デッキマスター能力(遊戯王DM)

登録日:2014/02/03 (月) 15:17:14
更新日:2019/05/26 Sun 09:54:32
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『デッキマスター能力』とは、『遊戯王デュエルモンスターズ』のアニメオリジナルエピソードである乃亜編にて使用されたルールである。

デッキマスターの共通のルールは以下の通り。

①デュエル開始時にデッキからモンスターを一体選びデッキマスターとする。
②デッキマスターは個々で特殊能力を持っている。この効果は相手により無効化されない。
③デッキマスターは自分のターン中にフィールド上に召喚できる。
④デッキマスター自体、及びデッキマスターを素材として出したモンスターが破壊されたとき、プレイヤーは敗北する。

普段のデュエルとは一味違った戦略が見られる…が、デッキマスターの効果はアニメスタッフが勝手に決めておりカードに記されている訳ではない。
元の効果を意識したものもあるが、完全に別物の効果も多い。
これほど「ごっこ遊び」に適していないルールもなかなか無いだろう……。

デッキマスターを素材としてモンスターを召喚した場合、以後のデッキマスターはそちらになる。
融合や儀式はわかるとして、デッキマスターの効果で特殊召喚されたモンスターがそのままデッキマスターになるのもまあいいとして、
破壊をトリガーに罠カードで特殊召喚したモンスターが新たなデッキマスターになるのは『素材』なんだろうか。
『デッキマスターが破壊された時』という敗北条件を含めて曖昧なところがある。


遊戯達と乃亜はデッキから任意のカードをデッキマスターにしたが、BIG5たちは電脳空間における自らの姿がそのままデッキマスターとなっていた。
遊戯らは各モンスターがどのようなデッキマスター能力を持っているか実際に選択するまで把握できず*1
一方でBIG5は自分のデッキマスター能力との併用を前提としたデッキを組めるため、BIG5側に圧倒的有利なルールである。


アニメで使用されたデッキマスター及びデッキマスター能力



青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)
使用者:海馬瀬人(乃亜によるデモデュエルのコンピューター)
効果:デッキマスターのこのモンスターを素材とした「青眼の究極竜」は召喚したターンに攻撃できる。
訳がわからないかもしれないが、原作では融合モンスターは召喚したターンに攻撃できない制約が存在する。
OCGではこのルールは存在しないが、アニメではバトルシティ編まで存続していた。
その制約を無視して攻撃できる、という意味。
これでCPUを瞬殺するかと思われたが…?

絶対防御将軍
使用者:コンピューター(乃亜によるデモデュエル、海馬の相手)
効果名:絶対防御バリア
相手モンスターが攻撃してきたとき1000ポイントのライフを払い攻撃モンスターを破壊する。
哀れ究極竜は絶対防御バリアの前に塵と消えたのであった。
デッキマスターの青眼を素材とした究極竜が破壊されたことで、CPU社長は敗北という事になる。1ターンキゥ…
乃亜の瀬人嫌いと、「嫌なやつのやられ姿を再現して悦に浸る」というある種の大人気なさが垣間見られるシーン。
因みにこれが祟ってか海馬はブルーアイズをデッキマスターに採用していない。

深海の戦士
使用者:大下幸之助 (BIG1)
効果名:リフレクトホール
自分モンスターが攻撃対象になったとき、自分フィールド上のモンスター2体を生贄に捧げることで攻撃を無効にし、
そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。
直接攻撃に対しては使えない。
王様の初戦の相手。
OCGのこのカードはステータス・レアリティとも高くなく人気のあるカードとは言えないため、アニメの放送を見てから慌ててカードの山を探し出した人も多いのでは。
また、OCGの効果*2とは似ても似つかないデッキマスター効果から、改めて視聴者にデッキマスタールールの特殊性を見せつけることとなった。

デッキマスター能力もさることながら、大下のデッキはゆるーい条件のドローロックやハンデスカードが山と積まれている上に、
ドロー効果やリクルート能力を持つモンスターで場と手札を維持してくる堅実で嫌らしいデッキ。
例をざっと挙げるだけでも
”何でもいいから場に出しさえすれば1ドローできる低級土属性”
”リバースで1枚ハンデス、戦闘破壊時に裏守備表示で自身をリクルート”
”通常召喚成功時、次の相手のドローをスキップ”
”どこからでもいいから墓地に送られれば相手モンスター全破壊”
”条件が非常に緩くなったゴーズ、加えて自身コストに手札のモンスターをフリーチェーンで特殊召喚可能”
...などなど、デュエルのアドバンテージをこれでもかとマウントとって奪ってくるカード郡ばかり。
恐らくアニメ出身デュエリストの中でも戦いたくない決闘者ベスト5に入ると思われる。
大下はこれらのカードに加えてデッキマスター能力を防御+ダメージソースとして使い、闇遊戯を追い詰めていった。

後に出てくる反則級のものに比べればデッキマスター能力は決して派手でなく、コストも召喚や維持の手間がある場のモンスターを2体も必要とする玄人向けのもの。
大下の使用したカードは普通に現在にも通用するものが多いため、ある意味現在の環境を先取りしていたともいえるだろう。
ただモンスターは低ステータスとはいえ効果の発動条件が緩くかつ地味ながら強力すぎるため、案の定と言うべきか大下の使用したオリカはイピリアを除いてほとんどカード化していない。
近い効果のカードはだんだん増えてきたけどな。
また爬虫類族使いという点でも非常に珍しいデュエリスト。カードの題材はオーストラリアの先住民族アボリジニに伝わる精霊がモチーフになっている。
オリカが中心とはいえ堅実で強力なデッキを組み、ギリギリまで王様を追い詰めている(というか遊びさえしなければ普通に勝っていた*3)ことから、
BIG5の中で純粋なデュエルの実力は高い方と言えるだろう。「下手すればラスボス格のキャラ以上の強さを持つ正真正銘の実力者」と評価するファンも。


クリボー
使用者:武藤遊戯
効果:相手の攻撃によって自分のライフが0になるときそのダメージを0にする。
その後このモンスターをフィールドに特殊召喚する。
迷シーン「いや、違う、クリボーが勝手に!」の元ネタ。
勝手にデッキマスターになり、勝手にフィールドに出て王様の窮地を救った。
他のデッキマスター(青眼の白龍等を除く)と違って人語を話さないため、デッキマスター能力が最後の最後発動するまで遊戯たちもわからなかった。

ペンギン・ナイトメア
使用者:大瀧修三 (BIG2)
効果:自分フィールドの水属性モンスターの攻撃力を200ポイントアップする。
真崎杏子16歳!」とひたすら杏子の年齢を連呼しながら杏子にデュエルを挑んだエロジジイ。通称エロペンギン。
デッキマスター能力は恐ろしく地味。
ペンギン・ナイトメアはBIG5の仮の姿5体の中で唯一のアニメオリカであり、後にOCG化された際にはこの能力をそのまま引き継いだ。
話の都合で風属性にされたのは有名な話。
この時の海馬の「白と黒ならパンダのほうがマシだ」というセリフは一部に有名・・・かもしれない。

ブラック・マジシャン・ガール
使用者:真崎杏子
効果名:ソウル・サークル
場に召喚された時、自分の墓地の魔法使い族モンスターの数だけデッキからカードをドローする。
デッキマスターを場に出すリスクはあるものの、とんでもないアドバンテージが得られる。
墓地に大量の魔法使い族を落としておけばエクゾディアを揃えて勝てるのではなかろうか?
全体的に貧弱だった味方側のデッキマスター能力の中では群を抜く性能の高さ。
なお、BMGは杏子にデュエルをアドバイスしていたが、「強欲な壺」を使用せずにファイヤー・ソーサラーのコストにするという重大なプレイングミスを見逃している。

ジャッジ・マン
使用者:大岡 筑前 (BIG3)
効果名:無期懲役
1000ポイントのライフを払い、相手モンスターをすべて除外する。
その後、除外したモンスターの数だけ相手に500ポイントのダメージを与える。
この効果は相手ターンでも発動できる。
凡骨にデュエルを挑んだ海馬コーポレーションの元顧問弁護士。
ロックカードで相手の攻撃を止め、低レベル融合モンスターを魔法カードで強化して自分はロックをすり抜ける戦術を使用。
電子空間内に作られた法廷で、大岡が裁判長、凡骨が被告人席に立ってデュエルした。
…アンタ弁護士なんだから逆じゃないのか?

デッキマスター能力は乃亜編最強と言っていいだろう。解りやすく言えばスペルスピード2で撃てる強化版サンダーボルトである。
これだけ強力なデッキマスターを従えた上、凡骨が愛用しているギャンブル効果が確実に外れるよう細工を仕掛けていた。姑息な手を…
……と、これだけの手を打っても勝てない辺り、純粋な実力はBIG5の中でもかなり低いものと思われる。
発動にライフコストが要るデッキマスター能力なのに、攻撃力1800の「鉄の騎士 ギア・フリード」の直接攻撃を無駄に受けて無為にライフを減らし、
一方で攻撃力500の「ランドスターの剣士」相手にデッキマスター能力を使用したりと、
ルール覚えたてのプレイヤーでも絶対しないような訳の分からない事をしていた。

炎の剣士
使用者:城之内克也
効果:このモンスターの攻撃力をほかの戦士族モンスターに100ポイント単位で移動させる。
凡骨が決闘者王国で愛用したカード。
☆5だったためバトル・シティではお役御免となっていたが、デッキマスターならば☆の数と無関係に生け贄なしで召喚できるので久々に活躍。
大岡戦では大岡にトドメを刺し、BIG5戦ではブラック・マジシャンとまさかの融合を果たし勝利に貢献した。

デッキマスター能力は炎の剣士の攻撃力1800を細切れにして他の戦士族に分け与えるというもの。
城之内が炎の剣士自身に聞いた際に彼が「私のデッキマスター能力は~」とペラペラ喋って教えてくれた。なんかシュール。
「遊戯&城之内vsBIG5」では遊戯のブラック・マジシャンを「騎士の称号」で戦士族に変更して攻撃力を付与、「バーサーク・デッド・ドラゴン」を撃破する大金星を上げている。

後に「ドーマ編」で登場した「蒼炎の剣士」は、破壊されると「炎の剣士」を特殊召喚する能力に加え、炎の剣士のデッキマスター能力とほぼ同じ効果を持っている。
更に「蒼炎の剣士」は約10年の時を経てカード化を果たした。効果簡略化のためか攻撃力の移動は600ポイント単位となっている。

機械軍曹
使用者:大田宗一郎 (BIG4)
効果名:支援砲撃
効果:自分の手札にある機械族モンスターを任意の数墓地に送り、その数×500のダメージを相手に与える。
地味ながら堅実なデッキマスター能力。
―なのだが、なんと大田は本田・静香・御伽の余り物トリオとまとめてデュエルする暴挙に出た。
1対1なら8枚捨てれば確殺できるのに、1対3なので全員倒すのに必要なモンスターは24枚…orz
「ギガテック・ウルフ」などの低能力機械族を「補充要員」でごそっと回収するなど戦術は良かったのに、明らかに無茶をしすぎた。

レアメタル・ナイト
使用者:本田ヒロト
効果:自分手札の魔法、罠カードを好きなタイミングでセットできる。
本田お気に入りの「コマンダー」ではなく、地味な融合モンスターを使用。
英語名が「スーパーロボ野郎」という信じがたいセンスをしていることで有名なカードである。

本田の存在感を反映するかのような地味な能力だが、本田のライフが0になる直前に伏せた「レアメタル・ソウル」がデュエルの行方を握ることになる。

心眼の女神
使用者:川井静香
効果名:フュージョニックアイ
自分の手札の魔法カードを墓地に送り、「融合」として発動できる。
「心眼の女神」は融合素材1枚の代わりとして使用できるモンスター。
それを反映してか、融合関連の効果を有している。こちらも女神様自身が教えてくれた。
「慈悲深き修道女」「堕天使マリー」を融合、「聖女ジャンヌ」を融合召喚して勝負を決めた。

速攻の黒い(ブラック)忍者
使用者:御伽龍児
効果名:臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前
効果:手札二枚を墓地に送り、味方の伏せカードを自分のものとして発動できる。
元はダンジョン・ダイス・モンスターズ編で遊戯が使用したモンスター。
ご丁寧にも本田が残したカードを発動できる能力の持ち主。
ちなみに御伽はこのカードが登場したデュエルで同じくDDM出身モンスターであるゴッド・オーガスを使用している。
DDM出身モンスターの中でOCG化された数少ないモンスター。*4アニメ版とステータスは変わったがDDMで使われた回避能力のほうをしっかり再現している。

人造人間-サイコ・ショッカー
使用者:大門 小五郎 (BIG5)
効果:相手フィールド上のトラップカードの効果と発動を無効にし破壊する。
サイコ・ショッカーならこれしかないだろうと言わんばかりの極悪能力。
しかも発動できないのは相手だけなので、自分は罠を使用し放題。
さらに本来のサイコ・ショッカーと異なり場に出る必要が無いので、サイコ・ショッカー自体を殴り倒して解除することもできない。
一方的に罠禁止の特殊ルールを押し付けられるようなもんである。
更に大門は全ての魔法カードを無効化する「王宮の勅命」を組み合わせ、海馬の動きを封じた。

あまりにバレバレなデッキマスター能力となるためか、当初大門はマスクを着けてサイコ・ショッカーの顔を隠していた。

海馬の死のデッキ破壊ウイルスを無効化しつつ、自分は「神の恵み」などの罠で大量にライフを回復、
莫大なライフを糧にお注射天使リリーでぶん殴るというすさまじいデッキ構成。
さらなる切り札として「サテライト・キャノン」まで用意しており、乃亜編屈指の強敵である。

…が、なにしろサイコ・ショッカーの姿で美少女モンスターのお注射天使リリーを使う上、
「海馬瀬人!検診のお時間だ!!」とかノリノリで叫んでいるのでものすごく外見的にアレ。
エロペンギンと並び記憶に残るBIG5である。

ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-
使用者:海馬瀬人
効果:500ポイントライフを払い、通常召喚に加えてもう一度ドラゴン族モンスターを召喚できる。
ドラゴン族専用の「血の代償」。
派手好きな社長とは思えないほどの堅実な効果。
ブルーアイズを高速召喚し、サテライト・キャノンを撃墜して勝負を決めた。

ブラック・マジシャン
使用者:武藤遊戯
効果名:セパレート・マジック
ライフを1000ポイント払うことで、このターン使用した魔法カードを手札に戻す。
魔術師らしい魔法カードを駆使する効果。
「マジカルシルクハット」を2連発し、自身と炎の剣士の身を隠した。

カイザー・シーホース
使用者:海馬→遊戯
効果:光属性の生贄は一体少なくなる。
乃亜編ラストバトルで海馬がチョイス。
「異次元竜 トワイライトゾーンドラゴン」とブルーアイズの生け贄を軽減した。
海馬が敗北した後遊戯がデュエルを引き継ぐが、遊戯のデッキには光属性が全然いないので効果を使用する機会はなかった。

奇跡の方舟
使用者:海馬乃亜
効果
収容能力:互いの墓地に送られるべきモンスターカードと墓地に存在するモンスターカードを方舟に収容する。
収容されたモンスターは墓地で発動する効果を使用できず、他のカードの効果も受けない。
絶対防御:攻撃されたとき攻撃モンスターの数だけ方舟から守備モンスターをランダムに選び場に出す。
生命の回復:収容されたモンスターを全て除外し、1体につき500LP回復する。
このカードが破壊された時、「天界王 シナト」を特殊召喚する。
ラスボスの特権なのか、4つもデッキマスター能力を持つ。
「収容能力」で海馬の「ヴァンパイア・ロード」を使用した戦略を潰し、「絶対防御」と「生命の回復」でライフに莫大な差をつけた。
海馬は最後の逆転を狙い、ライフに関係なく勝敗を決する「ラストバトル!」を使用するが…
儀式魔法をデッキマスターにできるの?と思われるかもしれないが、モンスターを選択する「ラストバトル!」で選ばれていたので恐らくアニメではモンスターカードだったものと思われる。


天界王 シナト
使用者:海馬乃亜
効果:このカードが相手の守備表示モンスターを破壊した時、相手のライフポイントの半分のダメージを与える。
相手がダメージを受けた時、その数値分自分のライフを回復する。
輪廻転生:場に出ているこのカードが破壊されるとき、その破壊を無効にして再びデッキマスター本来の位置に戻る。
この能力を使用した後、シナトを再び召喚することはできない。
乃亜の真の切り札。
シナトの顔が乃亜になるというよくわからない演出が記憶に残っている人も多いのではなかろうか?
遊戯の「サイバーポッド」で破壊されかけるが、デッキマスター能力「輪廻転生」で回避、その後はデッキマスターとしてライフ回復に専念した。


海馬瀬人!修正のお時間だ!

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