時の列車(仮面ライダー電王)

登録日:2010/09/22(水) 23:32:59
更新日:2023/12/13 Wed 10:54:58
所要時間:約 7 分で読めます






時の列車〈デンライナー〉


次の駅は過去か未来か…



by.石丸謙二郎




『時の列車』とは、平成仮面ライダー第8作『仮面ライダー電王』に登場する乗り物。



【概要】

「時の砂漠」の中を走り、過去現在未来を行き来する事が出来る乗り物。
所謂“タイムマシン”の一種。
現実の空間もたまに走るが、その場合は車両の前に線路が自動的に現れ、通過したら消えるようになっている。

時の列車は現実の電車のように複数の機体がそれぞれ別の時間を走っている。
各列車には時間を守るための戦士の装備が備わっており、受け持ちの時間が何らかの原因で乱れるようなことが起きた場合、その戦士が問題の解決に走る。
「時の列車」と「時の戦士」は時間の守護者のようなものであり、彼らによって「時の運行」は常に安定して守られているのである。

なお、線路あるところに列車あり。
超古代の時間だろうが冥界の時間だろうが、線路さえ存在するならば、そこを走るための列車も存在する。
逆に、ある時間が消滅して線路が無くなってしまった場合は、そこ担当の列車も消滅してしまう。


【時の砂漠】

時空間の一種みたいなもの。
本作では「時間」=「記憶」を「砂」で表現している(恐らく砂時計が由来と思われる)ため、
タイムマシンが行き来する場所は必然的に砂漠のような場所になるのだろう。
実際、そこは見渡す限り岩山と砂漠と線路しかない。
ただし「ターミナル」という時の列車が集まる大きな駅のようなものもある。



□時の列車一覧

【デンライナー】

本作のメイントレインとなる時の列車。
主人公の良太郎が生きている時間を走行している。
イマジンによる時間の改変を防ぐため、時の運行を守る存在として、電王と共に戦う。

運転は基本的にはコンピュータ制御だが、先頭にあるコックピットには制御用バイク〈マシンデンバード〉が搭載されており、
それに乗ることで任意の運転が可能。
ただし、デンバードにライダーパスを挿入しなければ動かせない。
デンバードは単体でバイクとして使用できるが、デンバードがなくなるとデンライナーは動けなくなる。
デンバードのタイヤの回転を伝えて動力にしているらしく、デンバードの代わりに自転車をのせても動かせる(相当な脚力がいるが)。

車両は戦闘用と日常用があり、日常用の中でも食堂車は良太郎達の活動拠点となっている。
ちなみに忘れている視聴者も多いと思うが、普通のタイムトラベラーも頻繁に搭乗している。が、4+αがあんまりにも好き勝手暴れるので誰も食堂車に寄り付かなくなったんだとか。
まぁドタバタしてる横でメシ食いたくないわな。
また、イマジンによる時間の改変などの影響で時間から零れ落ちてしまった人々を一時的に時の砂漠から拾い預かる役割も持っている。

食堂車以外には風呂場、仲間イマジン達が寝起きしている車両があるらしい。
契約を履行していないイマジンは肉体を持てないが、デンライナーの中では普通に肉体を保有したまま動き回ることが出来る。
(番組後半でイマジンズは全員契約を完了して完全態になったが、その後未来でどう暮らしているのかは不明。)
壁や天井、床等は、ハナやキンタロスに壊される事もしばしば。デンライナーが脆いのかハナ達が強いのか…


戦闘用は電王の基本フォームに合わせた4機種存在する。全部合体するとデンコウセッカ(電光石火)になる。

ゴウカ
デンライナーの基本形態である、白のボディカラーに赤い目の車両がゴウカ(業火)である。
普段は食堂車を始め日常用その他諸々の長い車両と連結しているが、戦闘時には先頭から4両目までを切り離して攻撃に参加する。
切り離した後の後続車両がどうなるかは不明。ソードフォームの専用車両でもある。
1両目には4連装砲の「ゴウカノン」、2~4両目に犬型の2連装巨大ボール(?)発射装置「ドギーバーク」、猿型の爆弾(?)投擲装置「モンキーボマー」*1
雉型ミサイル(?)「バードミサイル」がついている。イメージは「桃太郎」の三匹の家来から。
別に派手な訳ではない

イスルギ
2番目に登場した戦闘用特別車両がイスルギ(石動)で、戦闘時に任意に呼び出して使用する。
ロッドフォームの専用車両に相当する。1両編成。
上後部のレドームは海亀型に変形可能で、更に分離が可能。それに乗って飛行できる。
また、ヒレ部分からビームも発射可能。ゴウカ4両目の後ろに連結もできる。
マスターは関係ない

レッコウ
3番目のレッコウ(烈光)も戦闘時に呼び出して使用。
アックスフォームの専用車両に相当する。1両編成。
右に2本、左に3本のサイドアックスと前面に1本フロントアックスを備える。ムカデっぽい。
電車でまさかの格闘戦を行う。キンタロスらしいと言えばそうなのだが、全車両連結状態だと基本射撃戦なので、
みんながバカスカ撃ってるなか、ひとりむなしく斧を空振りしている。一応遠距離用にサイドアックスから光刃を放つことも可能なようでFC版の『俺、誕生!』やテレビ本編34話で確認できる。

イカヅチ
4番目のイカヅチ(雷電)はガンフォーム専用車両に相当する。2両編成。
前の車両は機首部分がアームで持ち上がり、龍の首のようになる。この機首先端にデンバードが合体して、電王がそのまま戦闘に参加できる。
全車両連結時には先頭と最後尾を構成する事が多い。バトルモードの形状の関係で全連結時の姿はさながら巨大な龍。


主な乗務員


オーナー
デンライナーのオーナー。本名は不明。やたら低い声で厳かに喋る。
侑斗が消えた際、良太郎やハナといった特異点以外は侑斗を忘れていたのにオーナーだけは覚えていたり、色んなことを知ってたり、
つまようじでバリアを破壊したり、デンライナーと同速度で走ったりもやしのカメラの被写体に瞬間移動したり、自転車でデンライナーを動かしたり、人間かどうかさえ疑わしいおっさん。
時の運行を守ることを使命としており、ルール違反は許さない。
趣味はチャーハン棒倒し(チャーハンの旗を倒さないように食べる)。途中で旗が倒れると珍妙なポーズ(小説版の良太郎曰く「あっちょんぶりけ」。)をしてそのまま立ち去る。勿体無い。
微妙にこだわりが強いらしく、『クライマックス刑事』では自分の呼び名を「デカ長」といって譲らなかったりする。手品も得意。
デンライナーで写真を撮ると必ず映り込む。
演じるのは『世界の車窓から』のナレーションで有名な石丸謙二郎氏。
『クレヨンしんちゃん』とのコラボでついに「世界の車窓から。今日はデンライナーからお送りします」と言ってくれた。
4年後には1時間後の他局のアニメのナレもやり出した。

ナオミ
デンライナーの客室乗務員。常に重いオーナーとは対照的に非常に明るくハイテンション。
感情が常に顔に出ているタイプで、だいたいニコニコ笑っている。
奇妙な色のコーヒーを入れるが、人間の口にはまず合わない。しかし、イマジンには好評。
オーナーがいない時に時の運行のルールを無視して各時代にとり残されたウラタロスたち(ついでにジークも)を連れてきたり、何気に空気の読める人。
我らのムードメーカー。ちなみにアルバイトらしい。え、アギト?関係ないよ?



【ゼロライナー】

ゼロノスの所持する時の列車。ある時間と共に消滅した筈だったが、訳あって復活した。
既に通常業務の役目を終えている車両なためか、一般客が乗ってきたりもせず、わりと自由に停車できる。
デンライナーのような多数の車両はなく〈ドリル〉と〈ナギナタ〉の2両だけで編成される。
どちらにあるのかは不明だが、デンライナーの食堂車に当たる生活スペースがあり、侑斗やデネブはそこで飯食ったりプロレスしたりしている。
デンライナーのデンバードと同じ役割のバイク〈マシンゼロホーン〉を搭載。
見た目もデンバードとほぼ同じだが、これは撮影時にデンバートの機体を使い回しているせいである。
わりと古い時代の列車らしく、新幹線タイプのデンライナーに対し、こちらはさながらSLの様。


ドリル
牛の様な形状をした車両。その名の通り、巨大なドリルの展開機能を有する。
牛の角で攻撃するもよし、ドリルモードで突き破るもよし。
普段は1両目を構成している。

ナギナタ
カラスに似た形状を持つ車両。戦闘時にはドリルと入れ代わる事で運用される(連結解除した後、線路が回転する)。
これまたまさかのプロペラ持ちで、ヘリコプターのように飛行も可能なトンデモ電車。
ウラタロス「すごいっていうか、もう電車じゃないよね。あれ。」
多分貴方も言えないですよ。それ。
映画『俺、誕生!』では、デンコウセッカと合体もした。



【NEWデンライナー】

映画『さらば電王』に登場。
未来の電王こと良太郎の孫、野上幸太郎の時代を走る列車。
見た目はデンライナー(ゴウカ)の色変えであり、ボディカラーが青い。
食堂車の内装だけはかなり違っており、さら電以降はこの状態が食堂車のデフォルトになる。



【キングライナー】

ターミナルで時の列車が停まる場所にある強化装甲的な列車(?)。
有事の際はデンライナーを囲うように合体し、火力を強化する。
そもそも電車戦がそこまで多くないうえ、デンライナーと違って時の砂漠でしか使えないため出番がめちゃくちゃ少ないが本編38話と『超・電王トリロジー』で2度にわたり暴走したデンライナーとゼロライナー(38話のみ)を救出するという活躍を見せた。


◆ターミナル
未来が変わる“分岐点”が迫ると時の砂漠に現れる巨大な駅。
娯楽施設などが充実している。
デンライナーとは色や形の違う「時の列車」がたまに停まってたりする。

ちなみに、43話でアルマジロイマジンに襲撃された時『凶悪なイマジンが暴れています』といった趣旨の駅員の声や慌てて避難するタイムトラベラーが見受けられる為イマジンは普通に認知された存在である模様。
それと同時にモモタロス達がその辺をぶらぶら歩いていても特に何も言わないので『イマジンも色々いる』という認識もあるのかもしれない。


◆駅長
デンライナーのオーナーと瓜二つのおっさん。本人たちは「気のせい」と主張している。
オーナーとは違い、テンションが高く、声が高めの奇妙な喋り方をする。
オーナーとはチャーハン棒倒しの好敵手であり、対戦に勤しんでいる。
分岐点が近い時期しか会えない設定だったが、後に映画で普通に登場した。
ということは後の映画ではほとんど分岐点が近い時期なのだ。



【その他の時の列車】

○ガオウライナー
映画『俺、誕生!』に登場。
超古代の列車で、「神の路線」と呼ばれる太古の路線を普通に走れる唯一の列車。
時間そのものを破壊出来るトンデモ列車でもある。
江戸時代にて眠っていたのを牙王が入手した。
鳴き声が意外にかわいくて、ワニっぽい。
ブラカワニではない。げんとくんでもない。


○シルバーライナー
ターミナルに停まっているのを確認されている。
恐らく他の時間を走っている列車。


○ネガデンライナー
映画『クライマックス刑事』に登場。
ライダーパスを盗んだネガタロスがなぜか運用していたが詳細不明。
各種ギガンデスを搭載している。


○幽霊列車
映画『さらば電王』に登場。
あの世とこの世を行き来できる。
あの世にも時間があるんだろうか?


鬼の戦艦(時を走る船)
映画『超・電王&ディケイド』に登場。
多数の火器を備えた船で、空中を移動する(空中でも水の上を走っているように水しぶきを上げる)。
列車じゃないけど一応記載。


○キャッスルドラン
キバ』に登場する巨大戦担当。
『クライマックス刑事』でなんの前触れも無く、自然に時の砂漠に入って来た。
時間移動を実現する「時の扉」を内蔵することが判明しているので、その関係で干渉できるのかもしれない。
列車じゃないけd(ry

ブースタートライドロン
ドライブ』の主役ライダーの愛車。
仮面ライダー4号』にて共演。
別に時の砂漠に入ったわけではないがゼロライナーと合体。
スカイサイクロン含むショッカーの空中戦力を尽く打ち破った。
列車じゃn(ry

○アナザーデンライナー
『平成ジェネレーションズFOREVER』に登場。
先頭車両がアナザー電王を模したくらいしか違いが無い悪のデンライナー。ネガデンライナー……
ゲイツのタイムマジーンと衝突事故を起こし大破してしまったため戦闘出来るかは不明。

なおタイムマジーンは時の砂漠には入っていないが、デンライナーはタイムマジーンが時空転移する際に通るのと同じトンネルのような空間を走ることができる。






追記・修正はデンライナー食堂車からお願いします。



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最終更新:2023年12月13日 10:54

*1 『デネブ勧進帳』によれば爆雷装置。ちなみに、侑斗はこれをこっそり『サルダンゴ』と呼んでいるらしい。そのまんまだ。