クァンタムストリーム

登録日:2014/01/17 (金) 21:25:19
更新日:2023/10/16 Mon 07:19:03
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クァンタムストリームとは、ウルトラマンガイアが初期から使用する、フォトンエッジに次ぐ第二の必殺光線。
直訳すると「量子の流れ」
『ガイア』本編でも光量子が頻繁に使われているため、光量子エネルギーを放出する技と解釈していいだろう。



【概要】

エネルギーチャージの後、両腕を交差し右腕から発射するという、
スペシウム光線やワイドショットの流れを汲む技だが、左手の拳を握り、右肘の内側に挟むという地味に独特なポーズを取る。
稀にワイドショットそのままのポーズで撃つこともある(チャージなしの簡易版として登場することが多い)。
画像出典:ウルトラマンガイア 第3話「その名はガイア」より
制作:円谷プロダクション 1998年9月19日放映

ガイアの属性である熱を体現したかのような深紅の光線であり、コッヴⅡやパズズを初めとして、フォトンエッジとは比べ物にならないほど多くの敵を葬った。
また、企画書の段階から「必殺のウルトラビーム」と明記され、映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』でも他の兄弟と共にガイアの必殺光線として多用されており、ウルトラマンガイアを代表する必殺技と言えるだろう。

『ガイア』の処刑用BGM のタイトルはフォトンエッジを差し置いて「逆転のクァンタムストリーム」だ。
作曲の佐橋俊彦氏の仕事もあり何とも華々しい。



……華々しいと思うかい?


うん、嘘は言っていない。
問題はこの光線、通じなかったり発射を中断したりする頻度が凄いという点にある。
以下はその輝かしい戦歴である。


◆第3話「その名はガイア」

この回でクァンタムストリーム初使用。
金属生命体アパテーに起死回生の一撃として直撃させるも通用せず、力尽きる。
初っぱなからこれである。
アグルがアパテーに向けて攻撃しなかったらやばかった。


◆第8話「46億年の亡霊」

合体しているクラブガンとアネモスの結合部に発射し、2匹を分離させる。
トドメはフォトンエッジだけどな!


◆第10話「ロック・ファイト」

コッヴ幼体に発射しようとするも、チャージ中にコッヴⅡに背後を突かれ、中断。二度目で成功し、トドメとなる。
ついでにコッヴの根城である全長800mの惑星破壊機ヴァーサイトも誘爆して木端微塵だ。やったぜ!


◆第11話「龍の都」

地帝大怪獣 ミズノエノリュウに発射。直撃するも通用せず。
まあ相手が相手だし。


◆第12話「野獣包囲網」

アグルのリキデイターを止めるため発射体勢に入るも、先に特捜チーム XIGの作戦が成功したため、中断。


◆第14話「反宇宙からの挑戦」

アンチマターの頭部を吹き飛ばすが、トドメには至らず。惜しい!


◆第17話「天の影、地の光」

ゾンネルに発射しようとするが、ゾンネルの背中で核融合が起きていることを思い出し、中断。


◆第18話「アグル対ガイア」

等身大戦でアグルのリキデイターと相殺する。


◆第19話「迷宮のリリア」

サイコメザードⅡに見事トドメを刺す。
第10話以来の快挙である。やったね!


◆第21話「妖光の海」

カンデアに発射しようとするが、これが「人の愚かさを隠す戦い」だという藤宮の指摘を思い出し、中断。


◆第22話「石の翼

パズズへ至近距離から長時間発射、トドメとなる。偉いね!


◆第26話「決着の日」

藤宮からアグルの光を与えられ、ガイアV2にヴァージョンアップ後に初めて使ったのがこの光線。
しかしデカ過ぎるゾーリムには通用せず、スプリームヴァージョンのお披露目に至る。
ガイアV2からすれば縁起の悪い強化話だ。


◆第29話「遠い町 ウクバール

ルクーに発射しようとするが、ウクバールのサイレンに気を取られて中断。


◆第32話「いつか見た未来

エアロヴァイパーにあっさりかわされる。
変身直後に発射するというウルトラの禁じ手を使ったからかも知れない。


◆第35話「怪獣の身代金

アルゴナに発射しようとするが、京極博士に南極へ帰すよう頼まれ、中断。


◆第44話「宇宙怪獣大進撃」

超コッヴと超パズズに発射しようとするが、宇宙怪獣に悪意が無いことを思い出し、中断。
この光線を撃とうとすると記憶が喚起される副作用でもあるんだろうか。


◆第45話「命すむ星

長時間発射できる利点を活かし、敵のビームを吸収するブリッツブロッツに過剰に吸収させ、
自爆への糸口を作った。やるじゃないか! 
トドメはフォトンストリームだけどな。
因みにこの回では左腕を右腕の後ろに交えて打つポーズではなく、他のウルトラ戦士の様に両手を平手にしてL字型にしたポーズで発射していた。


◆第47話「XIG壊滅!?」(以下、最終章五部作)

モキアンに発射。左側面を攻撃し爆発が起きるも、外表を破壊したのみでほとんどダメージになっていなかった。
まあ333mの巨体だし…


◆第48話「死神の逆襲」

新型XIGファイターのビーム砲と共に、ゼブブにかっこよく同時発射! 見事にバリアされた。
チームファルコンの米田リーダーの捨て身の攻撃がなかったらやばかった。XIGに迷惑をかけるなよ…。


◆第49話「天使降臨」

カイザードビシの一匹を撃破。しかしこいつらは無限に涌くので、あまり意味は無かった。


◆最終回「地球はウルトラマンの星」

アグルのリキデイターと共に世界中を飛び回って長時間発射し、空を覆うドビシを一掃。
ゾグにもアグルのフォトンクラッシャーと同時発射してダメージを与える。

よし、これで名誉挽回!と思われたが……。


◆OV「ガイアよ再び」

強化したガクゾムに発射するも、吸収され撃ち返された。
後日談で晩節を汚してしまった。


……要するに、残念な必殺技である。

本編+OVで大型敵を倒したのはカイザードビシも含めて4回、部位破壊や光線相殺や小型獣掃討といった活躍が6回。
しかし初使用回のアパテーのように当てても効きが薄かったり、回避吸収や発射妨害、あるいは内心の影響で発射を止めてしまった回数のほうが多い。

このように、ドラマの都合、バトルの都合を食らい、防御される展開や中断する展開がやたらと多いのがこの光線の特徴と言える。
まず、初使用で効かなかったというのがイメージ的に痛い。

「逆転のクァンタムストリーム」のタイトルと合致した展開は2回ぐらいのもの。
だからこそ、第45話のような展開がもの凄く燃えるわけだが。


【映画/その後のシリーズにて】


ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦

勉の回想で第10話の発射シーンが使用される。
映画の中では使っていない。


大決戦!超ウルトラ8兄弟

兄弟合体光線の際に多用。但し、タイマンでキングゴルドラスを倒したのはフォトンエッジ。
と、必殺のようなそうでもないような、かなり中途半端な扱いに甘んじている。


劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!

物語ラストにてクロスオーバーフォーメーションとなったガイアが使用。
技名を叫びながら時空城を破壊した。


ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA

第11話「かげろう ~陽炎~」
ベゼルブ相手に使用し、難なく撃破した。
第12話「まほろば ~新世界~」
サイクイーン相手の最終決戦でアグルのアグルストリームと同時発射したが、サイクイーンの攻撃で相殺されてしまった。
ダイナ、アグル、コスモスオーブとの合体光線でも使用した。


ウルトラマンZ

第9話「未確認物質護送指令」
ガイア本人ではなく、ウルトラマンゼットガンマフューチャー分身技・ガンマイリュージョンで召喚したガイアV2が使用。
ティガのゼペリオン光線とダイナのソルジェント光線、そしてゼットのゼスティウム光線と同時発射する事でキングジョーに大打撃を与えた。


◆ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突

Episode2
こちらもガイア本人ではなくゼット・ガンマフューチャーがガンマイリュージョンで召喚したガイアV2が使用。
レギオノイドを飛び蹴りで怯ませた隙にチャージし、振り向き様に発射して撃破した。


【その他ストリーム系】


◆フォトンストリーム

スプリームヴァージョンの必殺光線。投げ技と共に、スプリームを代表する技。
スプリーム自体は無敗だが、意外にも、フォトンストリームがトドメにならなかったことは2回ほどある。
ただし、直前にザコ敵を掃討するために使ってたりしただけで敵に通じなかった事は一度も無い。
ちなみに「逆転のクァンタムストリーム」にコーラスを加えた、スプリーム用処刑BGMのタイトルは「フォトンストリーム」。
お株を奪われた。


◆アグルストリーム

アグルV2の最強光線とされるが、実際はガイアとの光線同時発射でしか使われた事が無く、クァンタムストリーム以上に強弱の分からない技である。
一応設定上はフォトンストリームと同じ威力で、FE3やGBAの「対決!ウルトラヒーロー」では最強技に設定されているので多用してあげよう。



【余談】

ULTRA-ACTでは、この光線のエフェクトパーツが付属した。
マグマの噴出のような、派手で巨大な造形。重量もインパクトも抜群だ。これが中断されまくっていると考えると勿体無いように思えてくる。


一部ではガイアの「フォトンエッジ」や「フォトンストリーム」は空中では放てない、と言われこのクァンタムストリームは大地の巨人であるガイアの空中用必殺技ではないかと言われたりしているが、フォトンストリームは初使用がゾーリムの体内だしフォトンエッジもフォトンクラッシャーから繋げる形で空中で使ってるので別にそんな事は無い。

仮にその設定があったとしてもバージョンアップした結果、アグルのフォトンクラッシャーゲットして空中でも使われてない気が……。



追記、修正は初期装備に強いこだわりを持つ方がお願いします。


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最終更新:2023年10月16日 07:19