エクセル・サーガ

登録日:2010/03/30 Tue 21:55:54
更新日:2024/03/10 Sun 21:32:35
所要時間:約 5 分で読めます




世界は 腐っている





ハーイル イルパラッツォ!

サイッコー
 キャー \● イカスー 
 ステキー ‖〉   
    ||    
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄






キャー ワニー

   ‖‖‖
──┐   ┌──





ヤングキングアワーズで連載されていた六道神士作の漫画。
全27巻。また未収録だが2021年には連載25周年記念の新作短編が発表されている。
多くの登場人物は福岡市内に実在する地名や商業ビルが名前の元ネタとなっている。
アニメの監督がかのワタナベシンイチでありご多分にもれずカオス。
初回でエクセルが原作者を殺そうとしたり、男を執拗に画面に映さず人気とりをしたり、どこかで見たような宇宙戦艦やら月の美少女戦士のパロディをしたり・・・と原作ブレイクの限りを尽くした。
(原作ストックがあまりなかったもせいもあるが)
ちなみに連載版と単行本版で最終回が異なっていたり。

あらすじ
腐った世界を是正すべく世界征服を目論む理想推進機関「アクロス」に所属するズッコケ少女エクセルは愚民と地球に配慮した無理なき征服の第一歩「市街征服」を目指してF県F市で任務に勤しむ。
はずだった

登場人物
●秘密結社アクロス
◆エクセル/四王寺照葉
秘密結社アクロスの構成員で主人公。
コードカラーは黒と緑。
イルパラッツォに絶対の忠誠を誓い、日々征服活動に意欲を燃やす。
真面目ではあるが、単純で猪突猛進型の性格でもあるため、空回りして色々とトラブルを起こすことが多い。
驚異的な身体能力とどんな仕事もこなす手際の良さを持つ。また光学兵器を無効化する能力を持つ。
先端恐怖症で、温泉が苦手。作中2度の記憶喪失に会い、一時期「四王子照葉」として四王子家に世話になったことがある。
_その正体はイルパラッツォに作られた人形。終盤では天満宮からの言葉で精神をやられるも、何とか立ち直り熱い忠誠心で核を生み出し敵を排除、捕まえた四王寺天満宮を従え見事世界を征服。_
_その後連載版では宇宙征服に乗り出し、コミック版ではイルパラッツォ(+天満宮&もう一つの核)と共に旅立つことに。_

◆ハイアット/綾杉千早
イルパラッツォが出した新聞広告に応じて参入したアクロスの構成員でエクセルの後輩。
コードカラーは赤と黒。
ぼんやりと儚げでありながらもたまに黒い発言をする。
一時期は記憶を失い渡辺通と暮らしていたが、記憶を取り戻し渡辺鬼畜化の原因となった。
一流の狙撃スキルを持ち、終盤で渡辺相手にその能力を披露している。
極度の虚弱体質で常人なら普通にこなす程度の日常行為ですぐ倒れ、完全に死亡する。
すぐ生き返るけど
_彼女もまたイルパラッツォに作られた人形。最後はエクセルの核の力でただの人間としてハイアットの記憶を消され作り直される。_

その後、作者が手掛けた紅殻のパンドラにも、死体素材でちょくちょく友情出演している。

エルガーラ/宗像香住
だいぶ遅れて参入してきたアクロスの戦闘員。
紫色で縦ロールの髪型が特徴。
コードカラーは黄色。
詳細は個別項目で。

◆イルパラッツォ
秘密結社アクロスの総帥。「この世界は腐っている」と宣言し、市街征服を目論む。
出自の知れぬ超ハイテク技術を持っているなど、とにかく謎が多い。
まれに言動の食い違いが見られるが、終盤でこれは彼に2つの人格(_イルパラッツォと四王寺天満宮_)が存在したためと判明。
かつては蒲腐とおなじソラリアの民だった。
どうも記憶に欠落があるらしく、最終巻では「核(コア)」が彼の真名らしきものを呟いても「イルパラッツォ」として反応し、「核」が消えた後蒲腐も「友人」がもういないことを痛感していた。
(_正体はおそらくHoly Brownieのピオラ。Holy Brownieの最終回の後、壊れてしまったらしい_)
(_また四王寺天満宮は「核」と一体化することで彼の故障部分を修復…したと思ったが、天満宮でも「記憶」部分は共有・修復不可能だったため、結局作中の「イルパラッツォ」がどこまで「過去」の事を理解したかは不明。_)

◆メンチ
エクセルらに非常食として飼われている動物。
いつ食われるかと戦々恐々。アニメでは主役回など異常な優遇を受けている。

●市街安全保障局
◇蒲腐博士(かばぷはかせ)
独特の髪型とヒゲをもつ、市街安全保障局のトップ
政財界に大きな影響力をもっており、オーバーテクノロジーにも通じている。
局員に博士と呼ばせたり、自己紹介や秘書の様式美にこだわるなど、独特の感性で動いている。
古代文明ソラリアの生き残りであり、ソラリアの残滓を消しさるのが望み。時にイルパラッツォにすべてを奪われるが最終的にF市市長に当選する。
ちなみに『紅殻のパンドラ』にも同じ顔・声の政治家が登場している。

◇百道秘書(ももちひしょ)
蒲腐にかしづくクールで忠誠心熱い秘書。

◇四王寺五条(しおうじ ごじょう)
六本松の生みの親である天才科学者。
蒲腐博士との個人的な関係で六本松開発などの仕事を請け負っている。
ロリコン

◇連歌屋宇美(れんがや うみ)
五条のいとこで、高校に通いながら助手をしている。
豊満なバストを誇る。…が、単行本版最終回では五条の煩悩のせいで…。
オタクな一面もあり、趣味はコスプレと同人活動
よく転んでお茶をこぼしたり物を壊したりする。

◇四王寺美和(しおうじ みわ)
五条の母親で旧姓は連歌屋。
技術者、科学者としての能力は五条以上。
清楚な女性だったが、夫が失踪した直後に性格が激変してしまっている。
(_実は本人は既に他界しており、作中に登場するのは夫が遠隔操作しているアンドロイド。最終巻ではさらにもう一つの「核」の器にもなった。_)

◇六本松一式・二式
市街安全保障局に配備されたアンドロイド。
開発者は四王寺五条、コアは蒲腐持ち込み。
コアは一つだが、搭載される機体によって一式と二式に分かれる。
一式は成人女性の姿で、オールインワンタイプの万能型(蒲腐の要求)だが、機体重量は数百キロにおよぶ。
二式は、五条の趣味性が如実に反映された幼女タイプ。
機能を絞って軽量化されており、性格も表情豊かで明るい。
(_最終的にエクセルの力で二式の方のみ独立型ロボとなり、住吉の元に居ついた。_)

◇岩田紀國(いわた のりくに)/三越
市街安全保障局に勤める若者で基本的にバカで能天気な性格。
六本松二式を「ロボ子」と呼んで毛嫌いする、同族嫌悪?
中盤以降とんでもない事実が発覚。一時はそのせいで自我の状態がガチで危うくなったが、なぜか「もう一つの核(コア)」の干渉で治り、最終巻ではさらに「裏」の真実も判明している。
彼の戸籍がどうなったのかは最後まで明かされないままであった

◇住吉大丸(すみよし だいまる)
市街安全保障局に勤める若者でパソコンと美少女ゲームに造詣が深い。
吹き出しのない字幕調の独特なしゃべり方をする。
四王寺五条とは同志として仲が良い。
仲の良い両親と遺伝子の離れた妹を持つ

◇松屋美咲(まつや みさき)
市街安全保障局に勤める紅一点。
クールな性格をしているが真顔でとんでもないことを口走るなど、微妙に台無しっぽい行動をごくまれにやる。
格ゲー好き。後半では岩田が何かと気にかかるようになり、最終的には結婚も考えるように。

◇渡辺通(わたなべ とおる)
市街安全保障局に勤める色ボケ
片思いの相手に振り回された結果、鬼畜ゲー大好きになった。

◇ナベシン
アニメ版のみ登場。モデルは監督のワタナベシンイチ。神出鬼没で、原作者のことを「六道のとっつぁん」と呼んでいる。

◇六道神士
アニメ版のみ登場。原作者。アニメの冒頭に必ずと言っていい程現れ、毎度「へっぽこ」な実験を許可する。
アニメが始まって早々に死にかけるなど、不運な目に遭いやすい。


●核(コア)(_フィオ&ピオラ_
よくわからないもの。
人智を遥かに超えたもので、天満宮(五条の父親)はこれを模したコアを六本松に組み込んだ。
ロボットに干渉してきたり、瞬時に物質の構成を変えたり、物理法則を無視したり。
最終巻では封印されていたもう一つの「核(コア)」が覚醒、エクセルや美和に憑依し(なお器はなぜか黒髪と化す)イルパラッツォと対面した。

━▽━


ちなみにアクロスと市街安全保障局の設定は雑誌の都合で打ちきりになった私立戦隊ダイテンジンの設定を引き継いでいるが、作者曰わくパラレルワールドみたいなもの。
アニメでもダイテンジンネタは拾われている。ただしエクセル好きには注意。
なにせ、ダイテンジンでエクセルは……。
また福岡が日本の首都になった近未来を描く*1士郎正宗とのコラボ作品『紅殻のパンドラ ―GHOST URN―』では「アクロスという会社を営む女性マッドサイエンティスト」等本作を彷彿とさせるネタが散りばめられている。

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最終更新:2024年03月10日 21:32

*1 一応言っておくと、世界観の元になった『攻殻機動隊』から既に福岡首都設定(東京は壊滅)で、かつ主人公こそ福岡出身だが舞台は南の島なので別に狙った訳ではないと思われる。