タイムスリップ

登録日:2010/12/03(金) 16:38:01
更新日:2023/02/13 Mon 07:20:20
所要時間:約 5 分で読めます





タイムスリップとは、現在の時点から時間を超えて未来や過去へ移動する事をいう。
タイムトラベル、タイムリープ、タイムワープとも呼ばれる。
ただしタイムリープは基本的には記憶だけを過去に送ることになる(あくまで意味自体は「時間跳躍」なのでこの定義に当てはまらない用語使用もある)。

SF作品では愛されているが、手段や移動後の状態などはまちまちで作品によって仕様が異なる。

特定の時間を繰り返すループも概念的にはタイムスリップの一種と言える。
ただしこちらは体験者の意思に関係なく繰り返す、または繰り返さざるをえない状況になっており、自主性が無い点がタイムスリップとは異なる。

また、厳密な意味でのタイムスリップには分類されないが、
冷凍睡眠などによって被験者が意識していない間に永い年月が経ち、気が付いた時には数十年~数百年後の世界にいた…という、所謂「ウラシマ効果」も、
当事者にとってはタイムスリップに近い感覚を持つと思われる。



【タイムスリップの方法】

特殊なアイテムや巨大装置を必要とする場合が多いが、たまに強く念じるだけでOKというものもある(パタリロの「タイムワープ能力」等)。
タイムスリップする際、所謂『タイムマシン』と呼ばれるそのアイテムが必要な場合とそうでない場合に大きく二つに分けられる。

タイムマシンも作品によって違いがあり、部屋ほどの大きさのものや通常の移動も可能なもの、携帯できるほど小型なものまで多岐にわたる。

タイムマシンの中には専用のマシン以外にも通常の移動手段として利用できるものや、まれに洗濯機なんてのも。

小型のアイテムを使う場合、それさえあれば誰でも時間移動できるものもあれば、決まった個人しか使用できないものもある。
アイテムとしては時計、ラベンダー(の香り)、自分の日記、電話レンジ(仮)などがある。

また専用マシンやアイテムも必要とされない場合もあり、
時空の歪みを見つけて飛び込む行き先の時代や人間を強く念じる崖から落ちる等で時間移動できたりもする。
真偽は確かではないが、知らない間にタイムスリップし、現代に戻ってきていたかのような不思議な体験をしたという人の体験談もあり*1
もしかしたら現実にも、目には見えないが過去の世界に繋がるワームホールがある場所が存在しているのかもしれない…


【タイムスリップの種類】

基本的に現在の姿のまま時間移動できる場合が多いが、ものによっては過去へ行けば若返り、未来へ行けば老いる作品もある。
その場合、自分の生まれる以前や死後の未来へは行けないことが多い。

中には小説『スキップ』の様に、『記憶だけが未来の自分の体に飛ばされる』(「ただの記憶喪失じゃ?」とツッコまれたり、対外的にはそれで通したりした)というのもあり、
その変化形として「『自分の全人生』の各瞬間に無作為の意識転移をする」というケース(『スローターハウス5』・『酔歩する男』)がある。

また移動先にも自分が存在する場合、もう一人の自分と遭遇することで、
時間的矛盾やその他もろもろによって宇宙そのものがなくなる危険性を持つ

これに関しては「こちらの自分のみが存在し、移動先の『もう一人の自分』はこちらの自分が帰るまでの間消える」、「異なる世界の自分同士が入れ違う」、
「どちらかが消滅する(ものによっては記憶のみ生存した方に統合される)」、「消える前にどちらが死ぬか選択出来る」、
「そもそも自分がいる時間軸には行けない」等、各作品によって解釈が異なっている。


【タイムスリップの目的】

見物
未来や過去を見てみたいという単純な好奇心。あるいは真剣な真相究明や研究の場合も。
オーバーテクノロジー
未来を見てその知識や技術を現代に持ち込み活躍する、或いは過去に戻って現代の以下同文。偶発的なタイムスリップで結果としてそうなってしまうことも。
変わったものでは未来へ行って文明の発達で体の弱った未来人(もしくは未来人を脅かす侵略者)相手に無双という例も。
過去改変
消したい過去がある、或いは現状を変えるため過去に戻る。ただし変えた結果、目的が最初からなかったことになるため、下記のタイムパラドックスを引き起こすことも。


【タイムパラドックス】

タイムスリップを扱った作品等で一番よく取り上げられるもので、有名なものとして『親殺しのパラドックス』がある。
これは、例えば過去へのタイムスリップが可能となったとして、ある人物が産まれる前の過去にタイムスリップし、
そこで当該人物を妊娠する前の両親を殺害する等して、当該人物を産むはずの人間が、その誕生前にいなくなってしまった場合、
既に存在しているのに「その日に両親の子として産まれた」という過去が抹消された人間はどうなるのか?というもの。

ここから転じて、過去に行った人物がそこで起こした行動の結果が帰還後の現在に大きな影響を及ぼした結果、
その人物が過去に行く前の本来の現在とは違う歴史になってしまうという展開・現象を「タイムパラドックス」と呼称する。
中には、現代のアイデアや文明の利器を過去に持ち込んだ人物からその考えや技術を吸収し、実践した人物が、
現代の歴史上でそのアイデア・発明を最初に発案した人物として語られていたという展開も見られる。

一方、過去に未来人が干渉してもタイムパラドックスは起こらず、故に何をしても「現在」には何ら影響が起こらないとする作品もあり、
「例え過去に干渉して歴史を変えても、そこから独自の世界(並行世界)が生まれるだけで、干渉者がいた『現在』の歴史は変わらない」とするものや、
「多少は影響が出るが、それでも『現在』で語られる歴史には些細な変化しか起こらず、大まかなところは変化しない」*2とするものもある。
簡単に言えば、道を曲げるか増やすかである。

後者に関連して、例え過去にタイムスリップして歴史に干渉し、歴史上重要な出来事を「その時、その場所では起こらなかった」ことにしても、
発生時期や過程、そして歴史上の関連人物が変化するだけでその出来事そのものは必ず起こり、未来人が何をしようと歴史の大筋は変わらない、
所謂「歴史の修正力」が働くとする作品もある。

「大変だ! スネーク! 未来が変わってしまった!」


【扱われている主な作品】


◆映画


◆ゲーム


◆漫画・アニメなど


◆特撮


◆その他



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最終更新:2023年02月13日 07:20

*1 パリのとある宮殿を訪れた際、小道に迷い込んだ際に不可思議な感覚に襲われた体験者。そんな中、出会った男性に「そちらに行ってはいけない」と忠告されると共に宮殿への道を教えてもらい、宮殿に向かう道中で一昔前のドレスを着た女性を見かけた後に不可思議な感覚も収まり、無事にホテルに帰れたが、後で調べると体験者が宮殿を訪れた日付は『8月10日事件』が起こったその日であり、かつ、その日見かけた女性は絵画に描かれていたマリー・アントワネットそっくりであったというもの。

*2 例えば上述の『親殺しのパラドックス』であれば、(『現在』から見て)本来の両親からは産まれなかったことにしても、当該人物には別の夫婦から産まれたというくらいの変化しか起こらずに「その人物が産まれた」事実は変わらず、「人間関係や見た目こそ変われど、矛盾を起こして消滅するなんてことは起こらない」とする。