにアゴーニがヒーロー協会を設立したのは孫が怪人から助けられたのがきっかけだが、
その孫というのがサイタマがカニランテから助けた、異様にアゴが割れている子供だったりする。
警察からは疎まれており職質対象で、「人気のないヒーローはフリーターみたいなもん」と考えられている。

  • 「災害レベルとヒーローの強さの関係は?」
  • 「ヒーローの戦闘力を数値化すると?」
  • 「ヒーロー協会と警察の関係は?」
…といったよくある読者の疑問は、単行本収録の番外編にて物語を通じて語られている。

【ヒーロー協会関係者】

創立者やスポンサー、幹部や事務職員など、現場のヒーローを支える者達。
ただし、もちろんそういった善良な者もいるが、半数近くは組織の膿とも言える私利私欲の塊でもある。
そういった影が後々ネオヒーローズ誕生の布石となってしまった。




【協会所属のヒーロー】

ヒーロー協会に所属しているヒーローはS~C級にランク分けされる。
全国にあるヒーロー協会の施設で体力テストや正義感テストを受け、一定の水準を越えれば正式にヒーローと名乗ることを許されヒーロー名簿に登録される。
そうして協会に認められた者はプロヒーローとして協会に寄付された募金の中から働きに応じた金額が支払われる。

ヒーロー名簿に登録される際には実力ランキングや人気ランキング等にも登録され、世間は常にそれらヒーロー達の話題で盛り上がっている。
中にはファンクラブを持つヒーローも少なくない。

サイタマは体力試験においては過去の記録全てを塗り替える程の好成績を叩き出したが、学力試験でギリギリだったためC級からのスタートになってしまった。
一方ジェノスは体力、学力共に満点で、「進化の家討伐」といった過去の個人実績も考慮されS級からのスタートとなった。

各クラスの一位のヒーローは上位クラスへの昇格権を持ち、本人が望めば上位クラスに昇格する事が可能。
ただし上位クラスへの昇格は義務ではなく権利であるため、中には本人の意思で各クラスに留まる場合もある。
またジェノスの例のように実績が伴えば同級一位を飛び越えて次の上位クラスに上る事もできる。

注意:世間一般でいうヒーローとは名簿に登録されたプロヒーローの事であり、いくら個人で活動していても自称ヒーローでは妄言を吐く変態としか認識されず、白い目で見られる。

■C級ヒーロー

ヒーロー協会認定の、ヒーローとしての最低ランク。
一般人とヒーローの境界が最も曖昧なランクであり、「常人に毛が生えた程度の強さ」と考えてそう間違いはない。
世間一般では活躍したとしても信じてもらえず、「C級(笑)」などと揶揄されることさえある。
ちょっと喧嘩が強い程度とも言われるが、C級ヒーローでも武闘派ならば常人の4倍ほどの肉体強度はあるらしい。
現実で考えると十分超人と言ってもいいレベルだが、もっともそのレベルに達している者はほとんどいない。
一般人の暴漢程度なら複数人居ようが問題無く対処出来るが、怪人を相手に出来る者は少ない。
基本的に災害レベル狼の怪人相手だと、平均してC級ヒーロー3人が必要なレベル。
怪人の討伐を期待されるヒーローとしての評価で言えば、民間人、協会共に「大して役に立たない」という認識。
ただし僅かながら怪人に勝てる実力者もいるため、一概には言えない。

唯一「1週間活動をしなければ帳簿から除名される」という制約があるため、軽い気持ちで始めた者達がやめていくことも多い。
主な仕事は強盗や暴漢などの人間の犯罪者への対処。ごくごく単純な人助けも活動にカウントされるため、積極的にこれを行う者も多い。
そういう意味では民間人にとっては1番身近なヒーローかもしれない。また、C級でも上位になると周囲に大きく知られることもある。

怪人協会編の開始時点で390名が在籍。



■B級ヒーロー

このランクから対怪人の戦力として見なされ、ヒーロー達も積極的に怪人へと挑むようになっていく。
平均して熊に準ずるほどの肉体強度を持っており、基本的に災害レベル狼の怪人と渡り合えるレベル。
災害レベル虎相当が相手だとB級ヒーロー5人は必要。

また、C級からB級に昇格すると上記の1週間毎の活動報告義務は免除される。
様々な派閥が存在し、「チーム」を組んだり解散したりと、数の有利を活かした集団戦を好む傾向がある。
ただし派閥争いのせいで「新人潰し」と称して他のヒーローの活動を妨害する因習が幅を利かせている。
このため嫌でも派閥に所属しなければならない場合が大半で、少なくとも複数人で組んで戦う者が多い。

怪人協会編の開始時点で101名が在籍。
ネオヒーローズ編でサイタマやフブキが昇格しており、下記順位はそれによる変動前後が混在している可能性が高い。



■A級ヒーロー

事実上の最高ランク。このランクになると協会直々に調査や要人警護の依頼が入るようになる。
使う武器が火薬仕込みの靴、火炎放射器など本格的なものになり、超人クラスの身体能力や技を持つ者も多くなり、おおまかに熊の約2倍の肉体強度を持っている。
怪人の戦闘スタイルとの相性もあるが、災害レベル虎相当の怪人を単独で撃破できる強さを持つ。“人間”としては事実上の最高位クラス。
それでも災害レベル鬼相手の場合は最低A級ヒーロー10人が必要とされ、実際にはS級ヒーローでもなければ撃破できないケースも多い。ただし、相手の相性、直接戦闘力によっては、災害レベル鬼相当の怪人をA級数名で追い詰める事も可能。
なので実力としてはS級の1/10程の戦闘力を持っているのがA級と言えば分かりやすい。(ただし実際は圧倒的な越えられない壁が存在する)
またA級ヒーローには持ち回りで担当している認定試験のセミナー講師の仕事もあり、後輩ヒーローの育成にも一役買っている。
成り上がってきた者が多いので自己顕示欲が強い傾向があり、人によっては奇抜な衣装やパフォーマンスをしてでも注目され人気を得ようとすることも。
B級に引き続き「新人潰し」の悪しき因習も残っているが、A級は徒党を組まず個人的に潰そうとする傾向にある。
しかし、善意から命懸けで怪人と戦ったり人助けしている者ばかりであるため、性根は腐っておらずプロ意識の強さや強敵にも立ち向かっていくなど基本的に志は高い。

怪人協会編の開始時点で38名が在籍。
ネオヒーローズ編ではサイタマやフブキの昇格、スイコの登録に伴い順位が変動している。



■S級ヒーロー


『成り上がってやる』という野心を抱いてプロヒーローの門を叩く猛者は多い

しかし目指す先は"A級のトップランカー"であり、"S級"ではない

それはいかなる猛者達の間にも、世間一般の共通認識が通用している証拠である


「S級は狂っている」

元々ヒーロー協会にはA・B・Cの三つのランクしかなかったが、A級が集まっても対抗が難しい怪人の存在に対し、
それらを単独で倒しうる突出した実力を持つが自分のランキングにさほど興味を持たない
「変わり者」達の存在に気づいたヒーロー協会によって新たに新設された。

S級お認定される条件は一人で軍の一個師団に匹敵する実力を持つと協会に判断されること。
A級とは比べ物にならず、bold(){災害レベル:鬼}を単独で撃破できるだけの戦闘力を持つ*4
単体で災害レベル鬼以上を撃破できれば良いため、S級内でもメンバー間の実力差が大きい。
怪人協会幹部の、天災の如き凄まじい体躯と強度を誇るムカデ長老を撃破できるS級ヒーローは幹部ギョロギョロの見立てによれば
…4人のみとのこと。
また、体躯の差がそこまでなく物理攻撃が有効ならば、閃光のフラッシュ超合金クロビカリアトミック侍シルバーファングは災害レベル竜の怪人を余裕で撃破できうる実力者。
それ以外の面々も災害レベル竜の相手を真っ向から務めるのは難しいようだが、連携や相性・弱点を突くなどで対抗できたこともある。
(具体的な戦闘描写がなく未知数の番犬マンを除く)

作中ではヒーロー協会が事前にマークしており、その実力を認められたジェノスが登録直後ながら(この場合は下位に)認定されている。
実力最優先のため、変わり者ばかりが集まった問題児の巣窟と化している。
ただし、ヒーロー協会の要請には(大抵本当にヤバいためか)意外と大半が素直に応じており、応じていないのは6位メタルナイトと1位ブラスト程度。
12位番犬マンについてはQ市に活動を限定しているためか、そもそも要請すること自体が稀なだけで、召集に応じて集まったことはある。

A級以下の多くのヒーロー達からは圧倒的な戦闘力ゆえ、雲の上の存在とされ、「S級(の強さ)は狂っている」と称されている。

S級内でのランキングは他の階級と同じく、ヒーロー協会への貢献度なども加味して決められている模様。
順位が高いほど強い者が多いが、順位が絶対ではないということでもある。特にキングやタツマキは別格扱い。

また、性格などに難のある者が集まったものの、
それだけの強さを備えるほどの努力、あるいは強さを支えるほどの信念の元に活動しているため、
大抵のS級がそんじょそこらのヒーローと比べ者にならない志が強い一面も持つ。
ここらは主人公サイタマの「趣味でヒーローをしている(自己満足)」と根本的にはほぼ同じである。





この作品において、怪人とS級ヒーローの力の根源は同じもの。力に溺れ悪に堕ちたものが怪人、力を持ちながら人の心を保った者がS級ヒーローになる。


怪人協会編の開始時点で17名が在籍。
ネオヒーローズ編ではシルバーファング、金属バット、クロビカリ、童帝が登録解除した。


■順位不明のヒーロー

タンクトッパーなど一部はランクも不明。

□詳細不明のヒーロー

主に村田版に登場した名前すら出ていないモブヒーロー。名前は全て仮称。

【余談】

ヒーロー協会に所属していない者でも、ソニック、バングの兄ボンブ、スイリュー、剣聖会の重鎮達、ガロウなどのS級相当の実力者は他にもいる。
怪人ではない人間の悪に準ずる者でもチョゼ、バクザンのような武術家の中のトップクラスであれば、A級相当の実力者も多い。
怪人化前のゴウケツ、ソニックや忍者の里出身者など社会に埋もれていたり実力を発揮することのない人物もいるだろうとされている。
また現時点で原作にだけ登場している『ネオヒーローズ』のトップのブルー、幹部のアクセルやライデン(後に両名とも村田版229話に登場した)、ウェビギャザ、そしてエージェントであるエリミン、デストロなどもS級相当と思われる。
またスイリューの妹スイコは酔拳を使えばA級上位相当と思しき描写がある。

更にネオヒーローズにはバトルスーツが配備され、常人が着るだけでも虎レベルの怪人集団と渡り合え、実力者が着れば更にパワーアップできる。

追記・修正は人間の限界を超えてからお願いします。

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最終更新:2024年01月20日 13:05

*1 そもそも本人にも問題があるので明らかにダブルスタンダードであるが

*2 実力者がひしめく剣聖会においても「天才」と呼ばれる逸材だった。

*3 主に災害レベル鬼の怪人を一蹴し自分達を役立たず扱いするフラッシュやタツマキなどのせい

*4 ちなみに、ワンパンマン世界では自衛隊は国防軍になっている

*5 あらゆる言葉(罵声含む)をプリズナーにとって好意的に捉える事が多いため。

*6 その容姿のおかげでマスコット扱いされている節がある

*7 しかも、どうやらガロウがQ市を出た途端に追跡を止めた模様。留まっていたら狩られていたのはガロウの方だったかもしれない

*8 ただしマジ殴りをしたのはキングの作戦の為に絶妙なさじ加減が必要だった可能性も高い。また、キングにゲームでボロ負けした鬱憤晴らしも兼ねていた