アルティメット(Battle Spirits)

登録日:2014/01/20 Mon 07:48:02
更新日:2024/02/21 Wed 12:26:50
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究極とは不落であり孤独なる存在
使わば汝に勝利に導き、また同時に孤独をも齎す───



アルティメットとは、スピリット、ネクサス、マジック、ブレイヴに次ぐ、バンダイのTCGバトルスピリッツにおける第5のカードタイプ。
アニメ『最強銀河究極ゼロ バトルスピリッツ』では以前までのXレアが普通のカード扱いされる中で、
意思を持ち使い手を自ら選ぶなど一線を化す同作品でのキーカード。



【概要】

種類が完全に別個であるため、元来からあるスピリットやブレイヴはからの効果はもちろんの事、
「フィールドの」などの変則的な影響もルールにより受け付けなかった
(神煌臨編のルール改定によってフィールドを対象とした効果は対象内になった)。
逆にアルティメットからの能力は既存の能力では防ぐことはできず、もはや存在が完全別個であると言ってもいい。
(なおアルティメット登場時にカードテキストが全て見直されており、『BS23以前のカード効果を受けない』とも言い換えれる)

なら戦闘で…と思っても、並みのものですらブレイヴと合体した最高レベルの同コストスピリットと
同等・最高位になると文字通り一線を課す程のBPを有するのでこれも大抵はまず不可能。
(…え、アマテラスなら楽勝? あれは使用不可能に決まってるだろjk)
まさに『究極』の名を関するに相応しく、一度場に出ればその強大な力で場を制圧できる。


BS25のフレーバーテキストにより『以前のスピリット達が新生した姿』であることが発覚した。
全てに『系統:新生』が入っているのもそのため。
このことから、今後どのスピリットがアルティメットするのかという楽しみをユーザーにもたらした。
また、アルティメットバトル~十二神皇編のオリジナルが存在しないアルティメットには『系統:次代』が充てられている。
なおアニメのゼロ編においてはこの事は追求されておらず、アルティメットであるか否か以上の区分は存在していない。

◆弱点

しかしその強大さ故に多数の欠点も抱えている。
  • 召喚に必要な特定条件の存在(『○のスピリット一体以上がフィールドにいること』など)
  • アルティメット特有の極シンボルによる軽減対象の少なさ
  • 他からの助力の不可(ブレイヴとの合体やマジックの恩恵を受けられない)
また冥界三巨頭ザンデ・ミリオンのようなブロック制限の類も、「プレイヤーが対象」なためルールにより適用されるために不可避。
さらに言えばダブルシンボル持ちが極端に少なくそれを補う手段も少ないため、どうしても打撃力が低くなりがち。

このように『不落』なほどに強大な力を持ちながら、
他の仲間とほぼ協力できない『孤独』な存在であり、場合によっては組みしやすい存在でもある。
そして「ネオ(真)(超)・○○」というアルティメットでも対応しているカードもちらほら登場している以上、
アルティメットの強大な力が相対的に落ち着くのもそう遠い未来ではない。


だがそれでも、『究極』の名は伊達ではない───


なお、実際のところ当初から環境上位デッキが圧倒的過ぎてアルティメット(笑)扱いされていたことが多かったことは、
アルティメットの名誉のためにも言わないであげよう。

どういうことなのかというと、実際の当時のアルティメットは、「手札事故を起こすだけの弱いカード扱い」であったため。

確かに耐性やBPは当時としては強かったのだが、
召喚条件が当時は「スピリット○○以上」が基本だったため、そもそも召喚にこぎつけられすらしなかった。
先述のとおり環境デッキが「そんなものに頼る必要が皆無で強すぎた」ため。

結果、この環境トップ以外のデッキは、
アルティメットできつくなったというのに、こいつらには全くと言って良いほど刺さらず、
バトスピはスピリットが蹂躙していたのである。
結果、ガチデッキ以外を好むプレイヤー層は大量に引退した。

◆環境での推移

前述のように、「アルティメットバトル」と名付けられたブースターだったにもかかわらず、アルティメットに居場所はなかった。
極一部が環境デッキと相性が良くて本当に少しだけ使われてたぐらいという有り様である。

そしてアルティメット主軸が初めて普通に環境に見せたのは中盤以降サポートが充実して漸くのことであった。遅すぎる。
そんな有り様だったにもかかわらず、同時期にメタカードがどんどん刷られ始めるわ、
烈火伝環境以降はそんなアルティメットを簡単にメタるスピリットが出まくるわで、
結果アルティメットバトルのアルティメットは、よく理解できないプレイヤーに引退者を出しまくっただけで、
大半はまともに結果を残せずほぼ全てが消えた。

そしてその後に刷られたアルティメットは、一律だった召喚条件を場に関係なく満たせるものにする等、
工夫された方法のアルティメットが出されるという形になっている。
また、周辺を固めるスピリット/アルティメットも、アルティメットの召喚用シンボルを得るなどの形で
アルティメットを扱い易くする方針のカードが増えている。

【主なカード効果】

U(アルティメット)トリガー

アルティメット特有の技。
『アルティメット・トリガー、ロックオン!』と共に相手デッキトップを確認、自身のカードコスト未満の場合は「ヒット」
(以上の時は「ガード」となり失敗)となって、トリガー内の効果を発動できる。
そのどれもが以前のマジック並みに強力であり、ルールによる不可侵も加わって強大な破壊力を誇る。
また一枚だけとはいえ相手デッキを無条件かつ安全に破壊していることもある種の異常性を物語っている。
……とはいえ、不確定要素で効果を発揮しなければならない以上、サポートがない限りは基本的にはデメリット効果だったりする。
そのため、アルティメットバトル編最初はアルティメットの代名詞だったが、
烈火伝以降はこの効果を持たないアルティメットも増えていった。

派生能力としてトリガー回数が増加した【W(ダブル)Uトリガー】や【T(トリプル)Uトリガー】とそれに関連する【ダブルヒット】や【トリプルヒット】、
ライフ3以下で追加のトリガーを行い個別の効果を発揮する【X(クロス)Uトリガー】などが存在する。
中には文字通り8回行う【O(オクタ)Uトリガー】なんてものも。

◆ソウルドライブ

烈火伝以降のアルティメットが所持する専用能力で、自分のソウルコアを除外することで強烈な効果を発揮する。
その性質上、ごく一部の例外を除きゲーム中1度しか発揮できない。
また、煌臨をはじめとしたソウルコアを参照する効果も扱えなくなるため注意が必要。
効果は大規模なコアシュートやスピリット全破壊&召喚ロック、アルティメット3体の踏み倒しなどといずれも強力。
アニメでも登場したのだが、ソウルコアを砕いたり焼き尽くしたりととんでもない方法でソウルコアが除外されている。

U(アルティメット)ハンド

十二神皇編で登場したアルティメット専用能力。自身がいる&指定された色のバーストが発動条件を満たした場合に、
1ターンに1度だけ手札からバーストを発動できるという能力。
相手の「バーストは発動できない」効果を無視できる点が強み。
その後バーストメタが「バースト効果を発揮できない」に変化して形骸化したが



【代表的アルティメット】

◆スターターデッキ

  • アルティメット・ジークフリード
記念すべき初アルティメット。
強制ブロックとそのままライフ強奪は強大なBPと耐性も絡んで、当時のバトスピユーザーに衝撃を齎した。
アニメでもアルティメットの凄さを伝える重要な役割を果たしている。
また幼少体や進化形態もカード化しており、拝見や設定の濃密化に一役買っている。

  • アルティメット・オーディーン
アニメで最初に登場したアルティメット。
ブロック不可に回復という白を象徴した能力は、アルティメット出た初期において恐怖の象徴となった。
性格は強い者について行くというある意味小判s(ry

  • アルティメット・キングタウロス
クリティカルヒットを初めて搭載したアルティメットだか、能力は存在の中では平均的。
だが彼の存在価値はそこではなく、中身が勇s(ry
喧嘩っ早く、またゼロに惚れているようである。

  • アルティメット・ヴァリエル
クリティカルヒットすればマジックを回収するトンデモ性能。
アタック時破壊効果のある天使と共に戦う、黄の中で最も使われているアルティメット

◆アルティメットバトル01

  • アルティメット・キャッスルゴレム
トリガーも含め最大19枚のデッキ破棄とデッキ破棄防止無効を搭載している鬼畜ゴレム。
鉄の覇王サイゴード・ゴレムとデッキ破壊トップを二分している。
アニメでもライバルの流れ星が実績を残していることからも人気の高さがうかがえます。

  • アルティメット・ジークフリーデン
相手コストの数だけBP10000以下のスピリット破壊、及びアルティメット手札破棄による回復持ち。
ガイ・アスラと並ぶBP30000という最高数値は当時のお子様達のハートを掴んだ。
気難しい性格らしく、アニメでもゼロの手で使われるまでに一話分を要した。

  • アルティメット・デスペラード
相手コスト分のコアシュートとフィールド外のコア分だけBPアップできる能力。
当時はアルデウス・ヴァイパーを無限に使い回すデッキが環境の一角を占めていたが、
そこに難なく入っていることからもこの性能の高さがうかがえる。
紫故に下劣な奴…かと思いきや、案外使い手をちゃんと見ている真っ当な性格の持ち主。

◆アルティメットバトル02

  • アルティメット・ガイ・アスラ
上記のガイ・アスラがアルティメット化した姿。
流石にかつての最高BPの持ち主の面目躍如を誇る
BP50000……ってどういうことなの…?
超覚醒を意識したトリガーのせいで専用デッキ化を余儀無くされるが、
コアシュート耐性の増加により昔より戦略の幅が広がっている。

  • アルティメット・ベルゼビート
無条件のスピリット蘇生にクリティカルヒットでコアシュート、ライフ破壊で疲労スピリット破壊。
ついでにコア3個でLV4のBP24000。なんなのこの性能……
ただでさえ紫には手札破棄+ドローが豊富な上に、
このユニットのサポートスピリットも加わって、場に出た時の極悪さは異常。
実際にこのユニットが発表されてから様々なデッキが作成され、
発売されてからあっという間に各地の優勝デッキに名乗りを上げる程に。
同ブロックトップレアの片割れだか、評価に対して価格は存外低め。
だからどういうことなの……

  • アルティメット・グラン・ウォーデン
相手コストの数だけ残してのデッキバウンス、クリティカルで手札バウンス。
実はクリティカルの条件がコスト3以上なので自身の能力が不発になることが極端に少ないユニットで、
最大BP30000も相まって安定したアタック能力を誇る。
同ブロックトップレアの片割れであり、こちらはアニメでライバルが使うこともあって価値が安定している。
アニメでは白だけに尊大な性格をしているが、それに見合う実力を誇る。
何しろそれまで無敗を誇っていた主人公に初めて土をつけたのだから。

◆アルティメットバトル(03以降)

歴代切り札であるジークヴルムノヴァ、サジットアポロドラゴン、ロードドラゴンセイバーのアルティメット化。
独自の系統:「三龍神」とそれを参照するサポートの存在が特徴。
アニメでも登場し、メイン格それぞれのキースピリットとして活躍した。

  • アルティメット・ダ・ゴン
異海王ダ・ゴンがアルティメット化したカードで、召喚時の破壊&破棄をUトリガーとして、
バトル時の破棄をアタックまたはブロック時の効果として引き継いでいる。
……のだが、コスト5以下の相手スピリットを全て破壊して1体につき4枚破棄だの、
アタックorブロック時に10枚破棄だのと(主に破棄枚数が)とんでもなく強化されている。
最終的にデッキ構築の幅を狭めるとして制限カードになった。

◆烈火伝

  • 戦国六武将
アルティメットバトルからやや時間を置いて登場した新たなアルティメット群。
系統:次代と【召喚条件:自分のライフ3以下】、【ソウルドライブ】を持つことが共通項。
中でも《戦国六武将ムドウ》は無色化による装甲の貫通と合わさり環境でも活躍した。

◆十二神皇編

  • 四魔卿
系統:邪神・次代を持つアルティメット群。六武将と違い能力の共通点はほぼ存在しない。
アニメでは《獄炎の四魔卿ブラム・ザンド》と《獄風の四魔卿ヴァンディール》が登場。
アルティメットは茂上駿太やヨクの世界では普通のカードだが、スピリッツワールドにおいては禁忌の存在とされている。
実際のカードでは【TUトリガー】によって盤面、手札、
ライフにまとめて干渉する《獄土の四魔卿マグナマイザー》が猛威を振るい、最終的に禁止カードになった。

  • 邪神皇デスピアズ
召喚に他のアルティメット2体を要求する上に究極シンボルの軽減しか持たない、というとんでもないアルティメット。
その召喚条件に違わず、召喚時に1体除き相手のスピリット/アルティメットを全破壊、
封印へのメタ、そしてLv4以上で完全耐性を得る、と強烈。

◆神煌臨編

  • エジット配下のアルティメット
エジプト神話をモチーフとした創界神配下のアルティメット群。大まかに分けて《創界神イシス》配下の「エジットの天使」、
《創界神セト》配下の「砂海」、《創界神ホルス》配下の「天空勇士」、《創界神トト》配下の「聖刻騎兵」が存在する。
でもリーダーのラーは想獣スピリットが主力でアルティメットは影も形もない

  • 究極神皇
10thXレアの一環で登場したアルティメットで、アニメのキースピリットが合体し、神皇アルティメットとなった姿。
神皇とアルティメットはアニメだと敵対関係だった気がするが気にしてはいけない。

◆真・転醒編

  • 宇宙頂天龍メギド・ゾーラ
超煌臨編以来久しぶりに収録されたアルティメットのうちの1体。背景ストーリーでは太古に封印されたが、
世界の不均衡によって解き放たれた伝説の虚神。
Q(クアドラプル)Uトリガー】は全ヒットすれば相手のスピリット、創界神含むネクサスすべてを破壊する。
名称や系統:虚神などから『少年突破バシン』のラスボスであるウチュウチョウテン王を想起させる要素が多い。

◆契約編

  • 相棒魔卿ジャバド
系統:「獄契約」の相棒として登場した契約アルティメット
【契約煌臨】によって《四魔卿を統べる者ロード・ジャバド》へと煌臨する。
自分や相手のコアをトラッシュに置くことでカウントを増やす戦術を主力とし、自身も能動的に条件を満たせる効果を持つ。



追記・修正はアルティメットに進化してからお願いします。

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最終更新:2024年02月21日 12:26