市之瀬達哉

登録日:2014/01/07 Tue 22:09:45
更新日:2024/01/21 Sun 20:39:19
所要時間:約 8 分で読めます






いいや、それはできない

これはもう、俺の戦いだから




市之瀬達哉とは『フルメタル・パニック!アナザー』の主人公。

前作主人公相良宗介も通っていた都立陣代高校に通う三年生。

勉強の成績は普通(平均点と赤点をさまよっているらしいが)な方だが、後述の理由により英語に関してはかなり得意。

かつて外国人の女性英語教師に恋心を抱き、彼女の心を射止めるために猛勉強を重ね、TOEICで900点台を叩き出した。
そのおかげで英会話には不自由しなくなったものの、肝心の英語教師は結婚のために故郷へ帰ってしまい、人生3度目の失恋を経験。

それ以来「外国人の女は信用出来ない」という持論を持つが、
作中でも早速メリッサ・マオに一目惚れし、人生4度目の失恋を味わうこととなる。

ちなみにすべて本人曰く「初恋」 初恋ってなんだっけ?

こうしてみればわかる通り、人並みの性欲がある。あと年上のお姉さん系の人が好み。というか筋金入りの年上フェチ
その分、周りの異性の好意にはどことなく鈍感なのだが。

趣味は機械いじりで、実家のPS(パワースレイブ。以下、PS)を触るのが大好き。
作中にもあるが、PSの登場間もない幼い頃から動かしているらしいが、小学校の頃に川に沈んで死にかけた事もあるとか。

宗介とは異なり比較的年齢に近い、日本人男子高校生のメンタリティ。
いろいろ言われて余裕がなくなると一国の王子様にすらケンカを売るけど。

上述の通り、やる気になった事に関してはとことん突き詰めるタイプ。

振れ幅はあるものの土壇場での度胸と幼少から培ったPS操縦技術は、
ASに乗る事になってからも幾度と無く自身と周囲を巻き込みつつも救うことになる。


【活躍】
アデリーナらD.O.M.S.AS教導課第3班と自衛隊との演習中に起きたAS暴走事件に巻き込まれ、
重傷を負ったアデリーナに代わりZy-99M「シャドウ」をバイラテラル角の調整も行わないまま
(ASは本来、大きさに応じたバイラテラル角で機体をコントロールするため、操縦前に操縦者に応じた設定を行う必要がある。)
ぶっつけ本番で操縦し、機体の左足を失いながらも暴走した96式改と格闘し動作停止させた。

その腕を評価したD.O.M.S.社長のマオから直々にスカウトを受け、
実家の財政難を助けるという目的から入社を志願。

アデリーナの課した厳しい訓練を経てAS教導課の入隊試験に見事合格。
D.O.M.S.への正式所属後は、コールサインを得て『オシラ4』となった。

その後、AS-1 ブレイズ・レイヴンの輸送任務中に三条姉弟の奇襲を受けたことがきっかけで同機に緊急搭乗。
戦闘では最新装備「アジャイル・スラスタ」を見事に使いこなして勝利した。

その交戦結果を分析した溝呂木によって、「TAROS」の適正がある事が判明し、
AS-1 ブレイズ・レイヴン 1号機のテストオペレーターに選抜された。

ちなみに実際のテストの際には気合が空回りしてすっころんで頭を地面にぶっつけてしまっていた。

ユースフ・ビン・ムハンマド・ビン・カリーム・ケートリーとは最初、他人から見れば些細なことで争っていたが、
彼の境遇は頭では理解できたことと再度行われた1対1の模擬戦を通して和解し、お互いをライバルとして、友人として認め合う。


以下、新章である五巻以降のネタバレ注意













任務で訪れたマランパ共和国で初めての戦争を経験し、戦争とそこで生きる人々の過酷な現状を知る。

このマランパ共和国での戦いは達哉の心に大きな傷跡を残し、更にバリク王国でASが生身の兵士を虐殺している所を目撃した事で、
自分のAS乗りとしての才能、すなわち「人を容易に殺せる才能」について思い悩む。

同時期にD.O.M.S.がステファンたちに乗っ取られてしまい就職も立ち消えになったことから、
実家に戻ってごく普通の生き方をしようと志すが、戦場に慣れ過ぎたために平和な日常に対する違和感を拭いきれずにいた。


そんな時にアデリーナから、ジオトロン・エレクトロニクス社に奪われたAS-1の奪取作戦に誘われ
「君が必要だ」という言葉を受け、迷いを捨ててAS乗りとして生きることを改めて決意する。

そしてレイヴン二機と溝呂木の奪還と救出作戦を見事成功させる。
だが、突如として現れた「ケントゥリア」の卓越した戦闘力に苦戦。
かろうじて撃破したものの自身と似たような動きをしたケントゥリアに対して達哉は疑問を持つ。

その後、溝呂木からそのことについてアデリーナとともに事態の説明を求め、『13年前の拾い物』について話される。

彼は自衛隊が鹵獲した白いM9らしきASの残骸の解析を行い、「TAROS」を作り上げ、「レイヴン」に組み込んだと言う。
そしてそのTAROSによってAIに転写された脳内電気パターンはデータ化して抜き取ることが可能であり、
その達哉の思考パターンをインストールしたのが無人AS「ケントゥリア」なのだと聞かされた。

話を聞き終わった後、アデリーナから今度こそ日本に戻って平和に暮らすべきだと提案されるが、
彼は「俺自身の戦い」としてその申し出を断る。

今まで受動的だった自分がその決着をつけなければ宙ぶらりんになってしまうこと。
そして幼いころからの自慢だったダイダラとその操縦技術とプライドを受け継いたレイヴン。
そんな大切なものが無断で使用されているケントゥリアに我慢ならないと。

そんなちっぽけな意地のために彼は戦い続ける道を選んだ。


それまでにも数多くの実戦をこなして来たが、自らの手で敵の命を奪った経験はなかった。

しかしジオトロン・エレクトロニクス社の秘密工場における三条姉弟との戦いで、
工場の倒壊にASごと巻き込まれて身動きが取れなくなり、火災の炎に焼かれて苦しむ旭から「殺して欲しい」と懇願される。

最愛の弟を殺す事ができない菊乃を支え、二人で旭に「慈悲の一撃」を与え、人を殺すという重さを一緒に背負う。
菊乃にとっても達哉にとっても、これが初めての殺人となる。彼は旭で●●を卒業したのであった。



【実力】
経験こそ少ないものの、AS乗りのセンスはかなり高く才能はある。
振れ幅はあるものの土壇場での度胸と幼少から培ったPS操縦技術によるものも大きい。

AS-1 ブレイズ・レイヴン搭乗後は彼のTAROSとの適性の良さもありかなりの強さを発揮。

自身の戦い続ける理由を見つけ、さらに経験もたまった6巻での戦闘では
命がけの実戦で入社試験では半ば反則を使って勝ったカルロスを相手に地力で勝利した。

経験や知識が邪魔してラムダ・ドライバを簡単に発動できなかった宗介と違って、
そう言ったものが少ない分、ありのままの現実を受け入れやすいのだろう。

そして、AS初搭乗から約半年がたち、経験的にも覚悟的にも成長した7巻では
20年以上ASに乗ってきたミハイロフのレガトゥス相手に戦って撤退させるという勝利をもぎ取るほど急成長していた。

彼が持つ怪物的な才能とその開花。
同時にそれは、それをコピーしたケントゥリアが覚醒した場合の恐ろしさを意味することとなる。

TAROSへの適合性を考えれば、ブレイズ・レイヴンに乗れば本編AS乗り相手でもそろそろ戦えそうである。
(まぁ、さすがに不思議・ドライバは搭載してないので遠距離攻撃やラムダ・ドライバ搭載機相手には勝てないだろうけど)


【搭乗AS及びPS】

  • Zy-99M シャドウ(輸出仕様)
ソ連のゼーヤ設計局が開発した第三世代AS『Zy-98 シャドウ』の量産モデルがZy-99であり、99Mはその輸出向けモデル。
スマートなシルエットとヒーロー然とした頭部のイケメンASで、達哉が初めて乗り込んだAS。
原作ではちょびっと。アニメではオリキャラも含めて割と目立った彼が一時的とはいえ主人公機に抜擢。
その後も何度か乗っていたが、7巻の戦闘にて搭乗した機体は大破している。

AIネームは『ゴーシュ』


輸送途中に達哉が乗り込み敵を撃退。
その後、専属操縦者を選抜するため、1号機に様々なオペレータを乗せてデータ収集を行なっている。
達哉も演習開始から10秒後に頭から地面に突っ込み、上半身が地面に埋まってしまった。
だが、初搭乗時のデータによりTAROSと適合があることが判明したため彼の乗機となる。

それが決定した後、シャドウに搭載されていたゴーシュはこちらに移植された。

宗助と違って、初搭乗時から達哉はこの機体を『相棒』と呼んでいる。


ディーゼルエンジン駆動。初期型サベージの輸出仕様というレア物。
PSのダイダラに乗り慣れていた経験から、第三世代ASと比べて煩雑な操作にも「しっくりくる」と表現した。
ただし、しっくり来ただけでその後の模擬戦ではアデリーナに完敗している。

マランパ共和国での演習の際にも本機に搭乗。武器が使えなくなった状態で短時間とはいえ第三世代機アルカンシェルとタイマンという悪夢のような状況に陥るものの、アデリーナ、ユースフのサベージとの連携で見事に撃破している。


  • M6ブッシュネル
ラシッドでの演習の際、二日酔いでダウンしたカルロスに代わって砲撃戦仕様の「ブッシュマスター」に搭乗。
補助脚無しで榴弾砲を撃ち、反動で振り向きつつ砲身をぶつけるという破天荒な戦法で機動性で上回るヴォルフを倒すものの、「接近戦で榴弾砲を使ってはならない」という交戦規定に違反するものだった為に大目玉を喰らう。

バリク王国における輸送任務では標準仕様に搭乗。
輸送船を襲撃した高速艇との戦闘で大破し、駆けつけたM9A2に助けられる事となる。


  • ダイダラ
前述の通り幼少期から乗っており、九六式改の暴走事件の際に無謀な突貫を仕掛けてあっさり大破させてしまう。
その後、ラシッドに赴いた際も本機で現場の作業を手伝っていたらしい。


  • エイプE50
テキサスのアンダーソン牧場にあったPS。
唯一操縦出来た経営者の一人息子が死んでしまった為倉庫の片隅で埃をかぶっていたが、牧場を狙う悪漢レスターに拉致されたクララとマーカスを救出する際に搭乗。
鉄骨を武器に暴れ回り、クルツの援護を受けてタイニー・サベージ3機を撃破する。


【余談】
才能が無くとも武器を取らざるをえなかった宗介と比べると、
才能があり女と金が目的でASに乗るという意味では、至極真っ当な意味で傭兵(PMC社員だが)をしていると言える。



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最終更新:2024年01月21日 20:39