マーイーカ/カラマネロ

登録日:2013/12/29 Sun 16:47:21
更新日:2024/02/13 Tue 16:35:19
所要時間:約 9 分で読めます




…まー、いーか…





ポケットモンスターシリーズにX・Yから登場するポケモン


・マーイーカ



発光体の点滅を見つめた相手は、目がくらみ戦う気持ちがなくなってしまうのだ。

英語名:Inkay
コーストカロス図鑑No.010/全国図鑑No.686
分類:かいてんポケモン
高さ:0.4m
重さ:3.5kg

タイプ:あく/エスパー
特性:きゅうばん(「ほえる」「ふきとばし」などの強制交代技が効かない)
  /あまのじゃく(能力ランクの変化が逆になる)
隠れ特性:すりぬけ(「ひかりのかべ」「リフレクター」「しろいきり」「みがわり」「しんぴのまもり」を無視して攻撃できる)
タマゴグループ:水中1/水中2
性別比率:♂50♀50

種族値
HP 53
攻撃 54
防御 53
特攻 37
特防 46
素早さ 45
合計 288

努力値:攻撃+1

4倍:むし
2倍:フェアリー
無効:エスパー


■概要


その名のとおりイカ(真イカ)をモチーフにしたポケモン。
特徴的な名前からネタにされるかと思いきや、意外とそんなことはない。
むしろ進化後の方がネタにされている。

頭についている模様を点滅させ、くるくると回転しながら相手を威嚇する。
相手の戦意を失くした隙に攻撃したり逃げたりするようだ。
この光は仲間とのコミュニケーションにも使用されている。

イカだけに水タイプかと思いきや、まさかの史上初となる悪・エスパーの複合タイプ
上記の通り弱点は2つしかなく、流行のフェアリーはともかく4倍弱点である虫がマイナーなのは救い。
しかし、耐性はエスパー無効のみであり、半減できるタイプがないのは辛い…。

マーイーカ系統専用の新技「ひっくりかえす」は、相手の能力ランクをそのまま逆にするというもの。
これで耐久型のポケモンを簡単に屠ることができる他、「ちょうのまい」「からをやぶる」等の強力な積み技を持つポケモンへのメタになる。

リトルバトルでは「ばかぢから」を没収されていないのが幸いし、後述する進化形とほぼ同様の働きができる。


■アニメでのマーイーカ一族


ロケット団コジロウの手持ち。
唐突にロケット団の前に現れ、コジロウがあげた昼ご飯のサンドイッチを食べてる間にゲットされた。
相性で不利なデデンネ相手に善戦したり、ジュンサーのライボルトに圧勝するなど実力はなかなかのもの。
スミを吐くことが多く、目くらまし担当。
ロケット団のやられ台詞も担当。「ヤなかんじーッ」→「ソォーナンスゥッ」→「マーイッカッー」。

ちなみにマーイーカのCVは、ロケット団ボスのサカキ(二代目)やギンガ団ボスのアカギ等、歴代の悪の総帥の声を務めた三宅健太氏。





さて、ゲーム「ポケットモンスターX・Y」では、従来とは異なる独特の進化をするポケモンが登場することで注目を集めた。
このマーイーカもその内の一匹で、公開時に発表された新しい進化方法、それは……


Lv30以上でレベルアップした時に3DS本体を逆さまにすること。


……どうやって気付けと…?


剣盾Pokemon GOにも登場しているが、そちらでも進化方法は同じで、Switch(携帯モード時のみ)やスマートフォンを逆さまにする必要がある。


・カラマネロ



発光体の光を見つめるとたちまち催眠状態になりカラマネロに操られてしまう。




出典:ポケットモンスター、115話『開幕!マスターズトーナメント!!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

英語名:Malamar
コーストカロスNo.011/全国図鑑No.687
分類:ぎゃくてんポケモン
高さ:1.5m
重さ:47.0kg

タイプ:あく/エスパー
特性:きゅうばん(「ほえる」「ふきとばし」等の強制交代技が効かない)
  /あまのじゃく(能力ランクの変化が逆になる)
隠れ特性:すりぬけ(「ひかりのかべ」「リフレクター」「しろいきり」「みがわり」「しんぴのまもり」を無視して攻撃できる)

•種族値
HP 86
攻撃 92
防御 88
特攻 68
特防 75
素早さ 73
合計 482

•努力値:攻撃+2


■概要


分類名のとおり、マーイーカの体が逆さまになって進化。
これぞ悪タイプといわんばかりに小憎らしい顔をしている。

全ポケモン中でも最強の催眠術を使うという設定があり、相手を意のままに操ってしまう。
そのため、カラマネロの力を利用しようとする悪の組織が数多く存在するんだとか。
また、催眠術で獲物を誘い込み頭の触手で食ってしまうとも。怖い。
さらにシールドでは「歴史を変えるほどの大事件はカラマネロの催眠能力がかかわっていたといわれている。」と衝撃的な内容が記述されていた。
なんでこんな奴の進化元が普通にうろついているんですかねぇ…

前述のとおり、進化方法が非常に特殊であるため、それに気付かずレベルを上げまくっていた人も多いんだとか。


■ゲームでのカラマネロ


野生では出現せず、8番道路やアズール湾の草むらで出現するマーイーカを進化させて入手できる。
フレア団の科学者、クセロシキの切り札でもある。

イカをモチーフにしてるくせに「なみのり」は覚えない。というか水タイプの技は「あまごい」しか覚えない。
にもかかわらずタマゴグループは水中1・2に属する。ひねくれ過ぎだろ。


■対戦でのカラマネロ


素の種族値を見ても、あまり優秀とは言えない。
100超えの種族値が全くなく、全体的に平均レベルで耐久も素早さもそれほど高くない。
そして何より、半減できるタイプが全くないという点が最高に痛い。
弱点も少ないのだが数値受けできるような耐久力もないため、受けにも向いていない。

設定上は「ポケモン史上最強の催眠術使い」だが、カラマネロの覚える「さいみんじゅつ」は命中率60の普通の「さいみんじゅつ」である。
つまり「さいみんじゅつ」だけでバトルを乗り切れるほど現実は甘くはないのである。
なので世のスリーパーとキノコのほうし使いはご安心を。

その代わり、特性の「あまのじゃく」を利用した「ばかぢから」による脳筋戦法が有名。
「ばかぢから」は通常、技の使用後攻撃と防御が1段階下がってしまうが、「あまのじゃく」によりその効果が逆になるため、ダメージを与えながら「ビルドアップ」しているのと同じ状態になる。
悪の参謀的ポジかと思ったらバリバリの斬り込み隊長じゃないですかーやだー。

その一方、タイプ一致の物理技は「つじぎり」に「サイコカッター」等かなり貧相。
世代を重ねる毎にあく技は「はたきおとす」「じごくづき」と充実しているのだが、エスパー技は第9世代にもなってなお「サイコカッター」止まり
ここまで頑なに「しねんのずつき」を覚えない辺り、あの頭でずつきはやってはいけないのだろうか……?

そのため、基本的にはどんな型でもメインウェポンには「ばかぢから」を据えてくることが多くなってくる。
「さいみんじゅつ」を使って相手の動きを封じた上で、「ばかぢから」で積めば簡単に脳筋にできる。
積みポケに天敵となる「ちょうはつ」も効かないのはうれしい。

一方で「カラマネロ=ばかぢから」というイメージが定着してしまったため、対戦時にはこの戦法は高確率で読まれる。
特に「いばる」使いやゴーストタイプは天敵。またもともとの能力が低いので、純粋な速攻アタッカーに当たると積む前に沈む危険もある。
弱点のタイプがマイナーであることがせめてもの救いか。
また「どうせ「ばかぢから」使うんだろ」という相手の心理を逆手にとり、黒い鉄球+「しっぺがえし」のコンボをメインに据えてくるタイプもある。
これにより「ばかぢから」の通用しないゴーストタイプへの対応も可能である。

ちなみに他の特性は「きゅうばん」と「すりぬけ」だが、どうにもあまのじゃくと比べて地味な印象は拭えないので採用率は低め。
もっとも、裏をかいたサポーターとして用いるなら無用な特性ではないので、決して死に特性とまでは言えない。

USUMでは、ラランテスがあまのじゃく+ばかぢからを使えるようになった。
とは言え、タイプの違いや補助技などで差別化は容易であろう。

SVではテラスタルで貧相な耐性を補えるようになった他、タイプ一致でばかぢからを打てるようになった。
「あまのじゃく」でステラタイプにテラスタルした場合、テラバースト使用後の攻撃・特攻低下もメリットに変えられる。
ただ、前述の通り半減耐性ゼロのスカスカ耐性であるため、ステラタイプは微妙に相性が良くない。

また、新技で「スキルスワップ」を習得。
ダブルバトルでは「あまのじゃく」を味方に押し付けるという新たな戦法が開拓された。
特にレジギガスに押し付けると、実質いかく無効の高ステータスポケモンがアームハンマーで加速しつつ殴ってくるという鬼畜ムーブか可能。
反面こちらは置物になってしまうが、変化技も何気に豊富な他、押し付けられたスロースタートをさらに相手に押し付ける悪タイプらしい搦め手も使えるので、それらでレジギガスをサポートするのもアリだろう。
いない間にアイデンティティを取られたパッチールは泣いていい

■アニメでのカラマネロ


XY編1話『カロス地方にやってきた!夢と冒険の始まり!!』でモブとして初登場。

XY編17話『マダムXの陰謀!恐怖のカラマネロ!!』でマダムXのポケモンとして登場し、ニャース以外のロケット団シトロンユリーカ
果てにはセレナサトシピカチュウまで操り、サトシを追い詰める活躍を見せる。
最終的には全員催眠術が解け、カラマネロはどこかへ去って行った。
この話の最後でカラマネロがマーイーカの進化系と知ったロケット団はかなり怯えていた。

XY編54話『カラマネロ対マーイーカ!絆は世界を救う!!』で再登場。さらにこの回では野生の別個体も登場し、まさにイカづくし。
世界を変えようと最終計画を発動するもサトシたちとの戦いにより失敗。「未来へ向かって脱出する」と言い残し何処かへ飛び去って行った。
一方野生のカラマネロたちはとても穏やかな性格であり、最終計画を目論むカラマネロと対立した。

ひょっとして、フレア団のポケモン…!?


















…ではなかった模様。
ちなみにXY編134話でゲーム通りにクセロシキが使用した。
さらに新無印編ではどういう訳かアランの手持ちに加わっていた(上記の個体たちとの関連性は不明)。特に活躍の場も無く瞬殺されたが。

ポケットモンスターSPECIALでのカラマネロ


原作通りクセロシキの手持ちとして登場。
マーイーカの頃からクセロシキの手持ちであったが、彼には進化の方法がわからず難儀していた。
丁度クセロシキ自身も倫理観が阻害してフレア団のための研究に行き詰まっていた時期であり、それを見かねたフラダリが進化方法を示した。
「行きづまったときはひっくり返してみる。逆転の発想です。」
「平等に与えるのではない。平等に奪うのです。」
この事でクセロシキは倫理観を捨て、より残虐な研究へと向かうことになったのだった。

12章の終盤にて、フラダリが潜伏する「ポケモンの村」へ向かうエックスたちを襲撃するため、周辺の山間部一帯に催眠術*1を張り巡らせた。
狙い通り眠った一行を襲撃したカラマネロだったが、眠ったふりをしていたエックスとけろけろ(ゲッコウガ)との戦闘になる。
けろけろの「おや」ではないエックスでは100%の力を出しきれないとはいえ、カラマネロは善戦し催眠術を直撃させた。
しかし、最後はエックスと目を覚ましたグリーンのメガリザードンX・Yに倒された。


■余談


英語名がなんかイカ臭い。
マーイーカの英語名は「Inkay(陰●)」、カラマネロの英語名は「Malamar(マ●)」となっている。
まさか狙ったわけじゃあるまいな……。


デザインを手掛けたのは、ロックマン等でお馴染みのありがひとし先生。
氏曰く、名前もそのまま採用されたという。

「マーイーカは、デザイン作業中に私が便宜上つけてた名前がそのまま採用されました。
えっ?この名前のままでいいの?…とビックリしました。
まーいーか、って事でw」

「名前がそのまま採用されたのはマーイーカ一体だけですよ。
商標登録の確認とか他ポケモンたちとの名前のバランスとか色々あるでしょうし、私も簡単には採用されると思ってませんでした。
それだけに名前が採用されたマーイーカは嬉しかったです。」




追記・修正はどうする?


まーいーか……

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ポケモン
  • 三宅健太
  • ポケモン解説項目
  • 進化前
  • 第六世代
  • XY
  • マーイーカ
  • カラマネロ
  • あく
  • エスパー
  • 回転
  • イカ
  • まーいーか
  • 触手
  • 水タイプではない
  • 見た目詐欺
  • 設定詐欺
  • 怠惰
  • 逆転
  • 脳筋
  • ひっくり返す
  • 卑猥
  • 最終計画
  • 虫4倍
  • 特殊な進化条件
  • ばかぢから
  • さいみんじゅつ
  • あまのじゃく
  • きゅうばん
  • すりぬけ
  • 佐藤健輔
  • 三宅健太
  • クセロシキ
  • コジロウ
  • ロケット団
  • マダムX
  • エスプリ
  • ネズ
  • アラン
  • ありがひとし

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月13日 16:35

*1 本作では音波を使って眠らせる技という解釈になっている