ビクトリーマーズ

登録日:2014/01/11 Sat 23:36:09
更新日:2023/08/15 Tue 12:30:32
所要時間:約 9 分で読めます







4 5 6 V

!!


ビクトリーマーズとは、スーパー戦隊シリーズ第23作『救急戦隊ゴーゴーファイブ』に登場する4号ロボット。
初登場は第30話「脱出!暗黒惑星」。
この項目では合体前のメカであるマーズマシンと、中間形態にあたるビートルマーズについても解説する。

テーマソング:石原慎一「流星合体!! ビクトリーマーズ」


マーズマシン

99マシンゴーライナーは巽世界(モンド)博士が自分の資産とコネだけで秘密裏に作った(いや、それでもすごい技術力だけど)マシンだが、
マーズマシンはグランドクロスの発生による災魔一族の脅威が現実化した事で、世界中の科学者・研究所からの技術支援を受けて開発・完成した万能マシン。

本来の目的は宇宙レスキュー用だが、結局本編では純粋な宇宙レスキュー目的で使われることはなかった。
ただ、『海賊戦隊ゴーカイジャー』の世界観だと『電磁戦隊メガレンジャー』のI.N.E.T.(世界科学連合)など宇宙進出している組織も多いので、純粋な宇宙レスキュー活動も行ったかもしれない。

初登場話は皆さんのご想像通り、『アルマゲドン』が元ネタである。
実際、同作を見て遅刻した撮影スタッフもいたとか。

名前の由来は恐らくノストラダムスの大予言の一節、「火星が幸福に支配する」というフレーズだろう。
ゴーゴーファイブ自体がノストラダムスの予言をモチーフにしている部分があるので、納得いく元ネタではないだろうか。


  • レッドマーズ1
全長:31.7m
全幅:19.8m
全高:12.4m
重量:2800t
最高速度:マッハ2.5

ゴーレッド用マシン。他機の護衛を任務としている護衛宇宙艇。
ボディの両側にあるブースターに大型ミサイル「ファイターミサイル」を装備している。
ビクトリーマーズの頭部と胴体部を構成し、集合コクピットはこの機体にあり、合体時には全員ここに搭乗する。
意外かもしれないが、ビクトリーロボとグランドライナーはゴーグリーンのマシンが頭部を構成するため、
ゴーゴーファイブのロボットの中でレッドが頭部を構成するのはビクトリーマーズだけである。


  • ブルーマーズ2
全長:27.5m
全幅:20m
全高:11m
重量:2300t
最高速度:マッハ1.5

ゴーブルー用マシン。宇宙船のレスキューなどで活躍する消防宇宙艇。
粘着弾を発射する4門の「コーキングランチャー」と消火弾を発射する「ハイドラントランチャー」を装備している。
ビクトリーマーズの両腕を構成する。


  • グリーンマーズ3
全長:17.2m
全幅:16.2m
全高:11m
重量:1500t
最高速度:マッハ4

ゴーグリーン用マシン。狭い場所での救助活動で活躍する高速小型宇宙艇。
機関銃「ビームガン」を装備する。ビクトリーマーズの腰部を構成する。


  • イエローマーズ4
全長:27.2m
全幅:10.5m
全高:13.2m
重量:2200t
最高速度:800km/h

ゴーイエロー用マシン。
レスキュー機材の運搬を主な任務としている事から、他のマーズマシンの2倍の強度を持ち、強行突破を得意としている輸送宇宙艇。
機関銃「インパクトキャノン」を装備する。ビクトリーマーズの左脚を構成する。


  • ピンクマーズ5
全長:27.2m
全幅:9.9m
全高:13.2m
重量:2200t
最高速度:850km/h

ゴーピンク用マシン。怪我人を治療するための設備や、怪我人を輸送する「レスキューカプセル」を配備した救急宇宙艇。
ビクトリーマーズの右脚を構成する。


これら各マーズマシンは玩具の出来が素晴らしい分、デザイン面でどうしても制限ができたために単体では没個性。
少々残念な面もあるが、劇中でも単体では活躍してないのでまぁ、ご愛嬌か。ギミックは凄いし。






真空も震える 宇宙意志もひれふす 究極のレベルへ


流星合体!


ビートルマーズ

5台のマーズマシンが!!の掛け声で合体した4脚歩行メカ。
よく勘違いされるが、流星合体単体ではこの形態への合体変形に該当される。

流星合体の方式はゴーレッドがVモードブレスに『456+V』と入力。
「流星合体」の掛け声とともにレッドマーズ1が変形開始。

ブースターを後部から二つ折りにし、ブースター全体を上に回転。
主翼を折りたたみ、後部を左右に開いて回転させコクピットを折り曲げる。
そしてグリーンマーズ3で内部のブロックを反対側に押し出し頭部が外に出る。

その後、ブルーマーズ2を機体が左右に分かれ、レッドマーズのサイドに合体する。
そして変形したイエローマーズ4、ピンクマーズ5の両機が腿パーツをグリーンマーズ合体。

最後に上部にマーズキャノンがレッドマーズ本体に取り付けられ、合体完了。

一種の歩行戦車といった趣で、終盤でも市街地の戦闘に使われるなど多少は出番があった幸運なメカだった。
同じ中間形態のビクトリーウォーカーとは若干意味合いが異なる。
明らかにブリッジしてるだけなのにちゃんと四足歩行ロボットになっているのはすごい。

流星合体するたびにいちいち宇宙へ行っているが、実は宇宙へ行かなくても合体自体はできる
ただ重力下での合体には向いていないため、宇宙で合体したほうがいろいろと無難らしい。

ちなみに合体&変形は戦隊の30秒フルCGというもの。佛田監督もそれには驚いており、
「ロボ変形シーンはなんと戦隊初30秒フルCGという豪華版。あんまりよく出来ていたんでミニチュアにしか見えなかったぞ!トホホ……」と発言している。
当時のCGへの要求がよく分かる言葉である。出来は実際にかなり素晴らしい。

武器は強力なビーム砲「マーズキャノン」
この他にも、両前足には地面を掘削可能なマニピュレーター「ビートルアーム」
地中を自動で掘り進む小型爆弾「モグールボム」を装備する。







ライジングフォーメーション!

ビクトリーマーズ!!


ビクトリーマーズ

ビートルマーズから「ライジングフォーメーション」(変形)して完成する巨大ロボ。宇宙空間での戦闘を前提としている。
ライジングフォーメーションの方法はコクピットが移動し、そのまま胴体が起き上がる。
その後両腕が回転して拳が現れ、分離したマーズキャノンが変形したジェットランスを右手に装備して変形完了する。


全高:60m
全幅:32.5m
重量:11000t
最高速度:1000km/h
出力:6000万馬力

前述の援助のおかげでビクトリーマーズはゴーゴーファイブのロボの中では群を抜いた推力を持っており、独力で地球の重力圏を脱出して太陽の引力圏まで到達する事が可能。

更に6000度近い高熱に耐え、水深8000メートルでも活動出来るなど、劣悪な環境での戦闘を想定されて開発されている(ただし、高水圧耐性に関しては当初はまだ未完成だった)。

そのため、第31話「切り裂け災魔空間」から龍冥王サラマンデスが発生させ、プラスエネルギーを吸収してマイナスエネルギーへと変換させる暗黒災魔空間で唯一自由に戦えるロボとなっており、後半の主戦力として活躍した。

最終決戦ではゴーグリーンが単独操縦するが、腕を切り落とされ、グランドライナーと共に戦闘不能となった。
未来戦隊タイムレンジャー』とのクロスオーバー作品であるVシネマ『未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』では、
秘密基地であるベイエリア55も沈んだままの状態だったのが影響したのか、結局グランドライナーとともに修復されなかったようで登場しない。


【武装】

  • ジェットランス
ビートルマーズのマーズキャノンが変形した。当然折り畳み式。
先端に搭載したスペースシャトル型ミサイル「トップジェット」を射出する事で刃が露出する。
「射止める槍」にて「荒ぶる槍」である。

  • マーズラピッド
両腕のビーム砲。


必殺技

  • マーズフレア
トップジェットを射出してサイマ獣に突き刺し、爆砕して動きを止めた後、
ジェットランスで「X」字に斬りつけると共に太陽のフレアに匹敵する超高圧高温のエネルギーを叩き付けるビクトリーマーズの代表的必殺技。
「スパーク」したり「クラッシュ」したりする。

  • マーズプロミネンス
一度受けた攻撃を記憶して無効化する無限連鎖カードを使用した龍戦士サイマ獣リザーデスに対し必殺技を封じられた際、一度だけビクトリーロボのブレイバーソードを借りて放った特殊必殺技。
この際の掛け声は「剣よ、紅蓮の炎を呼べ!」

ゴーブルー曰く「力を一つに合わせる」らしいが、というよりもこんなのあり?

ちなみに玩具のビクトリーマーズはブレイバーソードを持てない(逆は可能)。


超装光ビクトリーマーズ


全高:61m
重量:11000t
出力:3億馬力

Vシネマ『救急戦隊ゴーゴーファイブVSギンガマン』にて登場した、ビクトリーマーズの限定強化形態。
文字通り、ビクトリーマーズが星獣戦隊ギンガマンの力を得て「ギンガの光」を纏って超装光した姿。
後年のガオハンターブルームーンには負けるが、3億馬力という桁違いの出力を誇る。

武器はジェットランスと超装光ギンガイオーの持つ『超銀鎧剣』にゴーゴーファイブのエンブレムが追加された剣『超救急銀鎧剣』。

コックピットにはゴーゴーファイブとギンガマンの計10人が搭乗している。
この時ギンガマンは超装光ギンガイオー搭乗時とは異なり、通常の状態での搭乗だった。

必殺技はジェットランスと超救急銀鎧剣による二刀流で敵を切り裂く「銀河ダブルフレア」。


【余談】

石原慎一氏が歌うテーマソング「流星合体!! ビクトリーマーズ」は、数ある戦隊ロボの曲の中でもあまりの迫力で知られている。
『ゴーゴーファイブ』本編の劇伴担当にして、あの渡辺宙明氏のご子息・渡辺俊幸氏の作曲と『メガレンジャー』の劇伴を担当した奥恵一氏の編曲が見事に融和。
テクノサウンドとオーケストラサウンドが融合したあまりの神々しいメロディと歌詞、そして石原氏の熱唱と女声コーラスが、
まるで宇宙規模の偉大な存在を称えるかのような荘厳な雰囲気を作り出している。

その凄まじさたるや「レスキューの歌かこれ?」「どこのスーパーロボット?」とか言われるほど。
「機体が曲負けしている」と言われて、言い返すのが少々難しい。

なお、放送当時に発売された「流星合体 DXビクトリーマーズ」は劇中同様にマーズマシンがビートルマーズに合体、さらにビクトリーマーズに変形。
マーズマシンはゴーライナーに格納可能。マックスシャトルと組み合わせて劇中同様の発進シーンを再現させよう!

一方、『ゴーゴーファイブVSギンガマン』に登場した超装光ビクトリーマーズはというと、超装甲ギンガイオー用のパーツを使えば一応それっぽい形にはなるが、
ビクトリーマーズと超装光用のパーツ双方の規格が異なる関係で、兜パーツと頭部に大きな隙間ができてしまう為、完全再現は不可能。

2020年よりビクトリーロボをはじめとしてゴーゴーファイブのロボが次々とスーパーミニプラ化を果たしたが、残念ながらビクトリーマーズはラインナップから漏れてしまった。
99マシンを収納したまま合体できるグランドライナーまでもが驚きのサイズとお値段でミニプラ化していたために、同じくゴーライナーに格納できる設定の本機が登場しなかったのには落胆の声があがった。
まあ、元々グランドライナー自体が企画的にはイレギュラー*1みたいなものではあったので、しょうがないといえばしょうがないのかもしれないけれど……。


追記・修正だ。流星……合体!!


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最終更新:2023年08月15日 12:30

*1 スーパー合体戦隊ロボを中心としていた企画であったため。そのため最初はビクトリーロボとライナーボーイのみの予定であった。