科捜研の女

登録日:2011/03/05 Sat 22:52:10
更新日:2024/04/25 Thu 09:38:56NEW!
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衝撃の最終実験、はじまる。


科捜研(かそうけん)(おんな)』は、1999年から放送されているテレビ朝日・東映制作のサスペンスドラマシリーズである。


以下、本項目では各シーズンを「S.1-1」「S.2-1」、スペシャル回については「○○年スペシャル」のように表記する。


◇概要

京都府警察刑事部所管の「科学捜査研究所(科捜研)」を舞台に、榊マリコをはじめとする研究員たちが科学を武器に凶悪犯罪に立ち向かうミステリードラマ。
1999年の放送開始以来、2003年と2007年を除いて毎年製作されている長寿作で、テレビ朝日のドラマでは『相棒』に並ぶ看板作品になっている。年を追うごとに平均視聴率を上げ、あちらともども再放送も頻繁に行われている。

S.19は番組20周年とテレビ朝日開局60周年を記念し、1年間通して放送された*1

当初から一貫して木曜ミステリー枠で放送されていたが、同枠の廃止および火曜21時枠新設に伴い、S.22はそちらに移動した。
続くS.23は初めて水曜21時枠になり、スポンサーの関係から日産自動車の車両が多く登場している。

基本的には1話完結が原則だが、2週連続で展開されるストーリーも設定されており、過去に登場した人物や事件が後のシーズンにおいて続編や回想という形で登場することも多い。
また、長期放送されている宿命か、過去に登場したゲスト出演者が別の役で再登場することが非常に多い。レギュラーキャストであっても武藤要→土門薫(内藤剛志)や榎戸輝男→日野和正(斉藤暁)のように、以前に別役としてレギュラー出演した俳優が別のキャラとしてレギュラー登場することもある。
『相棒』などと同じくほぼ毎回異なる脚本家が担当しており、人によってストーリーの味付けがかなり異なるという特徴を持つ。あちら以上に「犯人は些細なシーンに映っていた人物」という回も多い。

アニヲタ的には、キャストにやたら東映特撮OBが多い傾向にあるのが見どころ。もっとも最初期から塚田英明プロデューサーが関わっているため、ある程度意識している面はあると思われる。
近年では三澤紗千香三石琴乃加藤英美里といった声優界からのゲストも多い。
また、劇伴担当が川井憲氏であるため、正直作風には合っていないがBGMには定評がある。

テレビ朝日の東映刑事ものは登場人物が他作品に同一人物としてゲスト出演することが多いが、本作の場合もご多分に漏れずにも何度か特別出演し合っていたり、登場人物の名前が言及されていたりする。
また、同局の他のドラマや京都が舞台の作品において「京都の科捜研は優秀」などの台詞がたまに出る場合があるが、間違いなく本作のことだろう。

2015年には「京都府警察の科学捜査力の高度化に貢献し、府民の警察に対する信頼を確保することに貢献した」などとして京都府警から感謝状が贈られた。実際、放送開始時は実際の京都府警科捜研に女性研究員はいなかったところ、同年の時点では6人の女性研究員が科学捜査に従事しており、刑事部門における女性職員の活躍の拡大に貢献したことも評価された。

作品の趣旨から『CSIシリーズ』内容が酷似しているが、実はCSIよりも放送開始は早い。


◇主な登場人物

CVはボイスドラマ版のキャスト。

京都府警察本部

科捜研をはじめとする職員たちの奮闘で多くの難事件を解決に導いているが、作劇の都合上か他作品と比較しても警察官による不祥事や犯罪が多い点も特徴。
外観のロケ地は積水化学工業株式会社京都研究所。

科学捜査研究所

作中ではマリコが担当する血液・血痕・体液・毛髪・骨・組織などの「法医」分野をはじめ、指紋・筆跡・下足痕などを担当する「文書鑑定」、凶器・爆弾・音声・音響や火災・交通事故・発砲事件での再現実験を行う「物理」、防犯カメラ・電子機器・動植物の分布データを担当する「映像データ解析」、繊維・塗料・樹脂・金属や放火事件で使用された油類を鑑定する「化学」に分かれており、それぞれ専属の研究員が鑑定に従事する。

劇中で使用されている鑑定機材は時に数千万円するもので、本職の研究員もまだ使用したことがないものもあるという。
内部のセットは東映京都撮影所内に建てられており、数回リニューアルされている。

  • (さかき)マリコ
演 - 沢口靖子・上白石萌歌(14歳)/ CV:沢城みゆき

本作の主人公で、京都府警察科学捜査研究所の法医研究員。生年月日は不明だが、S.1-8話時点で30歳*2。血液型はB型*3。全話に登場。
1989年に東亜大学を卒業後、東亜大学大学院で犯罪学の博士号を取得。FBIでの研修を経て京都府警科捜研に赴任した。S.2では女性初の主任に昇進して「科捜研の女王」とも呼ばれていたが、近年ではいずれの設定も言及されておらず、S.11-8では乾が主任であるかのような描写がある。

科学捜査に信念とプライドを持ち、「科学は嘘をつかない」「真実でしか人は救われない」を信条としている。シーズンが進むにつれてインタビューを受けたりテレビ番組に出演(S.14-6)したりするようになるなどメディア出演も多くなり、世間からの知名度も高くなってきている京都府警の名物研究員。しかし、それが仇になって犯人の標的や挑戦、崇拝の対象としてサイコパスな犯罪者にはうれしくない親近感を抱かれることも多い。
強い正義感に鋭い洞察力、豊富な知識を武器に最後まで諦めることなく真実を追い求めるが、事件に集中しすぎるあまり人遣いが荒くなったり、無鉄砲かつ不用心な行動で窮地に陥ったりするなど周囲を振り回すこともしばしば。
初期はコミカルで負けん気の強い人物として描かれており、科学捜査に猛進するあまり自分勝手で傍若無人な振る舞いをすることが数多く見られ、同僚や刑事たちと衝突して時に孤立してしまうこともあったが、作風の変更や本人の成長もあってか真面目かつ冷静沈着な性格になり、周囲とのあからさまな対立も少なくなってきている。基本的にはどんな犯人であっても冷静に説き伏せることが多いが、S.6-6やS.17-7では怒りのあまり平手打ちしており、S.15-最終話では蒲原に対しても手を上げている。
研究員としての業務以外にも、洛北医科大学で遺体の解剖に立ち会ったり、自ら聞き込みや取り調べも行ったりするなど、刑事顔負けの並はずれた行動力を持つ。

仕事柄、占いや幽霊といった非科学的なことは信じない主義で、「食べ残しは罰が当たる」という話題が出た際に「科学的に根拠がない」という理由で笑い飛ばしたこともある。2015年新春スペシャルでは「でも、わざわざ崖の上まで来て真実を語る必然性も合理的理由もないと思わない?」と盛大なメタ台詞をかました*4
それに関係してか芸術への素養も全くなく、無自覚ながらその方面の人物の神経を逆撫でする発言が多い。その割に負けず嫌いな性分で、その手の話題が上がった時も黙っていられずよく滑ってしまう。
プロ意識が高く仕事に誇りを持つ職人気質のため、似たような人物がその誇りやプロ意識ゆえに罪を犯した場合、少なからず理解を示すことが多い。
料理は苦手で、自宅からは自転車で通勤している*5

同局の『遺留捜査』ではS.5-最終話に特別出演。同作の登場人物である村木繁はマリコに好意を抱いている模様。
その他、ものまねタレントのメルヘン須長氏の持ちネタの一つで、代表的なネタに「榊マリコが対戦格闘ゲームのプレイヤーだったら」というものがある。沢口氏とはS.19の製作発表で共演を果たしており、以降は劇場版のPR動画に登場するなど公認モノマネ師として活躍。
なお、彼女がネタで使う「事件だわ!」というセリフは本編には出てこないので注意
ボイスドラマ版の声優である沢城氏はS.21-1にゲスト出演している。


  • 森村茂(もりむら しげる)
演 - 佐戸井けん太

S.1に登場。初めて登場した科捜研の所長で専門は文書鑑定。
規律に厳しく、何かと突っ走ろうとするマリコの行動をあまり快く思っていない。喘息持ち。


  • 宮前守(みやまえ まもる)
演 - 山崎一

S.3~S.6-1までレギュラー登場した科捜研の所長。専門は化学。
典型的な事なかれ主義で刑事部長に頭が上がらないが、マリコの熱意に押されて徹夜で鑑定を手伝ったこともある。いつも扇子を振り回しており、所長席の後ろの壁には「経費削減」といった自作の標語が掲げられていた。
S.6-1でSPring-8*6に栄転。S.13-最終話で久々に登場し、マリコに振り回されつつも超微量成分解析に協力した。
劇場版やS.21-9でも科捜研から超微量成分解析の依頼があったものの、SPring-8のビームラインが空いていなかったために一度は依頼を断ったが、倉橋と伊知郎のツテで科学鑑定監察所が持つビームラインを使えることになり、半ば押し切られる形で捜査に協力することになる。


  • 小向光子(こむかい みつこ)
演 - 深浦加奈子

S.3~2008年スペシャルまで登場。科捜研の事務員兼会計係。既婚者。
経費節減に熱心で、節電のために残業すら許さず、打ち上げの際には会費を徴収するなど無駄遣いに厳しい。マリコに作業を押しつけられることも多く、嫌々ながらも鑑定を手伝っている。ハンサムに甘くイケメンに弱い。
S.6では産休に入っており、仕事は転籍してきた美貴が代行していた。最終話では生まれた息子の真也を連れて姿を見せ、S.7では仕事に復帰した。

深浦氏は2008年8月に他界。S.9以降は専属の事務員も登場しなくなり、経費の取りまとめは所長が行うようになっている。


  • 日野和正(ひの かずまさ)
演 - 斉藤暁 / CV:田中章貴

S.5-1から登場。専門は文書鑑定。警視庁の科捜研にいたところを京都府警の要請で単身赴任した。家族構成は中学校教師の妻とひとり娘。科捜研のメンバーに対しては男女問わず「○○くん」と呼ぶ。
当初は一般の研究員だったが、2011年スペシャルで伊知郎が退職したことで後任として所長に就任した*7
やや肥満体系で頭部が後退気味だが、マリコをはじめとする変わり者が多い科捜研の中では貴重な常識人。常に周囲への気配りを怠らず、仕事がひと段落した際は早く帰宅するよう促すことが多いが、マリコに無茶振りされるなど損な役回りも多い。
S.6では肥満を気にしてカロリー計算や食事制限をしていたがすぐに諦めた様子。しかし、S.17-17では高血圧・肥満・コレステロールと過労による虚血性心疾患が祟ってついに倒れてしまい、東京から妻が駆けつけて公災を申請した。

ヒラだった頃はアロハシャツなどのラフな服を好んで着ていたが、所長に就任してからはシャツにベストといったきちんとした服装をするようになった。バイク通勤をしている関係でスニーカーを愛用している。
初期は仕事が深夜まで及んだ際はお菓子やインスタント食品をよく広げていたが、ベビーシューは苦手の模様(S.11-2)。趣味はトランペットで、S.18-1では音楽隊に急きょ参加して腕前を披露している。

斉藤氏はS.1では物理研究員の榎戸輝男役で出演していた。


  • 乾健児(いぬい けんじ)
演 - 泉政行

S.5-1~S.11-8まで登場。専門は物理。1981年9月11日生まれ。血液型はO型。
常識人だが日頃からマリコに振り回されており、日野からも「マリコくんの飼い犬みたい」と言われたことがある。詳細は不明だが、科捜研の主任とされているような描写がある*8
高校生までは東京都に住んでおり、かつては小さな診療所を営む父親のような医者を目指していたが、高校3年のある日、友人の父親が実家の診療所に急患で運びこまれてきた際に十分な医療器具が揃っていなかったことから処置ができず、やむなく設備のある病院に緊急搬送したものの、間に合うことなく搬送中に亡くなってしまう。それ以来、父と確執が生まれて京都へ引っ越し、科捜研に就職した経緯がある。
しかし、S.11-7で父が末期の癌を発症して余命一年を宣告されたことを知り、最初は会うのを躊躇っていたが、続くS.11-8では親子の溝が引き起こした放火事件に関わったこともあり、一年間の休職願も断って父を看取るために科捜研を退職した。

泉氏は 2015年7月28日に他界。


  • 土門美貴(どもん みき)
演 - 加藤貴子

S.5-1~S.10-1までレギュラー登場。専門は映像データ解析。薫の年の離れた妹でもある。
初登場時はハイテク犯罪対策室に所属する警察官(巡査)で、科捜研に出入りしていた。兄想いの明るい性格で、初期の頃は兄とマリコがいっしょになればいいと思っていた。
科学捜査に興味を持っていたことから、S.6で自ら転籍希望を出し、産休中の光子の代理として科捜研に異動。S.7からは正式に研究員となり、主に映像データ解析を担当するようになる*9
その後、犯罪被害者のメンタルケアの仕事に興味を持つようになり、科捜研を退職して東京で精神保健福祉士の資格を取得するかどうか悩んでいたが、自ら犯人に拉致監禁されて犯罪被害者の経験をしたことをきっかけに一念発起し、科捜研を退職した(S.10-1)。
2017年スペシャルでは桜田メンタルクリニックのカウンセラーとして再登場。ニュースで勾留執行停止中の被疑者が逃走したことを知り、3年前にカウンセラーとして担当したことを説明するために京都に帰省し、マリコたちと再会した。
S.19-23では仕事の関係で京都に帰省し、再会したマリコに兄の過去を話した。


  • 吉崎泰乃(よしざき やすの)
演 - 奥田恵梨華

S.10-1~S.13-3までレギュラー登場。専門は映像データ解析。
非常に真面目で几帳面な性格で、周囲の笑い話や冗談に対してもしっかり答えようとする天然なところがある。意外と頑固で融通が利かず、自由奔放な相馬に対しては辛辣な発言をすることもしばしば。宇佐見に好意を抱いている節がある。
初登場時は科捜研で使用する鑑定機器の製造メーカーに勤務しており、官民交流の一環として科捜研に派遣されてきた。当初は短期間の予定だったが、派遣早々巻き込まれた事件で謹慎処分を受けた乾や日野に代わる活躍を見せたことが評価され、美貴の退職もあって伊知郎が所属先にかけ合い、研修期間が3か月に延長された。その後、2011年スペシャルで正式に科捜研に転籍した。
S.13-1ではサイバー犯罪対策課への異動の打診を受け、S.13-3の事件を機に独り立ちを決意し異動を承諾した。
S.19-25では殺人事件にネットワークが絡んでいたことで再登場し、亜美とともに事件解決に貢献した。劇場版でもマリコたちを手助けしている。


  • 宇佐見裕也(うさみ ゆうや)
演 - 風間トオル

2011年スペシャルから登場。専門は化学。
元々は航空科学研究所に勤務していたが、父を亡くして独り身の母の介護のために退職し、京都府警科捜研の中途採用試験に合格して採用された。その後も仕事の合間を縫って母を介護している。
日野に並んで温厚かつ良識のある人物で、さまざまな分野の知識に造詣が深く、周囲や視聴者への解説役も兼ねる。中でもお茶を好み、しばしば淹れたてのお茶を周囲に振る舞っている*10
その一方で、妹を連続猟奇殺人犯に殺害されるという悲壮な過去も持っている。

風間氏はS.7-9にも別役でゲスト出演。S.20以降は老眼が進んだことから眼鏡を着用することになり、周囲からの見え方を気にしていたというが、視聴者にアンケートを行ったところ好評だったため、安心した様子を見せていた。


  • 相馬涼(そうま りょう)
演 - 長田成哉

S.11-9~S.16-8までレギュラー登場。専門は物理。
元々は民間の事故鑑定機関に勤めていたが、かねてから科捜研への就職を希望しており、全国の採用試験を受け続けるも面接での評価が低かったことから不合格が続いていた。最終的にはようやく京都府警科捜研の試験に合格し、退職した乾の後任として採用された。
空気の読めないマイペースな性格で、悪気なく思ったことをそのまま口にしてしまうきらいがある。やや不謹慎な発言や証拠品の勝手な持ち出しといった問題のある行動も少なくなく、泰乃や日野から叱責されることもたびたびで、マリコからも耳を引っ張られたり頭を叩かれたりしている。一方で妙なところで観察眼に優れ、彼の何気ない言動が事件解決のヒントにつながることもある。
早月の差し入れを遠慮なくつまむことが多く、初登場時に独り占めした経緯から彼女からの印象はやや悪い。

S.16-7では古巣を通じてカナダの科学捜査センターに誘われており、自身のスキルアップのために転職を決意。その時に起きた連続爆破事件を「最後の事件」として解決し、日野からの休職扱いも断って科捜研を退職。マリコ以外のメンバーや蒲原に見送られながら旅立った(S.16-8)。
S.19-3でカナダから一時帰国し、マリコたちと再会。その際に同行するはずだった友人の研究者が射殺され、後任として採用された呂太の空気の読めない正論に激高してつかみかかったが、事情聴取の間に呂太が無邪気に友人の論文を褒めていたことを聞いて和解。彼と協力して事件を解決し、友人の無念を晴らしてカナダへ戻った。
劇場版にも登場し、マリコたちの捜査に協力する。呂太とは良好な関係を築いており、カナダで一軒家を買ったことを自慢していた。


  • 涌田亜美(わくた あみ)
演 - 山本ひかる / CV:天希かのん

S.13-3から登場。専門は映像データ解析。
木島の大学時代の後輩で、就職活動に失敗してネットカフェで寝泊まりをしながらアルバイトをしていたところ、彼の依頼を通じて科捜研に協力し、サイバー犯罪対策課に異動した秦乃の後任として採用された。
小学生の時からパソコンに詳しく*11、自作の解析プログラムが入っている「Ami Special」というUSBメモリを持ち歩いている。
初登場時は「明日から初期化して頑張ります」「(はじめて遺体を見て)すみません、フリーズしていました。再起動します」と発言するなど、発言にパソコン用語が混じる傾向があった。現在では挨拶の際の敬礼ポーズや「ラジャー」「恐縮です」が口癖になっている。


  • 橋口呂太(はしぐち ろた)
演 - 渡部秀 / CV:田中章貴

2017年正月スペシャル~S.21-最終話まで登場。専門は物理。
退職した相馬の後任として科捜研に採用された。天真爛漫で愛嬌があり、子どものような言動も多い*12
物理研究員としては優秀で核心を突く発言も少なくない一方、藤倉にすらタメ口で話すなど社会常識に欠けており、注意されても「個性」と主張するマイペースな若者。思ったことをすぐに口に出してしまうことも多い。
当初は遺体を怖がっており、見つけるや声を上げて遠くに逃げ出し、物陰に隠れながら会話をするほどで、「遺体は生理的に受けつけない」「だって(遺体を)見なくても(捜査)できるもん」と発言していたが、マリコや早月に諭されたことで遺体と向き合うことの重要性を知り、以降は遺体に触れるようになった(S.16-9)。
S.22では科捜研を退職しており、小学校時代の恩師の推薦によって文部科学省の科学教育官になったことが明かされた。


  • 君嶋直樹(きみじま なおき)
演 - 小池徹平

S.22-1から登場。専門は物理。
元々は京都環境生態研究センターに所属していたが、研究室が突然閉鎖されてしまい、無職になりそうだった時にたまたま求人募集していた科捜研に飛びついて転職。退職した呂太の後任として採用された。
乾のように真面目な性格で、「人の心の闇を科学で解明したい」という思いを抱いている。
既婚者。中でもひとり娘の莉子を溺愛しており、育児にも余念がないイクメン。


刑事部捜査第一課

初期は「捜査課」と言及されたシーズンもある。

  • 木場俊介(こば しゅんすけ)
演 - 小林稔侍

S.1~S.4-最終話に登場。長年の捜査の勘で勝負する昔気質のベテラン刑事で階級は警部→警視正
初期はマリコの科学捜査に否定的な態度を取り、勝手に捜査に首を突っ込んでくる彼女を疎ましく思っていたが、次第に科学の力を信じるようになっていき、いつしかお互いに信頼するパートナーに。
被害者の方が悪人だった後味の悪い事件では苦悩するマリコを支えるなど、単純な正義感で動いていた彼女に大きく影響を与えた人物でもある。自分の捜査していた事件が原因で妻を殺害された過去を持つ。
一時期は停職処分や交通課に異動したこともあり、S.1-最終話で辞職したが、S.2-1で復職。その後、S.4では膵臓癌を患っているために余命わずかであることが判明し、それでもある事件を独断で捜査していたが、最終的には殺し屋に刺殺され殉職。事件解決後は警察葬が執り行われ、二階級特進で警視正に昇任。
死後もS.5である事件の容疑者として浮上するが、マリコたちの尽力によって無実が証明された。S.13-7では府警の殉職者慰霊碑に名前が刻まれている。


  • 土門薫(どもん かおる)
演 - 内藤剛志・長村航希(高校時代) / CV:福山潤

S.5-1から登場。殉職した木場の後釜として登場した熱血刑事で階級は巡査部長→警部補。1962年6月18日生まれ。美貴の年の離れた兄。
初登場時は革ジャンを着た関西弁混じりで話す粗暴な刑事で、「アメちゃん」と称するドロップ缶を山積みにして常備し、事あるごとに配ろうとするという人物として描かれていた。
犯人逮捕のためなら手段を選ばない性格で、部下や上司からは毛嫌いされ、マリコともぶつかり合う関係だったが、冤罪を生み出したことを機に無骨な言動は鳴りを潜め、マリコとも信頼し合える関係になっていった。
S.6以降は現行のスーツ姿で、性格も多少は穏やかになったがそれでも粗暴な一面は残っており、特に身勝手な動機で犯行に及んだり反省の色が全く見られなかったりする犯人相手には激情することもある。

八条中央署で刑事を拝命するも、同僚が妻の有雨子と不倫していた噂が立ち、自ら舞鶴南署へ異動*13(S.19-23)。そこでも覚醒剤売買の絡む事件で暴力的な取り調べをしてしまい、佐久間の根回しもあって府警本部に異動した過去を持つ*14(S.18-3)。その他、時期は不明ながら四条署にも在籍していたことがある(S.6-1)。
2019年正月スペシャルでは新設される司法取引準備室へ司法取引監督官として異動する話が持ち上がったが(曰く「分不相応な栄転」)、ある事件がきっかけで前述の過去の暴力的な取り調べの一件が蒸し返されてしまい、異動の話は白紙になった。
S.19-24では藤倉から打診された警察学校教官への異動を承諾したが、広域サイバー捜査係の新設が白紙に戻されたことによる組織再編から、S.19-26で再び捜査一課に戻ってきた。

内藤氏はS.2~S.4ではプロファイラーの武藤要役で出演。2018年スペシャルでは土門との一人二役で登場し、蒲原や亜美は「誰かに似てませんか?」と驚愕していた。
ボイスドラマ版の声優である福山氏は劇場版にゲスト出演している。


土門の部下
  • 杉内亮(すぎうち りょう) / 寺原智則(てらはら とものり)
演 - 半田健人 / 溝呂木賢

S.5に登場した土門の相棒。杉内はイケメン好きの光子からちやほやされていたが、寺原はやや気弱で抜けた面があることから見向きもされていない。


  • 谷口朝男(たにぐち あさお)
演 - 丸山智己

S.6に登場した土門の相棒。階級は巡査。
長身で一本気、そして不器用な新米刑事。理由は不明だがS.6-4で所轄署へ異動になり、土門も「納得できません」と佐久間に詰め寄っている。
S.6-9で再登場し、土門たちと合同捜査を行った。


  • 木佐貫直巳(きさぬき なおみ)
演 - 森本亮治

S.6-4~S.7に登場した土門の相棒。階級は巡査。
スマートな2枚目で科捜研にも協力的。正義感が強く頭の回転は速いが、刑事としての経験が少ないことからたまに抜けた行動を取ることがある。
あまり目立たないがメガネをかけた色黒のイケメンで、捜査で女子高に聴きこみに言った際には女子高生に囲まれたり、初対面の光子にも気に入られたりしている。
彼を最後に土門の相棒はしばらく不在になったが、端正な顔立ちのイケメンという設定は以降も受け継がれている。


  • 権藤克利(ごんどう かつとし)
演 - 高橋光臣

S.10-スペシャル~S.12-5まで登場。木佐貫以来久々に登場した土門の相棒で階級は巡査→巡査部長→警部
真面目で真っ直ぐな性格の体育会系。基本的に土門の指示に忠実で、S.11-1ではやむを得ない事情とはいえ女子トイレ侵入もやってのけた。
S.12-4では殺人の疑惑をかけられた亡き同期の無念を晴らすために独断で事件の解決に動いていたが、彼の妹と行動中に殺し屋に襲われ、顔を確認しようとした一瞬の隙をつかれてナイフで刺され、マリコたちに重要な手がかりを残して殉職。事件解決後は同期と一緒に警察葬が執り行われ、二階級特進で警部に昇任した。S.13-7では府警の殉職者慰霊碑に名前が刻まれている。
彼の死は土門の大きな傷になっているようで、自分の生命も顧みずに無茶な捜査に走る要因になっている。


  • 木島修平(きじま しゅうへい)
演 - 崎本大海

S.12-6~S.15-1までレギュラー登場。殉職した権藤の後任として所轄署から配属された土門の相棒で階級は巡査部長。生年月日は不明だが、初登場時26歳。
実直かつ爽やかな好青年で科捜研にも協力的。新米刑事だった頃に土門と出会い、自分のような若手でも一人前の刑事として扱ってくれた彼を尊敬し、役に立ちたいと願っているが空回りしてしまうこともある。亜美は大学時代の後輩で、ある事件を機に科捜研に連れて行った(S.13-3)。
S.15-1では所轄署から捜査一課に異動してきた蒲原に先輩風を吹かせて対抗意識を燃やしていたが、彼と捜査中に拳銃を所持していた高校生に撃たれて意識不明の重体に陥ってしまう。命に別状はなかったものの、事件解決後に警務部へ異動の内示を受け、土門からの刑事への復帰の提案も丁重に断り、半ば望む形で異動を決意。「高校生に撃たれるなんて刑事失格です」と卑下していたが、土門からの「どこへ行っても、俺と離れても、お前は刑事だ」という言葉に涙を流しながら固い握手を交わした。
劇場版では警務部の一員として再登場。強引な捜査を行った土門を監察するために連行する役割を担ってしまい、複雑な心境を見せていた。


  • 蒲原勇樹(かんばら ゆうき)
演 - 石井一彰 / CV:竹田海渡

S.15-1から登場。木島と入れ替わるように登場した土門の相棒で階級は巡査部長。
普段はクールで冷静な姿勢を崩さないが、自分の思っていることが言葉や態度に出てしまうこともある。初期は不愛想で刺々しい印象だったが、シーズンが進むにつれて真面目で誠実な人柄が垣間見えるようになってきており、子どものイタズラに引っかかってしまう素直な一面もある。コーヒーに砂糖を大量に入れるほどの甘党で、辛い物や昆虫が苦手。

洛南署刑事課組織犯罪対策係時代は佐妃子の部下で、彼女の行動は全て正しいと信じるほどの信奉者だったため、当初は捜査一課への異動を不服に感じており、マリコをはじめとする科捜研のメンバーや土門に対しても冷淡かつ反抗的な態度を見せていた。
しかし、ある事件で彼女に利用された挙句裏切られてしまい、土門やマリコに諭されたことを機に距離を置くようになり、組対三課への誘いも断って「自分の正義」について考えるようになった(S.15-3)*15。やがて「刑事として一番大切なもの」や「刑事としての軸」を教えてくれた土門とマリコに深い尊敬の念を抱くようになる。
S.19-25では翌年新設される生活安全部広域サイバー捜査係への異動の内示を受け、土門に教えられたことを生かせないまま異動することを残念に思いながらも、堀切の被疑者にも被害者にも寄り添う姿に大きな影響を受け、辞令に従う意思を示した。
しかし、S.19-26にて堀切が違法捜査を行ったことで広域サイバー捜査係の新設が白紙に戻され、それによる組織再編から再び捜査一課に戻ってきた。

石井氏は『警視庁・捜査一課長』では警察庁刑事局捜査第一課理事官の白馬應治役でゲスト出演。警察庁長官の御曹司で、役職からして階級は警視正と思われるが警視監の笹川刑事部長すら敬語で話すエリート警察官僚であるため、本作と上下関係が入れ替わっている。
その他、S.6-最終話では蒲原としても特別出演(一人二役)。自分たちは東京に住んでいても刑事として駆けずり回っていたのではないかと思いを馳せている。


刑事部組織犯罪対策第三課

シーズンによって設定が変更されており、S.6-1では組織犯罪対策部として独立しているような描写があったが*16、同話の不祥事が影響してか、S.7-2やS.8-最終話では薬物対策課に縮小された形で登場。
しかし、S.11-5では組織犯罪対策課という名前が挙げられたのを機に、以降の回では刑事部の管轄という立場になっている*17

  • 落合佐妃子(おちあい さきこ)
演 - 池上季実子

S.15に登場。洛南署から異動してきた組織犯罪対策第三課の刑事で階級は警部補。1965年5月8日生まれ。女性ながら体格がよく、常に高圧的な態度を隠さない。
拳銃や違法薬物の摘発で数々の功績を挙げたことから「銃器薬物のクイーン」の異名を持ち、小屋一棟を木っ端微塵にする爆発に至近距離で巻き込まれても治療も受けずに捜査の陣頭指揮をとり続ける女傑(2016年正月スペシャル)。
しかし、強すぎる功名心ゆえに捜査手法は極めて独断専行かつ強引で、犯罪を撲滅するためならどんな犠牲を払うことも厭わないほど歪んだ正義感の持ち主。刑事や科捜研を駒として扱うことも厭わず、得た捜査情報を周囲と共有せずに自分や課内で独占したり、結果ありきのために平気で証拠を捏造したり、情報提供者を見殺しにしたりするなど、とにかく手段を選ばない冷酷非道さから「組対の死神」とも呼ばれて忌み嫌われている。その割には自分の行為を棚に上げ、捜査を邪魔した相手を容赦なく罵倒する狭量な面もあり、マリコや土門とは意見が合わずにたびたび対立する。
また、無関係な一般市民を巻き込むことこそしないものの、犯人が傷つく分には構わないらしく、そして事件解決のためなら自らの生命を捨てることにも一切の躊躇いがなく、2016年正月スペシャルでは犯人のモデルガンが暴発することを知った上で執拗に挑発しており*18、事件解決後にマリコと土門に非難されても「武器や薬物の売人が摘発できればそれで本望」と開き直っている。
蒲原は所轄時代の部下で、彼の性格に強い影響を与えた人物でもある。初期は自分に心酔していることを利用して捜査一課の情報をいち早く得ようとしており、捜査一課に配属されたことに不満を持っていた彼に「捜査一課で手柄を上げたら私が組対三課に引っ張ってあげる」と唆して自分の駒にするつもりだったが、そのために捜査は回り道を強いられ、被疑者が殺害される事態を招いてしまう。この一件で蒲原は彼女の捜査手法に疑問を抱くようになり、自分なりの正義を考えるために組対三課への誘いを断り、距離を置かれるようになった(S.15-3)。
S.15-14~最終話では自らの生命と引き換えに暴力団と癒着しているフリーライターをマリコたちに逮捕させた。事件解決後、佐伯は二階級特進と警察葬を執り行う腹づもりだったが、この事件で彼女は証拠を捏造し、自殺を殺人事件にでっち上げてまで犯人を逮捕させようとするという違法捜査を行っていたことから、藤倉はマリコや土門の意見を尊重してマスコミに伏せることなく全てを公表した。

上記のように犯罪に対して強い敵意を持っていたが、このような歪んだ正義感に成り果ててしまった経緯は不明。
S.15-3では蒲原に対して「銃や薬物を扱う犯罪者はプロだから、こちらも非合法スレスレの捜査をしないと太刀打ちできない」という趣旨の持論を述べており、これを清濁併せ呑む正義だと言っている。
初期はマリコたちを便利な道具程度にしか思っていなかったが、彼女の実力は認めており、S.15-12ではマリコと女子会をしたり、最終話ではマリコに手紙を残して事件の解決を託したりした。
マリコとは対照的な人物として描かれている節もあり、白衣のマリコと黒衣の佐妃子が交差するシーンや、法律やルールを重視するマリコと自身の正義を優先する佐妃子がぶつかりあうシーンもある。

彼女が登場する回は6話と数こそ少ないが、いずれもシリアスな内容になのでS.15は彼女が出るかどうかで大きく雰囲気が異なる。
また、最初の3話(1話・3話・正月スペシャル)では毎回『相棒』にも登場する架空の国エルドビアが話題に挙がっており、後のシーズンでも同作に登場する用語が出てくるのが恒例になりつつある。


刑事部長

科捜研は捜査一課や鑑識課と同じく刑事部に所属することから必然的に刑事部長の配下になるため、しばしば捜査方針を巡って対立している。
階級は警視正が多いが、S.19-19では藤倉が府警初のノンキャリア刑事部長と言及されたことから、佐久間までの人物は全員キャリアだったことになる。

  • 有賀行雄(ありが ゆきお)
演 - 松井誠

S.2に登場した刑事部長。癖者揃いの科捜研をあまり快く思っておらず、自らの存在を誇示するために科捜研の改革を行う。
大森泉(演 - 小林千晴*19)という秘書を従えているが、こちらはマリコたちに協力的で、しばしば鑑定の手助けをしている。


  • 猪俣(いのまた)
演 - 村杉蝉之介

S.3-5, 最終話に登場した刑事部長。階級は警視正。下の名前は不明。

村杉氏はS.13-14にも出演している。


  • 正宗岳尋(まさむね たけひろ)
演 - 小木茂光

S.4に登場した刑事部長。過去にある政治家の汚職や殺人の揉み消しに関わっており、独自に真相を突き止めようとしていた木場が殺し屋に殺害される事態を招いてしまう。
最終的にはマリコたちの罠にかかって真相を突き止められ、逮捕された(S.4-最終話)。

小木氏は2018年スペシャルにも別役でゲスト出演している。



  • 佐久間誠(さくま まこと)
演 - 田中健

S.5~2013年クリスマススペシャルまでレギュラー登場。階級は警視正。不祥事を起こした土門を府警本部に引き取った過去がある(S.18-3)。
初期は捜査費用を水増しして裏金作りをする場面があり(S.7-2)、組織の体裁を重視してマリコや土門と対立することも多いが、基本的には厳しくも部下思いの人物であり、刑事部長という人脈の広さを利用して捜査に協力することもある。きれい好きなのか、刑事部長室の机でごみ取り粘着テープのコロコロをかけるシーンが多い。
タクシー転落事件に際し、事件解決を急がせたことで生じたさまざまな責任を取って自ら辞表を提出した(2013年クリスマススペシャル)。
劇場版では警察協力受難者協会の評議員として登場。前述の経緯から警察の被害に遭っている人を助ける仕事をしており、土門たちの捜査によって不利益を被ったと主張する加賀野教授に会い、捜査に違法性がなかったかを調査した。


  • 藤倉甚一(ふじくら じんいち)
演 - 金田明夫

S13-1から登場。奈良県警から異動してきた鑑識課長で階級は警視→警視正*20。京都府出身。
ノンキャリアで奈良県警に採用後、鑑識畑一筋を歩んできた現場第一主義者。初登場時は1週間前に京都府警に赴任してきたばかりだった*21。その後、2013年クリスマススペシャルで佐久間が辞職したことから、警視正に昇任の上で府警初のノンキャリア刑事部長に抜擢された。
正義感が強く、頑固で曲がったことを嫌い、人に媚びたり愛嬌を振りまいたりすることはしないが、呂太の「お家が近所」発言をそのまま返したこともある(S.20-6)。
仕事柄、予断や憶測を一切排して事件関係者が捜査に加わることを良しとしない主義。土門の頼みもそれなりの証拠を提示しない限りは許可を出さないことが多い。
当初は「鑑識や科捜研はあくまで裏方であるべき」「刑事や科捜研はあくまで道具に過ぎない」と考え、捜査に過度に介入するマリコを快く思わず、実力は認めつつもやり方については厳しく非難し、土門ともどもしばしば対立していた。
だが、それ以上の問題児である佐妃子には手を焼き、さすがの彼もお手上げの状態になっており、彼女を止めてほしいと2人に頭を下げる一面も見せた(2015年正月スペシャル)。
それもあってか次第にマリコたちに一定の理解を示すようになり、相馬たちが違法捜査を犯した際は咎めながらも犯人を見つけるために見逃すなど(S.14-9)、表立って対立することも少なくなってきている。
人気小説家である大文字智美の大ファンらしく、真相解明のためにマリコが再現させた小説のラストとされる原稿を渡すように要求するなどのミーハーな一面も見せた(S.15-13)。

彼もまた厳格だが部下思いの人物で、あくまで予断や憶測ではなく証拠を重視して刑事部長の立場で慎重に吟味しているため、状況によっては彼の言い分が正しいこともマリコたちは理解している。「事件関係者が捜査に加わってはならない」という考えは自らにも徹底しており、S.19-19では小学校時代からの親友でもある平野巡査が事件に関与していると疑われるや否や、余計な忖度や憶測が入らないように自ら捜査の指揮を外れる決断を下した。
そして刑事部長としての責任感も強く、不祥事は基本的に隠蔽せずに発表しており、万が一の際はいつでも潔く責任を取る覚悟を持っている(S.18-1)。


生活安全部

  • 堀切徹(ほりきり とおる)
演 - 中村俊介

S.19-25~26に登場。京都府警察生活安全部サイバー犯罪対策課特捜係の刑事で階級は警部補。愛妻家。蒲原に翌年新設される広域サイバー捜査係への異動が内定していること告げ、彼を戸惑わせた。
飄々とした人物で物腰が柔らかく、犯人に対しても寄り添い諭すタイプで*22、佐妃子や土門とまた違う刑事像は蒲原に大きな影響を与えた。
仕事柄、死亡事件を担当したことがなく、自ら司法解剖に立ち会うことを希望するなど勉強熱心な一面もある。

S.19-26では事件の真相を見抜いた上で新たな事件の発生を阻止して犯人を逮捕したが、事件解決のためとはいえ裁判所の許可を得ずに捜査対象の車にGPS発信器を取りつけるという違法捜査を行ってしまい、訓戒処分を受けてサイバー犯罪対策課解析係へ異動になった。
この件で広域サイバー捜査係の新設は頓挫し、組織再編によって土門や蒲原は捜査一課に戻された。ちなみに、妻は異動には猛反対だったらしく、彼自身も処分を飄々と受け入れていた。


本部長

京都府警察本部長の階級は警視監だが、佐伯以外は言及されていないことも多い。

  • 沢木(さわき)
演 - 立川三貴

S.1-7~最終話に登場した本部長。下の名前は不明。


  • 国持三郎(くにもち さぶろう)
演 - 大林丈史

S.7-2, S.8-最終話, S.10-4に登場した本部長。

大林氏はS.5-3にも別役でゲスト出演している。


  • 大西武政(おおにし たけまさ)
演 - 津川雅彦

S.11に登場した国持の後任の本部長。
15年前の大阪府警刑事部長時代に発生した連続金融機関脅迫事件において、やむを得ない事情とはいえ一部の捜査情報を隠蔽および改竄してしまい、それが原因で記者会見中に爆弾を持った犯人に狙われてしまう。
最終的にはマリコたちの説得で真相を告白し、責任を取って自ら辞表を提出。マリコや土門に対して「ようやく肩の荷が下りたよ」と感謝の言葉を言い残して去って行った(S.11-最終話)。


  • 佐伯志信(さえき しのぶ)
演 - 西田健

S.12-1より登場し、S.14以降は準レギュラー。大西の後任として赴任した本部長で階級は警視監。2001年頃は大阪府警刑事部長を務めていた(S.13-7)。
普段は府警トップらしからぬちゃらんぽらんとした気さくな性分で、言動も割とコミカルだが、有事の際はそれなりの度量を示すことがある。
典型的な事なかれ主義であることから府警の体裁にこだわっており、不祥事が起きるや否やマスコミ対応を藤倉に押しつけ、都合のいいニュースの時だけ率先して記者会見を行おうとするなど目立ちたがり屋な人物。佐妃子が殉職した際は意気揚々として二階級特進と警察葬を発表しようとしたが、藤倉は一切隠すことなく彼女の違法捜査について会見することを主張し、「君は頭が固すぎるんだ」と引き止めようとしたが止めるには至らなかった(S.15-最終話)。

西田氏は『警視庁・捜査一課長』では浅草中央署地域課佐伯町交番(後に練馬中央署地域課佐伯駅前交番)勤務の本淵陽(ほんぶち よう)役でゲスト出演。
言うまでもなく、「佐伯」と「本部長(ほんぶちょう)」にかけた名前である。


近畿管区警察局

近畿地方の各府県警の監察・業務指導、表彰、広域捜査の調整、大規模災害への対応、警察通信事務、幹部教育などを行う警察庁の地方機関。
また、巡査部長や警部補に昇任した警察官などの研修を行う「管区警察学校」も併設されている。

  • 芝美紀江(しば みきえ)
演 - 戸田菜穂

S.12-1で初登場。警視庁上野毛署から京都府警刑事部捜査一課に赴任してきた女性管理官。階級は警視。
「冤罪は怖いが、手をこまねいている間に第二第三の被害が出る方がもっと怖い」という信念を持ち、事件解決を急ぐ傾向にあることからマリコや土門とたびたび対立している。一方で、あくまでも市民の安全や人権を最優先にすべきという信条も持っている。
上野毛署刑事課長時代*23、元恋人からのストーカー被害を訴えていた女性が殺害される事件が発生したが、担当の群侍刑事が長期研修へ行っていたことからほとんど捜査されておらず、現場からの情報を一切知らされていなかったことから憤慨し、被害届の放置と捜査の中断を不祥事であるとして群侍の処分を求めて告発するとともに、自らも責任を取って被害者遺族が住む京都府警に異動したという経緯がある(S.12-5)。
その後、例のストーカー殺人事件の一審の判決が下り、控訴審が始まるにあたって群侍を脅してまで呼び出し、被害者の両親に謝罪させようとしたが拒絶され、再び説得しようとした際に群侍を殺害した犯人に突き飛ばされて重傷を負う。事件解決後は近畿管区警察局への異動が決まり、監察官として理想の警察の実現を目指すことをマリコに宣言した(S.12-最終話)。
2013年クリスマススペシャル以降はいずれも主任監察官という立場で登場し、マリコや土門たちの監察官聴取を行っている。


警察庁

  • 倉橋拓也(くらはし たくや)
演 - 渡辺いっけい / CV:福山潤

S.1~S.3まで登場。兵庫県警から京都府警に赴任してきた刑事部長でマリコの元夫。4年前にすでに離婚している*24。人当たりがよく正義感も強いが、組織に逆らえず優柔不断な面がある。
当初は木場の相棒である城丸準子と交際していたが、マリコに対する優柔不断な態度が彼女を怒らせてしまい、S.1-7で木場を左遷したことを機に破局した。
S.1-最終話では警察庁への異動話も出たが、事件での正義感が祟って滋賀県の琵琶湖北署長へ左遷されてしまう。S.3-最終話に再登場し、上層部から不祥事の一切の責任を押しつけられて懲戒処分にされそうかけた部下兼恋人の伊塚夏子を守るため、頭を下げてまでマリコに再捜査を依頼。その後、人事に手を回してマリコに科警研への栄転話を持ちかけ、一度は断られたものの事件解決後は異動を引き受けることを聞き、握手を交わしてマリコと別れた。

劇場版で約20年ぶりに再登場。警察庁刑事指導連絡室長に出世しており、土門の監察官聴取に同席した。帰り際にマリコと久しぶりに再会し、「俺にできることがあったらいつでも頼るといい」と言って名刺を渡した。直後に本当にマリコから連絡が入り、無茶な要求を押しつけられた。
S.21-1でも再び京都府警を訪れ、マリコを警察庁で刑事の卵に科学捜査を教える専任の指導官に推薦したことを告げる。さらに同僚が転落死した事件の捜査を依頼するが、上層部は保身のために箝口令を敷いて事件を隠蔽しようとしており、事件解決後は面子を潰されたとして当てつけでマリコの異動を白紙に戻したため、彼女に混乱させて悪かったと謝罪して東京へ帰った。


洛北医科大学

京都市内にあると思われる架空の医科大学。京都府警から遺体の解剖を請け負っており、マリコは毎回のように出向いて解剖に立ち会っている*25
外観のロケ地は京都造形芸術大学。

  • 風丘早月(かざおか さつき)
演 - 若村麻由美

S.8-1から登場。洛北医科大学医学部病理学科法医学教室の教授。誕生日は8月18日。
現場から搬送されてきた遺体を「では、開いてみましょうね」の合図でマリコとともに解剖。その後、おやつの差し入れとともに解剖結果を持って「まいど!」と科捜研を訪れるのがお約束。彼女との雑談が事件解決のヒントになることも多い。
日野のようにいつもマリコに無茶ぶりされており、解剖中に気になった点を見つけた際には「目力ビーム」の勢いに負け、「念のため、調べておきます」と降参。徹夜で解剖してもマリコからは通常通りに扱われて「はい、愛想なし」と諦めるのがオチである。
時に科捜研での鑑定に巻き込まれることもあるが、多少の愚痴は言いつつも付き合うほどの心の広さがあり、科捜研の一員のように扱われることもある。

私生活では長女と長男を持つシングルマザー。マリコと違って料理の腕前も高く、S.15-7では実験で使う弁当を料理下手なマリコに代わって被害者のレシピ通りに作り上げ、S.20-2では10分でおかず4品を作るスキルを持っていると話している。
夫については初登場時「こっちから捨ててやった」と強がっていたが、実はS.8-5より7年前に失踪しており、気持ちの整理をつけるために失踪宣告の申し立てをしていたことが明かされた*26
だが、実際には殺人事件に巻き込まれていたことが判明し、後に山中から発見された白骨遺体が夫だったと知って大きなショックを受け、涙を流した。


マリコの家族

  • 榊伊知郎(さかき いちろう)
演 - 小野武彦

S.6~2011年スペシャルまでレギュラー登場。マリコの父。
元々は科学を専門とする元大学教授・考古学者で、S.6-1にてSPring-8へ栄転した宮前の後任として所長に就任。専門は化学。
大学教授時代に依頼された科学鑑定に対し、結果を提出した後に証拠が裁判で適切に使われるかまでは責任を持たなかった経緯から2度逆恨みされ、一度は殺人の標的にまでされたことがある。事件を最後まで見届けなかったことに決着をつけるために所長に就任したと語っている。
性格はマイペースで温厚だが、マリコに対してはきついことも平気で言う。職場でも「父さん」「マーちゃん」と呼び合うことがある。マリコの名付け親だが由来は忘れたらしい。

2011年スペシャルでは新設される「科学鑑定監察所」への異動を打診され、科捜研を退職。メンバーとはいつか同志として再び会えると信じ、置き手紙を残して去って行った。2013年クリスマススペシャルでは科学監察官という立場で登場し、マリコたちが引き起こしてしまった冤罪疑惑の尋問を担当した。
S.19-最終話ではS.19-1に登場した科学警察研究所(科警研)主任研究員・橘つかさの代理としてマリコに再鑑定を依頼した。事件解決後は土門に対し、マリコは他人の迷惑を顧みずに周囲の人を振り回してしまう性格から、科捜研には長くいられずに戻ってくると思っていたこと明かした。
劇場版では再び科学監察官として登場し、マリコたちの尋問を行った。「科学者」としてマリコの質問に答え、事件解決のために科学鑑定監察所が持つSPring-8のビームラインを特別に貸し出すように手配して捜査に協力した。


  • (さかき)いずみ
演 - 星由里子

横浜に住むマリコの母。のんきな発言をするなど明るい性格。マリコの行く末を案じ、再三お見合いを薦めているが、「再婚なんてしない」と突っぱねられている。マリコの忘れっぽいところはいずみ譲り。
夫婦仲は良好だがケンカすることも多く、一時期横浜を出てマリコの家に同居したことがあった。
S.4ではコインランドリーで偶然知り合った木場にほのかな恋心を抱き、オシャレをして会いに出かけるなどしていたが、殉職後は伊知郎とやり直すことを決めたようである。
その後も京都へ遊びに来たり、マリコが実家へ行ったりすると時々登場していた。

星氏は2018年5月16日に他界したが、S.19以降はマリコと電話越しで会話するのみだが、劇中では健在のようである。
劇場版では過去の映像を流用した形で登場。


その他

  • 佐沢真(さざわ まこと)
演 - 野村宏伸

S.13-10で初登場。京都医科歯科大学の解剖医で、臓器を盗まれた責任を問われた早月に代わって遺体の解剖を担当した(S.13-10)。マイペースな性格で何かと会話が噛み合わず、決して悪気はないが誤解を招くことも多い。
特異的無嗅覚症」という特定の臭いだけが嗅ぎ分けられない体質の持ち主で、S.14-8~9ではそれが原因で連続殺人事件の被害者の死因を誤認し、一時は早月や土門たちから犯人としての疑いの目を向けられてしまっていた。やがて誤解を解いてくれたマリコに好意を持つようになり、連続殺人の犯人に繋がる重要な情報を伝えたほか、彼女が犯人に襲われた時には応急処置を施して軽傷にとどめた。事件解決後はマリコにプロポーズするが、あっさりと断られてしまった。彼女はさらに「そんなことより」と命の恩人の告白を速攻で断った上に仕事を依頼し、早月まで巻き込んだ。
劇場版では同じ大学に勤務する斎藤准教授が転落した現場を目撃し、ショックで失神してしまう。さらに自分に向かって「助けて」と言っていたのに助けられなかったことを思い出し、原因究明のために自分に解剖させて欲しいと懇願する。未だにマリコのことは諦めきれない様子である。


  • 江藤壱(えとう はじめ)
演 - 中川大志

S.17に登場した関西科学鑑定所に所属する民間の鑑定員。S.17-1で京都府警を訪れ、佐伯の意向で科捜研に協力することになる。
クールな性格で愛想がなく、仕事はスピードを重視して合理的に優先順位を決めてから取り組む主義。呂太のやっていた「手間と時間のかかる鑑定は時間の無駄」と切り捨てて自分の鑑定こそ優先すべきだと主張し、何日もの徹夜も辞さないブラック企業職人気質な科捜研の働き方に対して「非効率的に仕事をして毎晩徹夜なんて間違ってます」「寝食を忘れるほどの使命感ですか……。異常ですね。人間的じゃない」と発言するなど、科捜研を否定するような役回りになっている。
実は相馬の退職による欠員募集の際に科捜研の採用試験を受けており、呂太とともに最終選考まで残っていた人物。亜美は「こんな能力の高い人落として、なんで呂太くんなんか採用したんですか」と残念がっていたが、日野から「でも、君はここには合わないよ」と言われてしまい、事件は呂太の「時間の無駄な鑑定」で解決したにもかかわらず最後まで自らの考えを改めることなく科捜研を後にした。
S.17-最終話で再登場し、日野に依頼されて再び科捜研に協力する。実は第17話の事件で呂太の引き継ぎをした人物は彼の先輩で、引き継ぎ自体は問題なかったものの一番肝心な使命感を引き継げなかったことを悔やんでいたという。これを機に使命感というものに興味を持つようになり、上記のような融通の利かない一面は鳴りを潜めて友好的な態度を示していた。


◇主な科学捜査・鑑定・用語

  • DNA鑑定
本作では最もオーソドックスな鑑定。
殺人現場に残された血痕や毛髪などからDNAを採取し、容疑者や参考人の物と照合して同一人物かを確かめる。
その性質上、最終的に犯人を特定する決め手の鑑定になることが多い。
この鑑定は法医学研究員たるマリコの仕事である。

  • 映像の拡大鮮明化
科捜研が誇る最高技術。
監視カメラなど証拠となる映像の画質が悪いときに登場し、謎の技術によって犯人の顔や車のナンバーがバッチリ分かってしまう。
「ここ、拡大鮮明化して」といったマリコの発言はシリーズを代表する台詞になっており、LINEスタンプになっていたり、BGMの一つがサウンドトラックでは「拡大鮮明化された真実」になっていたりする。

  • 歩容認証
映像の画質が悪すぎて顔を判別できなかったり、そもそも顔自体が写っていなかったりするなどの理由で人物が特定できない時に使われる技術。
人間が歩く時の姿勢をパターン化し、複数の映像と比較することで同じ人物かどうかを判別できる。

  • 脳指紋検査
人間の脳は無意識のうちに見聞きした情報を過去の記憶と照合しており、記憶と一致した時に現れるP300という脳波を観測する検査。
事件の重要な参考人が記憶障害などを負っている時に、本人も知らない情報を引き出すのが目的。

  • アルタイラ出血熱
アルタイラウイルスという架空のウイルスによって引き起こされる感染症。感染すると抗血清を打たない限り100%の確率で死に至るという恐ろしい病気である。
初登場はS.7-1で、この時は土門が感染して死にかけた。
S.15-5ではアルタイラ出血熱の所見が見られる遺体と宇佐見が同じ部屋に閉じ込められてしまう。
さらに、S.19-24ではこのウイルスを使ったバイオテロ未遂が1999年の大みそかに起きていたことが判明した。

  • 二条院大学
何かと名前が上がることの多い架空の大学。多くの事件関係者を輩出している。


◇他作品とのつながり

上記の通り、同局の他作品とはコラボレーションが行われることもあり、お互いに登場人物たちが出演し合ったり名前が言及されたりしているほか、本作の出演者たちがレギュラーやゲストで登場することもある。

  • 警視庁・捜査一課長
内藤氏が叩き上げの捜査一課長・大岩純一に扮する作品。初期はシリアスで硬派な作品だったが、シリーズが進むにつれて登場人物のキャラ設定・何かをもじった役名・大岩への臨場要請のご遺体連絡など、コメディ・コントなネタ路線に変化している。芸人やタレントといった本職の俳優以外のゲスト出演も多い。
金田氏が腹心の庶務担当管理官・小山田大介としてレギュラー出演しているほか、西田氏や石井氏もゲスト出演している。
コラボレーションというよりは上記のレギュラー陣4人の上下関係が入れ替わっているのがポイントで、本作では佐伯(西田健、本部長・警視監)→藤倉(金田明夫、刑事部長・警視正)→土門(内藤剛志、刑事・警部補)→蒲原(石井一彰、刑事・巡査部長)という順なのに対し、あちらでは白馬(石井一彰、警察庁理事官)→大岩(内藤剛志、警視庁捜査一課長・警視正)→小山田(金田明夫、捜査一課管理官・警視)→本淵(西田健、交番勤務・巡査部長*27)と見事に逆転している(敬称略)。
その他、S.6-最終話では土門と蒲原が特別出演している。

  • スペシャリスト
冤罪で逮捕された宅間善人(演 - 草彅剛)が服役中に得た知識を活かして事件に挑む作品。S.15-8に宅間が特別出演し、サブタイトルも「スペシャリストたち」になっている。
S.15-9以降はクロスプログラムでマリコと共演している。

  • 遺留捜査
糸村聡(演 - 上川隆也)が遺留品をもとに生前の被害者の心理を解き明かすヒューマンドラマ。初期を除いて本作と同じく京都府警が舞台で、糸村が「京都の科捜研は現場に出ることで有名です」と発言する場面があり、マリコが特別出演している。同作の科捜研研究員・村木繁はマリコに好意を抱いている模様。

  • 刑事ゼロ
記憶を失ったエリート警部補・時矢暦彦を主役とした作品。こちらも京都府警が舞台で、渡辺氏が時矢の上司としてレギュラー出演。
2019年正月スペシャルでは放送に先駆けて記憶を失う前の時矢が特別出演しているほか、あちらでも藤倉の名前が言及されており、本作と同一世界線とされる。

  • おかしな刑事
東王子署警部補の鴨志田新一(演 - 伊東四朗)と、警察庁のエリート警視である娘の岡崎真実(演 - 羽田美智子)が事件に挑む2時間ドラマシリーズ。
東京が舞台の作品だが毎回のように地方に出張しており、2020年に放送された第22作では文字通り「京都スペシャル」ということで日野が特別出演。鴨志田とは旧知の仲のようで、マリコや宇佐見も名前が出ている。
なお、この作品は『警視庁捜査一課9係』(2018年以降は『特捜9』)とも同一世界線とされているため、間接的には本作とも世界観を共通しているということになる*28

  • IP~サイバー捜査班
京都府警が設立した「サイバー総合事犯係」がサイバー犯罪に挑む作品。こちらも藤倉の名前が言及されており、本作と同一世界線とされる。

  • 刑事7人
天樹悠(演 - 東山紀之)が仲間とともに事件に挑む作品。『特捜9』『相棒』に並ぶ水曜21時枠の常連で、主に夏クールを担当。
警視庁が舞台の作品だが、前述の通りS.23は同作の後に放送された関係でS.9-最終話にマリコが特別出演。天樹とすれ違うシーンがある。

こちらはTBSのドラマなので直接の関係はないが、作中での会話の中で「沢口靖子は忙しいの」という発言が出てくる。

  • うちの弁護士は手がかかる
こちらもフジテレビの作品ではあるが、DNA鑑定の話題が出た際に「科捜研の……沢口さんたちなら」という発言がある。


追記・修正は土門の部下になってからお願いします。


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最終更新:2024年04月25日 09:38

*1 テレビ朝日のプライム帯のドラマとしては1998年11月~1999年9月の『暴れん坊将軍』以来20年ぶり、木曜20時枠としては時代劇時代だった1982年~1985年放送の『遠山の金さん』以来34年ぶりの通年放送である。

*2 ただし、S.4-6では35歳、2014年末スペシャルでは44歳と設定はたびたび変更されている。

*3 当初はAB型だったが、S.4-5以降はB型であることが複数回言及された。

*4 一応、理由があったとはいえ崖の上で真相を披露することになったが。

*5 S.2の直前まで長期休暇を取って自動車教習所へ通っていたが、おびただしい回数の追加教習を受けたにもかかわらず運転は上達しなかったため、運転免許は持っていない。

*6 兵庫県にある実在の大型放射光施設で、曰く科学者なら一度は行きたい聖地らしい。

*7 宮前の退職時に「所長は……私とか!?」と意気込んでおり、その時点では初登場した伊知郎が着任したものの、その5年後には本当に所長に就任することになった。

*8 科捜研を退職する際、「主任 乾健児」と書いてある名札を外しているシーンがある(S.11-8)。

*9 警察官から研究員に転出したのは彼女が初めてで、かなり勉強したらしいことがS.7-1で語られている。

*10 S.19-13では事件で関わった「お茶の達人」とのレベルの違いを実感し、一時は自信を喪失してお茶を振る舞うのをやめていたこともあったが、最終的には立ち直っている。

*11 2000年問題でパソコンが誤作動しないか心配で小学校中のパソコンに対応ソフトを入れていたといい、日野から「恐ろしい小学生だね」と言われた(S.19-23)。

*12 渡部氏はしばしば「小学五年生くらい」と語っており、生みの親である櫻井武晴氏は脚本上、語尾にハートマークを付与しているという。

*13 実際には2人が公安の担当するテロ事案の極秘捜査に協力していたためだが、事件は警察に隠蔽されて闇に葬られてしまい、捜査情報は厳重に口留めされていたことから真相を話すこともできず、夫婦仲が拗れて離婚。有雨子は2年後の2002年10月10日に病没した。

*14 当時の土門の上司だった刑事課長(現在は舞鶴南署長)が佐久間の遠縁だったため。初登場の時点で問題沙汰を起こして府警本部に異動してきた設定があり、佐久間が辞職する際も「そんなお前を本部に引っ張ってきたのは私だ」と発言していた。

*15 それでも、S.15-最終話で彼女が殉職した際はショックのあまり取り乱しており、マリコに手を上げられたことでようやく我に返った。

*16 実際に組織犯罪対策部門が部として設置されているのは警察庁刑事局・警視庁福岡県警(暴力団対策部)のみで、それ以外の道府県では刑事部の「捜査第四課」「暴力団対策課」「組織犯罪対策課」といった名称で設置されている。

*17 ただし、S.21-10に登場した烏丸署生活安全課係長の高安順二(演 - 林家正蔵)は10年前まで組織犯罪対策部の刑事だったと言及されている。

*18 相馬が共犯者に対して「モデルガンは実物よりも明らかに脆い規制品で、一発でも撃てたのは奇跡のようなもの。次撃ったら間違いなく暴発する」と力説していたのを聞いていた。

*19 木場役の小林稔侍氏の娘で、S.3~S.4では黒井千佳という女性警察官役でも出演している。

*20 公式サイトでは刑事部長に就任した後も警視のままになっている。

*21 ノンキャリアは各都道府県で採用された地方公務員であるため、地方警務官の警視正以上の階級でない限りは都道府県を跨ぐ異動はあり得ないが、一応転籍届を提出したとすれば筋は通る。他にも人事交流で一時的に都道府県を跨ぐ人事もある。

*22 しかしながら限度はあるようで、あまりに卑劣な犯人に対しては辛辣な言葉を浴びせることもある(S.19-26)。

*23 キャリアと言及されているが、実際にはキャリア警察官が警視で所轄署に着任する場合は署長としての就任であり、課長になることはない。

*24 結婚当初は彼女の全てが可愛いと思っていたようだが、家庭を顧みず仕事に邁進してばかりで、生活態度もだらしない彼女に対して次第に不満が募り、喧嘩が絶えなくなったことが離婚の原因だという。

*25 日本の警察が扱う遺体の中で解剖されるのは12%程度だが、藤倉によれば京都府だけは異常に解剖率が高いという(S.16-9)。

*26 夫の歯型写真を所持し、身元不明遺体が見つかると照合するなど内心では生存を期待していた。

*27 階級章では巡査になっている回もある。

*28 伊東氏と羽田氏はこのシリーズでも共演している。